双日インターンシップ体験記②【事業設計篇】ビジネスモデル精緻化と双日らしさの追求

双日インターンシップ体験記②【事業設計篇】ビジネスモデル精緻化と双日らしさの追求

2026/03/09

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初日の課題分析と市場選定を経て、2日目から3日目にかけての課題は、オンデマンドバス事業を「実現可能で、かつ双日の価値観を体現したビジネスモデル」として設計することでした。5大商社複数内定者として、この段階で最も重要だったのは、単なる「効率的なサービス設計」ではなく、「双日の『挑戦・誠実・共創』という価値観をいかにして事業に組み込むか」という問いに向き合うことでした。本篇では、ビジネスモデルの精緻化と双日らしさの追求プロセスの詳細を記録します。

2日目:糸島市場の詳細分析と事業モデル基盤構築

糸島市の人口動態と移動需要の構造

2日目は、糸島市という具体的な市場を深掘りする分析に費やしました。単なる「人口統計」ではなく、「誰が、どのような移動ニーズを持っているのか」という細粒度での分析を行いました。

糸島市の年齢別人口構成を分析した結果、以下の構造が見えてきました:

  • 0-14歳 :13,127人(12.7%) - 主に保護者同伴移動、通学需要
  • 15-64歳 :60,828人(59.0%) - 福岡市通勤者約25,000人、市内就労者約35,000人
  • 65歳以上 :29,182人(28.3%) - 通院・買い物需要の中心層

特に注目すべきは、65歳以上人口のうち約40%(約11,600人)が自動車運転に不安を感じており、そのうち約30%(約3,500人)が代替交通手段を求めていることでした。この層が主要なターゲット顧客となることを確認しました。

ターゲット顧客の詳細ペルソナ設定

課題分析と市場調査の結果から、3つのメイン顧客層を設定しました:

ペルソナ1:高齢者(通院・買い物層)

  • 年齢:70-85歳
  • 世帯構成:夫婦世帯または一人暮らし
  • 移動ニーズ:週2-3回の通院、週1-2回の買い物、月1-2回の公共施設利用
  • 現在の移動手段:家族の送迎(60%)、タクシー(25%)、自転車・徒歩(15%)
  • 期待サービス:戸口送迎、予約の簡便性、適正料金、安全性

ペルソナ2:福岡市通勤者(補完交通層)

  • 年齢:30-50歳
  • 世帯構成:夫婦+子供
  • 移動ニーズ:駅・バス停へのアクセス、休日の市内移動
  • 期待サービス:駅・バス停への確実な接続、時間的正確性、コスト効率

ペルソナ3:観光客(観光移動層)

  • 年間来訪者約400万人のうち、公共交通利用者約60万人
  • 移動ニーズ:観光地間の移動、福岡市中心部からのアクセス
  • 期待サービス:観光案内、効率的ルート、地域体験

既存交通事業者との競合・協業戦略

最初の設計段階で直面した重要な課題は「西鉄グループとの関係をどう構築するか」ということでした。西鉄は糸島市内で路線バス6路線を運行し、市場に強固な地位を持っていました。

西鉄バスの現状分析

  • 6路線中4路線が赤字、年間約2,000万円の赤字
  • 利用者数:2019年比約40%減少
  • 運転手不足と車両更新コストの課題

重要な戦略的判断は、西鉄バスを「競合」ではなく「協業パートナー」として位置づけることでした。西鉄バスが抱える経営課題を理解し、オンデマンドバスとの組み合わせにより、双方にメリットをもたらす仕組みを設計しました:

  1. 西鉄の利点 :赤字路線の収益性改善、既存ノウハウの活用、運転手リソースの有効活用
  2. 双日の利点 :地域での信頼性確保、60年以上の交通運営経験の活用
  3. 利用者の利点 :運行エリアの拡大、利便性の向上

この協業戦略こそが、双日の「共創」という価値観の具体的な表れでした。

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