商社志望者必見!7大商社の「企業DNA」徹底比較解説

商社志望者必見!7大商社の「企業DNA」徹底比較解説

2025/07/02

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こんにちは、26卒で7大商社の複数企業から内定を獲得した者です。総合商社の企業研究において、ある評価軸を基準に業界を横に比較して理解する記事は少ないと思います。今回は7大商社について、「各社を表すキーワード」を比較軸に各社の揺るがない特徴を理解することを試みます。人伝で聞いて得たイメージではなく、自身でこれらを横に比較して初めて理解する雰囲気もあるかと存じます。業界研究の第一歩を踏み出していきましょう。この記事を読んで生まれた疑問などは、OB/OG訪問を活用してぜひ確認してみてください。

1. 三菱商事

「三綱領」が示す企業理念

三菱商事を理解する上で最も重要なのが「三綱領(さんこうりょう)」です。これは三菱グループ全体の経営理念で、以下の3つから構成されています

  1. 所記奉公(しょきほうこう) :事業を通じて社会に貢献する
  2. 処事光明(しょじこうめい) :公明正大で品格のある行動をする
  3. 立業貿易(りつぎょうぼうえき) :国際的な視野で事業を展開する

これを現代風に言い換えると、「社会貢献」「フェアプレー」「グローバル」となります。

例えば、三菱商事の社員は社内で役職や年齢に関係なく「さん付け」で呼び合います。「山田部長」ではなく「山田さん」と呼ぶのです。これは、お互いを尊重し合う組織文化の表れで、「処事光明」の精神が今も生きている証拠です。

国や産業との深い結びつき

三菱商事は1870年創業という長い歴史を持ち、三菱財閥の中核企業として発展してきました。戦前から政府や海外との強いコネクションを築いており、現在でも総合商社の中で最も「国策的」な案件に関わることが多い会社です。

例えば、日本のエネルギー安全保障に関わるLNG(液化天然ガス)プロジェクトや、国家レベルのインフラ開発などで中心的な役割を果たしています。オーストラリアや中東での巨大資源開発プロジェクトでは、日本政府と連携しながら、数千億円規模の投資を行っています。

圧倒的な「総合力」

三菱商事の最大の強みは「総合力」です。具体的には

  • グローバルネットワーク :世界約90カ国に約200の拠点
  • グループ会社数 :約1,300社(商社最大規模)
  • 多様な事業領域 :天然ガス、金属資源、食品、機械、化学品、生活産業など
  • 豊富な人材 :連結従業員数約8万人
  • 強固な財務基盤 :純利益1兆円超(2023年度)

この総合力を活かした事例として、コンビニエンスストア事業があります。三菱商事は、ローソンを子会社化し、商品開発から物流、店舗運営まで、グループの総合力を結集して事業を展開しています。食品原料の調達は食品部門が、物流システムは物流部門が、決済システムはIT部門が担当するといった具合に、各部門の専門性を組み合わせて競争力を高めています。

EX・DXによる未来創造

三菱商事は現在、「EX(エネルギー・トランスフォーメーション)」と「DX(デジタル・トランスフォーメーション)」を経営戦略の中核に据えています。

EX とは、従来の化石燃料中心のエネルギー供給から、再生可能エネルギーや水素などのクリーンエネルギーへの転換を指します。三菱商事は、洋上風力発電や太陽光発電、水素サプライチェーンの構築などに巨額の投資を行っています。

DX とは、デジタル技術を活用してビジネスモデルを変革することです。例えば、AIを使った需要予測システムの開発や、ブロックチェーンを活用したサプライチェーン管理などを進めています。

これらを組み合わせることで、例えば「スマートシティ」の開発を進めています。再生可能エネルギーで電力を供給し、AIで最適なエネルギー管理を行い、住民の生活の質を向上させる―そんな未来都市の実現を目指しているのです。

【企業ページ】
三菱商事

2. 三井物産

個人の「志」を大切にする文化

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