大学においてデータサイエンスを学ぶ学科が増えましたがその点について賛否が分かれています。絹ごしパスタさんはこのことについてどう思われますか?
この質問への回答 1件
相談室回答者
23卒の理系院生です。就活では総合コンサル、SIer、メガベンチャーのエンジニア職など IT 関連の企業や職種を見ていました。 企業選び、選考対策、研究室生活、その他カジュアルな話でも幅広くお答えできればと思います。実際に使われているアプリの開発に携わるインターンに参加するなどプログラミング経験もあるので、そちらの道を目指す方の質問も大歓迎です。
ご質問ありがとうございます。結論から申し上げますと個人的には否定寄りです。
以下で理由を述べさせていただきます。
(1) データサイエンティスト志望者の供給過多
一般的にアプリ開発などを行うソフトウェアエンジニアに対して、データサイエンティストやAIエンジニアと呼ばれる職種の求人は少ないです。理系院卒でこの分野を専門としている友人でもこれらの職種への就職で苦戦しているのを見てきたので、データサイエンスを学ぶ学部が増えてもそれを使って仕事ができる方は一握りになってしまうのではないでしょうか。結構な規模のAIベンチャーが今年の決算で大きく株価を落としたニュースも最近あったので、市場としても少し不安です。
(2) データサイエンス関連の誤情報増加
「数字は嘘をつかないが噓つきは数字を使う」という言葉もあるように、統計情報は見せ方次第でいくらでもミスリードができてしまいます。昨今はSNSがあるので、人目を惹く結果ならば誤情報でもどんどん拡散され私たちの生活に影響を及ぼすかもしれません。悪意の有無に関わらず、このような出来事がデータサイエンスを学ぶ学部が乱立することで起きやすくなるのではないかと考えています。
もちろん新設の学部でもしっかりとしたカリキュラムが組まれているとは思いますが、情報リテラシーも含めて学べるところが多いと良いなと思っています。
いろいろと否定的なことを書きましたが、データサイエンス自体はとても興味深い学問だと思うので理論的なところまでしっかりと学ぶ分にはおすすめです。
回答日:2023/02/21
