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はじめまして。地方私大に通う26卒のFと申します。就活の結果、日系大手の企業から複数の内定を得ることができました。私のガクチカはアルバイトとゼミの経験が中心で、いわゆる「サークルの幹事」や「海外経験」といった華やかなエピソードは特にありません。TOEICのスコアも持っておらず、いわゆる“平均的な文系学生”だったと思います。
そんな私がサマーインターンを迎えるにあたり目指したのは、「ホワイトで安定した企業に入りたい」という思いから、メーカーやインフラを中心とした企業選び。しかし、当初は業界理解も浅く、とにかく「就活の地力をつけるためにいろんな業界を見ておこう」と考え、結果として金融やコンサルなども含めて幅広く応募しました。
この記事では、前・後編にわけて私のサマーインターン体験を詳しく紹介します。前編では、私が夏インターンに参加した背景や、ES、Webテストについてを取り上げます。「ガクチカが地味」「学歴に自信がない」「情報も環境も恵まれていない」そんな状況でも、正しい努力と工夫で道は開けるということを、自分の体験を通して伝えられればと思います。
サマーインターンってそもそも何?なぜ応募した?
就活を意識して動き始めたのは大学3年の5月上旬
「何をすればいいのか、何から始めればいいのか」――。そんなレベルの状態だった私は、まずは大学のキャリアセンターを訪れました。ESの書き方も、選考スケジュールも、業界の違いすらよく分からなかった私に、キャリアセンターの方が最初に勧めてくれたのが「インターンへの参加」でした。
今振り返ってみても、このタイミングでの助言は本当にありがたかったと感じています。というのも、私が最終的に内定を得た企業は、すべてインターン経由の選考だったからです。
後日、内定先企業の人事の方に聞いたところ、 夏・秋・冬のいずれかのインターンから7割以上の内定者を確保している企業もあるとのこと。 インターンは「会社を知るためのイベント」ではなく、「本選考の一部」になってきているというのが実情です。
就活は年々早期化している
就活の早期化は年々進んでおり、私たち26卒の代からサマーインターンを導入した企業も複数あると聞きました。つまり、これからの就活では「本選考が始まる前にいかに動き出せるか」が、より重要になってくるということです。
私自身、当初はメーカーやインフラ系の企業に関心を持っていましたが、夏の段階ではまだ業界理解も自己分析も不十分でした。そこで、「まずはたくさん見てみよう」という方針で、金融・商社・コンサル・ITなども含めて幅広くエントリーすることにしました。
サマーインターンは、自分に合う会社を見極めるチャンスであり、選考への第一歩でもあります。特に地方の学生にとっては、企業のリアルな雰囲気を感じる貴重な機会であり、情報格差を埋めるための“実地訓練”の場でもあると実感しました。
応募企業の選び方とスケジュール管理術
本格的に企業を選び始めたのは5月中旬ごろ
当時は業界や職種に対する知識も乏しく、「とりあえず有名な企業から受けてみよう」といった手探りのスタートでした。最初は大手ナビサイト(リクナビ・マイナビ)に登録し、「インターン」「文系歓迎」「選考あり」といった条件で検索をかけ、出てきた企業をひたすらリストアップしていく作業をしていました。
ただ、ナビサイトだけでは本選考に直結するインターンの情報は不十分で、次第に「外資就活ドットコム」などの就活情報サイトも併用するようになりました。特に過去参加者の体験談やESの通過実例が読める媒体は非常に役立ちました。
また、併せて活用したのがスカウト型の就活サイトやアプリでした。これらは企業側からオファーが届く仕組みで、以下のようなメリットがありました。
- 自己PRを書く必要があり、ESの書き方や自己分析の練習になる
- 当初志望していなかった金融・コンサル業界のインターンに参加するきっかけとなった(実際にこのルートからの参加が多かった)
正直、最初は「スカウトなんて本当に来るの?」と半信半疑でしたが、プロフィールをしっかり書けば中小~大手企業まで幅広く連絡が来ました。自分が動かなくても選択肢が増えるという意味で、地方学生との相性も良い手段だと感じました。
私が大事にした企業の選定基準と管理方法
応募企業の選定で意識したのは、以下の3つのバランスです。
- 難関企業や人気企業にも挑戦枠としていくつかチャレンジする
- 日程や選考フローに幅を持たせ、リスク分散を意識する
結果として、6月中旬までに40社以上にエントリーし、そのうち書類選考が必要な企業にはESを作成、Webテストも同時並行で受けることになりました。想像以上にタスク量が多く、気づけば毎日のように企業調べやエントリー作業に追われていました。
そこで活用したのが、スプレッドシートでの管理です。私は以下のような項目でエントリー状況を管理していました:
- 業界・職種
- 締切日
- ES提出状況
- Webテスト受験状況
- 面接予定日
- 備考欄(倍率・志望度など)
締切が近づくと色を変えるなどの工夫を加え、常に「今やるべきこと」が明確になるようにしていました。
就活はとにかく情報が多く、頭の中だけで管理するのは限界があります。一目で全体像が見えるツールを使うことが、効率的な就活には欠かせないと感じました。
ES対策の勘所と実例紹介
就活初期においてESは大きな壁だった
当時の私は、「自己PR」「学生時代に力を入れたこと」「志望動機」など、何を書けばいいのかもわからず、形式的な文章をとりあえず書いてみては修正を繰り返す、という非効率な作業をしていました。
最初にやったのは、とにかく他人のESを読むこと。外資就活ドットコムなどの就活サイトで先輩のES例を読み漁り、「こういう構成だと読みやすいんだ」「この表現は使いやすそう」といったパターンを自分の中にストックしていきました。
また、前の章でも触れたスカウト型サイトのプロフィール作成も、結果的に良い練習になりました。文字数制限のある中で自分を表現しようとする作業は、ESの文章構成力を鍛えることにつながり、自己分析も自然と進みました。
私がESで多く使ったネタ2つ
私は、ESで主に以下のネタを活用しました。
- ゼミで30人規模のグループをまとめたリーダー経験
どちらも特別な成果があるわけではありませんが、「どんな課題に対して、どう考えて、どう動いたか」を因果関係がわかるように書くことを意識しました。特に以下のようなテンプレートを意識して構成すると、ESが一気に書きやすくなります。
2. 目標(何を達成しようとしたか)
3. 行動(具体的にどう動いたか)
4. 結果(どんな成果・学びがあったか)
たとえばバイト経験であれば、
「人手不足で新人がすぐ辞める」→「定着率を高めるために教え方を見直す」→「個別の進度に合わせた指導に変更」→「結果として○ヶ月間離職ゼロ」
といった流れで書くことで、文章の説得力が増しました。
通過率が高かったESの共通点
ES提出を重ねる中で、通過率の高かった企業にはいくつか共通点があると感じました。
たとえば、「選考を丁寧に見てくれるメーカー系企業」や「実体験ベースの話を重視するインフラ系企業」は、ガクチカが派手でなくても通過しやすい傾向がありました。一方で、商社やコンサルなどは論理性と文章力がより強く求められる印象でした。
ESは「慣れ」がモノを言う領域です。最初は時間がかかっても、10本書く頃には構成が自然と頭に浮かぶようになります。
テンプレ化を恐れず、まずは型にハマった文章でもいいので書ききること。そこからフィードバックをもらって修正していくうちに、自分らしさがにじんでくると思います。
ここで私が気づいた大事なこと
ESで求められているのは「派手な実績」ではなく、「その経験の中でどんな強みが発揮され、それが入社後にどう活かせるか」という観点だということです。
たとえば私は、「全国大会出場」「売上◯%アップ」といった分かりやすい実績は持っていませんでしたが、それでも通過した企業はありました。彼らが見ていたのは、課題に対してどう考え、どう行動し、そこから何を学んだかというプロセスの部分。そしてその行動が、仕事でも再現性をもって発揮されそうかどうかという点です。
つまり、アルバイトでもゼミでも、たとえ小さなエピソードであっても、自分なりに考えて工夫した経験があれば、それは立派なESのネタになる。それに気づいてからは、「すごい経験がない」と落ち込むことがなくなりました。
ESは「自分という人間が、どういう価値観を持ち、どう行動する人なのか」を企業に伝えるラブレターのようなものです。内容の“派手さ”よりも、“地に足のついた強み”をどう表現するか。そこに全力を注いだことが、ES通過率の向上にもつながったのだと思います。
Webテスト対策:早期対応が鍵を握る
ESと並んで最初の関門となるのが、Webテストです。企業によって種類や形式が異なりますが、私が受けたものは大きく以下の2タイプに分かれました。
【1】テストセンター型(SPI)
これは指定の会場で受験するタイプです。最大のメリットは、一度受けて良いスコアが出れば、複数企業で使い回せるという点にあります。私は6月の段階で受験し、ある程度納得のいく結果が出たので、以後は本選考も含めてそのスコアを使い回していました。
また、このテストセンター型は、冬の本選考シーズンに入ると予約が非常に取りにくくなるという難点もあります。実際に私の友人の中には「1月中旬まで予約が取れなかった」「遠方の会場しか空いてなかった」というケースもありました。
その意味でも、サマーインターンの段階でテストセンターを受けておくことには大きな価値があります。早めに1回受けておくだけで、その後の選考がぐっとスムーズになります。
【2】自宅受験型(玉手箱・TG-WEB・C-GABなど)
こちらは企業ごとにURLが送られてきて、自宅PCで受験するタイプです。種類によって出題形式や難易度が大きく異なるため、対策が必要になります。私は市販の問題集(『これが本当のSPI3だ!』『Webテスト完全突破法』など)を購入し、代表的な形式を一通り押さえました。
中でも注意が必要だったのは、「時間制限が非常に厳しい形式」です。たとえば玉手箱の計数問題などは、時間配分に慣れていないと半分も解けずに終わってしまうこともありました。内容そのものよりも、「スピードと慣れ」が合否を分けるポイントだと感じました。
一般的に、インターン選考でも本選考でも、「ESとWEBテストはセット」です。つまり、書類で落ちた場合、ESが悪かったのかテストが悪かったのか分かりません。テストの点に自信が無いと、書類落ちの際にESに反省点があるのかわからず、勿体ないです。テストは早めに高得点を上げられるようになっておきましょう。
後編では、面接とGDの対策と、その振り返りについて詳しく紹介していきます。
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