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はじめに
こんにちは、外資就活 相談室チームです。
突然ですが、「外資就活相談室」をご存知ですか?
外資就活相談室とは?
『外資就活相談室』は、業界事情に詳しい社会人や就活事情に精通した内定者に個別に質問ができるサービスです。
戦コン、IBD、電博、GAFAM、などなど日系外資を問わず多くの大手有名企業の勤務者・内定者、更には企業役員や人事部長のキャリアをお持ちの方まで、様々な経歴をお持ちの回答者が登録されています。
今回は、今まで多くの質問が寄せられている「文系院卒は就活で不利か?」というテーマで過去の回答をまとめました。
巷でよく聞かれるのが「文系院卒は就活に不利」という言説。実際の就活事情はどのようになっているのでしょうか。
回答者の中には、文系院卒で難関企業の内定を獲得された方が多くいらっしゃいますので、実際に不利に感じたことはあったのか、院進学のメリットデメリットなどについての回答をいくつかピックアップ致しました。
文系で院進を検討されている方、現在院生でこれから就活を始める方、ぜひご一読ください。
文系院卒は不利か?
まず、文系で院を目指し、その後就職することを考えている方が一番不安に思っていることは、文系院卒は就活に不利なのか?ということだと思います。
結論から言うと、文系院卒が就活に不利になるかは「自分次第」です。
自分次第とはどういうことなのでしょうか?同じように外資就活相談室で文系院卒就活は不利なのかを質問した方への答えを見てみましょう。
Q
春から心理系大学院生です。
文系大学院卒は就活に不利という風潮があると思いますが、実際のところはどうなのでしょうか?
A
yuuuさんの回答
なんかもう個人情報ぼかすの面倒臭くなったので言いますが、文系大学院卒の意見としては二極化が著しいです。
①何故大学院に行ったのか
②そこでの学びは何か、つまり大学院での研究がビジネスにどう結びつくのか
③学部生と比較して自分を採用するメリットは何なのか
その経歴を活かすも殺すも自分次第です。
「え、研究したいから大学院行っただけで何で研究テーマとビジネスが繋がるか考えないといけないの?」と思ってしまうようでは厳しいですが不利になるかと思います。
研究内容とは関係のない業界への就活
文系院卒でも一概に就活が不利になることはないということがわかりました。しかし文系院生は、理系院生とは違い院での研究とはあまり関係ない業界に就職したいと考えている人も多いです。では、そのように研究内容とは関係ない業界に就職するのは問題ないのでしょうか?
外資就活相談室でもそのような質問が寄せられましたが、「そこまで関係ない」という答えが返ってきています。詳しく見てみましょう。
Q
文系院生は民間就活において、自分の精通する学問と全く関係のない業界を受けることはやはり不利に働くでしょうか?
文系院生は就活で不利だという話を多方面で聞き不安に感じています。
文系院生だからこその就活における苦悩や苦労をぜひ…
A
まるちーずさんの回答
ご質問ありがとうございます。
結論から言いますと「そこまで関係ない」というのが私の感覚です。むしろ興味を持って経験を聞いていただけることが多かったように思います。
大前提として、どんな方であろうと自分の研究内容をそのまま職に活かす、というのは難しいものです。研究室が企業と連携しているだとか、研究内容と就職先の業界が同じ分野である、という方はいるとは思いますが、一般的に多くの就活生は関係の薄い、または関係のないところに就職します。
また、自分の学んでいる分野とは全く違うところであったとしても、
「なぜその分野に関心が出たのか」
「自分の分野との共通点はないか」
「自分の分野から応用できるものはないか」
などと考えてみると意外にも色々出てきたりするものです。
そのようなストーリーのようなものを自分の中でしっかりと整理し、伝えることができればおおよそ不利に働くことはないと思います。
私は整理するのに時間がかかったので最初の方は「なんで院に行ってこの業界なの?」という質問に対して明確な答えができず、悶々としていました。
しかしながら自分で納得できる答えを見つけてからは関心を引くことの方が多く、経歴含め自分に興味を持っていただけるようになりました。
当然就活するためのいわゆる学歴ロンダリング的な院進学は論外ですが、やりたいことがあって行った結果違う方面に行きたくなった、というのであればそこまで真摯に学問に向き合った結果だと思いますし、自信を持って話せばきっと伝わると思います。
頑張ってください!
学部就活と比較した院進学のメリットデメリット
就活において、文系が院に進学することによるメリットとデメリットがあります。院進後、一般企業への就職を考えている文系の皆さんは、それぞれをしっかり理解した上で院への進学を考えていきましょう。
外資就活相談室で、院進のメリットとデメリットをまとめてくれている人がいました。参考にしてみてください。
Q
はじめまして。現在、大学院進学を考えているものです。私は学部3年秋から4年春まで留学をしており、就活が間に合わないため留年を考えていました。しかし、私の学部には学部+院を合計5年で卒業できるという制度があるため、だらだら5年目を過ごすよりは1年間大学院に通って修士号も取ってしまおうかと…
A
メーカーのおはぎ嬢さんの回答
ご自身の研究適性や希望する業種見極め決められた方が良いかと思います。
院進のメリットとして、専攻領域の専門性を備えていることが、学部生の就活と比べ有利に働く場合もあります。
また、同期と比べ、給与が高くなるという将来的な金銭面での違いも出てくるかと思います。
しかしながらデメリットもあるかと思われます。
5年プログラムでの進学の場合、他の院生と比べ短い時間で修論を書き就活をすることを想定しなければなりません。
2年間の院生生活がある院生よりも幾分タイトなスケジュールになると思われます。
無理に院進せず、大学5年生として就活する方が時間というリソースは存分に持てるとも考えられます。
ご自身の希望する業界が院の学びと関連するかや、忙しくなってでも研究してみたいテーマが院進した場合にあるかを含めご検討されてはいかがでしょうか。
院生の就活の進め方
また、実際に院進した後の就活にも不安は残ります。院生は学部生よりも自分の研究に忙しく、文系学部生のようにインターンやイベントに参加する時間を割けないということもあると思います。そんな中でどのように就活を進めていけばいいのか、先輩たちの意見を見てみましょう。
Q
院進学予定の者です。就活をすることになると思うのですが、院生は就活に割ける時間が少なかったり、情報が入って来にくいと聞きます。
どのようにして情報収集していらっしゃいましたか?またタイムマネジメントの面でもアドバイスいただけると幸いです。
A
メーカーのおはぎ嬢さんの回答
進学おめでとうございます。情報収集と準備についてざっくりと回答させていただきます。
情報収集についてですが、私は大学院の授業の合間で学内説明会に行ったり、土日開催のインターン説明会に積極的に参加し、情報を自分の足で取りにいくよう心がけていました。
準備ですが、就活を始めるタイミングを他の院生よりも早め、修士1年の4月から開始していました。
スケジュール感として院進学後、1ヶ月でサマーインターンの説明会などが始まり、その翌月には早いところだとエントリーが開始します。ここの波に乗り遅れると秋頃から就活を始めなければならなくなるため出遅れます。
正直なところ、学部の方はそこからのスタートでも挽回できるため、問題ない気はするのですが、院生の場合、セメスターを追うごとに研究に割く時間が必然的に増えてくるため、研究と就活のバランスを考えると早めに動くことが良いかと思われます。
積極的に就活をする人が周りに多くない環境のため研究室にいる限り就活の情報はあまり入ってきません。
初動を早め、ご自身で、多くの企業の説明を聞ける機会に足を運ぶことで得られる生の情報を収集をされながら準備を進められることをお勧めします!
理系院卒と文系院卒の違い
また、就活において理系院卒と文系院卒の違いを知りたいという人もいるでしょう。以下の答えに詳しいことが書いてあります。参考にしてみてください。
Q
文系院生は理系院生と比べて就活で不利な扱いを受けやすいと聞いたのですが、実際その通りなのでしょうか?
A
目指せ!プロ彼氏 日系IBDさんの回答
ご質問ありがとうございます。
不利というよりは理系院生と比べて経歴だけではプラス要因が生まれにくいという感じです。
理系の院生の場合は研究内容を話すだけで時間も過ぎますし、何より専門性を持った人材ということがアピールしやすいと思います。
一方、文系院生ですと研究内容がぼんやりしたものが多く、何を研究しているかよりもなぜそれを研究しようと思ったかというように、少し説明に工夫が必要な内容を話すことが多くなります。
結果として文系院生のほうが面接で話す内容が難しくなるという点では確かに不利かもしれませんね。
大学院での学びと仕事との繋がり
文系院卒後、院での研究が役立つのか気になる人もいるでしょう。ここでは、コンサルやシンクタンクなどでどのように文系院進が役立つのかを見ていきましょう。
Q
コンサルタントとして働いている中で、大学時代の学びが活きたと思われることはありますか?院進と学卒就活で迷っており、また日本においては文系院生は不利だと聞いていることからも就活になびいています。
もし大学での知見が仕事に活きるのであれば、進学後ゆっくり就活をするのでも良いかなと思っているので…
A
外資系ポンコツ@起業準備中さんの回答
文系院卒が不利なことはないですよ。
シンクタンク、政府機関、コンサル、投資銀行などプロフェッショナル系?の職業ではむしろ有利な印象です。
文系体育会が優遇される証券や商社、メーカーの営業職は不利になるかもしれませんが。
ただ、修士に進学しても外資系コンサルや投資銀行などは1年の夏からゴリゴリに就活が始まります。
院進学も選択肢としては大いにありだと思いますが、アカデミアではなく民間への就職を少しでも考えているのであれば、学士のうちに多少でも就活は経験すべきです。
場慣れこそが就活成功の秘訣なので。外資系企業であれば、院試の半年以上前に就活が終わり勉強への影響も少ないのでおすすめです。
本題の大学時代の学びが仕事に活きるか、ですが、直接的にバッチリ活用できることは稀です。
私はミクロ経済学専攻でしたが、一般均衡論をフル活用したプロジェクトはまだありませんし、出てくる兆しも今のところありません。
ただ、AIが労働市場にどう影響を与えるか、国際的に広がったサプライチェーンをどう最適化すべきか、新商品のプライシングはどうすべきか、統計的にデータをどうみるべきか、など広いテーマ単位では大学時代に関心を持った領域に触れることは多く、楽しさはあります。
事業計画を作る際も、動かすパラメータを決めて、n+1期の式を作っていくというプロセスは経済学のモデルを作るのと同じ発想で面白かったですね。
しかしあくまで間接的に学びが生きた、という範囲には留まります。
最後にまた一つ勝手なアドバイスですが、コンサルでは、広い分野を学び続けることが求められます。
必要なのは、広くて深い知的好奇心です。大学院進学を考えているのであれば、「深い」知的好奇心は間違いなくお持ちでしょう。
しかし、例えば数学にしか関心を持てない、のように「狭くて深い」知的好奇心はあまりコンサル向きではありません。
自分がワクワクする、知的好奇心をくすぐられるという分野がどのくらい「広い」か、という軸で自己分析をすると、自ずと向いている職業がわかるかもしれません。
おわりに
いかがだったでしょうか。
業界によっては有利になる部分もある一方、研究と就活の並行には注意が必要など、大きなメリット・デメリットがあるようです。
もっと文系院卒の就活事情について知りたい、文系院進学への悩みを相談したい、という方はぜひ質問してみて下さい。
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