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不確実性の高い時代において、「リスクの専門家」の価値は高まり続けている

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sponsored by 有限責任監査法人トーマツ

監査法人と聞いて「公認会計士の会社だから自分には関係ない」と思った人は、ちょっと待ってほしい。少なくとも有限責任監査法人トーマツに関しては、その常識は当てはまらない。この場所では、クライアント企業の「リスクマネジメント」に専門性を持つプロフェッショナルが数多く活躍している。

しかもその専門性に対するニーズは、高まり続ける“時代の不確実性”と相まって、増加し続ける一方だという。一般的なコンサルタント以上の専門性が求められる「リスクの専門家」という生き方について、パートナーの二條優介氏に話を聞いた。

〈Profile〉
二條 優介(にじょう・ゆうすけ)
パートナー
デロイト トーマツ コンサルティング(DTC)で数年間コンサルタントとして経験を積んだ後、2012年にリスクアドバイザリーとして有限責任監査法人トーマツに転籍。戦略リスク・サステナビリティの部門リーダーとして、外部・内部環境を踏まえた戦略リスク評価・ガバナンス再構築・リスクアナリティクスなどの戦略リスクマネジメント高度化プロジェクトをリードしている。
著書に、『実践CFO経営』(共著、 日本能率協会マネジメントセンター )、『最新 コーポレートガバナンスのすべて』(共著、日本実業出版)、『不動産[賃貸]事業のためのマネジメント・ハンドブック』(共著、プログレス)他。

※内容や肩書は2022年10月の記事公開当時のものです。
 

若手のうちから顧客の経営層に提言できるのは、強い専門性を持っているからこそ

――二條さんはグループ会社のDTCから転籍して来られたそうですが、当時の思いについてお聞かせください。

二條:最初にコンサルタントを志したのは、企業の問題解決を通じて社会が少しでも良くなるような仕事をしたかったからです。DTCでは、不動産業界を中心に戦略立案やM&A支援、BPR(ビジネスプロセスリエンジニアリング)、人事制度の刷新など幅広く経験させてもらいました。

ただ、そこから欲が出てしまいました。なんでも及第点でこなすより何か1つ高得点を取って経営者に提言ができるようになりたいと思い、マネジャーまで昇進したタイミングでキャリアを見つめ直し、高い専門性を武器とするリスクアドバイザリーに挑戦することを決めました。それが2012年なので、気づけばもう10年ほどこの世界にいますね。

――それだけ長くいるということは、思い描いた成長を遂げることができている?

二條:まさにそうです。リスクアドバイザリーは、経験や学びを専門性という形で積み上げて成長することができます。

現代は、新規事業参入・M&Aなどの意思決定や、サステナビリティ・地政学などの外部環境変化、内部環境の脆弱性による不正・不祥事の発生など、企業経営のあらゆるところにリスクが潜んでおり、それらは複雑化しながら増大しています。

それぞれのリスク分野別に非常に高い専門性が求められますが、リスクの捉え方・原因分析の方法・対応策の設計方法などは、全領域で必要となるベーススキルです。経験を積めば積むほど専門性のベースとなる軸が太くなっていき、その結果、新たなリスクが登場しても早期にキャッチアップできますし、専門家として深いコメントができるようになります。

また、経営者に直接アプローチして変化を促すという意味では、今の仕事が学生時代にイメージしていたコンサルタント像に近いですね。

私自身も日常的に大手企業の経営者と相対して「このままでは危ないです」「もっとこういう打ち手を進めましょう」とご提案しています。それができるのは、リスクマネジメントという専門性の軸を持っているからこそ。若手の方や未経験の方でも、真剣に取り組めば近いうちに経営トップに直接提言できるようになるでしょう。それが、この仕事の何よりの醍醐味(だいごみ)です。

――経営者と直接話ができるということは、クライアント側もリスクマネジメントを重要な課題だと認識しているのでしょうか?

二條:平時から全ての経営者がリスクマネジメントに積極的に取り組んでいるかと言えば、残念ながらそうではありません。自社や同業他社で何か被害が起きたとか、重大なインシデントが起きてしまったときにご相談いただくケースが多いことは事実です。

しかし一方で、この数年で急激に経営者の意識が変わってきていることも実感しています。現在は、明日何が起こるか分からないという時代です。例えばCOVID-19の蔓延によるサプライチェーンの寸断、紛争による資材・物流・エネルギーコストの上昇、人材の枯渇、ERPを含むデータ活用の圧倒的な不足、海外を含むグループ各所におけるサイバー攻撃や不正・不祥事による甚大な被害・・・。そうした状況の中で、皆さん非常にビジネスに対するリスク感度が上がっていますね。これまでと同じやり方では事業戦略が成り立たなくなっているので、いわゆる戦略コンサルタントに近いような立場で入ることも増えています。

各領域のプロフェッショナルが力を結集することで、深く、幅広い対応が可能となる

――戦略コンサルタントのようなプロジェクトもあるのですね。

二條:リスクマネジメントというと、ほとんどの方が情報セキュリティ対策やコンプライアンスといった領域をイメージされると思います。もちろんそういった案件も多くありますが、それだけではありません。

例えば、クライアントのビジネス環境変化を複数の視点から予測して、どんな未来になっても生き残れるように複数のシナリオを立てておくというリスク管理もあります。変化に応じて柔軟にリソースを入れ替えられるように、縦割り組織から横で連携できるように人材マネジメント方針を変えていくといったプロジェクトも、我々のカバー範囲です。

事業投資する際に、あらゆるシナリオを考慮した上でいくらからいくらまでなら合理的な投資金額なのかを分析し、意思決定に役立てていただくという案件もあります。これは、投資リスク管理というリスクマネジメントです。

デジタル系でいうと、最近AIを活用したソリューションを開発して好評をいただいています。世界中のネット記事や政治家のSNSなどをロボやAIで自動的に集計・分析して、各ビジネスのキードライバーになりそうな変化をなるべく早く見つけ出す。それとともに、リスク管理のプロが複数の対応策をアドバイスするというサービスです。何かが起こりそうな時にできる限り早めに察知し、対処して被害を最小限にコントロールする、というのもリスクマネジメントの重要な考え方ですね。

――非常に多様なソリューションがあるのですね。ただ、二條さんは専門性を身に付けるために転身したのに、今は幅広く対応されているようにも見えます。

二條:鋭いご質問ですね。たしかに、時代の要請に合わせて対応すべきリスクの範囲を広げてきているので、リスクアドバイザリーとしてのサービスは増え続けています。しかし強い専門性を有する個人が価値提供の源泉であるという点は決して変わることはありません。

広がってきた範囲それぞれに専門家がいて、その人たちが力を結集することで幅広くかつ深く対応できるチームになるという考え方です。ここも一般的なコンサルティングファームとの違いではないでしょうか。自らの専門性を軸にしつつも不足する分野は他のプロフェッショナルを集めて総合的に価値提供する中で、自分の引き出しも広がりますし、また他のプロフェッショナルの動き方を目の当たりにすることで自分の専門性もさらに磨かれる、いいとこどりの環境が魅力だと思います。

――なるほど。二條さんはどんな領域のプロフェッショナルなのですか?

二條:大きく二つありまして、一つは戦略リスクマネジメント。先ほど申し上げたような、企業の将来にどういった不確実性が存在しているのか、それに対してどういうシナリオを立てるのかといった「戦略の不確実性に対する打ち手」を考える領域です。あらゆるシナリオに対応し、やり切るための体制作りや組織変革もここに含まれます。

もう一つはクライシスマネジメントです。何か大きな企業のビジネス存続を脅かすクライシス(危機)が起きた際に、いかに早期に復旧するか。なおかつ二度と起こらないようにするためにどうするか。こういったプロジェクトも数多く経験させていただいています。

――貴社の中で、他にはどのような専門性があるのでしょうか。

二條:細かく分類するときりがないので、大きく4つの分野に分けてご紹介するのがいいかもしれません。まずはGRCと呼ばれる領域で、それぞれガバナンス、リスク、コンプライアンスの頭文字です。サステナビリティを含む会社の中長期リスクや事業戦略リスクの分析と対応、海外を含むグループ全体のガバナンス、事業部門および会社全体のリスクマネジメント、テクノロジーを活用した内部統制・内部監査の高度化支援など多岐にわたるテーマを扱っています。

二つ目はアカウンティング&ファイナンス。会計や財務の側面からビジネスリスクを洗い出して提言する専門家です。具体的には、高度化する制度会計への対応支援、財務的観点からの経営意思決定(M&A、組織再編などを含む)支援などです。数字を扱うのが好きな方は、ここでチャレンジしてもらえるといいでしょう。

三つ目がIT、デジタル関連です。デジタルトランスフォーメーションによって便利になると、その分これまでなかったリスクが生まれてくる可能性があります。そこを先読みして戦略・組織・業務・テクノロジーなどさまざまなレイヤーで対処することで、デジタルトランスフォーメーションの成功確率を高めることがミッションのチームです。アナリティクスの専門部隊などもあります。

最後は、我々が「インダストリー」と呼んでいる領域です。業界ごとのレギュレーションと商慣習の専門家ということになりますが、例えば金融業や製薬企業は非常に規制が厳しいので、その内容やルールの改訂時期などについて詳しく知っておくことが専門家としての武器になります。グローバルレベルで、この業界は何がトレンドで、何がリスクか。10年20年先どうなっているのか。産業や業界に詳しくなった上で、さまざまな専門家を束ねてクライアントの経営層にカスタマイズして価値を出すことに魅力を感じる人には、そういう専門性の立て方もあります。

所属部署、会社、国さえも関係ない。フラットに議論・協業できる環境も、トーマツの大きな強み

――どの領域のプロフェッショナルを目指すかは、いつ決めるのでしょうか?

二條:入社時点である程度進みたい道が決まっている人もいるかもしれませんが、大半はやりながら決めていくことになると思います。入社後にさまざまなテーマを経験できる環境なので、その中で自分のやりたい方向性を見つけていってください。もちろん、途中で別の軸が見つかれば異動することも可能ですし、外部出向や海外派遣など社外での経験機会も積極的にご提供しています。組織としては、皆さんの臨むキャリア形成を全力でサポートします。

――幅広い領域があるからこそ、自分に合った専門性が見つけられそうですね。

二條:まさにその通りで、リスクアドバイザリーではキャリアパスの選択肢を「Up, Stay, or Change」と掲げています。よく聞くUp or OutのOutは含まれていません。高い成長曲線を求める人、プライベートとのバランスを取りたい人、キャリアの方向性や働く環境を変えたい人など、さまざまなキャリア形成ができる場があります。

――今お話に出た働き方や、カルチャーについて貴社の特徴を教えてください。

二條:繰り返しになりますが、さまざまな領域の専門家が集まっている組織なので、チームとして価値を提供できることが一つの大きな魅力です。また、それにひも付くカルチャーという意味では、社内はもちろんグループ会社を含めて非常に仲がいいですね。

単純に仲良しというだけではなく、とてもスムーズに協業できる環境です。いわゆる縄張り争いのようなものは皆無ですし、お客さまのために何ができるかをいつもフラットに議論しています。リスクアドバイザリー同士はもちろん、監査・保証業務、コンサルティング、ファイナンシャルアドバイザリー、税務・法務といったグループ各社から専門家が集い、ワンデロイトとして推進していることが、お客さまからの評価のポイントにもなっていると感じます。

――グローバルとの連携もありますか?

二條:もちろんです。プロジェクトベースの協業は日常的にありますし、各国から選抜メンバーが集まって講義を受けたりワークショップをしたりするような、企業内大学も運営しています。日本法人は世界の中でもリスクアドバイザリーの規模が大きいので、蓄積されたナレッジを世界に輸出しようという動きも盛んですね。

短期、中期問わず海外に駐在するチャンスも多くあるので、グローバルで活躍したいという方にとっても素晴らしい環境だと思います。余談になりますが、私は英語があまり得意ではないものの、アジアパシフィックの戦略リスクに関するサービスリーダーを担当しています。専門性があれば言語が違っても意思疎通できますし、また周りに複数言語を操る人が多くサポートしてくれるので、語学力に自信のない方も不安を感じなくて大丈夫です(笑)。

――最後に、就職活動中の学生たちにメッセージをお願いします。

二條:今は非常に不確実性の高い時代なので、“リスクの専門家”の価値もそれに比例して高まり続けています。ここで身に付けたコンサルティングスキル、リスクに関する専門性、顧客のビジネスを理解する力は、将来どんな場所に行っても必ず通用すると信じています。

どこのコンサルティングファームでも即戦力になり得ますし、事業会社でCSOやCHROを担うという道もあるでしょう。もちろん自ら起業する人にとっても、リスクマネジメントやビジネスを理解する力は相当役に立つはずです。我々としてはもちろんリスクアドバイザリーで長く活躍していただきたいですが、それと同じくらい一人一人の自己実現を尊重したいと思っています。

皆さんは、可能性の塊だと私は思っています。これからの努力次第で、何者にでもなることができる。大切なのは、なるべく早く自分らしい成長の方向性を見つけることと、見つけた方向に向かって「やり切った」と思えるまでチャレンジすることです。目論見どおり成功しようとそうでなかろうと、やり切ったと思えればまた次の道にチャレンジする。それを繰り返すことで、きっと今想像している以上のキャリアを実現できると思います。自分らしい成長を、大いに楽しんでください。


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