【徹底ガイド】理系学生が探究する BIG4 FAS 〜全体像・主要サービスライン〜【前編】

【徹底ガイド】理系学生が探究する BIG4 FAS 〜全体像・主要サービスライン〜【前編】

2025/02/20

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私は現在、大学院で環境学を専攻し、都市気象やサステナビリティの研究に取り組んでいる学生です。一見すると、環境学と企業の財務アドバイザリーは全く接点のない領域かもしれません。しかしながら、気候変動やESG投資などが注目される今、企業の経営戦略において「サステナブルな成長」をどう実現するかという視点は欠かせないと感じています。

本記事では、 FAS全体像主要なサービスライン を整理しつつまとめています。「FASの世界って、どんな面白さがあるんだろう?」と感じたときに、まずは押さえておきたい基本事項や違いがわかる記事になれば幸いです。

〈著者プロフィール〉
大学院で環境学を専攻。理系ながらFASを志望し、外資の総合コンサルファームから内定を獲得した。

そもそも「BIG4 FAS」とは?

BIG4と呼ばれる大手会計ファームのFAS(Financial Advisory Services)部門 は、企業の合併・買収(M&A)や事業再生、不正調査などを通じて企業価値向上を支援するプロフェッショナル集団です。私は当初、会計士の方々が数字をひたすら追いかけるイメージしか持っていませんでしたが、調べるほどに、財務面だけでなく経営戦略や社会課題との接点を深く考慮したダイナミックな業務であると知り、大きな魅力を感じています。

BIG4とFASの位置づけ

BIG4 とは、世界にまたがる4つの大手会計事務所グループ

1. デロイト トーマツ(Deloitte)
2. KPMG
3. PwC
4. EY

を総称した呼び名です。

FAS(Financial Advisory Services) は、企業の財務や経営課題に対するアドバイザリーサービス領域。監査・税務とは異なり、 M&A(合併・買収)リストラクチャリング(事業再生)フォレンジック(不正調査)バリュエーション(企業価値評価) などの高度かつ戦略的な支援を行います。

かつては監査法人の専門部署として存在していたFASですが、M&Aや再生などの高度なアドバイザリー業務に特化する目的で、法人化・分離独立した経緯があります。現在の形態は、会計監査や税務を担う部門とは別の法人・部門として活動するケースが一般的です。

学生目線で見るFASの魅力

私がFASに興味を持った最大の理由は、 社会課題(環境リスクやESG、SDGsなど)と財務・経営戦略が密接に関係する と気づいたからです。例えば企業が気候変動に対応するには、新技術開発やサプライチェーンの見直しといった戦略だけでなく、投資判断や資金調達といった財務的視点も不可欠。FASはこうした企業の将来像を見据えながら、「どう成長を描くか」「どうリスクを回避するか」を数字と経営の両面で支援します。監査や税務とはまた異なる、ダイナミックなプロジェクトに携われる点は大きな魅力です。

FASの業務全体像

プロジェクトベースで多様な課題に取り組む

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