はじめまして。RebuildでHakさんを知り、子供のころにマンガで見た博士キャラがそのままの人がいる！しかもすごい人なのに皆に対していい感じの人だ！という感じでファンになりました。ユーモアのセンスもとても好きです。
自分はアラフィフのプログラマーで、これまでひたすらスペシャリストの方向でやってきています。
昔アメリカに住んでいたのでその影響か、見た目はさておき、心についていえば２０～３０代の人と大差ない感じです。
最近は、目が見えにくくなってきたり、コーヒを作って水筒に入れたのに、持っていくのを忘れたり、徐々に老化がすすんでいるのを実感します。
プログラマーとしてこれまでに職を転々としてきましたが、今後５０代になると、今までのように転職していくことは厳しいと思います。この後死ぬまで時間がある程度あるとした場合(hopefully)、よさそうな生存戦略はあるでしょうか？自分は漠然と、正社員でなくなったら、フリーランスになって徐々に単価をさげながらやっていくしかないのかな位しかアイデアがありません。

こんにちは、質問ありがとうございます。博士キャラというのは各論あると思いますが、自分としましては映画ゴジラ(初代)に登場する芹沢博士への憧れがあります。

エンジニアのキャリア、特にIndivisualContributor(IC、ご質問の中で言うスペシャリスト)としてのゴールをどこに置くのかという点、自分としましてはシリコンバレーでの経験が役に立っています。シリコンバレーでは歴史的に1970年代からソフトウェア・エンジニア職が存在した点もあってか、比較的年齢層の高いエンジニアの方も多くいらっしゃいます。例えば、自分がとある会社に勤めていたときには知人と勝手に「歩くガンダルフ」とあだ名をつけていたエンジニアの方がいらっしゃいました（時々社食でお見かけするだけで、特に仕事でご一緒することはありませんでしたが）

いくつかポイントとしまして
・加齢とスキルセット
加齢に伴って知力、体力、記憶力が低下していく点は、現し世の身である人間にとっては避けられない点であるかと思います。
第一点としましては、これらの点それぞれ訓練を続けることで低下率を低く留められるのでは、という事です。具体的には体力維持のためのトレーニング、知力維持のためのインプットを増やす等は必要かと自分でも意識しています。
第二点としまして、これまでの経験に沿った形でスキルセットを更新していくことで、比較的効率的にCurrentであること（仕事で通用するスキルセットを保持すること）はある程度可能では、という点です。
ただしこれらはあくまで個々人の頑張りに依存してしまうことでもあり、究極的には（人間死んでしまうため）普遍的にオススメできる対策ではないという点はそのとおりと思います。

・加齢とポジション
別の観点として、スキルセットが下がっていった場合にはそれに応じてポジションを変えていくのはやむ無し、という点です。ここは自分の周囲でも事例をおおく見てきました。ここで邪魔になる心理作用が多くあり、例えば儒教的な年長者は年の功があるという倫理観です。この点自分としては（突き詰めていけば年齢差別でありますので）年齢に関わらず、スキルセットに応じて評価されることが健全でそこにプライドや倫理観を持ち込まない方が幸せになれるのでは、と思います。ただそこも難しい点ではあります。技術の前には全てのエンジニアが平等であるという点、常日頃から意識したいものです。

・リタイアのタイミング
最後になりますがやはり目指したい道としては一秒でも早いリタイアであり、リタイア後は自分の好きなプロダクトを作って過ごしたいという本末転倒な願いもあります。リタイアに向けた道はご質問の本筋とは離れますのでまた別の話ですが、リタイア準備は今日始めたほうが良い、そこにあたっては長期的な目標設定、資本の蓄積と投資と適切な手法が必要かと思います。この点、まっとうな蓄財の知識をできるだけ早く得たほうが良い、というのは多くの方にオススメです。

以上いかがでしょうか、ご参考になれば幸いです。