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sponsored by デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー
「日本のビジネスを強く、世界へ。」をコーポレートスローガンに、企業の様々な経営課題に対して迅速かつ的確なソリューションを提供しているデロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社(以下DTFA)。今回話を聞いたのは、パートナーの中道健太郎氏だ。中道氏は、DTFAおよび自らの社会的使命を「経営の有事対応」だと断言する。この言葉の背景にある想いや、使命を果たすために必要となる人材・成長について語っていただいた。
あらゆる“有事”に対応し、経営の重要な意思決定をサポートする
――幅広いプロフェッショナルサービスを提供しているDTFAですが、一言だとどのような会社なのでしょうか。
中道:経営の有事対応をしている会社です。平時にはグループ企業であるデロイト トーマツ コンサルティングがクライアントの戦略立案やオペレーション改善を担当しますが、我々は有事の際に力を発揮することが求められます。
たとえばM&Aのような攻めでの有事や、守備でいうと企業再生や不正対応といったサービスを提供しています。両面において、緊急かつ重要な経営課題に幅広く応えていくこと。それがDTFAの社会的な使命です。
――サービスの内容によって必要とされるスキルも異なってくると思いますが、共通している部分はあるのでしょうか。
中道:まず、我々は財務や会計の知識をベースとしているという点は共通しています。M&Aでは買収対象の財務情報を徹底的にリサーチしますし、不正が起こった際にはどういった手口でおこなわれたのかを数字から分析して突き止めていきます。
そして最も大きいのは、どちらも経営の重要な意思決定に資するサービスであるという点です。適切な判断を裏付けるために、綿密に情報を収集・分析し、意思決定しやすいように状況を導いていく。この本質的な考え方は、あらゆるサービスに共通している部分です。
――人によっての向き不向きなどはありますか。
中道:どういう業務により意義を感じるかは人それぞれだと思います。M&Aが好きだという人もいれば、企業の窮地をサポートすることに喜びを感じる人もいる。もちろん両方経験することも可能です。
私自身DTFAに参画してからは、バリュエーションチームの成長支援にはじまり、フォレンジック(何らかのインシデントに際し、その証拠を抽出・収集・解析すること)、不正調査チームのリーダー、アジアパシフィック全体の品質管理責任者など、幅広いロールを担っています。
新入社員の皆さんには14カ月かけて複数の部署を経験してもらい、その中で自分の志向や相性といったところを見極めてもらうローテーション制度を用意しています。自分がどんな専門性を磨いていきたいかを、この期間にじっくり見極めてください。
――有事対応のやりがいと難しさについて教えてください。
中道:やはり、クライアントの重要な意思決定をサポートするという仕事そのものが最大のやりがいです。時には自らの携わった案件が新聞の1面を飾ることもあるでしょう。クライアントやDTFAだけでなく社会全体にとって意義のある仕事をやり切ったという事実は、大きな満足感につながるはずです。
大変なのは、そういった重要な意思決定であるがゆえに、一人ひとりのプロフェッショナルに大きな責任が伴うということ。たとえばある企業の不正調査をするという案件なら、一定期間その会社に毎日通い詰めることになります。そうすると、駅からオフィスに歩く途中で何千人という社員の方々とすれ違う。もしも自分が対応を間違えれば、彼らやそのご家族が路頭に迷うことになりかねません。
いかに重大な責任を背負っているかを実感しますよね。責任が重いからこそやりがいが大きく、難しくもある。まさに表裏一体といったところです。
時代が抱える社会課題に対応する、極大のやりがいと責任を伴う仕事
――ご自身が担当されたプロジェクトの中で特徴的なものがあれば教えてください。
中道:DTFAでは公的機関向けのサービスもおこなっているのですが、2019年に経産省が発表した「公正なM&Aの在り方に関する指針」の策定プロセスに組織として携わらせていただきました。経営者による企業買収(MBO)や親会社が子会社を買収するケースでは、構造的に利益相反や情報の非対称性といった問題が多く発生します。ここをクリアにし、より健全なM&Aを実現させるための重要な指針です。
また、カルテル事案でワシントンD.C.へ行き、アメリカの司法省に直接プレゼンした経験も印象深いですね。米国では、カルテル関連で摘発されると追徴金が科されますが、支払い能力に応じて減免措置が講じられる場合があります。
客観性を持ったプレゼンでなければ却下され経営が行き詰まりますし、場合によっては経営者が収監されることもあり得ます。司法省が求める基準と照らし合わせながら、公平・忠実に数字を導き出さなければいけない。常に緊迫感を持って臨む必要がありました。
――本当に責任の重い、緊迫した案件に取り組まれているのですね。
中道:少し前でいえば、不良債権処理も数多く担当しました。また、再生業務で不手際があれば、金融支援が得られず破綻を招きますから、これも責任は重大です。
新型コロナウイルスの影響でそういった業務がまた増えることも見込まれます。企業における有事というのは、まさにその時その時の社会を映す鏡です。時代や社会が抱える課題に合わせて対処していく仕事である、という点も、FA(ファイナンシャルアドバイザリー)業務の一つの醍醐味だと感じています。
――業界全体はどのように変わってきているのでしょうか。
中道:非常に興味深いのは、この20~30年日本経済が大きく成長したとはいえない中で、我々のマーケットが成長を続けていることです。DTFAも、当初は数十名で業務を担当していたのですが、現在は1,000人を上回る規模になっています。
これには大きく2つの理由があると考えています。まずはM&Aや不正対応といった領域が、顧客にとってどんどん重要なテーマになっているということ。そしてもう一つは、そういった有事対応には第三者であるプロフェッショナルの存在が不可欠であるという認識が浸透してきたことです。経済のボラティリティーが増している中で、我々がお手伝いできる部分はさらに広がっていくでしょう。
――今後の展望をもう少し詳しくお聞かせください。
中道:FAに限った話ではありませんが、会計士や弁護士を含め、対GDP比でのプロフェッショナルサービスの量はアメリカなどと比較するとまだまだ少ないのが現状です。GDPは3~4倍しか違わないのに、プロフェッショナルの人数は何十倍も開きがある。つまり、依然として成長の余地は残っているということです。我々は過去何年もずっと二桁成長を続けていますが、今後もその勢いは続くと考えています。
もう一つ付け加えると、デロイトのグローバルネットワークは今後さらに大きな強みになるでしょう。現時点でもM&Aはクロスボーダー案件が過半数に達していますし、成長著しい東南アジアのマーケットで買収を重ねる日本企業も増えています。私自身も100カ国以上でM&Aの取引に携わってきましたが、ほぼすべての国において現地チームを組成してローカルの知見を顧客に提供できることは非常に大きなメリットです。
求める素養はたった一つ。湧き出る知的好奇心
――中道さんにとって「いい仕事」ができたと感じるのはどのような時ですか。
中道:顧客にとってベストな意思決定に資することができたと胸を張れる時です。そのために、正しい情報をしっかり入手して、客観的かつ専門的な目線で分析する。最終的にレポートがどのような形で活用されるかというところから逆算して、PDCAを回しながらクオリティーを高め続けることが重要です。
ただし、どんな案件にも予算や時間といった制約条件がありますから、めいっぱい時間とお金を使えばいいというものでもありません。上場会社であれば定められた期限に報告書を出せなければ上場廃止を招くこともあります。つまり、スピードも大きな提供価値の一つということです。
ここに関しては、一人ひとりの継続的なスキルアップに加え、会社としてもデジタルの活用によって効率化・スピードアップのための施策を進めています。近く、AIによって、膨大なデータが瞬時に分析に取り掛かれる形に置き換えられるような日が来るかもしれませんね。同じ時間の中でも、提供できる品質はさらに飛躍的に伸びていくでしょう。
――「いい仕事」をするために求められる人物像についてお聞かせください。
中道:知的好奇心。この一言に尽きると思います。
上司や一緒に働くメンバーから刺激を受けるのもいいですし、案件そのものや顧客の思考プロセスに刺激されるという方でも構いません。とにかく仕事の中で自分なりの面白みを感じること。そのための知的好奇心を持っていることが、成長するかどうかの分かれ目になります。
財務や会計に関する知識、経験はあるに越したことはないと思いますが、職場に来てから十分に学べる部分ですし、新人研修もしっかりしていますので不安に感じる必要はありません。どこか1つの道を極めるのでも、広く知識を吸収するのでも構いませんが、楽しみながら学び続けられる人とチームを組んでいきたいですね。
もちろんD&I(ダイバーシティ&インクルージョン)の観点からも多様な価値観を持った方に出会いたいと思っています。
――そういった人材が貴社に入れば、刺激を感じなくなる日はこない、と考えていいのでしょうか。
中道:もちろんです。有事対応は常にその時代の最先端の課題に対応する必要がありますし、同じことだけをやっていたのでは顧客の要望に応えることはできません。非常にダイナミックな環境で、刺激が絶えることはないと断言できます。
私もパートナーという立場ではありますが、未知のチャレンジはまだたくさんありますし、新たな知識を学び続ける毎日です。たとえば新聞の記事を読んでいて、今までディール経験のない国の話だったら関係ないかというと、そうではない。自分が知っている隣国と比べると何が違うんだろう、自分の顧客に応用できる要素はないだろうかと、常に考えています。
我々は非常に恵まれた環境にあります。すべてのビジネスパーソンが、新聞の1面に載るような仕事に携われるわけではありません。スポーツにたとえるなら、常にフィールドに一番近い特等席で経済を見ることができる場所にいます。だからこそ、自分がそういった特等席に立つ資格がある人間であり続けなければいけない。そういう感覚を重く受け止めるのではなく、喜びとして感じ取ってくれる方が、DTFAのような組織で成長していく人材なのではないでしょうか。
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