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「社会を変える 事業を創る。」をミッションに、新規事業創出を軸に戦略コンサルティングを展開するドリームインキュベータ(DI)は2023年、テクノロジーを駆使して価値を生む組織「Technology & Amplify」(T&A)を立ち上げた。この名におけるAmplifyは、「増幅」の意。AI(人工知能)などデジタル関連の技術を用いつつ、社会やクライアント企業へ価値を提供して、「1を10にも100にも増幅する」という。
他のコンサルティングファームの出身者やAI関連の技術者など、さまざまなスキルやバックグラウンドの保有者が集うT&A。2025年4月に初めて新卒人材が入社する予定で、続く2026年春にも多くの学卒者を迎え入れ、体制を強化するという。
そんなT&Aは、実際のところどんな組織なのか。若手メンバーはどういった仕事に携わるのか。また、DI独自の職種「ビジネスプロデューサー」(*1)の部門とはどう違い、どのような社内連携があるのか。大手総合コンサルティングファームから転職した若手メンバーのYuki Y.さんとSaho K.さん(*2)の話を基に、知られざる新組織、T&Aの全容を明らかにする。
*1 DIのビジネスプロデューサーについては、こちらの記事で詳細を紹介
*2 所属先の意向によりローマ字、かつ一部イニシャル表記
※内容や肩書は2024年8月の記事公開当時のものです。
AI、IoT、デジタルツイン……さまざまなテクノロジーを扱うT&Aは、メンバーのバックグラウンドも多様
──2023年に立ち上がったT&Aは、どんな組織ですか。
Yuki:T&Aでは、多岐にわたる業界向けにテクノロジーに関わるさまざまなプロジェクトが進行しています。その一つのパターンとして、DIのビジネスプロデューサーが描いた構想などを基に、新規事業のビジネスモデルや業務・システム・組織の具体像を設計し、事業化に向け実行までのサポートなどを行っています。
テクノロジーが絡むと、その具体像や立ち上げ方まで綿密に設計しないと大きなインパクトが生まれないことが多く、その意味でT&Aは重要な役割を担っています。
── T&Aのテクノロジーとは、具体的にどんな内容を指すのですか。
Yuki:最近は生成AIがテーマになることが多いですが、それに限らずIoT、デジタルツイン、ロボティクスなど、さまざまな技術領域に対応します。
──多様な技術領域への対応は簡単ではないとは思いますが、なぜ可能なのですか。
Saho:さまざまなバックグラウンドの人材が集まっているからだと思います。大手のコンサルティングファームでIT戦略を担っていた人、SIer(システム構築企業)でITパッケージの導入支援に携わってきた人、大企業でAIの研究をやっていた人など、本当に多種多様ですね。
──T&Aが発足した背景についても、聞かせてください。
Yuki:DIはこれまで、社会課題を起点に、業界や既存の枠組みを超えた構想や戦略を描き新事業を創る、ビジネスプロデュースに20年以上取り組んできました。近年、多くの企業が “イノベーション” や “新規事業創造” を重要な経営アジェンダに据え、より大きな社会的インパクトの発揮に向けた取り組みを推進しています。そのような環境の中、DIとしても、クライアントにおけるインパクトの創造、事業価値の創出・増幅に向けて、従来以上に踏み込んだ支援を可能にするには、テクノロジーという武器が欠かせません。そのため、テクノロジーに強みを持つT&Aを立ち上げ、対応を強化しています。
戦略・企画、実装支援から成果へのコミットまで一貫して行うのが、T&Aの特徴
──どんなプロジェクトに携わっていますか。
Yuki:2023年3月に入社して以来、二つのプロジェクトを担当してきました。一つ目が、クライアントの脱炭素分野に関する新規事業創出を支援するものです。社会課題を起点にDIのビジネスプロデューサーが構想と戦略を描き、後にわれわれがビジネスプロデューサーと連携しつつ、事業やシステム・組織の具体像を設計し、事業の価値を検証して戦略を練り直すサイクルを回していきました。
印象に残っているのは、クライアントの拠点に単身で常駐し、その企業の役員らと毎日のように議論したことです。
──どういった内容の議論ですか。
Yuki:価値の実現に向けたあらゆることですね。事業やシステムの具体像もそうですが、実行計画や財務モデル、システム開発のパートナー候補などについても話し合いました。緊張感がありつつも、刺激的な日々でした。
加えてそのプロジェクトでは、クライアントがあるスタートアップと提携する際に、アドバイザー役として契約内容の調整・交渉を支援したことも印象に残っています。また、クライアントがこの事業のために立ち上げる新会社の組織設計の支援なども、経験することができました。
──もう一つのプロジェクトはどんな内容ですか。
Yuki:製造業のクライアントによる、デジタル領域の技術を活用した新規事業の構想・戦略策定や、パートナー候補との交渉を支援するプロジェクトです。ここでは、構想が“絵に描いた餅”にならないよう、ビジネスモデルを策定する段階から技術的な理解が求められました。
──戦略策定のみならず、実行まで携わることもあるのでしょうか。
Yuki:そうですね。どのフェーズからT&Aが入るかは、プロジェクトによってさまざまです。結果として、多様な経験を得ることができています。
クライアントが知るべきだが、知らない情報を提供することに意味がある。価値の提供に徹底的にこだわる、DIの「DNA」
Saho:私は大手学習塾の将来ビジョンの策定支援、小売企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)組織の構想策定支援のほか、賃貸不動産会社の業務改善方針の策定など、いわゆる上流のデジタルやテクノロジーに関連する多様なプロジェクトを経験しています。
──特に印象的なプロジェクトはありますか。
Saho:今挙げた中の一つ目、大手学習塾による将来ビジョンの策定支援プロジェクトですね。技術の進歩や社会課題などの変化によって15年後の教育業界がどうなっているのか、クライアントの既存事業の枠を超えて構想するというものです。入社直後だったこともあり、私にとって大きな経験でした。
──15年というと、だいぶ先ですね。構想するのも簡単ではない印象です。
Saho:そうですね。私が担ったのはAIやメタバースといった先端的なテクノロジーのリストを作り、それらが15年後の教育業界やその周辺事業にどのような影響を及ぼすか検討する作業です。さまざまな文献やレポートを読みあさるなど、膨大な量のリサーチが必要でした。
正直、大変でしたね。各技術の特徴や最新の導入事例についてその背景から理解することは根気のいる作業でしたが、クライアントから納得してもらえる示唆に昇華できた時には、うれしさとともに自身の成長も感じることができました。
──当初の難局を、どう乗り越えたのですか。
Saho:先述の通り、T&Aにはさまざまなバックグラウンドを持つ人たちが集まっています。その時は、IT系のコンサルティングの経験を持つ人たちに知見を共有してもらうことで、テクノロジー関連の知識を身に付けることができました。
それから、同じプロジェクトでもう一つ印象的だったのが、DI歴数十年の執行役員と仕事ができたことですね。
当時教えられたことを、今もクライアントと向き合う際に思い返すようにしているんです。
──どんなことですか。
Saho:「クライアントが知るべきなのに知らない情報を提供する」という点に、徹底的にこだわることです。逆から言うと、クライアントが知らなくてもいいことや、既に知っていることを教えても意味がない。ある意味当たり前ですが、突き詰めると簡単なことではありません。
その執行役員はその点で本当に徹底していて、ハッとさせられることが幾度もありました。
DIが創業当初からとても大事にしている考え方で、特に幹部クラスの社員には脈々と受け継がれているようです。DIの「DNA」のようなものなのだと思います。
──要は、「価値の提供」にこだわるということでしょうか。
Saho:そうですね。ただ繰り返しになりますが、簡単ではありません。特にクライアントの既存事業を支援する際は、クライアントの方がその分野について豊富な知見を持っているので、ハードルが高くなりがちですね。
若手も記録係ではなく議論に参加する、少数精鋭ファームだからこその成長環境
──2人とも大手の総合コンサルティングファームからDIに移ってきたと聞いています。他社とDIの違いについては、どんな印象を抱いていますか。
Yuki:視座の高さと視野の広さが、他のファームより強く求められると思います。
──なぜでしょうか。
Yuki:論点のレイヤーが、他ファームより一段、もしくは二段高くなることが多いんです。一般的な大手ファームは、クライアント内部の経営/業務改革を目指す傾向にあります。一方でDIは、支援する対象が業界をけん引する大企業の新規事業だからこそ、社会や産業の変革をゴールに設定することが大半です。
それによって、その価値の実現・増幅を担うT&Aにおいても、俯瞰(ふかん)的な視点で物事を見る力を得られていると思います。
Saho:上下関係がフラットなのも、大きな違いだと思います。例えば前職のファームではクライアントとのミーティングに臨む際、発言するのは専らマネージャーなど上位の人で、若手は議事録作成に専念すべきという雰囲気がありました。
DIのT&Aは違っていて、若手にも発言の機会が与えられる。提案の主要部分を任せられることも、増えています。
行政や社外デザイナーなど、さまざまなパートナーと連携した価値創出にチャレンジ
──今後チャレンジしたいことはありますか。
Yuki:テクノロジーに関わる行政と連携したルールメーキングはまだ経験していないので、そのようなプロジェクトにはぜひ参加してみたいですね。社会や産業に変革を生むには、時に法規制の部分、つまりルールを見直したりする必要が出てきます。そうした際には、中央省庁や地方自治体と力を合わせることが不可欠です。
──実際、DIには行政と協働するプロジェクトも多いと聞いています。
Yuki:そうですね。チャンスは豊富にあると思います。行政の人は民間とは違う視点や視座を持っていたりするので、そこから社会をより良くしていくための新たな学びを得られるのではないかと考えています。
Saho:私は社外とのコラボレーションをどんどん経験していきたいと思っています。今関わっているプロジェクトでは社外のデザイナーと密に連携して、UX(ユーザー体験)の設計などを進めています。「こんな発想があるのか」と驚かされることが多くて、学びになっています。
T&Aとしても、さまざまなパートナーとエコシステムを形成して価値を生んでいくという方向性を採っているので、今後も外部連携の機会は得られると思います。
好奇心と「あらゆることを吸収する意欲」があれば、Tech関連の知識もおのずと身に付く
──T&Aは現在若手の採用を強化していますが、どんな人が向いていると思いますか。
Yuki:決まった枠の中でスマートに成果物をまとめ上げる、“いわゆるコンサルタントっぽい人”よりも、行動力があり専門性や組織の枠を超えて泥くさくチャレンジできる“プロデューサー気質の人”が向いていると思います。他ファームと比べて小規模な分自由度が高く、また社外と連携する機会も多いので。
Saho:中でもT&Aは新しい組織なので、やりたいことがあって手を挙げれば、チャンスを得やすい環境です。なのでチャレンジ精神や、旺盛な好奇心と成長意欲を持つ人が、フィットしやすいと思います。
T&Aは百戦錬磨のコンサルタントが集まってできた組織で、そういった先輩たちから貪欲に知識・経験を吸収できる機会が豊富にありますしね。
──「テクノロジーの専門性がないといけないのでは?」と不安に感じる学生もいそうです。
Yuki:確かに、既に専門性を持っていれば生かせるはずです。他方で入社前の時点で必須かというと、そうでもない。私も、元々テクノロジー関連の深い知見を持っていたわけではないですしね。
テクノロジーは、価値を生んだり高めたりするための手段です。テクノロジーの知見があれば構想・戦略のフェーズから実現性を考慮でき、それはそれで重要ですが、まずは目的となるビジネスの理解を深めるべきだと考えています。
Saho:DIのクライアントは、抱える課題を心の底から解決したいという熱い思いを持っている企業ばかりです。その思いに応えようとすると、こっちも本気になるんですよね。そうやってある意味夢中になってクライアントの課題に向き合っていると、専門的な知識などもおのずと身に付いてきます。なので、専門性の面で不安を感じる必要はないと思いますよ。
Yuki:テクノロジーは新しいトレンドがどんどん出てくるので、既に専門性を持っていようといなかろうと、絶えず学び続けないといけないものです。だからこそ学生の時点での知識や経験よりも、入社後に成長し続けるための好奇心や意欲の方が、はるかに大事だと考えています。
テクノロジーに関する経験の有無はあくまで過去の話として、新たな技術をいち早くキャッチし、ビジネスとつなぎそこで第一人者になっていく、そのような強い思いを持った人に来てほしいと思います。
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