今だから言える、内定者時代にやっておくべきだった5つのこと

はじめに

こんにちは。外資メーカー社会人２年目の「あん」と申します。

今回は就職する前に「やっておけば良かった！」と思うことについて、実際の就活の痛い経験から得られた知見として、これから就職活動に励まれる皆様や内定者の方にお伝えできればと思います。

１．営業の経験

入社してプロジェクトを持ち、初めて感じたのは「社内営業の重要さ」です。多くの社内・社外関係者が参加するプロジェクトは数多くあるのですが、まずは顔を覚えてもらわなければお話になりません。

よって、新入社員として挨拶に行き、相手の興味が湧きそうな話をして、相手の印象に残るようにする必要があります。

こういったスキルの基礎となる部分は、学生時代における営業の経験でも培えるものだったなあと思います。

メーカーの内定者はマーケティング、ファイナンスよりも営業部門の占める割合が大きいのですが、人当たりがよく相手の心をつかむ彼らは、人数の多さというハンデを越えて社内での認知も早かったように思われます。

実際彼らは学生時代に営業のアルバイトをしている方が多かったのが特徴的でした。

よく学生のアルバイトには接客が挙げられますが「自分を覚えてもらい、プロジェクトに協力していただく」ためには接客よりも一歩踏み込んだ、営業経験が生きるはずです。

２．高度なフェルミ推定のトレーニング

次に実務で実際に役立つものとして、フェルミ推定を挙げておきます。

フェルミ推定とは「全国にワイパーは何本あるか？」といった一見「そんなこと推測してどうするんだよ……。」と思ってしまうような予測を立てる問題ですが、実際のビジネスでは今までに１度も実績が証明されていないプロジェクトが大量に降ってきます。

例えば独身女性専用の化粧品を新たに日本市場へ導入するプロジェクトで、雑誌に1000万円/月で投資した場合どの程度の売上が予測できるか？といったお題に対する仮説を「女性誌はおろか男性誌だってろくに読まない、趣味はネットとゲーム」みたいな人が上層部へプレゼンする必要が多く出てきます。

もちろんまずはさまざまな事実（ファクト）を調査・分析する必要はあるのですが、「だいたいいくらくらいかな？」とか、「明日までに概算出しておいてよ」みたく、短期間でアウトプットを求められることも大いにあります。

こういった短時間で概算を導き出す思考パターン、いわゆる「フェルミ推定」は、コンサル面接などでよくチェックされますが、この力を発揮する機会はとても多いです。

頭の中だけで論理を組み立てるだけでなく、きちんと数字データに落としこんで概算する習慣は、つけておいて損はないかと思います。

参考⇒東大博士→マッキンゼー出身者が教えるフェルミ推定の解き方（１）－理論編

フェルミ推定に関するコミュニティ
※19卒※【実践】フェルミ推定の問題を解き合うトピ
フェルミ推定で事前に記憶しておくべきデータが知りたい
フェルミ推定はどう対策すべき？
数字に強くない学生向けの、コンサルケース面接対策法を教えてください
【フェルミ推定】戦コン選考での質問内容が知りたい

３．ビジネス英語を勉強しておく

外資に欠かせないのが、英語のスキルです。よく「英語力が足りないので、留学した」といった話を聞きますが、企業で使用する英語と大学で使用する英語は大きく隔たりがあるので無闇な留学はむしろオススメしません。

それよりもビジネス英語に特化して伸ばす方法を考えたほうが得策です。以下は個人的にやったことではありますが、一例としてご覧ください。

語彙力・フレーズ

教科書：Business Vocabulary in Use Intermediate with Answers

また新しいフレーズを調べたりするときは、アルクの英辞郎on the webがとても役に立ちます。

スピーキング

オンライン英会話レアジョブ

言わずと知れたスカイプ英会話の先駆け。英語を話す習慣をつけるといった意味では最適です。

ライティング

Lang-8

ネイティブがお互いに第２言語の採点をし合うコミュニティです。ライティングスキルを身につけるのであれば、こちらで日記を書いてみるといいと思います。

リスニング

TED

アメリカで開催されているプレゼンテーションイベントです。内容自体もとてもインプレッシブで、英語も学べる、まさに一石二鳥的な教材です。youtubeには英語・日本語字幕付きのもありますので、探してみて下さい。

この他にも、さまざまな無料・安価な英語学習サイトがあります。

ビジネス英語の目的は「相手に自分が想像しているものを100％伝えること」ですから、「シンプル」で「誰もが知っている」言い回ししか出てきません。

最低でもTOEIC 700点レベルがあれば、２ヶ月でなんとかなります。ぜひ、いろいろと試してみてください。

ちなみに私は留学経験があったことにかこつけて英語をサボっていたため、入社後に英語で「あなたの上司は○○さんです」(You report to ○○)と言われたにも関わらず 「report toって何？」といきなり撃沈しました。

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４．初対面の人に会う機会を大量に作る

社会人になると、知らない人にいきなり仕事の深い内容を話し、理解してもらうことが非常に重要となります。そこで欠かせないのが「初対面でも物怖じしないスキル」です。

私はひとりでいるのが好きで、昔は友達も数人といったタイプだったので、会社に入ってから「こんなにいろんな人に会うだけで辛い！」と非常に苦しみました。

それなら大学で友人に囲まれているリア充なら大丈夫かというと、彼らも実態は親しい人に気軽に話しかけられるだけに過ぎず、「目上の人」に「仕事の内容を」話すといった上級コミュニケーション能力はさして無いのが普通です。

ではどうすればいいのでしょうか。

みなさまは就職活動で面接を通じて、初めての人に数多く会ったことでしょう。また、OB訪問や社会人訪問を数多く経験されたと思います。

こういった「初めて会う目上の方に自分のことを伝えること」自体は、社会に入っても大いに役に立つものですので、習慣化して、内定者時代にも目上の人に会ってお話する機会を継続して作っていくと良いかと思います。

特に外資系では「会議で付加価値を出せない人間は、出席するな」が原則ですので、物怖じせず考えたことを話せるスキルは、大いに役立つでしょう。

５．彼氏、彼女、友人と長い時間を過ごす

最後にパーソナルなことを挙げておきます。学生の皆様はおそらく社会人が「時間がない！」と言っているのを飽きるほど聞かされていることでしょう。

そして、その言葉に実感が湧かないながらも「今できることをしよう」とバイトやサークル、学業の研究、ボランティア活動や団体運営までさまざまなことを精力的に行おうとするかもしれません。

しかし、実は社会人になっても社会人サークルはあったり、学術系の本を読んだりする時間は作ることができます。ボランティアに至っては企業で奨励されていることもあります。

金銭的に余裕が出るので、時間の少なさをカバーできる要素も増えるので、実は社会人になったら「何もできなくなる」と思うのは大間違いです。

しかし、確実に社会人になると消える時間は「今、暇なら遊びにいってもいい？」と気軽に友達やパートナーに会っている時間です。

休みが減った分、計画的に過ごそうとすることが増えます。そうすると、特に計画もせず会えていた気の置けない友人関係を維持することが、とても難しくなります。

ですから就職の瞬間までは、そばにいる人とできるだけ無計画に会って、なんでもない日常会話をしてください。就職後の辛い時期も、当時の仲間がいてくれればきっと乗り越えられるでしょう。

そしてこのコラムは「やっておけば良かった！」というコラムですから、私の現状に関しては簡単にお察しいただけるかと思います。どうか、先輩の屍を越えてください。

おわりに

以上、５つほど入社前にしておくべきことを掲載いたしました。業種や職種によって差はあるでしょうが、あくまで総括論としてご参考にしていただければと思います。

これらの要素が入社前にできなければ内定しない、入社しても無能扱いを受けるといったわけではありません。

しかし、入社１日目から成長するために、入社１年後も笑顔で働き続けるために、少しでも事前にできることは試されてはいかがでしょうか。