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「ソフトウェアエンジニアとしてキャリアを歩みたい」
そう考えていても、実際にどういう会社・組織でソフトウェアエンジニアとして働けるのか、どういうキャリアパスがあるのかなど学生だと把握できないことは多い。
そこでITエンジニアやデータサイエンティスト志望の大学生に向けたオンライン就職イベント 外資就活Terminal の特別講演「ソフトウェアエンジニアとしてのキャリアを歩むには」では、SIerを経て事業会社に転職した経歴を持つ泉水翔吾氏にソフトウェアエンジニアとして働ける環境、キャリアパスなどを語っていただきました。
聞き手はITすきま教室を運営する株式会社すきまデザイン代表の渡辺さき氏。 ◇本記事は、2023年5月22日開催の外資就活Terminal基調講演の一部を編集したものです。
ソフトウェアエンジニアとして働ける環境(企業・組織)は?
泉水:まずそもそもソフトウェアエンジニアとしてどういう働く環境が用意されてるかというところですが、 非常に多様な環境が用意されてるのかなと思っています。
例えば、外資就活ドットコムを作っているハウテレビジョンのように、ソフトウェアプロダクトを提供している事業会社であれば、高い確率でソフトウェアエンジニアのポジションがあり、エンジニアリングチームも組成されています。
また私のファーストキャリアのような、システムの受託開発をビジネスとしている会社*でも、システムエンジニアと呼ばれることもありますが、ソフトウェアエンジニアとして働く環境としては1つあり得るかなと。
最後に、私自身が現在デジタル庁に所属しておりますが、会社ではなく、行政機関などで働くという形もあります。
続いていろんな環境(企業・組織)で、どういう風に自分がソフトウェアエンジニアとして関わるのかについても多様な選択肢があります。
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大きく分けると社員か、そうでないかという点。また環境に対して、期待値をどう交わすかという点です。つまり環境が自分に対して求める特徴を踏まえて、自分がどういった役割を担うかというところに帰結するかなと考えています。
ソフトウェアエンジニアとしてのキャリアパス
泉水:キャリアパスについて続けて説明しますと、まずソフトウェアエンジニアとして入社した際に、所属してる環境で開発だけをやるかと言われると、そんなこともありません。
チームをテクニカルな面でまとめるテックリードであったりとか、エンジニアリングマネージャーとか、いろんな組織の中の事情やチームの作り方によって、いろんなパスがあるかなと思ってます。大きく分けると、次の3つあると考えます。
まずは専門性をもってソフトウェア開発で成果を出すインディビデュアルコントリビューターという役割。またインディビデュアルコントリビューターの専門性に加えて、技術に関するリーダシップを発揮するテックリードという役割。そしていわゆるマネージャ―ですね、前述した人たちをまとめて成果を最大化することを担うエンジニアリングマネージャーという役割。以上の3つがよく挙げられます。
その3つ以外にも、自分がどういったエリアで専門性を発揮するかという点についてもいろんな分類があると思っています。これはソフトウェア開発が勃興した時点からいろんな技術をの進化を経て、今は次の4つに大きく分類できると考えています。
まず皆さんが普段使っている端末上で動くWeb/iOS/Androidといったプラットフォーム技術に特化したソフトウェアエンジニア。
そしてサーバーで動作するシステムに焦点を当てたバックエンドのエンジニアリング。また、より可用性にフォーカスしている Site Reliability Engineering。
他にも機能開発ばかりでなく、ソフトウェアの品質に関連したパフォーマンスエンジニアリング、アクセシビリティエンジニアリング、セキュリティエンジニアリングなど品質に焦点を当てたロールもあります。
また昨今、組織の中で重要度が高まっているマシンラーニングやデータエンジニアリングも、より意思決定のプロセスに近接した領域として存在します。
渡辺:質問なのですが、泉水さんはどういうきっかけで受託をして開発スキルを身に着けていくというキャリアを決められたのでしょうか?
泉水:正直申し上げると受託開発がどうとか、事業会社がどうという理解が学生時代はあまりなく、給与水準的に他より高めというところで1社目の会社に入った節はあります。
渡辺:SIerから事業会社に行ったというところで、最初にSIerを経験して良かったことや、勉強になったことはありましたか?
泉水:まずはソフトウェアがどういう世の中的な需要があるかっていうところを理解できたこと。また会社間でどういうやりとりがあって、お客様から依頼をされてソフトウェアを開発して納品するというプロセス全体を学べたことは良かったです。
渡辺:では事業会社に転職して良かったことや、新しく勉強できたことはありましたか?
泉水:SIerと事業会社の良し悪しをここ話す気はないのですが、大きな差としては事業会社は自分たちのプロダクトを作っているというところがあります。つまり作ったプロダクトをその後も継続的に運営して、維持・改善していくかどうかの(構造上の)責任の差はあると思います。
SIerでも責任はあるのですが、 より事業と一体となって開発をするとなると事業会社でソフトウェアエンジニアとして働く方がスムーズ と認識しています。そういった差はやはりあるかなと思います。
渡辺:キャリアパスやスキルについて細かい分類がありましたが、これは学生は就職活動をする上でどの程度理解しておく必要があると考えますか?
泉水:キャリアパスの役割定義は一般化すると前述したものになると思いますが、組織によっても異なりますので100%の答えがない部分です。インディビデュアルコントリビューターだからマネジメントしてはいけないという法律もないですし、どの職種も組織によって役割の濃淡があります。
一般的に最初はインディビデュアルコントリビューターとしての成果を出すことを求められていくと思いますが、その中で「テックリードはこういう仕事をしているんだ」「マネジメントの人はこういうことをしているんだ」というのを徐々に学んでいって肌感を掴んでいくことになりますね。
渡辺:最後に就職活動中の学生に向けて先輩エンジニアとしてのアドバイスなどがあればお願いします。
泉水:1点、後悔ではないんですけれど、大学でコンピューターサイエンスを学んでおけたら良かったとは今思うところがある*ので、現在大学で学んでいる方はその経験を就職後に活かしてもらいたいなと思っています。
ただ大学でコンピューターサイエンスを勉強した経験がないとダメという話では決してなく、キャリアを選ぶ時に大事なのは自分がエンジニアリングをやっていて楽しいと思えているのかどうかっていうところが、ソフトウェアエンジニアとして長く働いていく上で大事なポイントなのかなとは思います。
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渡辺:実際に泉水さんが働かれる中で、全くの未経験からでもソフトウェアエンジニアとして働いていけると思われますか。あるいは経験の有る人のほうが●●のような違いがあるみたいな印象はありましたか?
泉水:結局就職後にどういう研鑽を積むかによって、簡単に未経験の人が経験者の能力を上回ったりするものであると思うので、現時点での実力を気にしすぎる必要はないと思います。
また技術力だけでは結局なく、人間は一人だけだと作れるものに限界があるので環境に身を置いてどう他者とコラボレーションしていくか、どうやって協調して1つのものを作り上げていけるかが重要です。
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