23卒の者です。
広告業界に興味を持っていましたが、昨今のweb広告の顕著な増加を見ると、電博のようなテレビCMを主に取り扱う企業は、収益を増加させ続けることができるのか不安になります。
その点をTANAKAさんはどう思われるでしょうか。
この質問への回答 1件
相談室回答者
広告会社1年目。 就活のことが少しずつ頭から抜けてきています。。 段々と会社のことが分かってきました。業界のことはまだまだ勉強中。
こちらも回答遅れ失礼しました。
しばらく業務が切羽詰まっており、なかなか回答の時間を取れずにいました。
Web広告の台頭ですが、電博のようなマスを食い扶持とする代理店にとってはやはり大きな影響があります。
ただしこれは、TVを始めとするマス広告の役割が取って代わられるということでは決してなく、あくまで役割の違い(分担)と理解いただくと良いと思います。
少し検索すれば出てくるかと思いますが、マーケティングの考え方にファネルというものがあります。
認知をトップファネルとし、刈取り型広告(バナー広告など)をボトムファネルとする考え方です。
デジタル広告はあくまでミドル~ボトムファネルがその役割の中心になりますので、トップファネルを目的とするTVCMとは明確に役割の違いがあります。
したがって、今後もしばらくはTVCMはじめとするマス広告の価値は一定の価値を保つでしょう。
ラディカルな方々がが指摘するようなTVCM = オワコン、デジタル広告 = これからの広告、というのは成り立たないというのが広告会社及び多くのメガクライアントの認識です。
(トヨタはじめ多くのクライアントが五輪に協賛しているのがその証拠です。)
ただし、冒頭に申し上げたようにデジタル広告の台頭は、電博のような総合代理店に少なからず影響を及ぼしています。
大きな理由はデジタル広告の利益率の低さです。デジタル広告は工数がかかる一方、運用型という特性上利益率が低くなる傾向にあります。
クライアントの予算のうちいくらかがデジタルに割かれることにより、広告会社の利益としては減少傾向にあるのは間違いない事実です。
これらを踏まえ、広告にとどまらず上流に進出しコンサルファームと対立しているのが現在の広告会社のステータスになりますが、これについては私自身上手くいくのか分からないでいます。
渦中にいる私としては過渡期を微力ながら下支えすることができ面白く感じていますが、ご質問の「収益を増加させ続けることができるか」という点については、まさにいまの私たちの頑張りが反映されるところだと思います。
回答日:2021/07/27
