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裁量権という言葉さえも生ぬるい。入社初日から、ビジネスオーナーとしての意思決定が求められる

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P&Gは、世界でも有数の人材輩出企業だ。なぜそれだけ優秀な人材を次々と生み出すことができるのか。それは、入社1日目から異次元の裁量権を任されるからにほかならない。担当ブランドのビジネスオーナーとして、取るべき戦略を意思決定し、自らの責任で実行に移す。その結果を受け、また次の挑戦にコミットする。そうした経験の積み重ねが、あなたを最速で「世界で通用するビジネスリーダー」へと導いていく。

2013年にP&Gに新卒入社し、ブラウンの事業責任者として史上最高シェアまで引き上げた筋健亮氏に、「P&Gならではの成長環境」について話を聞いた。

〈Profile〉
筋 健亮(すじ・けんすけ)
シニアブランドディレクター
2013年にP&G Japan マーケティング本部に新卒入社。ブラウン、ファブリーズのブランド担当を経て、2017年からはファブリーズのブランドディレクターとして数多くのマーケティングコンセプトやTVCM制作をリードし、市場とブランドの成長をけん引した。手がけた新製品の中でも、トイレ用置き型消臭剤は今日まで続く大きなヒットとなる。2019年からは日本におけるブラウンの事業責任者として、ブランド史上最高シェアを達成。現在はシニアブランドディレクターとして、ブラウンの事業責任者とグルーミング&オーラルケアのメディアリーダーを兼任。

※内容や肩書は2023年8月の記事公開当時のものです。
 

与えられたのは、新製品と「史上最高シェアを取れ」というお題のみ

――まずは筋さんがP&Gに入社した動機からお聞かせください。

:2013年に新卒で入社しているのですが、当時は明確にやりたいことが決まっておらず、「成長環境」と「グローバル」を軸に就職活動を進めていました。具体的に見ていた業界は、総合商社や外資系のコンサルティングファーム、大手メーカーなどです。

最終的にP&Gを選んだ理由はいくつかありますが、やはり裁量権が最大のポイントですね。マーケティング本部は特に、1年目から本当に各ブランドのビジネスオーナーとして任される環境なので。

例えば就活当初に第一志望だった総合商社は、発展途上国に発電所を建ててその国のGDPが1%伸びたというような、途方もない規模のロマンを感じる話もあります。ただ、そのプロジェクトをリードできる立場になるのは早くても40代くらいでしょう。それまで自分で意思決定することなく20年以上業務を続けるのは、私には無理でした。

人間は、というか私は、追い込まれないとサボってしまうタイプなんです。入社初日から心が燃えるような仕事にチャレンジする環境でこそ成長できると考えました。

――そうなると、最初におっしゃった外資系のコンサルファームも候補になりそうな気がします。

:それはたしかに迷いましたが、やはり決め手になったのは「戦略立案から実行まで一気通貫で携われる」ことです。最終的に消費者の目に触れるのは製品のデザインやCMで、その裏には膨大な戦略があるわけですが、戦略を成果物に落とし込むプロセスにこそリーダーシップが求められます。

正論を振りかざしても人は動かないので、ロジックだけで解決できないところも踏ん張って、周りの人を巻き込みながらプロジェクトを前に進めて成果を残す。そこまで経験できる方が私には合っていると思いましたし、それこそが目指したい人物像だったので、P&Gに入社することを決めました。

――実際に入社してみていかがですか?

:正直に言うと驚きました。「え、こんなに任せてもらえるの?」って(笑)。それを求めて入社したのですが、私の想像や期待を軽く超えてきましたね。

最初の配属は電気シェーバーのブラウンで、私は1万円前後の中価格帯で発売される新商品を担当することになりました。当時、競合企業が非常に強いマーケットだったのですが、そこで史上最高シェアを取ってくださいというお題で、指示は以上なんです。製品とお題があって、あとはあなたが考えて実行してねと。

営業や開発、ファイナンス部門の先輩たちとチームを組んで製品を世に出していくんですが、P&Gではマーケティング部門のメンバーがブランドのオーナーだと定義されています。ただ、当然ながら1年目の私より圧倒的に知識も経験も豊富な皆さんですから、そのメンバー構成の中でリーダーシップを持って同じ方向に進んでいくのはチャレンジングでした。

大変なことも数多くありましたが、あの1年を過ごしたからこそ大きな学びや気付きを得て、人としても成長できたと感じています。

全ての活動を、消費者起点で考える

――史上最高シェアを取るというお題は達成できたのでしょうか?

:おかげさまで達成できました。自分で言うのもなんですが、けっこうな快挙だったと思います。

P&Gでは「Consumer is boss」という言葉を掲げていて、消費者の方が求めているもの、あるいは深層心理で欲しているものを探り当てることを何よりも重視しています。そこに刺さる製品開発とマーケティングコミュニケーションを実施するのが私たちの勝ちパターンです。だからこそマーケティング部門のメンバーがブランドのオーナーを任されるのだとも思います。

当時も、ものすごく丁寧にリサーチを行いました。普段ご自宅でひげを剃っている場所や剃り方、朝のルーティン、家の造り、どんなスキンケアを使っているのか。100%消費者の方を理解できるまで徹底的に調べつくし、「このコミュニケーションならきっと刺さる!」という表現を見つけ出しました。そこにフルベットして店頭作りやCMを突き詰めていったので、No.1になることができたのではないでしょうか。

それだけ全力でやったからこそ学びもあったと思うので、本当に充実した1年でした。入社前に思い描いていた以上の成長軌道でしたね。

――それはすごいですね。その後はどういったキャリアを歩んでこられたのですか?

:最初の2年がブラウンで、その後は上司から「次は絶対にこのブランドを担当するといい」と助言をもらってファブリーズに異動しました。2019年からまたブラウンに戻って、価格帯やターゲットを問わずブラウン全体の事業責任者を務めています。ファブリーズを担当していた頃には、2年ほどシンガポールにも駐在しました。

――就職活動のもう1つの軸だった「グローバル」に活躍したいという希望も叶えられたわけですね。

:そこに関しては、シンガポールに行ったからというよりは、日本にいる時から当たり前にグローバルを感じる環境でした。チームメンバーにも外国籍の方は多いですし、社内のコミュニケーションも全て英語です。家族と共に現地で生活するという意味では新しい経験でしたが、仕事内容のグローバルさは初日からずっと変わりません。

消費者の声を徹底的にリサーチし、商品開発にも還元する

――ブラウンとファブリーズでは、価格もターゲットも違うと思いますが、マーケティングの考え方や手法は共通なのでしょうか?

:おっしゃる通りで、ファブリーズは数百円からありますし、ブラウンは高いものだと5万円以上になります。ターゲットも主婦層の方と男性ですし、販売チャネルもビジネスモデルも全く違うわけです。

ファブリーズに移った時は私も不安で、また1から学び直しかなと思っていたのですが、やってみると意外なほど通用することに気が付きました。大切なのは、やはり消費者起点で考えることです。どんな商品でも、調べていくと消費者の購買行動に大きく影響を与えるポイントが2つか3つほど見えてきます。そこで適切なコミュニケーションを取ることでビジネスは伸びるというのが、ブラウンとファブリーズの両方を担当したからこそ得られた気付きです。

あえて違いを挙げるなら、ブラウンはある種の必需品で、ファブリーズは需要創造のモデルだということ。ひげを剃らないという男性はほぼいないので、ブラウンでは「綺麗に剃れること」と「肌を傷めないこと」という効果をご理解いただくことが重要です。

一方でファブリーズは、ないとちょっと不便だけど、絶対に必要だというわけでもない。ですから、消費者を理解した上でどういうコンセプトなら新しい市場を切り拓けるかを突き詰める必要があります。

1つ成功事例をピックアップすると、トイレ用の置き型ファブリーズがあります。必需品ではないこともあり、以前は各社が価格競争に陥っている状態でした。しかも、消費者の声を聞くと「臭いが消えない」という厳しいご意見も多い。日々丁寧に掃除をされているにもかかわらず、嫌な臭いが残ってしまい、それによってご自分を責めてしまう主婦の方もたくさん見てきました。

そこでP&Gの研究開発メンバーと「なぜ臭いが残るのか」をとことん議論した結果、見えてきたのが「壁や床に吸収されている臭い」です。毎日壁まで掃除する人はあまりいないですよね。でも、臭いが壁に吸収されて、それが後から出てきてしまうことで、臭いが消えないんだと分かったんです。

その問題を解決するために、ファブリーズ史上初の「壁の防臭」までできるコンセプトの新製品を開発しました。あとは「壁に臭いが吸収される」と言ってもピンと来ないので、視覚的に臭いが壁に吸収されて吐き出されている様子が分かるデモを作って、お客さまが気付いていない問題を顕在化するコミュニケーションにも注力しました。

これは大ヒットしましたね。価格競争、市場縮小という状態から一気に市場を伸ばすことができて、ビジネスのインパクトも大きかったですし、私自身も非常に勉強になりました。

ブラウンとファブリーズの違いという観点でこの話をさせてもらいましたが、消費者起点で全ての物事を考えるという意味では、やはり変わらないのかもしれません。

正解を選ぶのではない。自分の選択を正解にするための努力が重要だ

――上司の方のアドバイスでファブリーズに移ったとおっしゃっていましたが、またブラウンに戻ったのはご自身の希望ですか?

:そうですね。先ほどブラウンで史上最高シェアを達成したと申し上げましたが、あの時はあくまで中価格帯の製品で成し遂げただけで、ブラウン全体ではありません。むしろ私が近視眼的にフォーカスし過ぎた結果、高価格帯の製品とのカニバリゼーションも起きていました。そういった反省もあったので、いつかブラウンに戻って今度はブランド全体で過去最高を塗り替えたいと思っていたんです。

――その目標も達成されたと聞いています。

:ありがたいことにひげ剃りブランドとしては目標を達成することができました。次は、男性向けのボディーグルーマーや女性向けの光美容器も含めた、トータルビューティーのブランドに育てていくことが目標です。

あとは、4月に昇進してシニアブランドディレクターになったので、「人の育成」や「勝てるチーム作り」にもチャレンジしていきたいですね。自分1人でできることは限られていると実感していますし、常に挑戦・成長しながら結果を出せる理想のチーム作りに取り組みたいと考えています。

――チームリーダーとして、どんな人に入社してほしいですか?

:オーナーシップを持ってチャレンジすることを楽しめる人ですね。冒頭で裁量権の話もしましたが、「ビジネスオーナーとしてあなたはどうしたいのか」という問いに答えるのは、やはり怖いんですよ。間違っているかもしれないし、自分の意思決定によってビジネスが失敗するかもしれない。でも、P&Gでは上司に「決めてください」と言うことは許されません。責任を持って意思決定することを過度に恐れず、楽しめる方に向いている仕事だと思います。

私も今日は「こんなに成果を出しました」とプレゼンさせてもらいましたが、誇れる成果の裏では数えきれない失敗を重ねてきました。絶対売れると思った商品が売れないこともあるし、このCMは成功すると確信していたものが全く受け入れられなかったこともあります。

でも、P&Gはそこで責められることもありません。失敗から何を学び、次にどう生かすのかを問われ続ける会社です。それができれば、失敗という経験そのものにも価値があったと捉えることもできるでしょう。

学生時代のテストでは、どの問題にも必ず正解と不正解があり、正解を当て続けた人が評価されることになっています。しかし、ビジネスの世界では正解が存在しない問いにぶつかることの方が大半です。そうした問いに対峙して、自分の頭で「こっちに進むべきだ」と決める。その後は、自分の選択を正解にするために努力することが大切なのではないでしょうか。

就職活動も同じで、誰にとっても正解だという会社は存在しません。自分自身のやりたいことや好き嫌いを大切にしながら進む道を決めていただきたいと思います。私自身、外資系企業に飛び込むのは正直言って怖い気持ちもありましたが、心のどこかで「挑戦してみたい」という思いが消えなかったんです。

その思いを重視してP&Gへの入社を決めたからには、どんな高い壁にぶつかっても諦めるという選択肢はありませんでした。皆さんも、周りの声や評価に左右されるのではなく、ご自身が心からやりたいと感じる仕事や、全力でチャレンジできる企業に出会えることを祈っています。


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