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sponsored by シンプレクス・ホールディングス
ここには社内政治の要素は一切ない。自分自身の実力で、望むプロジェクトに参加する機会をつかんでほしい――。シンプレクスの取締役副社長(共同COO<最高執行責任者>)である助間孝三氏は語る。その言葉を裏付けるように、「金融×テクノロジー」のトップランナーとしてブランドを築き上げてきた同社の体制は大きく刷新された。
2021年4月には、クライアントのDX(デジタルトランスフォーメーション)支援を行う総合コンサルティングファームとしてXspear Consulting(クロスピア コンサルティング)株式会社を新設。「シンプレクス・ホールディングス」としてグループシナジーの創出を目指しているのだ。
「SIer(システムインテグレーター)のように開発フェーズを担うだけではなく、従来型のファームのように戦略フェーズを手がけるだけでもない」と助間氏は言う。新生シンプレクスの実像と、若手の成長機会に迫る。
もはや金融だけの会社ではない。戦略フェーズと実行フェーズの両輪で新たなフィールドへ
――まずは、2021年4月からの大規模な体制変更の背景を聞かせてください。
助間:体制そのものは大きく変わりましたが、私たちが大切にしている姿勢は以前と変わらず「一気通貫」です。SIerのように開発フェーズを担うだけではなく、従来型の総合コンサルティングファームのように戦略フェーズを手がけるだけでもない。
戦略立案からビジネス設計、ITプランニング、開発、リリース、そしてシステム運用と安定的な稼働サポートまでを、一気通貫でやりきることがシンプレクスの価値であることは変わりません。
私たちは金融市場において、難度の高い案件と正面から向き合って成果を出してきました。こうした経験を通じて、自分たちでゼロから事業を立ち上げ、収益を上げたり生産性を高めたりする実力も培ってきました。近年は、保険業や建設業などの新たな市場へも参入しています。
――シンプレクスといえば「金融×テクノロジーのトップランナー」というイメージを持つ人が多いと思いますが、もはや金融だけの会社ではないということですね。
助間:その通りです。金融領域で培った「一気通貫でやりきる力」は、他の領域においても再現性があります。
クライアントが未知のビジネスフィールドに参入し、数年かけて新規事業を立ち上げる際や、そのための新会社を設立する際に、ビジネス設計からシステム開発~運用の全てを担当するパートナーとして、シンプレクスを選んでいただけるくらいにまで、業界の主要プレーヤーとして複数の実績を積み上げてきました。さらなる発展と成長に向けた準備は万端です。
では、どのようなフィールドで私たちの価値を発揮するのか。その可能性を見つけるために立ち上げたのがXspear Consultingです。コンサルは自身が専門性を持っていない分野でも、課題を的確に捉えて解決へと導いていく力が求められます。
シンプレクスグループとしてこの強みを強化し、一気通貫でやりきる力を組み合わせていくことで、成長を一気に加速させていく。それが大規模な体制変更の狙いです。
シンプレクスに「真剣勝負のプロジェクトだけ」が存在する理由
――「コンサルティングファームとしてのシンプレクス」という文脈でお聞きします。従来の総合コンサルティングファームとシンプレクスとの決定的な違いは、どこにあるのでしょうか。
助間:シンプレクスが志しているコンサルティングとは、威厳のある戦略や計画を立てることではなく、「実行可能なプランであり、実行した暁にはビジネスや業務そのものに大きなインパクトを与えられる」戦略や計画を進めていくことを指します。そういう志を持った私たちだからこそ、「実行フェーズまでの責任を持つプロジェクト」を引き受けることができるんです。
極端な言い方になるかもしれませんが、「実行しないことが前提」の戦略や計画なら、クライアントの好みに寄り添って物書きをしていったほうが評価されるかもしれないし、後先を気にせず、いかようにも書けると思います。
しかし、「最後まで実行してやりきることが前提」の戦略や計画は違います。その戦略や計画に沿ってサービスやプロダクトが世の中に発信されたり、クライアント企業の経営に大きな影響を与えたりするわけですから。だから、「この計画を実行して本当に大丈夫なのか」と突き詰めて考え続けなければならない。
――出合うプロジェクトの性質や、クライアントからの要望によって、コンサルタントとしての動き方も大きく左右するのですね。
助間:クライアントの影響は大きいです。シンプレクスに寄せられるのは、本気で自社のビジネスや経営に課題意識を持ち、「リスクを取ってでも変革を起こしたい」と本気で考えている人が発注する案件だけ。「上層部からの指令があったのでとりあえず相談したい」といったケースとは、クライアント側の魂の入り方がまるで違いますよ。
一口にコンサルティングといってもその幅は広く、他のファームでは「海外のAI(人工知能)活用事例を知りたい」「国際的な業界トレンドを知りたい」といった調査フェーズでの依頼も少なくないでしょう。
率直に言ってシンプレクスは、そうした案件でグローバル規模のファームと勝負はできません。しかし、実行を前提とした戦略と計画を立て、それをやりきって運用することについては得意です。クライアントもそれをよく理解してくれているので、シンプレクスには真剣勝負のプロジェクトだけが存在するのです。
アサインに社内政治の要素は一切なし。成果を出せば、望む仕事を取っていける
――こうした真剣勝負のプロジェクトに対して、特に入社1年目の時点では、どのように関わっていけるのでしょうか。
助間:シンプレクスに入った以上は、新卒1年目であろうと、本気でクライアントと向き合って何らかの価値を発揮してもらわなければいけません。これが原理原則です。新人でもクライアントとのミーティングに参加してもらいますし、時にはクライアントからのプレッシャーを直接受けることもあるかもしれません。
巨大なSIerのように時間をかけて進めるのではなく、スピーディーに短納期で、かつ品質の高いものを提供するプロジェクトもたくさんあります。
何も知らない状態から、業務知識はもちろんシステムの知識を身につけていき、すさまじいスピードで対応することになるので、最初は大変だと思いますよ。
――プロジェクトへは早い段階で参加できるのですか。
助間:入社後の研修を経て、8月にはプロジェクトの現場へ配属されます。
プロジェクトマネージャーは、予算の中で自分のプロジェクトにアサインする社員を選定する権利を持っています。その中で、配属された8月から翌年の3月までの入社1年目は、プロジェクトにチャージされる新人のコストは実単価の半分としています。
この期間を“お試し期間”として、会社が新入社員のコストの半分をプロジェクトの代わりに負担することにより、プロジェクトマネージャーが、実務実績が全くない新入社員を責任ある、真剣勝負のプロジェクトにアサインするインセンティブが働くようにしています。
しかし、2年目の4月1日からは、自分の単価そのままがプロジェクトにチャージされるため、結果として、シンプレクス社内の人材の中で市場原理にさらされることになります。
1年目の3月までに知識やスキルを習得して、自分の単価の正当性を証明できるようにならないと、実力よりも高い単価がつく、つまるところ、自分をアサインしてくれるプロジェクトを探すことが困難になってしまうわけです。
――「市場原理」について詳しく教えてください。2年目以降は、それまでのパフォーマンスによって関わるプロジェクトが変わるのでしょうか。
助間:正確には、自分の力次第で「あなたを使いたい」と言ってくれるプロジェクトが変わるということですね。
プロジェクト期間は短いものでも3〜6カ月。その切れ目で「開発フェーズの次は上流フェーズを経験したい」「提案から関わりたい」といった希望を出せます。それまでのプロジェクトで結果を出して自分の価値をアピールできれば、声をかけられやすくなり、市場原理の中で望む仕事を取っていけるはずです。
――まさに実力主義のアサインですね。社内政治の要素はないのですか。
助間:社内政治は一切ありません。シンプレクスには部門がほとんどなく、取締役以外はプロジェクトをベースとしたフラットな体制です。
部門ができればできるほど政治の要素が生まれてくるし、部門長としては「優秀な人を自分のそばに囲っておきたい」と思うのも無理からぬ話でしょう。
しかし私たちは今、新しい領域へどんどん飛躍していきたいと考えています。ある領域で急速な成長を見せた人は、他の領域でも活躍してほしい。だからこそ組織をフラットにして、実力に応じて機会をつかめる体制としています。
若い人たちには「会社を焦らせるくらいに」成長してほしい
――組織の都合にかかわらず、実力次第で望むプロジェクトに参加できる環境は、「できるだけ早く成長機会をつかみたい」と考えている人にとって非常に魅力的だと感じます。
助間:おっしゃる通りだと思いますが、実は会社としては、これがジレンマにもなっているんですよ。
近年のシンプレクスは外部から「人材輩出企業」と言っていただけるようになりました。コンサルティングファームの場合は別のファームへ移籍して活躍する人がたくさんいますし、当社からもコンサルティングファームに移って活躍しているメンバーは多数います。
一方でシンプレクスの特色として、事業会社のCTO(最高技術責任者)になったり、事業責任者になったり、自身で起業したりと、自分で事業を手がける中核メンバーとして外へ出ていく人も非常に多いという事実があります。これはまさに、私たちが事業としての結果を出すプロジェクトを任され、そこで価値を発揮しているからだと思います。
シンプレクスの考えるプロフェッショナル人材が外部でも活躍するのはとてもうれしいし、誇らしいことです。ただ、シンプレクスで本当に評価される人材になったら、本人にとってはシンプレクスにとどまっている必要性が薄くなってきてしまう面もあるのです。
――社外のプロジェクトでも絶対に活躍できる自信があるから、どんどん外へ飛び出して新しい挑戦をすると。
助間:当然といえば当然ですよね。私自身、最初に入ったコンサルティングファームにずっといようなどとは考えていませんでした。
では、会社としてのジレンマにどう向き合っていくのか。今後はニュートラルに選択肢を増やしていきたいと考えています。
プロフェッショナルとして力を発揮したいと思う人が、外に飛び出すだけではなく、「シンプレクスグループ」内で、成し遂げたいことを実現できる体制にしていかなければなりません。これはホールディングスにしたもう一つの理由でもあります。
シンプレクスで成長した人が、「手練れ」となった後でも、さらにシンプレクスを味わい尽くせるようにしたい。Xspear Consultingはその舞台の一つになるのかもしれません。
この会社は、若い人たちの成長と欲望によってさらに加速していきます。私たちは、ここで育った生意気で優秀な人に「次のステージとしてもう一度楽しんでもらえる会社」「2度おいしい会社」を作っていけるよう手を尽くしたいと思います。これからシンプレクスへ入る人には、会社を焦らせるくらいに成長してほしいですね。
シンプレクスは「膨張する宇宙」。経営陣も成長し続ける以外にない
――シンプレクスグループとして、今後の展望をどのように描いていますか。
助間:冒頭でお伝えしたように、新しいフィールドへのリーチを数年で一気に広げていくつもりです。事業領域としても、システム開発中心に伸ばしていたところから、より戦略フェーズへと広がっていくはずです。今後は30代、あるいは20代のうちから、成長して中核となったメンバーが子会社を作り、社長として新分野のかじを取っていくことになるのかもしれません。
――そうなれば、現経営陣の方々もどんどん「下から突き上げられる」ことになるのでは。
助間:もちろんです。そうあるべきだと思っています。現経営陣のメンバーは若い頃から縦社会を好まず、そうした場所とは距離を取ってきました。なんとも生意気な若手ですよね(笑)。
今は逆の立場になりかねない状況かもしれませんが、もちろん、みすみすそうなるつもりはありません。
シンプレクスグループ全体の成長に向け、リスクの高い分野ほど私たちが積極的に引き受けていきたいと考えています。私もトップの金子英樹(代表取締役社長/CEO<最高経営責任者>)も、シンプレクスに属しているプロフェッショナルの1人に過ぎません。
この会社は膨張を続ける宇宙のようなもの。社員全員が成長し続けているわけですから、私たち経営陣も成長し続ける以外にないのです。この宇宙をさらに膨張させていくことが、私自身の挑戦でもあると考えています。
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