
終わりなき成長の道を歩む。深化と拡張の両輪で、限界を超え続ける
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2025/12/03
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入社6年目でマネージャーに昇格した大原直士氏。順調に見えるキャリアの裏には、幾度となく壁にぶつかり、任されることで成長を重ねてきた軌跡がある。NTTデータグループのフォーティエンスコンサルティング(旧社名:株式会社クニエ。以下、フォーティエンス)には「任せる文化」と「育てる風土」が息づいており、若手が自然と力を伸ばしていける環境だ。大原氏は今、消費財業界のSCM(サプライチェーンマネジメント)領域を軸に企業変革の最前線に立ちながら、後輩にその文化を受け継ぐ存在となった。専門性を磨き、視野を広げ、メンバーと力を合わせて日本企業の変革を後押しする。その姿に、同社のコンサルタントとしての信念がにじむ。
※内容や肩書は2025年12月の記事公開当時のものです。
決め手は"人"。誠実さと知性に心を動かされ、フォーティエンスを選んだ
――学生時代、どんな思いで就職活動に臨みましたか。
大原:当初は業界を絞らずに幅広く検討していました。関西出身なので地元企業から東京の大手まで、エネルギー系や商社なども受けていましたね。ただ、就職活動を進める中で、次第にコンサルティングという仕事に引かれていきました。
振り返ってみれば、父の会社の経営が困難に直面していたことが原体験になっています。企業を元気にする仕事がしたいという思いが心の中にずっとあり、結果的に選考を通過するのはコンサルティングファームばかり。自分の心が、自然と面接官に伝わったのかなと思います。
自分の考えや意思を率直に伝えるタイプでもあるので、事業会社が求める人物像ではなかったのかもしれません。
――数あるコンサルティングファームの中で、フォーティエンスを選んだ理由は何でしょうか。
大原:三つほどありますが、一番の決め手は間違いなく人です。出会った人たちが皆さん本当に誠実で頭の回転が速く、相手を尊重する姿勢が印象的でした。論理的でありながら、全く押し付けがましくない。こんな人たちと一緒に働きたいと思ったことを、今でも鮮明に覚えています。
二つ目は、フォーティエンスがNTTデータグループの一員であり、グループ間でシナジーを発揮しやすい体制だったことです。システム構築は他のグループ会社が担ってくれるので、私たちは戦略や業務領域に専念することができます。テクノロジーよりもビジネスの仕組みや業務改善に興味があったので、まさにやりたい領域に集中できると感じました。
最後はやや情緒的な観点ですが、"日本発"というアイデンティティーも、私には大きな意味がありました。外資系ファームだと運営方針に本国の意図が絡んだり、利益の一部を還元したりすることもあると聞きますが、フォーティエンスは自分たちの努力の成果が日本経済の成長に直結します。せっかく本気で働くなら日本の成長にダイレクトに寄与できる環境を選びたいと思ったことが、三つ目のポイントです。
――入社後の配属についても教えてください。
大原:3~4カ月の研修期間を経て、三つのチームをOJTで回り、その後自分の希望を基に本配属が決まる仕組みになっています。私は最終的に消費財チームを選びました。ここでも理由はやはり人で、当時のマネージャーが非常に印象的だったからです。若手にも積極的に会議で発言する場を設けてくれたり、難度の高いタスクを託してくれたり。任せることで成長を促す姿勢に強く共感し、消費財チームで働きたいと希望を出しました。
フォーティエンスは、配属やキャリアの方向性においても本人の意思を重視します。いわゆる"配属ガチャ"のようなことはほとんどなく、希望した一番目か二番目のチームに入るケースが大半です。チームごとに人材育成の文化があり、自分の特性や思いに合わせてキャリアを築いていけるのが魅力ですね。
これは、当社がチーム制を取っていることも大きいと思います。反対にプール制だと、さまざまな先輩と働けるというメリットはありますが、プロジェクトが終われば離れ離れになるので、どうしても育成責任が分散してしまうという側面もあるでしょう。一方でフォーティエンスは、「チームの成長はメンバー一人一人の成長の積み重ね」という考え方が共有されており、人を育てる文化が根付いていると感じます。
ラストマンシップを胸に。挫折と挑戦が育んだリーダーシップ
――仕事の中で壁にぶつかった経験はありますか。
大原:最初の壁は1チーム目のOJTで、自分はコンサルタントに向いていないかもしれないと感じるほどでした。何しろクライアントが何を話しているのかも分からないような状態で、議事録を取るのも一苦労。そんな時期がしばらく続きました。
転機になったのは、2年目に参加したグローバルプロジェクトです。ある会議中に、当時のマネージャーが突然離席してしまい、私が会を進行せざるを得なくなりました。クライアントにはロシアやドイツの方もいて、当然英語での会話です。しかも専門的なテーマを取り扱っていますから、正直かなり戸惑いましたね。
でも、「誰もやらないなら自分がやるしかない」と腹をくくって、できるだけシンプルな英語で意思疎通を図り、何とか乗り切ることができました。後から聞くと、マネージャーは「大原ならできる」と思ってあえて任せたそうです。あの経験で、自分の中に"ラストマンシップ"が芽生えたと思います。
――ラストマンシップとはどのような考え方なのでしょうか。
大原:一言で言うと、最後までやり切る責任感です。プロジェクトの中で自分に見えている課題は、全て自分で何とかする。たとえ担当外のことであっても、放っておくのではなく必ずアクションを起こす姿勢のことですね。
少し言い方を変えるなら、物事を他責ではなく自責で捉えること、と言ってもいいかもしれません。何か失敗したときにも、「環境が悪かった」とか「上司の方針が合わなかった」と言い訳をするのではなく、「もっとできることはなかったか」「次はどうすれば成功できるか」を考え抜く。この考え方は、今でも自分の根幹になっています。
――そうした姿勢が、自身の成長につながったわけですね。
大原:そうであればうれしいですね。
――大原さんはマネージャー昇進もかなり早かったと聞いています。
大原:6年目で昇進したので、多少早い方ではあります。私自身は、ちょうどチームの拡大期で、「教育や指導を担える人材を増やそう」というタイミングだったのが幸運だったと感じています。
ただ、評価されたポイントがあるとすれば、自ら仕事を取りに行くスタンスだと思います。マネージャー昇進前から、自分でタスクやスケジュールを組み立てて、チームメンバーに指示を出しながら案件を進めるよう意識していました。後輩の指導にも積極的に関わっていたので、教育とプロジェクト推進の両面で認めてもらえたのかもしれません。
――現在はマネージャーとして後輩を指導する上でどんなことを意識していますか。
大原:「任せる」「褒める」「時間をかける」の三点です。私についてくれているメンバーの品質管理は私が責任を持ちますが、できる限りメンバーに任せるようにしています。任せることで責任感を育て、できたことをしっかり褒めて自信につなげる。そして、定期的に時間を割いて話すことでベースとなる信頼関係を築く。このサイクルが回ると、メンバーがどんどん自走してくれるようになります。
私自身、かつて上司にそうしてもらったからこそ今があります。だから今度は自分が、後輩にとっての「任せてくれる先輩」でいるつもりです。

SCMを軸に、経営の未来を変える。専門性の先に見据える終わりなき探究
――消費財担当の中で、大原さん自身が担当している業務について教えてください。
大原:私のチームは全社業務改革をはじめ、消費財業界の幅広いテーマを扱います。その中でも私はSCM領域、特に需給管理を主に担当しています。「いつ・何を・どこで・どれくらい作って運ぶか」を最適化する領域ですね。
一口にSCMといっても、シンプルにデジタル化して効率化を図るような案件もあれば、気候変動や地政学的リスクなど、外部環境の変化に伴ってサプライチェーン全体を再設計するような難しいテーマもあります。近年は関税や国際物流の問題も顕在化しており、これからの時代はより一層SC戦略の重要性が高まると感じています。
また、SCMだけでなく商品開発に関わるプロジェクトもよく扱います。海外の消費財業界に目を向けると、韓国コスメに代表されるように「トレンドをいち早く察知してスピーディーに商品化する」動きが強まっています。一方で日本企業は品質確保や社内承認プロセスを重視するあまり、市場への投入までに時間がかかる傾向があります。
そうした課題に対して、どう意思決定を効率化し、スピードと品質を両立させるか。業務改革という観点から支援するのも私たちの重要な役割です。
――これからどのようなキャリアを描いていきたいと考えていますか。
大原:今の強みであるSCM領域は、引き続き深めていくつもりです。ただ、それだけでは"一流のコンサルタント"とは言えません。専門性の軸を持ちながらも、会計やマーケティング、営業、商品開発といった周辺領域にも踏み込んで、企業全体を俯瞰(ふかん)して提案できる存在になりたいですね。
さらに言うと、消費財の中でも食品や飲料、日用品、医薬品、化粧品など多種多様な企業がありますし、それぞれの抱える課題の質も異なります。業務領域も業界知見も、学ぶべきことはまだまだある。ゴールははるか先ですが、だからこそ取り組む意義があると感じています。
――最後に、コンサルタントを目指す就活生にメッセージをお願いします。
大原:コンサルティングは、考えることが好きな人にとってはこれ以上ない仕事だと思います。答えのない課題に向き合って、考え抜いた結果がクライアントの変化につながっていく。その瞬間に立ち会えたとき、この仕事の醍醐味(だいごみ)を実感します。
そしてもう一つ伝えておきたいのは、「人や会社、社会を良くする」という気持ちを持っていてほしいということです。コンサルタントの目的は、上司に言われた課題を解くことでも、自分だけが成長することでもありません。その先にいる"誰か"のためにという視点を持ち続けられる人が、結果的に大きな成長を遂げられるのだと思います。
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