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第2回:ライバルはまだ知らない。デベロッパー内定者の情報収集術
こんにちは。商社、デベロッパー、広告などから内定をいただき、最終的にデベロッパーの道を選んだ慶應生の者です。
第1回では、デベロッパー就活の厳しい現実と、それを乗り越えるための「楽しむ」という心構えについてお話ししました。しかし、マインドセットだけでは、この熾烈な競争を勝ち抜くことはできません。内定を掴むためには、正しい武器を手にし、精度の高い情報を集める「情報戦」を制することが不可欠です。
今回は、私が実践した、他の就活生と圧倒的な差をつけるための「企業研究」と「OB/OG訪問」の具体的な戦略・戦術について、詳しく解説します。
・【デベロッパー】「街づくりがしたい」を内定に昇華させる思考法①なぜ「効率の悪さ」こそが最大の武器になるのか
・【デベロッパー】「街づくりがしたい」を内定に昇華させる思考法②情報戦の本質と、"対話"という最強の武器
・【デベロッパー】「街づくりがしたい」を内定に昇華させる思考法③書類選考の現実と、"物語"という最強の武器
・【デベロッパー】「街づくりがしたい」を内定に昇華させる思考法④油断という落とし穴と"入場券"を確実に手にする技術
企業研究の「質」が、あなたの志望動機を創る
デベロッパー就活における企業研究の目的は、単に企業の情報をインプットすることではありません。その情報を自分なりに解釈・分析し、 「なぜ、自分はこの会社でなければならないのか」 という、揺るぎない志望動機を構築するための「素材」を集めることです。
ステレオタイプからの脱却:「大手・中堅」それぞれの魅力
多くの学生は、 三井不動産 や 三菱地所 といった、誰もが知る大手総合デベロッパーばかりに目を向けがちです。私自身も、当初はその一人でした。しかし、就職活動を進める中で、 東急不動産、住友不動産、野村不動産、ヒューリック、東京建物、森ビル といった、それぞれに強烈な個性を持つ企業や、さらには中堅デベロッパーにも視野を広げることの重要性に気づきました。
きっかけは、ある中堅デベロッパーのOB訪問でした。その社員の方は、「うちは大手と違って、若手でも一人で用地取得からリーシングまで、一気通貫で担当できる小規模なプロジェクトがある。任される責任は重いけど、その分、意思決定の経験値は同世代の大手の人間より圧倒的に多い自信がある」と語ってくれました。この話は、「成長環境」という私の就活の軸を大きく揺さぶりました。
大手には、大規模開発ならではのダイナミズムと安定性があります。一方で、中堅には、若いうちから大きな裁量権を持って、事業全体を動かす経験が積める可能性があります。幅広い企業を研究することは、単なる「滑り止め」探しではありません。自分にとって本当にフィットする企業を見つけるための、そして業界全体の構造を深く理解するための、極めて重要な戦略なのです。面接で「なぜデベロッパーなのですか?」と聞かれた際に、「大手だけでなく、〇〇(中堅デベ名)の△△という事業にも惹かれており…」と語ることで、他の学生にはない視野の広さと業界への本気度を示すことができます。
私が本当に活用した、情報収集の「三種の神器」
世の中には多くの就活アプリやサイトが溢れていますが、私がデベロッパー就活で「これだけは必須だ」と感じたのは、以下の2つです。
体験記|「過去問」の徹底分析
活用法で差がつきます。私はExcelに、志望企業ごとに過去3年分のES設問、面接質問、GDテーマを全てリストアップしていました。そして、設問の文言の微妙な変化(例:「挑戦」という言葉が「協調性」に変わったなど)に注目し、企業の求める人物像の変化を仮説立てていました。これは、面接で「御社は近年、〇〇という点をより重視されていると理解していますが…」という、質の高い対話のきっかけになります。体験談は、単に質問内容を暗記するためのものではありません。「なぜ面接官はこの質問をしたのか?」という意図を考察し、自分の思考を深めるための、最高の教材です。
OB/OG訪問|「人」へのアクセスと、思わぬチャンス
2つ目は、OB/OG訪問のためのツールです重要なのは、プロフィール欄を面倒くさがらずに、具体的かつ魅力的に書ききることです。単なるガクチカの要約だけでなく、「デベロッパー業界の〇〇という点に課題意識を感じており、貴社の△△という取り組みについて、ぜひ現場の方のお考えを伺いたいです」といった、具体的な「問い」を書いておくのです。
これが、質の高いOB/OG訪問に繋がるだけでなく、企業の採用担当者の目に留まり、スカウトが届くきっかけにもなります。私も、某デベロッパーのインターン書類免除のスカウトを頂きました。
OB/OG訪問を「内定直結イベント」に変える対話術
企業研究で得た知識は、OB/OG訪問という「リアルな対話」を通じて、初めて血の通った「自分だけの知見」に変わります。
なぜ訪問するのか?目的意識が「質問の質」を決める
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