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一兆円企業の変革!巨大企業の実態に迫る!【富士ゼロックス/インターン潜入インタビュー】

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はじめに

説明会やOB訪問などの場で、志望企業の社員と接する機会があっても、心証を気にして突っ込んだ質問ができなかったり、時間が足りず、満足するまで実際の業務内容などについて聞くことができなかった……などといった方も多いのではないでしょうか。

この潜入インタビューでは、就職活動を終えた外資就活のインターン生が実際に会社へ赴き、“就活生が聞きたくてもなかなか聞ききれない具体的な業務内容や、企業の深い話”にまで踏み込んで、社員にインタビューをしてまいります。

今回は、【富士ゼロックス株式会社】。
シリコンバレーをはじめ、各地に研究所を持ち、現在使われているOSやプリンターなど数多くの電子機器やサービスを生み出してきました。そして常に時代の移り変わりを捉え、ビジネスモデルを変容させてきました。

そんな富士ゼロックスが、今後目指していく姿とは。そして会社が求める人材とは。
詳しく聞いてまいりました。

<Profile>

田中 豊さん

1990年、新卒で富士ゼロックスへ入社。営業部門で製造や金融などの業界を担当。
その後、現場に対する深い知見や実績を買われ人事部へ異動。
採用センター長を経て、現在は人材開発グループ長。採用活動からグローバル人材の育成、女性活躍の推進などを手掛けている。

売上1兆円企業が挑む、主力事業の転換

— 御社は事業の中で何を追求しているのでしょうか
ビジネスにおいて、情報の伝達・コミュニケーションは音声・紙・電子を通じて行われます。例えば、人との会話、印刷された資料、電子メールと言うとわかりやすいでしょうか。我々はそのコミュニケーションを行ううえで必要なインフラについて事業を展開しています。

富士ゼロックスには「Xerox Philosophy」という、経営哲学があります。
具体的には、”Our business goal is to achieve better understanding among men through better communications” というもので、「より良いコミュニケーションを通じて、人間同士のより良い理解をもたらす」ことをビジネス目標に掲げています。

“コミュニケーション領域”は話題が尽きない領域です。学生の皆さんでイメージしやすいのはコミュニケーションツールの進化でしょうか。今はEメールではなくSNSを使う人がほとんどですよね。
我々はコミュニケーションツールという部分的な領域ではなく、“情報の流通”という、もう少し大きなテーマを科学しています。企業には働き方の変革が求められ、一人ひとりの業務に対する生産性の向上が求められる世の中になりました。我々はその中でコミュニケーションインフラを軸に、情報の流通の仕方や業務プロセスの改革などを通じて社会に貢献しています。

— そのようなビジョンを、コピー機販売を通じて達成しようとしているのでしょうか

今まではコピー機や複合機で実現していました。しかし、紙にこだわりを持っているわけではなく、時代ごとに一番良い媒体を通じてその世界を実現することに意識を向けています。以前は紙が中心でしたが、今では紙はあくまで選択肢の一つであり、他にもさまざまな媒体で実現しています。

— 具体的にはどのような事業を展開されているのでしょうか

大きく分けると事業は、3つの要素が挙げられます。

1. 複合機・プリンター・超高速プリンターの製造・販売
2. ITソリューションの提供
3. アウトソーシングや業務改革などコンサルティングサービスの提供

現在、世界中に出回っている代表的なICTの基礎技術を手がけて世に送り出したのは、米国ゼロックス社です。
OSの基になったものも、LAN環境も、皆さんが普段使うようなノートパソコンやマウスなどユーザーインターフェイスの部分もそうです。スマートフォンやタブレットの構想なども米国ゼロックスから生まれました。「高い技術力を活用し、企業のコミュニケーション環境を変革していく」それが、富士ゼロックスが行ってきたことです。

— メーカーというイメージとは少し違うのですね

複合機・プリンターに関連する売上は、今でも全体の約6割を占めている主力事業ではあるのですが、現在、富士ゼロックスにおいて、『事業構造の転換』という未だかつてないほどの大きな変革期にあります。
“モノを売る”というのは、あくまでも最初のきっかけにすぎず、その後お客様の業務プロセスを変革したり、意思決定を早めたり、売上を増大させたり、などといった課題解決型のソリューションに大きく傾いてきています。今では、全体売上の約3割がこのようなソリューションビジネスで成り立っています。

働き方の変革、従業員の生産性向上については、よくメディアなどでも騒がれていることと思います。世の中の関心が生産性向上や業務プロセスの効率化に傾いてきているので、その需要をとらえて変容させた形ですね。

— 正直、説明会によく参加していると、多くの企業がソリューションを提供していると語っています。その中で御社が価値を提供できる理由を教えてください

わかりやすい事例としては、“省力化”でしょうか。
ビジネスの現場では、設計書や見積書など紙の文書でオペレーションされ、属人的なノウハウをもとに評価・分析されているプロセスがまだまだたくさんあります。例えば「紙の文書の情報を電子ファイル化し、それを検索しやすい構造化データに組み替えることで業務の効率化」を促します。
業務プロセスを劇的に変革すれば、その先の人間が本来担うべき『意思決定』をスピーディーに行えるようになります。自社のハードウェア・ソフトウェア・コンサルティングサービスを組み合わせれば、それを実現させることができると言えます。

— 「紙から電子化」することや「電子情報をやりとり」することは、社会の中では具体的にどう役立っているのでしょうか

事例はたくさんありますが、例えば、医療業界のお客様について言えば、診療録情報を電子カルテと、紙の記録を併用して保存管理していたため、管理の煩わしさを感じていらっしゃいました。(下図参照)また、長期間にわたって診療録情報を保管していくという目的もあり、開発を進め、現在では完全ペーパーレスの診療記録統合管理システムとして提供するに至っています。

一兆円企業の変革 巨大企業の実態 富士ゼロックス 96639_2

また省力化だけでなく、売上拡大の提案もしています。富士ゼロックスでは長年、超高速プリンターを開発・販売しており、流通業のお客様と組んで消費者の購買行動を分析し、そのデータを用いて各消費者にカスタマイズしたダイレクトメールを打つ、といったソリューションを提供しています。これは高速かつ綺麗な印刷ができるプリンターを開発しているメーカーだからこそできる提案かと思います。

— データを使って売上を上げるというのは、ネットビジネスであれば想像はつくのですが、それとプリンターが結びつくというのは新鮮でした

我々も紙に依存するのではなく、クロスメディアを考えていかなければならないと認識しています。そして、その使い分けは、対象となる消費者のセグメントによると思っています。若い人にはネットで攻める方が効果的、壮年期の方であれば紙の方が受け入れられやすいですよ、といったように。

— ソリューションを提供する際には、他の企業と組むこともあるのでしょうか

ありますね。例えば、通販会社と組んだこともあります。
一昔前でいけば、同じような印刷機器メーカーがライバルでしたし、現代であればシステムインテグレータやマーケティング会社などが新たなライバルとして浮上するでしょう。常に移り変わる競争環境の中で、ライバルを捉え直し、協力するところとは柔軟にくっつく、といった機転を利かせることが重要になります。

研究開発から生まれたメソッドを営業に生かす

— 専門でその分野に取り組まれているお客様の課題を引き出すというのは、簡単なことではない気がします。なぜ富士ゼロックスの社員は、それができるのでしょうか

富士ゼロックス社員の仕事のベースには、“問題解決能力”が置かれており、これは新人研修から徹底的に叩き込まれます。
あるべき姿とはどのような姿か、それに対して現在の自分はどうか。その間にある「ギャップを明確に捉え、なぜそうなったのか、思い当たる節を要素分解し、正しく原因を究明し解決につなげる」。この姿勢が全社員に根付いています。だからこそ、お客様の課題を探し出す際にも、自然と仮説を立てられるようになるのです。
また、その次のフローでは、営業サイドが持っている『仮説検証プログラム』をもとに、実際に立てた仮説を実行に移すまでを訓練します。

— 他の企業が実施している研修とは、何が違うのでしょうか
この一連の問題解決プログラムができた背景には、強い技術力があります。
と言っても、なぜその2つが結びつくのか不思議に思うかもしれませんね。

もともと技術側には、TQC(Total Quality Control)という品質管理を第一に考える思考を70年代より持っていました。だいぶ昔から問題発見・解決の基礎能力が磨かれるような環境にあったというわけです。そこで技術側の知見を営業側にも横展開しました。

プログラムの習得度が高い社員は、実際の営業でも高い実績を出しているという事実が、分析からもわかっています。

— 採用の段階から、問題解決能力の高さが見られているのでしょうか

もちろんその点も見ますが、それ以上に本人の意思や、会社との相性を重視しています。我々は10年以上前から『納得就活』というスローガンを掲げ、学生と双方向でコミュニケーションをとりながら採用活動を行ってまいりました。

先述した「Xerox Philosophy」という経営哲学は、顧客企業に対してだけではありません。社内、そして富士ゼロックスを受けてくださる学生の皆さんに対してもあてはまります。我々は関わるすべての方と「より良いコミュニケーションを通して、より良い社会を造っていく」ことを目指しているのです。

つづきは<後編>富士ゼロックスがロボット開発?!一兆円企業の第二創生期を探る【インターン潜入インタビュー】へ。


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