
この国の未来を支える仕事。複数の専門性と総合力を身に付けて、企業の経営力向上に尽力する
Sponsored by 日本政策投資銀行
2024/12/04
会員登録すると
このコラムを保存して、いつでも見返せます
sponsored by 日本政策投資銀行
※内容や肩書は2024年12月の記事公開当時のものです。
日本経済全体の成長を支えるDBJで、信念を形にするためのキャリアを築く
――まずは就職活動で見ていた業界や、最終的に日本政策投資銀行(以下、DBJ)への入行を決めた理由から聞かせてください。
山川:私は理系の大学院出身で、当時は無線電力送電という技術を研究していました。この技術は、例えばワイヤレス充電のように、スマートフォンや電気自動車(EV)といった身近な製品への応用が期待されているものです。学会に行くとそうした業界の研究者の方々も多く出席されていて、世の中には最新技術に向き合い続けている優秀な人が多くいることを実感しました。
しかし一方で、日本の製造業が以前ほど世界で強みを発揮できていない状況に疑問を感じたことも事実です。技術力では劣っていないはずなのに、ビジネス展開の面では海外に後れを取っている。世界で戦っていくためには、経営やファイナンスの面で課題があるのではないかという課題意識を持つようになりました。「日本の製造業を支え、技術力をビジネス面でも最大限に発揮できるようにしたい」と考えるようになったのも、このことがきっかけです。
そのために就職活動では戦略コンサルティングファームやシンクタンクといった選択肢も考えていましたが、最終的にはDBJ一択でしたね。投資を通じて企業経営の支援ができることに加え、特定の一社だけでなく、公益的な視点を持って業界や社会全体に変革をもたらすことができるのはDBJだけだと考えたからです。
DBJは、企業の長期的な成長を支援しつつ、日本経済全体の競争力を底上げする役割も担っています。ここでなら、自分の信念を実現して日本の製造業や社会に貢献できると確信し、迷いなく入行することを決めました。
――入行からこれまでは、どのようなキャリアを送ってきたのでしょうか。
山川:これまでに六つの部署を経験しています。最初は企業金融第2部の自動車班で、希望していた製造業分野の国内外企業を担当し、若手ながら多くの投融資案件に携わらせてもらいました。特に印象的だったのは、EVの充電インフラを整備するプロジェクトファイナンス案件に携わった経験です。バンカーとしての基礎を学びながら、DBJの社会貢献性も実感できる貴重な案件でしたね。
次に配属となった北海道支店では、地域企業向けの投融資や北海道産業の調査業務と自治体への政策提言を担当。地域企業の経営者や自治体の方との血の通った議論を通じて、改めて地域経済の活性化に貢献する意義を感じることができました。その次の審査部では、DBJ独自の格付けモデルの運用・改善やストラクチャードファイナンス案件等を担当し、投融資のリスク管理を学ぶと同時に、銀行全体の案件を俯瞰する視点を身に付けることができたと思います。
四つ目の部署のシンジケーション・クレジット業務部では、他の金融機関と協調して新型コロナウイルスの影響に苦しむ企業の資金繰りをサポートし、政府系金融機関であるDBJとしての社会貢献の重要性を再認識しました。
現在は6部署目である人事部で主に新卒採用を担当していますが、直前まではDBJの投資先である自動車部品メーカーに出向し、経営者のすぐ近くで経営計画の策定や戦略実行のためのさまざまなプロジェクトを実行していました。短期間で外部環境が目まぐるしく変化する中、それに対応し時には先手を打つべくありとあらゆる領域で矢継ぎ早に経営施策を実施していく。経営は総合格闘技だとよく言われますが、本当にその通りだなと感じた経験でした。
こうした異動は、自分の希望を毎年人事部に直接伝えることができる一方で、会社側が個人の成長や適性、中長期的なキャリアパスを見極めて戦略的に配置を決めることもあります。私も全く予想していなかった部署への異動も経験しましたが、どの部署も魅力的な職員やフロンティア開拓の精神にあふれていて、その中で未知の分野に挑戦し続け、経験を血肉にすることで今の自分の成長につながったと思っています。
多角的な視点と複数の専門性を身に付けて、日本の経営力向上に貢献できる存在に
――非常に幅広い経験をされていますが、DBJではなぜそういったローテーション制度を採用しているのでしょうか。
山川:「ゼネラリストを超えたスペシャリスト」を育成するためです。DBJは幅広い分野で企業の成長を支援し、社会課題解決に貢献する役割を担っています。そのため、職員には単一の専門知識だけではなく、さまざまな分野にわたる深い専門性やそれを統合する総合的な視野が求められます。異なる分野や地域、時にはDBJ外部での経験を積むことによって、業務の幅を広げながら複数の専門性を磨いていくことが、戦略的ジョブローテーション制度の狙いです。
DBJのローテーションでは、最初の8年ほどは短いスパンで複数の部署を経験し、異なる専門性を持つための土台を築く期間と位置付けられています。そしてそれ以降は、広い視野を得た上で自分ならではの専門分野にシフトして、長期的なキャリアを形成していくことが推奨されます。多様な経験を積むための制度や研修も充実しているので、異動しても安心して新しい知識やスキルを学べる環境が整っている点もDBJの強みです。
私もこれまでの経験を基にして、社会課題の解決というDBJの使命を実現できるようさらに成長していきたいと考えています。
――仕事を通じて「大きく成長した」と実感した時のことを教えてください。
山川:各部署でそれぞれの学びがありましたが、最も成長を実感したのはやはり投資先企業に出向して経営支援に携わった時です。これまでのDBJでのキャリアは、あくまで金融機関の視点で企業を支援する立場でしたが、出向先では経営そのものに携わり、意思決定に深く関わる役割を担いました。
この経験の中で、これまでDBJで培った経験が有機的に結び付き多角的・経営的な視点で企業支援に向き合えていることを実感できたことに加え、事業会社の経営ダイナミクスにもまれることで金融機関の枠を超えて企業経営に対する知見が深まったと感じています。
また、本当の意味で「オーナーシップ」が身に付いたのもこの時かもしれません。主体的に、そして出向先の社員の方々と一体となって経営課題をわが事として解決に取り組むことで、より深い責任感を持って仕事に向き合えるようになりました。
――山川さんが今後実現したいことを教えてください。
山川:日本企業の経営力を底上げし、日本経済全体の競争力を持続的に高めることです。入行動機のところでも話したように、日本の製造業がかつてのような存在感を取り戻すためには、経営やファイナンスのサポートが欠かせません。
また、DBJは歴史的に見ても「民間の金融機関にはできない支援」を続けてきた存在です。1951年の設立当初は、戦争で失われたインフラを再整備するために20年や30年単位の長期融資を提供してきました。復興が進み経済が成長した後は、プロジェクトファイナンスやサステナブルファイナンスといった高度な金融手法をいち早く取り入れ、さらに近年では融資から投資にシフトしてリスクマネーを供給することにも力を入れています。
私自身もDBJの一員としてこの伝統を引き継ぎつつも、現代のニーズに合わせた支援を模索し続け、最終的には日本全体の経営力向上に貢献できる存在になりたいと考えています。
社会に大きな影響を与える仕事だからこそ、継続的な自己成長が欠かせない
――求める人物像を教えてください。
山川:いくつかありますが、まずは「日本や社会の課題解決に本気で向き合う姿勢」を持っていること。DBJの業務は長期的な視野と公共性を重視するため、一つの案件が社会に与える影響も非常に大きくなります。
こうした仕事をする上では、どんな課題にも熱意を持って取り組んで、自分自身の成長も意識しながら挑戦できる人であってほしいですね。「ゼネラリストを超えたスペシャリスト」を目指して、好奇心を持って学び続け、広い視野で複数の専門性を磨いていける人を歓迎します。
もう一点付け加えると、チームワークやコミュニケーションに関する能力も重要です。DBJのプロジェクトでは、複数の企業や自治体、さらには他の金融機関とも連携し、関係者の利害調整を図りながら進めていくことが求められます。
例えば私が北海道支店で地域経済の活性化を目指すプロジェクトを担当した際も、自治体や地域企業と密接に連携しながら推進していきました。地域産業の課題感は各所で意見が異なるため、各ステークホルダーのニーズや現場の声に耳を傾ける姿勢が不可欠です。
これから仲間になってくれる“同志たち”にも、他者の声に耳を傾けて柔軟に協働できるコミュニケーション能力や、相反する意見を調整して高次元で融合させる力を身に付けてほしいですね。入行時点で高いスキルを保持している必要はありません。ジョブローテーションに加えて十分な育成体制を整えているので、安心して成長してもらえればと思います。
――就職活動中の学生たちにメッセージをお願いします。
山川:就職活動は、自分自身と向き合い、自分の価値観や特性を深く考える大切な機会です。私自身も、現在の皆さんのようにいろいろと悩みながらも、社会課題や自分のキャリアについてしっかり向き合ってきました。以前より転職が一般的になってきた今でも、ファーストキャリアの選択は人生において重要な決断の一つです。だからこそ、この機会に妥協せず、自分がどんな仕事なら情熱を持てるのかをじっくり考え抜いてほしいと思います。
とはいえ、学生の皆さんから見える社会はどうしても限定的で、企業との間に情報の非対称性があるのも事実でしょう。私たち人事部としてもできる限り多くの情報を提供していますが、ぜひ積極的に企業の方々と直接話をして、自分の納得感を高めてください。OB・OGに話を聞くのもいいですし、気になることがあれば人事部宛てに直接質問してもらっても大丈夫です。
その上で、自分にとって一番しっくりくる企業を選び、納得のいくキャリアの第一歩を踏み出してもらえればうれしいですね。皆さんが自信を持ってキャリアを選べるよう、応援しています。
