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グローバル化の進展とともに、外資系の企業で働く日本人が増えています。メディアの世界も例外ではなく、外国に拠点を置く新興メディアが日本に進出しています。その一つが米国発のネットメディア「ハフィントンポスト」です。朝日新聞で経済記者などを経験したあと、ハフィントンポスト日本版の編集長に転じた竹下隆一郎さん(36)に「外資系企業で働くこと」の意味を聞きました。(取材・構成/亀松太郎、撮影/岸田浩和)
・インタビュー前編 「就活は死ぬまでできる。最初の会社は大学5年生と思えばいい」
グローバルに展開する外資系メディア「ハフィントンポスト」
――竹下さんは今年5月、ハフィントンポスト日本版の編集長に就任しましたが、ハフィントンポストというのはどんなメディアでしょうか。
ハフィントンポストは、アメリカではスタートアップの雄というか、ネットメディアがこれだけ盛り上がるきっかけの一つになったメディアです。
――サイト開設は2005年ですね。
そのころは、ネットが今後、ゴミ情報だらけになるのか、もっと可能性があるのかという議論の転換期だったと思うんですけど、ネットでもちゃんとした報道や議論ができるよということを証明したメディアだと捉えられていますね。
――有名なところでは、2012年にピューリッツァー賞(米国での報道の最も権威ある賞)を受賞していますね。
そうですね。ピューリッツァー賞を取ったり、ニューヨークタイムズ(電子版)のユーザー数を抜いたりとか。あとは、今回の大統領選で、ヒラリー・クリントンが演説やウェブサイトでハフィントンポストの記事を引用しています。大統領選の有力候補が引用するメディアになったというのはすごいと思いますね。
――ハフィントンポストはアメリカでスタートしたあと、ヨーロッパやアジアなどで海外展開をしていますよね。各国版はいくつあるんですか。
いまは、16です。この11月に17カ国目として、南アフリカ版が始まります。
――まさにグローバルに展開しているわけですね。
日本のメディアだけを見ていると、「何々新聞がデジタル化に力を入れている」とか、「バズフィードが日本に来た、大変だ」という話になるんですけど、私は全くそんなふうに見ていなくて、「世界でメディアをどうするか」ということを考えているんですね。
たとえば、フェイスブックがこんなに独占的でいいのかという議論を、編集長同士でよくします。世界のメディアがきちんと残っていくために、フェイスブックとどう付き合えばいいのかとか、フェイスブックがアルゴリズムを変えてきたときにどうするのかということを、みんなで考えています。
「外資」にいないと世界中の人と対等に議論できない
――そういう形で、海外のいろいろな工夫を取り入れたり、海外の編集長と議論したりすることが日々行われているわけですね。
そういうことを日々やっていたら、怖くなってきました。
――どういうことですか?
もしいまも朝日新聞に残っていたら、こんなことを考えていなかったんじゃないか、と。30代という働き盛りのときにこの視野を得られていなかったとしたらどうなるのかと、恐ろしくなってきましたね。
おそらく「外資」という環境にいないと、世界中の人と対等に議論できないと思うんです。これは、ニューズピックスや日経新聞を読んでいても分からないことで、自分の同僚として海外の人と対等に話していないと、この恐ろしさは分からないでしょうね。
たとえば、
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