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sponsored by リブ・コンサルティング
「“100年後の世界を良くする会社”を増やす」ことをミッションに、スタートアップ、ベンチャー企業を中心にコンサルティングを展開しているリブ・コンサルティング。未来を見据える経営者に寄り添い、時に全力でぶつかり合うことで、変革のサポートをおこなっている。
今回話を聞いたのは、常務取締役の権田和士氏と、新卒入社2年目、3年目の若手社員。若手のうちから他社では考えられないほどの権限と責任を任せられる同社では、どのような経験と成長を身につけることができるのか。3人に本音で語ってもらった。
“優秀”なだけでは通用しない。そう気づかせてもらったからこそ、今がある
坊:僕は2018年の新卒入社で、権田さんにも面接してもらいました。権田さん、当時のことって覚えていますか?
権田:もちろん覚えています。あの時「君はうちの会社には合わないんじゃないの?」って言ったよね。伝統的な外資系コンサルファームの方がいいんじゃないかと。
坊:そうです。正直、この人何言っているんだろうと思いましたよ(笑)。僕はリブに入りたいから門を叩いているのに、競合のファームに行けと言われて。でも、実際に入社してからはその真意が嫌というほど分かりました。
大島:権田さんとしては、どういう意図だったんですか?
権田:少し話をして、頭が良いのはすぐに分かりました。戦略を立ててPDCA(計画・実行・評価・改善)サイクルを回すのは上手だろうなと。ただ一方で、リブはベンチャーやスタートアップの創業者と全力で向き合うので、論理的思考力や課題解決力と同じぐらい“人の懐に踏み込んでいく力”が求められる。そこは苦労するだろうなと感じたんですよ。
坊:もう本当にその通りで。自分や目の前のことを冷静に分析するのは得意なのですが、相手と同じ熱量を持って深掘りしていくのは苦手というか、避けてきたのかもしれません。
案の定、2年目になるころに大きな壁にぶつかりました。正論をそのまま伝達しても、相手の心には届かない。それに気が付いてからは、クライアントがどんな思いでその会社や事業を運営しているのかを深く考えるようになりました。そこから少しずつ、自分のスタンスや考える視点も変わっていったと感じています。
権田:そういう意味では、大島くんも似たところがあると思います。非常に優秀なんですが、学生時代は本当の意味で苦労して何かをつかみ取った経験をしていない。賢すぎて、それほど苦労しなくとも進んでいく方法を見つけられてしまうんですね。
本気を出せばもっと大きな成果を出せたはずなのに、自らブレーキをかけてその手前でストップしてしまう。このままいったらその繰り返しだよと指摘した記憶があります。
大島:本当に刺さりました。あの面接は、人生のターニングポイントだったと思っています。権田さんに出会う前は、ずっと自分の心にガラスでコーティングして、傷つかないように生きてきました。それをいきなりパリンと割られて、丸裸のところに爆弾を落とされたような感覚です。
死ぬかと思いましたが、そのおかげで今があることは間違いありません。まだ壁を乗り越えている最中ですが、日々成長を実感しています。
権田:先日も、バイネームで大きなプロジェクトを継続受注していたよね。
大島:はい、バリュークリエーションさんですね。元々はデジタルマーケティングの会社で、創業から10年ほどで売り上げ50億円規模まで成長されていました。今後のさらなる成長のための新規事業を軌道に乗せる支援をしてほしいという相談を受けたのがスタートです。住宅の解体業者さんと一般ユーザーさんをつなげるマッチングサービスを始めたいという構想でした。
当初は「解体業者さえ集まればうまくいくからその手伝いをしてください」と言われていたのですが、よくよく調べてみるとマッチングの仕組み自体もまだできていない。このまま解体業者を見つけてもこの事業は成功しないと判断しました。そこからスコープを見据え直して、何と何が必要なのかをゼロから練り上げていったという流れです。
権田:私も一部参加していたのですが、「このままではこの事業はうまくいかないけど、このままプロジェクトを継続しますか」と先方の社長に迫ったんですよ。そうしたら、あと1カ月だけ様子を見せてほしいと言われまして。その猶予期間ともいえる1カ月の間に、大島くんたちのチームが突破口となる新たなコンセプトを発見して、一気にブレイクスルーすることができました。
このコンセプトなら戦える。リサーチとディスカッションを繰り返し、確かな光明が見えてきた
坊:新しく提案したのはどんなコンセプトだったんですか?
大島:実は、解体業者と一般ユーザーのマッチングサービスはすでに他にあったんですね。同じサービスを後発でそのままやっても成功するはずがありません。大きく変えたのは「逆オークション」というシステムを取り入れたこと。ユーザーが解体したい家の写真を撮影してWebにアップすると、解体業者から段々と安い費用の入札が提示されていく仕組みです。
ユーザーさんとしても、家の解体なんて初めての方がほとんどです。だとすると、一体どれぐらいが適正価格なのかが分からない。逆オークションを実施することで、そうした不安を払拭できるのではないかと考えました。
ただ、ここにたどり着くまでにはかなり苦労しましたね。どんなコンセプトにすればうまくいくのか、毎日チームメンバーが集まってディスカッションして、試してみてはこれも違うねという繰り返しです。
ようやく「これならいける」と合意形成できてからは、一気にアクセルを踏んで2週間ほどでコンセプトやサービス概要の整理、LP(ランディングページ)の制作まで走り切りました。現在は、このサービスが全社の成長に向け非常に重要な事業となっているようです。
権田:プロジェクトチームの中でも大島くんが最もコミットしてくれていて、先方から出された契約継続の条件が「引き続き大島さんが担当してくれること」だったんです。その時に、私から「彼はまだ1年目ですがいいのでしょうか」と念のために確認したのですが、非常に驚かれていました。「10年目ぐらいだと思っていました。」と。
大島:それは本当にうれしかったですね。
権田:坊くんはこれまで担当した中で印象深いプロジェクトはありますか?
坊:直近で言うとabaさんですね。介護テック系のスタートアップ企業なのですが、足元の事業基盤を整備しながら将来の事業展望を描くという両輪で進めています。abaさんは、人手不足や業務過多、精神的負担も大きいという介護業界が抱える社会課題を解決して、世の中を変えたいという思いから生まれた会社です。
ただ、社長は学生起業家の方なのですが、テクノロジードリブンで会社を立ち上げているので、ストレートに言えばビジネス周りにはあまり強くない。社会を変えるためには会社規模を大きくする必要もありますし、プロダクトをどう拡販していくかという領域で主にサポートしています。
権田:先日社長に話を聞いたら、リブが入る直前は代表を辞めようと思っていたそうです。
坊:僕もそう聞いています。
権田:起業家のフェーズから事業家になると、使うOS(基本ソフトウエア)がまったく変わってしまうんですね。そのタイミングで自信をなくされて、投資家の圧力も強いし自分には向いてないんじゃないかと。でも社員には止められて、どうしようかと悩んでいる時に私たちが支援に入らせていただきました。現在は非常に前向きに取り組んでおられるようです。
坊くんはプロジェクトリーダーとしてどうやって前向きな変化を生んでいったの?
坊:そこはもう純粋に、社長がどういう世界を実現したいのかを丁寧にヒアリングして、どうやって具体化するかの解像度を高めていっただけだと思います。販売パートナーである大手企業に対し、どうアプローチすれば迅速に動いてもらえるのか。それだけでなく、自社で直接販売する仕組みをどう構築していくのか。一つ一つのご提案に納得していただくことで、少しずつ未来志向になっていかれたのではないでしょうか。
新規事業を軌道に乗せるための最大の壁。それは、イシュー以上に熱量や体温を共有すること
権田:先方は、坊くんに対して驚いたポイントが大きく2つあるとおっしゃっていました。1つは、介護業界の現状やプロダクトの特長を一度説明したら、次回からまったく同じ内容を、しかも同じ熱量で坊くんが語っていたこと。100歩譲ってトークをトレースするのは分かるけど、介護に対する想いまでトレースできたのはなぜですかと、本当に驚いておられました。
坊:なんとかして社長の想いを自分に憑依(ひょうい)させようと考えたんです。自分が社長の立場だったらどう思うだろうと。あとは、複数の介護施設に電話してヒアリングしたり、業界の知人に話を聞いたりする中で、抜本的に改革しなければこの国に明るい未来はないと心から思うようになりました。その辺りを感じ取っていただいたのではないでしょうか。
権田:NewsPicksさんと話した時に、近しいことを言われた記憶があります。「リブさんの特徴はクライアントと同じ体温で推進できることですね」と。新規事業を成功させる上で難しいのは、イシュー以上に体温を共有すること。プロフェッショナルファームで体温を合わせられるのは希少な存在だと言っていただきました。
この熱量の話が1つ目で、もう一つは「営業はサイエンスだ」という言葉に心がときめいたとおっしゃっていましたね。社長含めボードメンバーは皆さんエンジニア出身なので、営業やビジネスという領域が少し遠いところにある。なかなか踏み込めなかった時に、坊くんからこの言葉を言われて前向きになれたそうです。
坊:営業というと気合と根性とか、飛び込み営業や際限のないテレアポをイメージする方もまだまだ多いと思います。でも、本質は絶対にそこではない。大切なのは、顧客心理の流れをどうつかむかということです。
どうしてこの人はここでこの質問をしたのか、このタイミングで離脱してしまったのはなぜか。一つ一つ分解して課題解決していくというPDCAのサイクルは、まさにサイエンスです。それを短くして、営業は科学ですとお伝えしました。
権田:今のは、「誰に、何を、どのように」というプロセスでいうと、「どのように」の部分ですよね。それだけでなく「誰に、何を」の部分も含めて見直したと聞いています。
坊:ハイスペックで高価格なプロダクトなので、ロジックベースでこの価格でも反応率が高いのはどういう施設かを洗い直しました。それが「誰に」というポイントです。「何を」は、まさにプロダクトそのものなのですが、このプロダクトの本質的な価値を端的に表す言葉・表現もじっくり検証しましたね。
考えられるすべての方向性を出し切って、一つ一つABテストを繰り返しながら最も反応が良い言葉を探っていきました。
権田:なるほど、まさにサイエンスだね。2人とも、この仕事のやりがいや醍醐味(だいごみ)を感じるのはどういったところですか?
大島:事業や経営を真の意味で任せてもらっていると感じられることですね。まだ新卒2年目なのに、クライアントの未来に関わる事業責任者のようなポジションを任せていただいている。ものすごいプレッシャーですが、その分やりがいも大きいです。僕が手を抜いたらその事業自体が頓挫してしまいますから。
そうした意識で取り組んでいるからこそ、最初の話にあったような器用貧乏な自分を脱却できたのだとも思っています。
坊:まったく同意見です。自分がそうだというわけではありませんが、優秀な人であればあるほど、学生時代は小手先で良く見せてその場しのぎで乗り越えることができたのではないでしょうか。
リブの仕事は、結果的にうまくいったというのではなく、狙って成果を出し切ることが求められます。確固たる意志と覚悟が必要だという点が、最も難しいポイントであり同時にやりがいでもあると感じています。
権田:2人ともいい話するね。クライアントもリブ・コンサルティングも、そしてここにいる一人ひとりの社員もそうなのですが、私たちは皆「自分が何者であるのか」という証明活動をおこなっている。まだ何者でもないけれど、自分たちはもっと大きなことができるはずだと信じているわけです。
そうしたエネルギーがほとばしる環境に身を置けるということこそが、ここで働く何よりの醍醐味なのかもしれません。
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