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こんにちは。五大商社、大手デベロッパー(MM)、大手広告代理店(電博)から内定を獲得した慶應生の者です。
これまで3回にわたり、複数内定という状況下での「意思決定のフレームワーク」「最後の情報収集」、そして各業界の「光と影」の比較についてお話ししてきました。このシリーズも、いよいよ最終回です。
今回は、論理と分析だけでは答えの出ない、長く苦しい葛藤の末に、私がどのようにして「人生の軸」を定め、一つの道に「覚悟を決めた」のか。その思考の全プロセスを、包み隠さずお話しします。
【商社・デベ・広告】複数内定で見えた「人生の軸」の見つけ方②企業の本音収集編
【商社・デベ・広告】複数内定で見えた「人生の軸」の見つけ方③各業界の「光」と「影」を徹底比較編
【商社・デベ・広告】複数内定で見えた「人生の軸」の見つけ方④最終決断 論理を超えた「覚悟」の決め方編
思考の行き詰まり ―「正解」を探し続けた日々の限界
第1回で作成したExcelの比較シートを、私は毎日眺めていました。商社の圧倒的なスケールと報酬、デベロッパーの事業の意義と安定性、広告代理店の知的な興奮と成長環境。頭では、各社のメリット・デメリットを完璧に理解している。しかし、どの選択肢も正解に見え、同時にどの選択肢にも致命的な欠陥があるように思えてくるのです。
・商社を選べば、配属ガチャのリスクと激務が待っている。
・デベロッパーを選べば、業界の将来性と成長スピードに不安が残る。
・広告を選べば、精神的な消耗と無形商材ゆえの不安定さがつきまとう。
思考は完全にループしていました。A社が良いと思えばB社の懸念が頭をよぎり、B社に傾けばC社の魅力が輝いて見える。情報を集め、分析すればするほど、むしろ決断できなくなっていく。「論理」というコンパスが、完全に機能不全に陥っていたのです。
私は、この問いに「完璧な正解」など存在しないのだと、この時ようやく悟りました。これは、スペックを比較して最適な商品を選ぶような類の問題ではない。どの未来にも、必ず後悔の種は残る。ならば、問うべきは「どの会社がベストか」ではなく、「自分は、どの後悔なら受け入れられるのか」「どの未来になら、自分の人生を賭けられるのか」ということなのだ、と。
決定的な瞬間 ― あるデベロッパー社員の「覚悟」に触れた日
思考が行き詰まった私は、最後の神頼みのような気持ちで、最も「人」に惹かれていたデベロッパーの中堅社員の方に、改めてお会いする時間を作っていただきました。そして、私が抱える最大の懸念を、正直にぶつけてみました。
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