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「勝利という共通目標に徹底してコミットすることに価値がある」。東大アメフト部出身の経営人材が語る、体育会とビジネスの共通点

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「物事を即座に判断する経験を多くしてきたことは、経営者の近くで仕事をしている現在に生きている」。こう話すのは、東京大学アメリカンフットボール部出身で、現在ソフトバンクグループ社長室のマネージングディレクターとして辣腕を振るっている、長尾至さん。長尾さんは新卒でゴールドマン・サックスに入社したのちに、コンサルティングや自社事業を行うYCPでシンガポール法人代表などを歴任し、現職では孫正義CEOの直下の組織で中心的役割を果たしているプロの経営人材だ。

「スポーツは“勝利”という明確な目標を置いた上で日々のアクションに分解し、徹底して取り組むことができる」という長尾さんに、アメフト部時代とビジネスパーソンになってからの経験を聞いた。インタビューで明かされるエピソードから、それらの強固なつながりが見えてくる。【北川直樹】

〈Profile〉
長尾至(ながお・いたる)
ソフトバンクグループ 社長室マネージングディレクター。
東京大学在学時は運動会アメリカンフットボール部に所属し、2009年3月に工学部社会基盤学科を卒業。同年4月、ゴールドマン・サックスへ新卒入社し戦略投資部で業務に従事する。2013年にYCPグループに移り、シンガポール法人の代表をはじめ、支援先企業の経営職を歴任。2019年にソフトバンクグループにCSO室長として入社し、2021年からは社長室に移り現職。

※内容や肩書は2024年3月の記事公開当時のものです。

 

就職やビジネスを意識したのは、部活を引退してから

——現在、ソフトバンクグループで長尾さんが担っている役割と、仕事内容を教えてください。

長尾:社長室のマネージングディレクターとして働いています。大きな命題は、グループCEOである孫の経営判断や投資、事業作りを全面的にサポートすることで、そのためにあらゆることを行います。孫はその時点で会社の価値が一番高まるテーマに一点集中で取り組むのが特徴的で、我々もそこを一緒に深掘りして、実現に向けてドライブしていきます。

具体的な仕事内容は、さまざまなトピックの調査をはじめ、投資先企業の分析や新規事業の計画作りなど多岐にわたります。孫は誰よりもテクノロジーやビジネスモデル、事業や社会のことを考えているので、それに負けないようにチームで徹底的に検討します。

——かなり幅広いのですね。

長尾:ええ。孫が関心を持つテーマはとても幅広いので、どんなアイデアが飛んできても、精度の高い内容を打ち返す必要があります。そのために、社長室のメンバーには広い領域に精通したメンバーが在籍しています。

——ファーストキャリアはゴールドマン・サックスですが、どんな背景があったんですか。

長尾:小中学生の頃に米国で暮らしていたことがあり、元々グローバルな働き方には関心が強かったんです。そのため日系企業の年功序列を基本とした終身雇用ではなく、海外企業の実力主義の環境の中で戦っていきたいという気持ちを持っていました。

また、アメフト部のOBでゴールドマン・サックスに勤めている人がいて、学生向けに就職活動セミナーを開いてくれたことがあったんです。話を聞いて、面白そうだなと感じたことが直接的なきっかけかもしれません。

——部活をしている中で、ビジネスを意識することはあったんでしょうか。

長尾:正直なところ、あまりなかったですね。部活に熱中していたこともあって、大学に5年在籍しており、進路について真剣に考えはじめたのも部活引退後の5年生のときです。私は理系だったんですが、父が企業弁護士だった影響もあって、自分も法科大学院に進むことを最初は考えていました。

引退後は時間があったので就職活動もしていて、その時に必ずしも自分が弁護士にならなくてもいいかなと考えが変わったんです。弁護士の人と一緒に仕事をする道もあるなと。このときに初めてビジネスについて考えました。

アメフト部での経験をもとに、投資銀行をファーストキャリアに

——紆余(うよ)曲折を経て、就職する道を選んだんですね。

長尾:理系ながら弁護士の道を考えたり、就職も考えたりと、いろいろな選択肢を検討できたのは良い経験でした。結果的に法科大学院への進学はやめて就活にフォーカスし、志望度が高かったゴールドマン・サックスとマッキンゼー・アンド・カンパニーから内定を得ました。最終的にどちらに就職するかは、アメフト部での経験になぞらえて考え、決めたんです。

——というと。

長尾:ゴールドマンで内定を得たのは戦略投資部でした。ここでの仕事内容は、私が務めていたクオーターバック (*)というポジションと共通する部分が多かったんです。具体的には、自分で物事の方向性を決める場面が多く、勝つために練習することと、投資で成果を上げるためにさまざまな準備をすることが似ている。自分自身がリスクを取って意思決定を重ね、それが勝利や成功につながる部分が近いと感じました。

一方でコンサルティングファームでの仕事はアドバイザリー業務が中心になるので、スポーツに例えるならば監督やコーチの役割に似ていると思いました。自分は選手としてリスクを負いながら、自らのプレーでチームを勝たせるために頑張るという思いが強かったので、ゴールドマンの仕事の方が合っているなと感じたわけです。
*:攻撃チームの起点となる、司令塔役のポジション


◆東大アメフト部時代の長尾さん(写真は本人提供)

——ゴールドマンに入社してみて、実際にはどうでしたか。

長尾:投資業務はクリエイティブな面が強く、その部分で最初は苦労しました。部活の場合は、勝利という絶対的な目標があって、そこに至る過程を分解した場合に「練習」「ミーティング」「トレーニング」と大まかな要素が決まってきますが、投資はその選択肢からすべて考える必要がありました。

決まったことをやり抜くことは慣れていたんですが、そもそもすべきことを「0」から考えるという部分に苦労したんです。

——なるほど。確かに部活の場合はすべきことが決まってそうですね。

長尾:はい。だた、いま振り返ると経験不足という部分が大きかったようには思います。考え方の大枠がつかめてくると、仕事はやりやすくなりました。

部活では“努力”を効率的に有効化するための“方向づけ”を重視した

——長尾さんが東大で所属していたアメリカンフットボール部はどんな組織だったんですか。

長尾:当時、最上位カテゴリの関東1部リーグに所属していて、100人くらいの部員がいました。リーグ内でも人数は多い方だったものの、強豪私大と違い東大にはスポーツ推薦がないので、条件としては厳しかったです。どこで差を詰めるか考え抜き、努力で挽回できる部分に力を入れて取り組んでいました。

——それは具体的には、どんな部分のことなのでしょうか。

長尾:数値化できる項目の管理を徹底することです。例えば筋力トレーニングやランニングのメニューなど、定量的な数値目標を設定して管理できる部分について、適切な課題を置いて取り組んでいました。

その他にも東大OB以外のコーチを招いてスキル面やマインドセットの指導をしてもらっていて、“何事も徹底してやり切る力“を鍛えていました。

——いわゆる、根幹となる部分の鍛錬を重視していたんですね。

長尾:はい。東大生は厳しい受験を勝ち抜いてきているので、努力の方法は知っているんです。なので、努力を有効に最大化するにあたっての方向づけを重視していました。

——部員の獲得や育成面でも難しい面がありそうですね。どういった工夫をしていたのですか。

長尾:東大アメフト部で昔から続いている有名な伝統ですが、合格発表時に胴上げをするのが恒例で、体格など競技面で有力そうな合格者にいち早く声がけをしていました。加えて、大きな予算をかけて立派なプロモーションビデオを作成するなど、広報にもかなり力を入れていました。今では当たり前になっていますが、当時としてはかなり先進的だったと思います。

しっかりと母集団形成をした上で人数を獲得し、最初の1年は戦力にならなくとも、2年目以降を見据えてしっかりと育成する。継続的な戦力形成という面で、時間とお金を使って行っていました。

——中期的な戦略はビジネスとも共通する面が多そうですね。

長尾:ええ、それは大いにあると思います。採用や育成という意味では、どちらも本質的には同じですからね。

今は東大アメフト部を運営している一般社団法人東大ウォリアーズクラブの理事も務めています。ガバナンスや資金調達などにおいて、ビジネスにおいて培ったノウハウやスキルを東大アメフト部に還元できる部分があると思ったからです。

さまざまな社会勉強ができるのも、部活をすることの意義

——アメリカンフットボールは、その競技特性からビジネスと並べて論じられることが多いと思います。このことについて長尾さんの持論はありますか。

長尾:どのスポーツであっても「勝利」という目標があることは変わらないと思いますが、アメリカンフットボールの場合は、それを達成するために行う各要素の“因数分解”の量が多く、より深いんです。これが他の競技との違いだと考えています。

具体的には、ポジションごとに細かく役割が決められた分業制をはじめ、戦術や戦略の立案から、日々の練習、ミーティング、トレーニングなど、あらゆる要素が複合的に試合結果につながっていくという点です。これらの一連は、他の競技よりも企業経営や事業開発に近いのではないかなと感じます。

——特にビジネスに共通すると感じるのは、どんな要素でしょうか。

長尾:組織の中での振る舞いなどは、共通する部分が多いと思います。例えばリーダーシップひとつを取っても、さまざまな形があるんです。背中で見せるタイプもあれば、伴走して引っ張るタイプもある。こういった、いわゆる“型のバリエーション”は本を読めば書かれていることも多いですが、部活を通して実体験として学べたのは大きかったなと思います。

——長尾さんのポジションは、司令塔役を務めるクオーターバックだったそうですが、その側面で特に大きかった経験は何ですか。

長尾:司令塔として自身がリーダーシップを取る必要があったのはもちろんですが、一番大きかったのは、決断や判断といった意思決定の数が多かったことです。試合前には相手校を分析したうえでどのような戦略を取るかを決める必要がありますし、試合中にはその時々の状況を読んでリアクションする必要があります。例えば対戦相手の動きを見てボールを投げるのか自分で走るのかを判断し、即実行に移すというように。

物事を即座に判断する経験を多くしてきたことは、前職で経営を執行していたことと、経営者の近くで仕事をしている現在に生きていると感じます。

また、クオーターバックはチームメイトだけではなく、対戦相手や観客からも注目されやすいポジションです。だからこそ日常生活から常に冷静に、客観的に物事を見るようにコーチから言われていました。「お前が崩れたら、チームが崩れる」というように。このメンタリティーを学生時に習得できたことは、ゴールドマンやその後の経営職の仕事に間違いなく役立ちました。

——部活に取り組むことの意義については、どのように考えていますか。

長尾:学生時に何かに真剣に取り組む経験が大事だと思っていて、部活ではこれが実現しやすいと考えています。これは必ずしもスポーツに限った話ではなく、学生起業などでも良いと思いますが、スポーツの場合は「勝利」という明確な目標を置いた上で日々のアクションに分解して、徹底して取り組むことができる。

物事を考えて実行するという一連のサイクルをやり切るのは、自己分析にもなりますし「人によって取り組み方が違う」という社会勉強にもつながります。もちろん、結果が出れば自信をつけることもできます。

——たしかに、「勝利」という共通目標は設定しやすいですね。

長尾:はい。同じスポーツであってもこれがサークルなどの場合は、必ずしも勝利が目標ではないこともあると思います。起業についても、「とりあえず起業しました」みたいな温度感であれば、そこまで真剣にコミットする必要がないかもしれません。

そういう意味では、さまざまなものを犠牲にしながら、勝利に向けて真剣に部活に取り組むことには価値があるんじゃないかなと思います。

【インタビュー撮影・佐伯航平】

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