デベロッパー内定者が明かす対人選考攻略法③覚悟と相性が問われる最終面接

第3回：「優秀な学生」で終わるか、「未来の仲間」になるか。面接の分水嶺

こんにちは。商社、デベロッパー、広告などから内定をいただき、最終的にデベロッパーの道を選んだ慶應生の者です。

第2回では、一次・二次面接を突破するための、場の雰囲気作りと対話の技術について解説しました。GDという集団戦、そして若手・中堅社員との個人戦を勝ち抜いたあなたは、既に「優秀な学生」として、その基礎能力を認められています。

しかし、役員クラスが出てくる最終面接は、全くの別次元です。ここで見られているのは、もはやスキルや経験ではありません。あなたの「価値観」、そして「人間性」そのものです。今回は、最終面接で評価を確固たるものにし、内定を掴むための思考法について解説します。

最終面接の評価軸：「能力」から「覚悟と相性」へ

まず、最終面接の評価軸が、それまでの面接と根本的に異なることを理解する必要があります。

一次・二次面接の面接官（若手・中堅社員）は、「この学生は、現場で活躍できるポテンシャルがあるか？」という視点で、あなたの能力や過去の経験を評価していました。

しかし、最終面接であなたの前に座っているのは、多くの場合、この会社を創業期から支えてきた役員や、何千人という社員の人生を預かる人事部長です。彼らは、数えきれないほどの成功と失敗を経験してきた「人を見るプロ」です。彼らは「短期的な戦力」ではなく、 「30年後もこの会社の中核を担い、企業文化を継承・発展させてくれる人材か」 という、極めて長期的な視点であなたを見ています。

したがって、評価軸は、以下の二つに集約されます。

覚悟（Commitment）

彼らが見たいのは、単なる「第一志望です」という言葉だけではありません。その言葉の裏にある、「この会社が困難な状況に陥った時でも、逃げずに踏ん張れるか」「地味で泥臭い仕事も、会社の未来のためだと信じてやり抜けるか」という、本質的な強さです。あなたの本気度、すなわち「覚悟」が問われます。

相性（Fit）