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「生き抜いていける自信があればベンチャーもアリだと思う」|マネーフォワード代表取締役社長CEO辻 庸介氏 インタビュー(後編)

はじめに

前編はマネーフォワードCEO辻 庸介様から、ご自身の就活から起業の経緯までをお聞きしました。後編は経営者としての経験・気づき、また様々な規模の企業でビジネスを経験してこられた辻氏に、将来起業を考える学生にとってどのようなキャリア選択があるのかお聞きしたいと思います。

マネーフォワード代表取締役社長CEO 辻 庸介氏
1976年大阪府生まれ。2001年京都大学農学部を卒業後、ソニー株式会社に入社。本社経理部にて、AIBO(アイボ)などの部門経理を担当。その後、2004年にマネックス証券に出向(その後転籍)。2009年ペンシルバニア大学ウォートン校に留学。卒業時には、アメリカ人以外で唯一のCohort Marshall(クラス代表)に選ばれる。帰国後COO補佐、マーケティング部長を経て、マネーフォワード参画のため退社、代表取締役社長CEOに就任。
募集情報:http://corp.moneyforward.com/careers/index.html

(前編はこちら)
死ぬわけではなし、起業しないと後悔すると思った|マネーフォワード代表取締役社長CEO辻 庸介氏 インタビュー(前編)

尊敬し合えるメンバーと一緒に新しいサービスを作り上げていきたい

—創業して1年半。資金調達、また資産管理アプリのダウンロード事業も好調ですね。起業してから現在に至るまでで困難だったことは?

 外からは順調に見えるかもしれませんが、そんな簡単にはいっていません(笑)。本当に困難なことばかりで、ビジネスの基本をなす「人」「物」「金」すべてが大変です。その中でもやはり、「人」を集めることが最も重要かつ大変ですね。というのも、「物」とはサービスのことですが、思いを同じくした優秀なメンバーである「人」がいないと良いサービスは作れないですから。

また、「金」にしても同じです。資金調達のためには投資家に実行可能性を担保しないといけないので、会社を起こしてからの実績や、チームの能力が問われます。そのためにチーム員が日々コツコツした努力を積み重ね、会社の総合力を形作らなければならない。だから「金」においても結局は「人」が重要なんです。

—そんな根幹をなす「人材集め」ですが、創業メンバーはどのように集められたんでしょうか?

 知り合いに声をかけていきました。声をかけた人たちはみんな各会社のエース級の方だったので、すでにとても活躍していて、これからもどんどん出世していくだろうし、当時働いている会社でやりがいもあっただろうし、、、何もないベンチャーにジョインする理由を探す方が難しいぐらいでした。だから、メンバー集めには凄く時間がかかりました。

創業の際に来てくれたメンバーは世の中をよくしたいという思い、理念に共感して来てくれたと思います。それにしても、本当によく創業メンバーとして来てくれたなと思って、今も感謝の気持ちで一杯です。

—マネーフォワードをさらに加速させるために、今後も新たな人材集めが重要かと思います。中途採用ではどのように人を選んでいますか?

 採用というのは単純に当社側が選ぶだけでなく、応募者の方も会社を選ぶわけです。そのため、相互のコミュニケーションが大事で、できるだけ率直に会社の現状、そして目指すビジョンをお話するようにしていますね。良い人材は以前より集まるようになってきたかな?と思いますが、日本ではまだまだ大企業に優秀な方は多いかと思います。当社は、能力は勿論のこと、チームプレイができるか、我々のサービスを本当に好きか(ビジョンを共有できるか)という3点で判断しています。

いくら能力がすごく高くても、チームプレイができない方は当社にはあわないのかな?と思います。やはり一緒に働いているメンバーとは一日中一緒にいるわけだし、楽しみながら、お互い尊敬の念を持ちながら働きたい、そんなメンバーと一緒に新しいサービスを作り上げていきたいと思っています。

—共に働くメンバーに対する考えを非常に大切にされていますが、そんなメンバー囲まれ、「経営者」の立場になってはじめて感じたことなどありますか?

 経営者の立場でしか感じられないことではないですが、チームメンバー1人ひとりのお陰で会社が成り立っていることをとても実感します。大企業だと1人欠けても回るように組織が出来上がっていますが、ベンチャーは1人ひとりの責任範囲が広く人も少ないので、1人抜けてしまうと組織が回らなくなることがよくあります。

支えてくれる人達が増えてくると経営者として、「次に我々が成長するためには何が必要か」、将来のことを考えて現状を少し引いて見ることができるようになります。プレイヤーと経営者で求められていることが違うのかなと感じます。ただベンチャーの経営者だと1プレイヤーになる場合が多いので、両方をその場その場に応じてバランスをとりながら行う必要があり難しいです。

1プレイヤーとして目の前の課題を解決しつつ、経営者として会社の進化のスピードをさらにあげていけるよう、半年後、1年後、3年後とやるべきこと考える必要があります。人もお金も必要な時にすぐに手に入るものではないので、将来の絵をかきながら早めに早めに手を打っていくことが必要です。といっても、自分はまだまだできていないことが多く、勉強の毎日ですが…(笑)。

— マネーフォワードのようなスタートアップで必要とされているのは主にエンジニアだと思います。非エンジニアや文系の人がスタートアップで挑戦するには限界はあるのでしょうか?

 いえ、限界というのは自分で作ってしまうものだと思います。同じ人間なので、そんなに能力の差はないと思いますし、本当にサービスを創りたいと思っていて、プログラミングが必要であるなら、必死で勉強するんじゃないかなと思います。

やっぱりインターネットサービスはエンジニアのもので、サービスを作れる人こそが圧倒的に価値があります。若い人は非エンジニア、文系の人でも全然間に合いますよ。今僕がサービス立ち上げたい状況だったら、MBA行くよりもプログラミングに時間とお金をかけるかもしれません。

当社のクラウド会計サービスは、24歳文系出身の公認会計士補がリーダーです。彼は在学中に会計士の試験に合格しましたが、卒業する時に世の中で役に立つサービスを作りたいと思い、ベンチャーで1年ほどエンジニアとして働いた後、特にB to Cのサービスをやりたいと思って当社に来てくれました。なので、意志と努力さえあれば限界の壁はいくらでも突破できるんじゃないかと思います。

生き抜いていける自信があればベンチャーもアリ

—かつてベンチャー企業だったマネックス証券で働いたご経験は、その後起業し会社を経営する上で助けとなりましたか? 

 マネックスで10年近くCEOである松本さんの近くで勉強させていただいていたので、経営者のイメージは僕の頭の中でありました。同じ経営者として松本さんとはレベルが違いすぎますが、本当に得難い経験となりました。

—将来起業を考えている学生が進路先にベンチャーを選ぶことはどう思いますか?

 自分の経験をもとに申し上げると、学生はお手本になると思う方のもとで仕事ができるチャンスがあるならば、どんどんトライしてみるといいと思います。自分の成長速度が上がりますし、目標が近くにいると本当に刺激になります。勿論その場所で、自分がどういう貢献ができるのか、が大事ですが。

生き抜いていける自信があるのだったらベンチャーもアリだと思います。ある程度教育制度がしっかりしている大企業にまず入って、与えられた仕事をしっかりやりながら、徐々に能力を伸ばしていってもいいと思います。なんだかんだ大企業はしっかり育ててくれるし、優秀な人が多いし決して悪くないと思いますから。勿論人の価値観なので、いい悪いではないですが、これがやりたいという意志が明確にあって自信がある人はベンチャーにチャレンジすべきだと思います。

—将来経営者になるために経験を積むこと、お手本となる人のもとで働くという点で、(外資就活ドットコム会員の多くが志望する)総合商社、戦略コンサル、またはメーカーをファーストキャリアに選ぶことにどう思いますか?

 それぞれ良い所悪い所はあるので、一概にどこに行くべきとは言い難いです。あえて言うなら、総合商社は若いうちから国内外の子会社で責任あるポジションにつけることがあるので、経営に触れるチャンスがあると思います。今当社のメンバーで、僕と同い年の事業推進の責任者は、伊藤忠商事に9年在籍した後にIBM、GREEを経て弊社に来ました。

彼は伊藤忠商事の時、アフリカやヨーロッパで部門の責任者などをしていたので、PLの作り方、「人」「物」「金」の動かし方を実感として持っています。だからそういう若いうちから一部門を任してくれるような機会があることを考えると、総合商社は経営者を目指す方には向いているのかもしれません。

一方で戦略コンサルなどは経営者をサポートする立場を目指す方に最適かと思います。留学中にボストン・コンサルティング・グループでインターンをさせて頂きましたが、コンサルの人達の頭の良さ、フレームワークに落とす能力、ハードワークは本当に勉強になりましたし、すごいなとも思いました。素晴らしい時間、経験をさせてもらいましたが、自分でビジネスがやりたいなら早めにビジネスの現場に飛び込んだ方が方がいいかなとは思います。自分が進みたい方向次第ですが、横から見ているのと実際ビジネスをするのはまた全然違いますので。

—やはり自分の将来像への方向性に合っているかどうかで、ファーストキャリアを選ぶべきですか?

 そう思います。良い悪いじゃなくて、自分の嗜好や価値観合っているかどうか、目標にむかっているかどうかをしっかりと考えたほうがいいかと思います。 人、会社の文化、雰囲気。なかなか大企業は中の環境までわからないので、それこそ中で働いている人に直接会って話を聞くのが1番です。いろんな人の伝をたどって、いろんな人に直接会って色々と聞いてみると良いと思います。勿論忙しい社会人に時間を取ってもらうのはなかなか難しいわけですが、そういう意味では就職活動という機会はまたとない貴重な機会だと思います。

今の時代インターネットがあって、昔よりはるかにビジネスを始めるハードルは下がっています。しかし、会社を回すのも、資金を調達するのも、チーム力、人ありきですから、しっかりと実力をつけることが大事です。経営者になりたいとして、まず目標は何か、それを達成するにはどんな能力が必要かをよく考え、それを一個ずつ積み上げられる所に行く必要があります。

だから、心技体磨くためには、自分にとってどこが1番良いのかを考えて、良いロールモデルとなる人のもとで働くなど、自分が伸びる環境を選ぶということは本当に重要かと思います。

「仕事は日々の努力、積み重ねしかない。いきなりスーパーマンにはなれない」

—最後に、現在就活している、またこれから社会にでる学生にメッセージをお願いします。

 当たり前のことですが、目の前のことを地道に一生懸命やること、これが大事です。自分の希望じゃない仕事であっても決して無駄にはなりませんから。僕はソニーの経理部に入って最初は、「こんなことするためにソニー入った訳ではないのに…」と密かに(笑)思いながらガッチャンコ、ガッチャンコって毎日ファイル整理していました。経理の仕事も当初は興味がなかったのですがとにかく頑張ろうと思い、 CPAや簿記とか勉強し、仕事も一生懸命しました。

結局マネックス行って全然経理と関係なくなりましたが、M&Aの時とか財務諸表を読むための基本的な知識が身についたし、今はクラウド会計というサービスを創っていますが、経理の知識が勿論必要ですので、あの時本当に一生懸命やっていて良かったと思います。仕事に無駄なんてないと改めて気づかされます。スティーブ・ジョブズがスタンフォード大学の卒業式のスピーチで言っているように、日々一生懸命すごしていると、そのドットがいつかつながっていく。

それに尽きると思っていて、成功している先輩方を見ていても、仕事は日々の努力、積み重ねしかないです。いきなりスーパーマンにはなれない。それに新卒でそこまでアウトプットは出せないです。テニスとかもそうですけど、仕事もある程度上手くならないと楽しくないでしょう。最初はしんどい時もありますけど、謙虚に頑張るのが一番です。

—”stay hungry,stay foolish”ですね。本日は貴重なお話ありがとうございました!

(前編はこちら)
死ぬわけではなし、起業しないと後悔すると思った|マネーフォワード代表取締役社長CEO辻 庸介氏 インタビュー(前編)

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