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変化の激しい時代に通用する本質的なキャリア。「ゼネラリストを超えたスペシャリスト」を育成する

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ビジネスの領域やスキルが細分化され、就活生にもスペシャリスト志向が増えている。一方で、変化の激しい時代は身に付けた知識やスキルが陳腐化するスピードも速い。働く側にとっては非常に悩ましい状況といえるが、そうした中で日本政策投資銀行(DBJ)が掲げる人材開発ビジョンが「ゼネラリストを超えたスペシャリスト」だ。

常務執行役員であり、政府の審議会委員などの要職も務める原田文代氏に、人材開発ビジョンに込めた意味、変化する時代のキャリアの積み上げ方について話を聞いた。

〈Profile〉
原田 文代(はらだ・ふみよ)
常務執行役員。1992年の入行後、国際畑の業務に長く携わる。エネルギー業界を担当する企業金融第5部担当部長、ストラクチャードファイナンス部長などを経て2022年より現職。DBJ GRIT戦略(※1)策定をはじめとして、GX(※2)の推進を指揮している。
(※1)……DBJ GRIT戦略:脱炭素社会の実現(Green)や社会・産業の強靱性向上(Resilience & Recovery)、デジタル技術等を生かした非連続な技術革新を促すイノベーション(Innovation)、現状の事業基盤を前提とした着実な移行(Transition/Transformation)に向けたお客さまの戦略的取り組みを重点的に支援していく方針を第5次中期経営計画にて定めている。
(※2)……グリーン・トランスフォーメーション(GX):産業革命以来の化石燃料中心の経済・社会、産業構造をクリーンエネルギー中心に移行させ、経済社会システム全体の変革を目指す政府の政策。

※内容や肩書は2023年8月の記事公開当時のものです。
 

横断的なキャリア形成。振り返れば一本の道

――今日は主にDBJの人材開発ビジョンについてお伺いしたいのですが、まずは原田さんがDBJに入行した経緯を教えてください。

原田:大学時代は産業組織論を学び、官と民の棲み分けや規制業種の効率的な運営などについて議論していたことから、公益事業に関心がありました。また、中学生時代に読んだ『沈黙の春』を契機に環境保護への課題意識も持っていたので、インフラ業界をはじめとする幅広い業界に多様な金融手法でアプローチができ、当時からサステナビリティ分野の取り組みも先進的であったDBJへの入行を決意しました。

今こうしてDBJ GRIT戦略策定やGX推進の指揮を通じて、持続可能な社会の実現に貢献できていることをうれしく思います。

――まさに入行当初からの思いを実現されているんですね。

原田:そうですね。戦略的ジョブローテーションを通じて横断的なキャリアを積んできたことが、結果的に今につながっていると感じます。入行当初は、旅館やホテル、バス会社や電鉄会社など、関東圏の幅広い業種のお客さまを担当し、DBJバンカーとしての基本的な知識を身に付けました。

その後、東海支店でサービス業を中心とする企業を担当し、本店に戻ってからはマスコミ対応を担う広報室の仕事に従事しました。DBJの社会的意義や役割を対外的に発信する業務を通じて、DBJで働く意味を突き詰めて考えると同時にコミュニケーションスキルが磨かれましたね。

入行8年目以降は、アジアを軸にしてグローバル案件を中心にキャリアを積んできました。

――それはどのようなきっかけで?

原田:きっかけは、中国語を学ぶためのシンガポール留学です。ここから私の「アジア人生」が始まりました。帰国後は、国際協力部(当時)に配属となり、当時長期金融という概念もない途上国において、政策金融の仕組み構築やインフラをはじめとした大型プロジェクトへの融資支援を行いました。その後、DBJ Singapore Limitedの駐在なども経験しましたが、再び大きな転機となったのは、2009年のIFC(国際金融公社)への出向です。赴任地は香港で、東アジアのエネルギーや交通インフラのプロジェクトを主に担当しました。

出向先のIFCは融資だけでなく投資も行う組織だったので、3年ほどかけて投融資一体型のビジネスモデルを学びました。その後、再びシンガポール駐在を経て、2016年に本店に戻ってきたという経歴です。

――こうして振り返ると、幅広いキャリアを積まれていますね。

原田:一見するとバラバラに思われるかもしれませんが、今から思えば実は1本につながっていると感じています。例えば、本店や支店で多種多様な業界のお客さまを担当する中で培った、プロジェクトのキャッシュフローを読み解く力や組織の意思決定プロセスに関する知識が、後のアジア途上国での融資審査マニュアル作成業務に生きてきました。

IFC出向時も、日本人は私1人だけでしたので初めは不安もありましたが、議論や業務のパーパスがDBJで経験してきたことと何ら変わらないと気づいてからは、自信を持って仕事に取り組むことができました。金融・ファイナンスの本質はどこの国でも一緒です。それを若い頃から裁量を持って現場で学べたことが大きかったですね。

――そうした経験を通じて、どんな力を身に付けられたとお考えですか。

原田:分かりやすくラベルを貼るとすれば、「海外」、「エネルギー」、「インフラ」ということになるでしょう。ただ、実際はそのように明確には切り分けられないものがあります。例えば「そのプロジェクトが産業や地域に何をもたらすのかを突き詰めて考え、整理し、把握する力」や、「文化や価値観の違う相手にも自分の考えを伝え、理解してもらう力」が挙げられますね。これらは身に付けた力のうちほんの一部にすぎませんが、このような可視化しづらい能力やスキルは、金融に限らずあらゆるビジネスに欠かせませんし、間違いなくDBJで横断的なキャリアを積んだことで身に付けられたものだと感じます。

“普遍的な能力”を磨いておくことで、キャリアを柔軟にアップデートできる

――DBJは「ゼネラリストを超えたスペシャリスト」を人材開発ビジョンに掲げています。この言葉について、分かりやすく解説していただけますか?

原田:例えば、昨今は再生可能エネルギーが注目を浴びていますが、その最前線で活躍しているのは実はもともと石油・ガスや電力を専門としてきた方々なんです。違いは「エネルギーの供給源が何か」だけなので、エネルギーというものの本質を理解していれば、このようなキャリア転換もできる。つまり、どの分野においても根底で通ずる普遍的な能力を培いながら、その時代の要請に合わせて変化できる人が、「ゼネラリストを超えたスペシャリスト」なのだと理解しています。

――なるほど。最近はジョブ型雇用という形で最初からスペシャリストを育成する採用も増えていますが、DBJはあえてジョブローテーション制を採っていますよね。

原田:DBJでは、入行後7〜8年間は約2年ごとに部署を異動するローテーションの中で、本人の適性や志向を見極められるようにしています。もちろん、例えば最初から資格を持って税務のスペシャリストとして働くなど、ジョブ型採用によるキャリアの立て方もあると思います。しかし、ある1つの専門的なスキルがその先もずっと必要とされるとは限りません。バリューが全くなくなるとは言いませんが、将来同じバリューを保ち続けられない可能性は大いにある。だからこそ、時代の変化に合わせて、常に自分のスキルをアップデートまたは転換していくことが必要だと私たちは考えています。

また、新卒の方々の場合、自分はこの領域でスペシャリストになるんだという強い気持ちがあったとしても、実際に働いてみると、ちょっと違うと感じることもあるかもしれません。やりたい仕事があること自体は素晴らしいのですが、状況や気持ちが変化した時に、別の道にも進める環境があった方が良いのではないでしょうか。それを見極めるためのローテーションでもあります。

また、スペシャリストを集めるだけでは組織の運営はできません。1人1人にどう活躍してもらうか、経営的な視点でコーディネートする役割も組織にとっては非常に重要です。こうした「共創力」は、多様な経験に基づいて培われるものであり、変革の時代に必要となる経営人材の育成も視野に入れた制度になっています。

DBJはチーム文化で公平な組織。裁量権を持って働ける環境

――金融機関は男性が多いイメージもありますが、DBJの場合、原田さんをはじめ多くの女性総合職が活躍をされていますね。女性も働きやすい環境なのでしょうか。

原田:そう思います。私自身は女性という理由で特別に何かを優遇されたことはないですし、逆に何かをさせてもらえないという制約もありませんでした。留学やトレーニー等の機会も平等に与えられていましたので、女性総合職が珍しい時代に、公平な組織で働けたことにはとても感謝しています。もちろん今は女性が増えていますし、活躍できる風土はさらに整っています。

また、学生の皆さんには、ステップアップして立場が上がると自分の時間をマネジメントしやすくなることもぜひお伝えしたいですね。私は女性起業家の支援プロジェクトを担当していたことがありますが、実は起業家や管理職のような立場こそ自分の時間をマネジメントしやすく、子育てに向いていると感じました。私にも子どもがいるのですが、一番手のかかる時期をシンガポールと香港で過ごして、当時もマネジメントする立場だったので、時間を自由に調整しやすかったことが助けになりました。

――とはいえ、まだ管理職になることをためらう女性は多いようです。

原田:海外だと、CFOは女性が非常に多いんです。金融はむしろ女性の世界で、海外とミーティングしていると相手は全員女性ということもよくあります。これは能力ではなくて環境の違いによるものかもしれませんね。日本人はとても真面目なので仕事でも100点、育児でも100点を取ろうとしがちですが、60点ずつ取ったら120点ですからね、それでよいのではないでしょうか。何もかも自分1人で抱える必要はないし、だからこそチームがある。難しいときはサポートしてもらえばいいし、自分もできるときには精一杯チームのメンバーをサポートすればいい。DBJはチーム文化でお互いに支え合える環境なので、安心してください。

――女性が働きやすいということは、男性も働きやすい環境と言えますか?

原田:間違いなくそうですね。また、働き方の点でいえば、若いうちから裁量権を持って働けるので楽しく仕事ができると思います。私自身、自分のネットワークでこれができそうだとか、若いうちから上司にいろいろかけあって提案しながら仕事を進めてきました。それがすごく面白かったし、やりがいもありました。同世代の友人と話しても、かなり裁量権を持って働ける環境だったなと感じています。

社会貢献にまっすぐつながる仕事ができる。迷う時こそチャレンジを

――DBJにはどんな人が向いているとお考えですか。

原田:最近の学生さんには、社会貢献と自分の仕事のつながりを実感したいという方が多いように感じます。DBJはそもそもそれが仕事の根源ですし、そうした考えを持っている学生さんにはぴったりだと思います。今まで、自分の信条や正しいと思うこと、やるべきだと思うことを本気で提案すれば、最終的にできるできないは別として、上司でも同僚でも必ず耳を貸してくれました。人の信念を軽視しない文化がDBJにはあります。

また、金融の世界はスピードが速く、社会情勢も目まぐるしく変わるので、常に勉強して情報をアップデートしていくことが必要です。それが苦にならない人、つまり探求心や知的好奇心の高い人が向いているのではないでしょうか。

――原田さん自身も政府の審議委員をされるなど、さまざまなチャレンジを続けていますね。

原田:「ちょっと無理かもしれない」と思った時こそ、頑張ってやるようにしています。私は自分を追い込まないと次のステップに行けないタイプですし、うまくいけば自信になって、もう少し難しいことをやってみようと思えます。自分のキャリアを振り返ると、その積み重ねで成長してきました。

最初に海外赴任するときも、英語はそれほど得意ではなかったので初めは不安もありましたが、自分が正しいと思うことをきちんと話せば必ず伝わる。そうやって場慣れしていけば徐々に怖いと思わなくなりました。もちろん失敗することもありますけどね。でも、成功したときのリターンのほうがずっと大きい。学生の皆さんもこれからいろんな困難に出会うと思いますが、やるかどうか悩んだときは、ぜひ思い切ってチャレンジしてみてください。

――最後に就活生の皆さんにメッセージをお願いします。

原田:世の中には、大学生活や就活では見えていなかった世界や社会の仕組みが沢山あります。今あなた方に見えている世界の固定概念で決めつけてしまわずに、多くの人の話を聞いて視野を広げていってほしいと思います。今は年単位で価値観が変容する時代です。今バリューがあると思うことが数年後にどうなっているかわからない。懐疑的にといったら言い過ぎですが、自分の中で仮説を持ちながら、常に先を見据えて行動することが大事だと思います。

また、活動範囲を狭めず、ぜひ間口を広く取っていろんな会社を回ってみてください。もちろん自分の専門を生かすことは大切ですが、思いもよらない領域で自分の能力に価値が生まれるかもしれません。この時代だからこそ、いろんな仮説を持ちながら人生の選択肢を検討してもらって、その中の1つにDBJを入れてもらえればうれしいですね。


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