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留学については「学んだ経験」を話せ
「体育会系」「起業経験」、そして「留学経験」の3つは就職活動において優遇されると言われています。
しかしながら、留学経験に関しては話し方を工夫しなければ、サークルやアルバイトの話よりも見劣りしてしまう可能性があります。
今回は「就活で留学経験が評価されたと感じたことはほとんどなかった」と話す帰国子女で、就職活動を経験された大学4年生の方にインタビューしました。
「留学したということだけを履歴書に書いているだけでは何も突っ込まれない。『学んだ経験』を話しにいくことが重要」と語る彼女の「留学経験の活かし方」を参考にしてみてください。
[インタビュイー紹介]
小学1年生から3年生までカリフォルニアで過ごし、大学1年生の時に日本の大学を休学してアメリカの大学に留学。しかし1年で日本の大学に進学することを決め、帰国。2016年の夏から就職活動を始め、外資系総合コンサルティング会社に内定。
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留学経験でまず伝えるべきは「何に直面しどう対処したか」
――就活中に、留学についてどんな質問をされましたか。
留学については型にはまった質問ばかりです。具体的には「なんで留学したのか、なぜその国・大学を選んだのか、何を勉強したのか」などです。
ここで重要な点は 一貫性のある留学経験であるかどうか だと思います。
理由の筋が通っており、自分の意思で留学することを決意したことが伝われば十分です。ただ留学してみたかったから、などは理由に含まれません。目的と自主性を念頭において質問に答えるべきだと思います。
――就活中に、留学が生きたなと思う瞬間はありましたか。
正直少なかったです。
そもそも語学はあまり評価されません。英語が話せるくらいの人は沢山います。
また、私は大学1年生で留学したので学問やスキル面で特筆するような専門性がなく、定番の留学とは違っていたため評価されにくかったと思います。
しかし留学経験は、企業側から質問されない場合もあるので、 自分から積極的に話すことをオススメします。
私の場合は「学生時代に力を注いだこと」や自分の強みを話す際に、留学経験については話しませんでした。人生を振り返ってみると、期間の長さや濃さから留学よりも話せる内容があったからです。
しかし 「挫折した経験、失敗から学んだ経験」 として留学経験を話していました。
留学した方は分かるかもしれませんが、言語の壁よりも、文化や習慣の違いは日常生活に大きく支障をきたします。私は自分の寮生活でトラブルが起きていたので、対処方法やそこから学んだ事を話していました。
留学経験はスケールの大きな魅力ある内容を話せば必ず評価される、というわけではないと思います。
たとえ日常生活のことでも、 カルチャーの違いをどう受け入れ、問題にどう対処し、その経験が現在の実生活でどう生かされているのかについて深掘りする必要があります。
面接受けする留学経験は失敗談
――実際に、一番面接官の受けが良かったと感じるエピソードはどのようなものですか。
失敗談です。先程も話したように、 失敗から学んだ経験を話すことが、留学経験特有の良さを出せると思います。
例えば私の友人は現地でインターンに参加したいと考えていました。しかし言語やVISAの関係からも障壁が多い外国人を受け入れてくれる企業はなかなかありません。
その方は30以上の企業にカバーレターや履歴書を送り、ようやく1つの企業の長期インターンに参加することができたそうです。この方の積極性や自主性、挫折を乗り越えた力は留学経験特有ですし、評価されるポイントだと思います。
このようなインターンに参加したという話だと高度だと感じる方がいるかもしれません。そんな方は寮生活の話をするのをオススメします。
実際私は8人の多国籍の人たちとの共同生活を経験しました。生活リズムや食のトラブルは身近ですが、解決に時間のかかる問題です。面接官も状況をとても想像しやすいので、会話が盛り上がる可能性も高い話題だと感じます。
留学はゴールじゃない。達成感で自己満足するな
――最後に就活生へのアドバイスをお願いします。
留学はゴールではありません。就職活動中には、留学経験が人生経験のほんの一部だったことを思い知らされます。
ただ、留学が終わって、達成感で自己満足して終わってしまう人が多くいるのが実際のところです。
しかし、 留学経験で求められているのは、そこから学んだことを将来どうやって活かしていくつもりなのかということです。
将来やりたいことと、留学で学んだことに一貫性が出るよう、就活前にもう一度、自分の留学を振り返ってみる必要があるでしょう。
特に2・3年生で留学した人は帰国後すぐに就職活動が始まるので、情報も少なく出遅れる人も少なからずいると聞きます。
また留学生の多くは、語学や精神的な面からポテンシャルが高い分、就職活動自体を甘く見ている人が多いかもしれません。油断は禁物だという点は念頭においた方がいいでしょう。
「何に直面しどう対処し、その経験がどう生かされているのか」を意識して面接練習に取り組んでみて下さい。 皆さんの就職活動が成功することを祈っています。
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