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「就活は死ぬまでできる。最初の会社は大学5年生と思えばいい」 ハフィントンポスト日本版・竹下隆一郎編集長インタビュー(前編)

竹下隆一郎編集長

いま、さまざまな業界で活躍しているビジネスパーソンも、学生時代は志望する会社に入るために「就活」をした人がほとんどでしょう。そのとき、どんなことを考えていたのでしょうか。2016年5月に外資系ネットメディア「ハフィントンポスト」の日本版編集長に就任した竹下隆一郎さん(36)は、伝統的メディアの朝日新聞の出身です。大学生のときは、どんな戦略をもって、どんな就職活動をしていたのか、竹下さんに語ってもらいました。(取材・構成/亀松太郎、撮影/岸田浩和)

・インタビュー後編 「外資は一期一会。その緊張感がたまらない」

就活生は「ゴールデンチケット」を持っている

――竹下さんは2002年に慶應義塾大学を卒業して朝日新聞に入社していますが、就活という点では、どんなことをしたのでしょうか。

就職活動は大学3年の10月ごろから始めましたが、前半戦と後半戦に分けていました。前半戦では、就活生である自分は「ゴールデンチケット」を持っていると考えていました。

――「ゴールデンチケット」というのは、どういう意味ですか?

別の言葉でいうと「顔パス」。どこにでも入れるという意味です。就活という形だと、多くの人が会ってくれて、会社の中にも入ることができます。だから、眼鏡屋さんの面接も受けましたし、外資系の製薬会社も受けました。石油会社の幹部に会ったりもしました。

竹下隆一郎編集長

――竹下さんの場合、最初から「なにがなんでも新聞社に行きたい」という感じだったんですか。

そうではないですね。

――どういうプロセスで、新聞社に入社することになったんでしょう?

まず、前半戦でいろんな企業を見てみようと思っていました。あと、私、赤坂の料亭でアルバイトをしていたので。

――料亭ですか?

はい。そこで企業の幹部の人とよく話していたんですが、雑談するときも自分の業界のことばかり話すんですよ。「自分の業界は市場規模がこれくらいで、5年後にはこう伸びるよ」とか、「いま海外からライバルが来て大変なんだよ」という話ばかり。

それに対して、メディアの人は自分の業界のことではなく、社会のことを話していたんですね。たとえば、政治部の記者は「日本の政治はこうなるよ」と話し、社会部の記者は「いま、メンタルヘルスの取材をしていて、私はこう思う」と。

それを見て、私は職業として、自分の業界以外のことを話せる大人になりたいなと思ったんです。それでメディアに興味を持って、就活の後半戦はメディア一本に絞りました。

ジョブズのように「点」を繋げて「線」にしてみる

――メディアと言ってもいろいろありますが、具体的には?

テレビと新聞の全国紙に絞っていました。

――なぜですか?

テレビではドキュメンタリーを作りたいな、と。新聞は、世界や日本の話題を含んだ長い記事を書きたかったので、全国紙がいいだろうなと思いました。

――出版社は考えませんでしたか?

少し考えましたけど、出版社だと作家をサポートする編集者になったり、週刊誌でもアンカーマン(ライターが書いた原稿をまとめる役)になったりするので、それよりも私はプレイヤーになりたかったというのがありますね。

――自分が直接取材して、記事を書いたり、ドキュメンタリーを作ってみたかったということですね。就活の面接などでは、何か工夫したことはありますか?

そのときまでの体験を振り返って、無理やり繋げることですね。スティーブ・ジョブスが「後から振り返ると、点が線になっていた」と言っていますが、それと同じことをやりました。

たとえば、私は学生時代にドキュメンタリーを撮っていたんですね。屠畜場に取材に行ったり、日本に住む韓国人を撮ったりしていたんですが、一緒にやっていたテレビ局の人が「今後は普通の市民がカメラを持つ時代が来る」と言っていたんですよ。2001年ごろの話で、まだYouTubeが始まる前ですけど、すごくピンと来たんですよね。だから普通の人というか、大学生もドキュメンタリーを撮っていいんじゃないかと思って、撮っていました。

――そういう点が、メディアの志望動機と繋がるわけですね。

その当時、大学には編集の機械がなかったので、大学側と交渉して、図書館に作ってもらいました。なので、自分は長いものを撮ることと何か仕組みを作っていくことに向いているんじゃないかと思って、それを就活で訴えました。

もう一つ、私は小中学時代にアメリカに住んでいたんですけど、たまに日本に帰ってくるんですね。アメリカの学校で一人ひとりのメッセージをビデオで撮って、日本に一時帰国したときにみんなに見せていたんです。

――それはいつごろの話ですか?

小6ぐらいです。だから、伝えたり、人を繋げたりするのが好きなんだな、と。よく学生時代にやったことを就活で語ると思うんですけど、もっと長いスパンで人生を見ると、ランダムに動いているように見えて、一本筋が通っているはずなんですよ。そこを見つければ、訴えやすいと思いましたね。

――そういうことを就活でアピールをしたりながら、朝日新聞の内定をもらったということですが、朝日新聞が第一志望だったんですか。

そうですね。

――なぜ、テレビよりも新聞がいいと思ったんですか。ドキュメンタリーを作るのも、やりがいがあると思いますが・・・

テレビは、チームで動かなければいけないのが不自由だな、と。あと、撮影のために重い機材を持ったり、移動に車を使ったりして、重々しい感じがしたんですね。新聞記者は、ペンと紙さえあればどこにでも行けるという身軽さがいいなと思いました。

もしいま学生だったとしても「オールド企業」に行く

――それが竹下さんの15年前の就活ということですが、もしいま竹下さんが大学生で、これから就活するとしたら、同じような業界に行くでしょうか?

同じ業界に行きますね。

――新聞に行くということですか。

ニューメディアも含めてですね。ただ、検討するでしょうけど、おそらくオールドメディアに入ると思います。

――なぜですか。

1つは、日本はジャーナリズムスクール(報道関係者を育成するための大学院)が発達していないので、新聞社に入らないと基礎的な力がつかないという点があります。

2つ目は、日本の社会を変えるためには古い人たちを知らないといけないと、いま痛感しているからですね。朝日新聞に入ったおかげで、古い人たちがどんな考えをするのか分かりましたし、なぜ変わらないかというのもよく分かるんですね。だから、そこに5年ないし10年いるのは大事だなと思いました。

――そのオールドメディアである朝日新聞で、実際にこんな経験ができたというのはありますか?

1つは、2012年の総選挙のときに「ビリオメディア」という企画をやりました。ツイッターのつぶやきを四百数十万件集めて、「自民党」という単語と「民主党」という単語がどのくらい含まれているのか調べて、ツイートを通して政党ごとの関心度を測ろうとしたんですね。そのとき、ソーシャルメディア上の世論が、リアルに皮膚感覚で分かりました。

もう1つ、その企画ではデータマイニングの企業と組んで、新聞社の中に入って作業をしてもらったんですが、今後は新聞社も、スタートアップを含め、いろんなIT企業と組まないとやっていけないなと思いました。それまで新聞社の中に外部の人が来て一緒に働くというのはあまりなかったことだと思うので、すごくいい経験でしたね。

――そういう朝日新聞での経験を経て、いまはハフィントンポスト日本版の編集長として働いているわけですが、就活生に向けて、何かアドバイスすることはありますか?

就活って365日、死ぬまでできるんですよ。たとえば、会社に入ったあとも就活したっていいんですよ。あるいは、定年でリタイアしたあとに70歳で就活してもいい。そのうちの1回なので、極論すれば、どこでもいいんじゃないですか。

――「どこでもいい」というのは、大胆ですね。

私の場合、就活にあたって「そんなに考えなくていいんじゃないか」というのを重視しているんですね。

――「そんなに考えなくてもいい」というのは?

いまの日本の大学の環境だと、社会のこととか何も分からないと思うんですよ。だから、とりあえず大学の延長だと思って、会社に就職すればいいんじゃないですかね。

――面白い発想ですね。

でも、そう思いませんか。いまは日本の大学も企業から人を呼んでディスカッションしたり、企業もインターンの制度を入れていますが、アメリカに比べるとまだまだだと思います。そんな環境で、どれだけ業界を研究して人に会っても、分からないことがある。ならば、会社が合わなければ転職すればいいので、新卒の就職は、大学院とか大学5年の気持ちで行けばいいと思いますよ。

竹下隆一郎さんプロフィール

1979年生まれ。慶應義塾大法学部政治学科卒。2002年に朝日新聞社に入社。経済部などで記者を経験した後、2013年からR&Dや新規事業を展開する「メディアラボ」に所属。2014年~15年、米スタンフォード大の客員研究員。2016年4月末に朝日新聞社を退職し、5月よりハフィントンポスト日本版の編集長に就任。 「議論やつぶやきではなく、『会話が生まれる』メディア」をめざしている。最近は、ネット時代にふさわしい「新しいリベラルのかたち」を考える記事や、ネット上の話題をもとに対話を促す報道が話題を呼んでいる。

・「外資は一期一会。その緊張感がたまらない」 ハフィントンポスト日本版・竹下隆一郎編集長インタビュー(後編)

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