日本の“モノづくり”に革新を。世界No.1シェアを誇るシーメンスPLMソフトウェアの設計・製造支援ソリューション
2018/11/01
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皆さんは、シーメンスにどんなイメージを持っているでしょうか。シーメンスグループは、フォーブス社の選定する「世界で最も信頼される企業」ランキングで世界No.1を獲得するなど、世界からの高い評価を不動のものとしています。そのソフトウェア部門を担うシーメンスPLMソフトウェアは、2016年から世界No.1のシェアを獲得しています。経営トップである堀田氏に、シーメンスPLMソフトウェアの担うミッションと、世界No.1になった要因、そして未来の自社を担う人材像について話を聞きました。
現代の製造業に欠かせないインダストリー4.0の仕掛け人
――シーメンスPLMソフトウェアのサービス内容について教えてください。
堀田:デジタライゼーションや、インダストリー4.0と呼ばれる領域を支援しています。現代の製造業においては、無くてはならない概念ですね。たとえば、皆さんがお使いのスマートフォンも自動車も、その中身は大きく3つの要素で構成されています。まずはエンジンやスタイリッシュなボディといった、モノの形状に関わる機械的な設計。次が電気の流れる回路設計。そして、ハードウェアを制御し、必要な機能を動作させるための組み込みソフトウェアです。
昔は機械だけでもモノづくりはできました。しかし今は、そこに膨大なCPUや回路が含まれて1つの製品になっています。ただし、機械も回路もソフトウェアも1人で完璧に作り上げられる技術者は世の中に存在しません。つまりそれぞれの分野のプロフェッショナルが集まって、1つのモノを作り上げているわけです。
そこで今求められているのが、3領域の専門家たちがなるべく早い段階で協調できる環境を整備すること。バラバラにモノづくりを進めるのでは効率が悪くなりますし、最終的な品質にも関わってきますからね。ここに登場するのが、まず1つ目の我々のソリューションです。各部署が共通して使用できるプラットフォームを提供し、モノづくりの連携力を高めていく。皆さんがよくご存じの自動車メーカーや電気機器メーカーでも、我々のプラットフォームを利用して製品を開発している企業様は少なくありません。
――日本のモノづくりのあり方を変えていくわけですね。
堀田:そうです。そしてもう1つのソリューションが、設計と製造を連携して管理できるソフトウェア。設計段階から量産時のコストや製造ラインをどう確保するかを検討しておくことで、モノづくりのスピードをはるかに高めることができます。スピードは、メーカーにとっては競争力の源泉ですから。
さらに言うと、製品ができあがって販売し、ユーザーがその製品を利用する。そうすると、もっとこういう機能がほしい、ここの品質に課題がある、といった情報が出てきます。そうした情報をビッグデータとして解析し、設計者にフィードバックすることで製品をさらにブラッシュアップする。この機能も我々が提供しています。
設計者をつなぎ、設計と製造をつなぎ、ユーザーとメーカーをつなぐ。すべてをループさせることで、モノづくりのスピードと品質向上に貢献する、製造業のお客様を支援することが私たちのミッションです。
領域ごとの「見えない壁」が日本のブレイクを遅らせている
――そうした改革は日本だけでなく世界でも進んでいるのでしょうか。
堀田:おっしゃる通りですが、むしろ日本は世界と比較して遅れていると言わざるを得ません。これは日本人の素晴らしいところでもありますが、日本では相手を尊重するという文化がありますよね。言い方を変えれば、むやみに相手の縄張りに入らない。機械設計とソフトウェア、設計と製造といった領域ごとに、見えない壁があるわけです。
相手も頑張っているのだから、自分が口を出すべきではない、という考え方ですね。お互いを尊重し合っているがゆえにブレイクできない。それに対し欧米はトップが意思決定すれば半ば強制的に変化します。製造業が成熟する前だった中国では、いきなりインダストリー4.0に取り組んでいる。日本は取り残されている状況でした。
ただ、日本の良いところは、一度そのやり方が発見されると物凄い速さで浸透していく点です。すでに、組織間の壁が比較的小さい中規模のメーカーではこうした改革が進んでいます。この潮流に我々がさらにドライブをかけ、日本全体に大きな革新が起きる日は近付いていると感じますね。
「いつでも他企業に移籍できる」。それが本当のプロフェッショナル
――2016年に世界シェアNo.1を達成しましたが、顧客から選ばれる要因はどこにあるとお考えでしょうか。
お客様の「モノづくり」プロセスを、どう変えていけば競争力が高まるのか。1から考えて提案する姿勢が評価されているのだと思います。最もいけないのは、お客様から「あなたの言うとおりだ」と褒められて帰ってくること。これはつまり、お客様にとって何一つ発見がなかったということです。
自社のソリューションとお客様のモノづくりを深く理解し、大きな改革を生み出すプランを提案する。そのためにはお客様に「今のやり方は間違っています」と率直に伝えることも必要です。そこで「失礼な!」と怒られたとしたら、これは素晴らしいこと。お客様の気付いていない、新しい価値を提供できた証です。
当社は外資系ということもあり、教育の仕組みも明確です。こうした提案手法をチャレンジャーセールスと呼んでいるのですが、どのような手順でどう話を組み立てていくのかという方法論も確立されています。日本企業によくある実地で先輩から学ぶ方法よりも、修得が早く提案品質も安定しますね。
――とは言え、誰にでもできるというような簡単な仕事ではないと思います。貴社で成長・活躍できるのはどのような人材なのでしょうか。
堀田:やはり、「新しいモノづくり」を生み出したいとか、時代の改革に参加したいという進取の気性があることが重要ですね。一言で言えばチャレンジ精神。経験のないことにも積極的に挑戦する姿勢があれば、成長できる環境は整っています。
まずは、プロフェッショナルとして一人立ちすることを目指してください。野球で言うなら会社は球団で、社員は選手です。会社が嫌になれば新しい球団に移っていただいて構いませんし、むしろそうやって他球団から声をかけられるような、市場価値の高い人材になるべきだと考えています。
逆に我々はそういった優秀なプロにいなくなられては困るので、魅力的な会社であり続けられるよう努力する。実際、離職率は極めて低いんですよ。プロにとって働きやすい環境で、充実感を得られる仕事である、と言っていいのではないでしょうか。
グローバル会議は真剣に意見を戦わせて結論を導く「リング」
――知識やスキルといった側面で求める素養はありますか?
堀田:ソフトウェア企業ですから、工学系・理数系の出身者が多いのは事実です。情熱をもって研究に没頭していた、というようなタイプが多いように感じますね。もう一つ大切なのは、グローバル環境で働くことに抵抗がないというか、それを望んでいることでしょうか。
リアルタイムでアメリカやヨーロッパと電話会議することもありますし、現地の開発側にお客様のニーズを細かく説明して説得するコミュニケーションも必要になります。ただ、私も入社した当時は英語は話せなかったので安心してください。外部の英語教育を受けられる制度もありますし、日々の仕事の中で慣れてくるという面もあるでしょう。今ではTOIECも900点台ですし、英検一級も取得しました。問題なく外国人とケンカできますよ(笑)。
ケンカと言うと大げさですが、相手を慮って遠慮する傾向がある日本人とは違い、彼らにとって会議の場はリングです。その場で真剣に意見を戦わせながら、結論を導き出す必要があります。若い世代の方を見ていると、プレゼンもディスカッションも上手な方が多いですね。私は何十年かけてできるようになりましたが、学生時代から世界とつながっている世代の皆さんは、もっと早く成長できると思います。
人が見ていないところでも正しい行動ができる組織が信頼を得る
――世界No.1企業の経営トップとして、大切にしている考え方があれば教えてください。
堀田:組織文化というのは、リーダーの全人格が表出するものだと考えています。たとえば自分の知らないところで不正が起こったとしても、それはリーダーの心の中に隙があった証拠。ほんの少しでも甘い気持ちがあれば、それが拡大されて出てきてしまうのが組織です。
だからこそ、私自身が常に正しい言動をとることを心がけていますし、社員にも信頼に値する人・組織であるよう徹底して伝えています。信頼は、獲得するのは難しいけれど一瞬で崩れてしまう脆いものです。人が見ていないところでも正しい行動ができる組織。そうでなければ、世界No.1の信頼を勝ち得ることはできなかったでしょう。
一方で、自由闊達な社風も重視しているポイントです。新しい価値を生み出すためには、想像力を発揮しなければなりません。自由な意見や革新的なアイデアを出しても怒られないという安心感が無ければ、想像力を発揮しようとは思いませんからね。クライアントのモノづくりに革新を起こすこの仕事では、働いていて気持ちがいい、ワクワクするという環境が非常に重要だと考えています。
シーメンスPLMソフトウェアは世界No.1シェアを獲得しましたが、まだまだ伸び盛りの企業です。私たちと一緒に、さらなる高みを目指しましょう。
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