【独占密着・マッキンゼー】コンサルタントの仕事とプライベート、すべて見せます【写真16枚・9000字】
2019/07/03
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マッキンゼーと聞いて、その名を「知らない」人は外資就活ドットコムのユーザーにはいない、と断言していいだろう。
就職先としての人気ぶりや、同社出身の有名起業家の活躍により、その知名度は高いが、一方で、現役コンサルタントの働き方やプライベートに関する情報は、あまり表に出ていない。
性別や国籍などあらゆる属性に関係なく、誰もが「唯一無二のキャリア」を築くことができる環境を謳う同社。そこで働くアソシエイトである児島愛子さんの生活に密着し、その実態を探った。
1. 毎朝5時半起き。海外MBA取得のためにカフェで勉強
2. 9時に“チェックイン”。やるべきことさえ終われば何をしても構わない
3. 30人規模のプロジェクト。苦しんだコミュニケーション
4. 同僚らとランチ。大好きなサラダ専門店を複数ストック
5. 2時間つきっきりでプレゼン指導。後輩を育てる「フィードバック」
6. 「周囲を巻き込み進める力、学生時代から強かった」
7. 2年足らずでかなった出向の希望。「粘り強く、手を挙げ続けた」
8. “Make your own McKinsey” 会社は必ず応援してくれる
9. サッカー、ゴルフ、スキー、トレーニング・・・スポーツ三昧の休日
10. 他人のフィードバックで変われる人がマッキンゼーに向いている
毎朝5時半起き。海外MBA取得のためにカフェで勉強
朝9時に出勤する児島さん。仕事の前にも後にもカフェに行くことが多いという。東京オフィス近辺の行きつけのカフェが最近閉店してしまい、次なるお店を探しているという
児島さんの一日は、毎朝5時半の起床から始まる。朝はスターバックスでコーヒーを飲みながら勉強することが多い。海外でMBAを取得したいと考えているため、英語の勉強や、留学関係の情報収集を行っている。「勉強ばかりではなく、今日一日をどうやって過ごそうと考える時間にすることもあります」と児島さん。
現在担当しているプロジェクトのクライアント企業は関西地区にある。そのため、月曜日は早朝のフライトで関西へ。9時くらいにクライアントのオフィスに行くか、2018年3月に新設されたマッキンゼーの関西オフィス(大阪国際ビルディング)に出社する。
「やっぱり関西に自社オフィスがあるのはすごく良いです。クライアントさんのオフィスにばかりいると、どうしても気を遣いますから。社内での議論ができる拠点があるのはありがたいですね」
とはいえ、児島さんは東京オフィス(アークヒルズ仙石山森タワー)所属。金曜日に東京で行われる会議に参加するため、木曜日の夜か金曜日の朝には戻ってくる。必ず戻らなければならないわけではなく、大阪にとどまってオンラインで参加してもいいのだが、「私は土日に東京でやりたいことがあるので毎週戻ってきます」。
9時に“チェックイン”。やるべきことさえ終われば何をしても構わない
社内やクライアントのオフィスで、PCを片手に歩き回ることも多い。写真の東京オフィス内の所々に立てられているホワイトボードには、ディスカッションの内容や手書きの図表がびっしりと書き込まれている
9時に出社して毎日すぐにやるのは「チェックイン」。プロジェクトのチームメンバーが集まって、今日一日それぞれが何をするのかを伝え合い、相互にやるべきことを確認し合意する。
「合意した内容に関して追加で議論する必要がある場合は、議論する時間をその場で決めます。チェックインが終わったら、一旦解散。その後は基本的に各自のペースで作業を進めます」と児島さんが言うように、チェックイン後は各自がTo Do(やるべきこと)を自由にこなしていく。
会議やディスカッションの予定が入っていなければ、どこで何をしていても構わない。「この日までにこれが終わっていればいい、ということになっているので、それさえできていればOK。その限りは、いつジムに行こうが、好きなことをしようが、問題ない」というほどの自由度の高さだ。
30人規模の大プロジェクト。苦しんだコミュニケーション
これまで経験したプロジェクトは数カ月から半年ほどの期間のものが多い。チームメンバーは案件によっては日本人だけのこともあるが、さまざまな国籍のプロフェッショナルたちが世界中から集まるのが一般的だ
児島さんがこれまでに経験したプロジェクトで一番印象に残っているのは、入社4年目に担当した、ある消費財メーカーの新規事業戦略の立案。クライアントの現在の事業ポートフォリオを整理しつつ、世の中の潮流を見つめながら、攻略する新規事業の領域を特定するという仕事だ。
「この案件では消費者調査をたくさん行ったのが特徴的です。20~30人くらいの消費者のお宅にうかがって、日々どのような生活をされているのか、どのようなお悩みを持っていらっしゃるのかを聞き、そこから得られた気づきを抽出します。それらの情報を参考に、クライアントさんの資源を使ってどんなことができるかを考えるのです」
プロジェクトの期間は半年ほど。チームメンバーはすべて合わせると約30人という大所帯だった。うちマッキンゼーの日本メンバーは約5人、さらにシカゴやサンフランシスコ、シンガポールなどのオフィスからデザイナー陣が5人ほど集まった。このほか、クライアントの各部署のエース級の人材が集結して一つのチームとなった。
児島さんがこれまでに経験した中でも一番の大規模なチーム。それゆえに初めはうまくいかず、苦労したこともある。児島さんらマッキンゼーのメンバーは、当然ながらこのプロジェクトの専任だ。しかしクライアントのメンバーは、同時にほかの業務も行っている。
「例えばクライアントさんは1日に1時間しかこの案件に関われないとします。我々は24時間関われるので、最初は、その24時間分の情報を1時間でクライアントさんと共有するのに苦労しました。これを解決するために、単純にプレゼンテーションで伝えるだけでなく、ワークショップ形式にしたりビデオを作ったりと、コミュニケーションの方法を工夫しました」
同僚らとランチ。大好きなサラダ専門店を複数ストック
この日は、デリバリーのサラダランチを食べながら軽いミーティング。好きなサラダ専門店は大阪より東京の方が充実しているという
昼時になると、自分のチームや別のチームの同僚、クライアントのメンバーらと一緒に、近くのレストランでランチすることが多い。一人で食べることもあり、その場合は大好きなサラダ専門店に向かう。
「大阪ではフィルダースチョイス(FIELDER'S CHOICE)、東京だとグリーンブラザーズ(GREEN BROTHERS)やサラダストップ(SALADSTOP!)、クリスプ・サラダワークス(CRISP SALAD WORKS)によく行きます。ドレッシングに飽きたら次は別の店、と楽しんでいます」
2時間つきっきりでプレゼン指導。後輩を育てる「フィードバック」
社内のカフェスペースで休憩中に同僚らと談笑。プロジェクトチームの後輩との1on1は会議室で行うこともあるが、カジュアルにお茶を飲みながら行うこともある
児島さんは2019年1月、それまでのビジネスアナリストからアソシエイトに昇進した。これまでも後輩の育成には力を入れてきたが、これを機に、人を育てることへの意識をさらに強めているという。では、「育てる」とは具体的には何をするのか。
「まずプロジェクトの開始時、初めて後輩と顔を合わせた時に、“彼らがこのプロジェクトを通して何を達成したいか”について、一緒に練り上げて確認します。そしてその達成のためには、実際の仕事としてどういうことをしていく必要があるのか、どういう機会を与える必要があるのかといったことを考えていきます」
その後、実際にプロジェクトが始まると、マッキンゼーが大切にしている「フィードバック」を適宜行うことになる。現在のプロジェクトでは、児島さんは2人の後輩と一緒に働いている。その2人に対して、2週間に1回程度の頻度で必ずまとまった時間を取り、膝を突き合わせて話す。目標に対する進捗の確認や、その間にあったさまざまな業務に関して気づきを伝えるのだ。
「アソシエイトになると、“自分が自分が”じゃないんですよね。自分は一歩引いて、後輩にどんどん機会を与えなければならない。例えばプレゼンを後輩に任せます。後輩のために2時間使って、どういうトーンで話すか、どういうタイミングでどこに目線を送るかといったことを含めて一緒に練習して、本番終了後には振り返りも行います」
しかし、機会の与え方のバランスもまた難しい。仕事の任せ過ぎも良くないし、一方で自分がやり過ぎると後輩が持て余してしまう。児島さんは「後輩の手が空かないように、いかに仕事を分配するかが、今の私にとってかなり大きな課題です」と力を込める。
「周囲を巻き込み進める力、学生時代から強かった」
自分が作ったプレゼン資料について、先輩社員である櫻井さん(写真右)からフィードバックをもらう。櫻井さんとは、現在のプロジェクトだけでなく、入社以来、1年に1つ程度のプロジェクトを一緒に担当している
そんな児島さんも、これまで数多くの先輩社員から手取り足取り教えてもらってきた。「私も先輩方に伸ばしてもらいました。自分ができるところの斜め上を与え続けないと人は成長しない。これを自分の後輩にも受け継がないといけないと思っています」と児島さん。
現在取り組んでいるプロジェクトは、ある消費財メーカーの長期経営計画の立案。そのプロジェクトで共に働くパートナー(役員)の櫻井康彰さんは、児島さんを内定者時代から見てきた先輩の一人だ。櫻井さんは、「彼女の強みは“ドライブ”だ」と語る。
「マッキンゼーでは“ドライブ”という言葉を使うのですが、すなわち自分起点で動いて、周囲を巻き込んで何かを進めていく力のことです。彼女は内定者のころからそれが強かった。今のプロジェクトでは、クライアントさんを巻き込んで推進する役割で、アソシエイトでありながら、その上のマネージャーに近い仕事まで任せているという認識です」(櫻井さん)
都内のホテルの会場で行われたYear End Partyの様子。壇上で進行を務める児島さん(写真左)。Year End Partyのプロジェクトチームでは、メンバーを各担当に割り振り、二次会まで企画するという(写真:本人提供)
児島さんのその“ドライブ”する力は、社内行事でも発揮されている。マッキンゼーでは、実際の仕事のプロジェクトと同様に、Year End Party(忘年会)などの社内行事でもプロジェクトチームを組成する。櫻井さんはその責任者となることが多く、チームには毎回と言っていいほど児島さんが入るという。
「実はここがリーダーシップの見せ所。Year End Partyだと30人規模の大きなチームですし、会社全体を巻き込んで動かす必要がある。最後の1週間は、その準備にかかりきりになるほどの力の入れようです。皆、別の仕事もやりながらですから、相当な気合いで巻き込まないと物事が停滞する。でも彼女なら動かせます。とても信頼していますね」(櫻井さん)
一方で、児島さんの苦手なポイントも見えている。「彼女は色々なことに同時並行で取り組むタイプなので、さまざまな複雑な概念を抱えたまま走ってしまう。すると、さすがに頭の中が混雑してしまうことがあります。そういう時には一歩引いて、優先順位を整理しなおし、取捨選択することも必要でしょう」と櫻井さん。後輩のさらなる成長に期待を寄せている。
「コンサルは総合格闘技のような仕事」と語る櫻井さん。そのため今後、児島さんにはさまざまな経験をして、多角的な視点を持ってほしいと考えている。自身も海外でMBAを取得しており、同じくMBA留学を目指す児島さんを応援している
2年足らずでかなった出向の希望。「粘り強く、手を挙げ続けた」
もちろん、常に自分の希望通りのプロジェクトを担当できるわけではない。「そういう時でもクライアントさんを助けたいという気持ちは変わらないですし、“このプロジェクトを通して自分はこの点について絶対成長しよう”と決めて臨みます」と話す児島さん
実は児島さんには、入社直後からやりたいと言い続けていたことがあった。政府機関などパブリックセクターへの出向だ。アピールを繰り返した甲斐あって、2年目の終わりから約1年間、中央官庁への出向がかなった。そこでコンサルとの違い、マッキンゼーとの違いを数多く目にしたという。
「そもそも全く違う世界。例えば、売上や利益という数字を追うわけではありません。また、会社にいると、プロジェクトチームとクライアントさんという1対1の関係ですが、政府の場合は中央省庁や地方行政、そして国民全員と向き合っています。できるだけ多くの人に納得してもらうための思考プロセスや物事の進め方は、より複雑だということを学びました」
ところで、こうした出向などの希望は、どういうタイミングで誰に伝えるのか。マッキンゼーには自らのキャリアパスについて相談できる相手がたくさんいる。その一つが、「PD(ピープル・ディベロップメント)チーム」だ。児島さんは、プロジェクトの切れ目ごとに、このPDチームのメンバーとの面談の希望を自ら申し出て、「出向したい理由と背景を説明し、要望を粘り強く伝え続けた」。
出向に限らず、転属やMBA留学、次のプロジェクトに関する希望など、さまざまなことを伝えることができる。またPDチームのほか、「DGL(ディベロップメント・グループリーダー)」というパートナーやアソシエイトパートナー(準役員)らから成る組織にも定期的に相談でき、アドバイスがもらえる。
さらに、個々に付くメンターも存在する。児島さんは、「メンターはもちろん、メンターではない全然関係のない先輩に対しても、いつでもメールして時間くださいと言っていいんですよ。例えば私は消費財の案件がすごくやりたいので、その部門をリードしているフランス人の先輩に定期的に会って、手伝えることがないか聞いています」と笑顔で語る。
“Make your own McKinsey” 会社は必ず応援してくれる
これまで製薬業界やAI(人工知能)に関するプロジェクトなど「ありとあらゆる案件をやってきた」と語る児島さん。その中で特に消費財に関心があるのは、消費者の声を一番反映しやすい業界だと感じているから。短期間でダイナミックに変わる消費者の声に対応しながら戦略を練ることに「ワクワクする」という
先ほどの政府機関への出向の話には、続きがある。実は児島さんが出向する前の段階では、マッキンゼー日本支社には公的機関支援の案件はあるものの、公的機関支援部門はまだ存在していなかった。しかし、出向から帰ってくるタイミングで、新規部門として立ち上がり、児島さんもメンバーに入った。「私だけでなく、色々な人が必要だと言い続けたからだと思います」と笑う。
また、担当したいと言い続けた消費財の案件についても目に見える成果があった。児島さんが特に希望したのは、緻密な消費者調査を基に経営戦略を立案するプロジェクト。日本では前例がほとんどなかったが、あるパートナーが中心となって10人規模のチームが組成され、児島さんも中心メンバーとして参画することができた。
こうしたエピソードは、マッキンゼーでよく耳にする“Make your own McKinsey”を、まさに体現しているといえるだろう。「“自分のマッキンゼー、すなわち自分だけの唯一無二のキャリアを作ろう”というもので、本当にその通りだと私は思います」と児島さん。
これは転属についても同様だ。児島さんは次のように断言する。「転勤の辞令は突然降ってくる、という話をよく聞くと思いますが、行きたいと言った人が行けるのがマッキンゼー。自分が行きたければ、そのために関係するさまざまな人と話をつける。そうすると会社は必ず応援してくれます」
なぜ、マッキンゼーは自己実現を応援できるのか。児島さんは、それは歴史的に根付いてきた文化だとした上で、「コンサル一般に言えることですが、我々は固定の資産を持っていない。“前例”に固執せず、常に時代に合わせて変わらなければならない。だからこそクライアントさんや社員のニーズに応え続けるのかもしれません」と分析する。
サッカー、ゴルフ、スキー、トレーニング・・・スポーツ三昧の休日
屋形船にて行われたプロジェクトチームの懇親会。左列手前から3人目が児島さん(写真:本人提供)
一日の仕事終わりはだいたい17~19時。毎朝行う“チェックイン”と同様、毎晩“チェックアウト”する。チェックアウトでは、各チームメンバーが当日の業務進捗について報告する。「そこで後輩の仕事が少し残っていたら、“○時までにやっておいてね”ということもありますし、“じゃあそれは明日に回そう”と判断することもあります」と児島さん。
もちろん、毎日この時間に帰れるわけではない。「大事な会議や提出物の締切前は、どうしても帰りが遅くなります。でも、ほかの会社で働くどの友人の話を聞いても、それは同じ。忙しさには必ず波があるので、仕事が少ない日は早めにチェックアウトします」と話す児島さんの表情は生き生きとしている。
チェックアウト後は、チームメンバーやクライアントと食事に行くこともある。社内の同じ大学の出身者だけでお酒を飲むことも。そうでないときは前出のサラダ専門店に行くことが多い。その後はカフェで仕事の続きをしたり、勉強したり。普段は22時から日付をまたぐまでの間に就寝することがほとんどという。
メキシコで開催されたマッキンゼーのサッカーワールドカップにて。世界中の支社からチームが集まる(写真:本人提供)
気になる休日の過ごし方。児島さんが「土日にやりたいこと」は、結論からいうと主に「パーソナルトレーニング」「サッカー・フットサル」「友人との食事」だ。
パーソナルトレーニングは必ず週1回、土日どちらかの朝一番に入れる。両親と弟を含む家族全員が同じジムに通っていて、皆で一緒に行くことも少なくない。
また、児島さんは小学生からサッカーを始め、大学では体育会のサッカー部に所属。現在もそのOGチームで東京都女子サッカーリーグに出場している。公式戦のシーズンは月に2回ほどの試合のほか、現役の大学生に混じって練習することもあるという。加えて、マッキンゼーのフットサルチームでも月1回活動している。
土日のどちらかは、このトレーニングとサッカーで埋まるため、もう一日は楽しみにしている友人との食事だ。とはいえ体を動かしていることの方が多く、冬はスキー、夏はゴルフと、常に忙しくしているという。
他人のフィードバックで変われる人がマッキンゼーに向いている
他人からの厳しいフィードバックを受け入れるのは、実際には難しいこと。しかし、マッキンゼーには、自分が最初に宣言した目標に対してのみフィードバックをするという文化がある。児島さんは、「自分が宣言した目標との差分について常に言われるので、非常に建設的。自分が変われる機会をたくさん与えてもらえます」と話す
平日も土日も、これ以上ないほど充実しているように見える児島さん。そんな児島さんも、就職活動の時はたくさん思い悩んでいた。「自分のやりたいことが分からなかった。法学部だったので弁護士になろうかなとか、国家公務員試験を受けようと予備校に通ったこともありました。サッカー部では主務という役職だったので、就活の時間が本当になくて」
就活が本格的に始まる前のある時、部活の監督に呼び出された。「やりたいことが多過ぎて、何も手についていないのではないか。やりたいことを一つに絞れ」。普段から自分の将来や就活の状況についても相談していた監督からそう言われ、「自分が本当にやりたいことは何なのかを考えるのは本当に大変でした」と児島さんは当時を振り返る。
児島さんは高校時代、イギリスのインターナショナルスクールに通った。「そういうことも影響してか、日本という国や日本の会社のためにグローバルに働きたいと何となくは思っていましたが、具体的に何がしたいかは分かりませんでした」と率直に語る。最終的にたどり着いたのが、コンサルティングファームという“やりたいことを見つけられる会社”だった。
「自分のことが分からない状態でも、コンサルティングを通してさまざまな業界や業種を経験する中で、自分の好きなことや強みを発見できる環境だと思いました。特にマッキンゼーは私のことを鍛えてくれると感じましたし、この私の“やりたいことを見つけたい”という希望についても手厚く応援してくれる環境だと確信しました」
入社から丸4年が経った今、児島さんはやりたいことを見つけつつある。それでもすぐに起業することなどは考えていない。マッキンゼーで転属やMBA留学を経験して、視野をさらに広げていきたい。新聞に会社や自分の名前が出なくても、世の中に大きなインパクトを与えるコンサルティングという仕事が好きだ。そんな思いが強いという。
どういう人がマッキンゼーに向いているのだろうか。「普段の生活から、何か目標を立てて、その達成のために何をすべきかについて労を惜しまず考える人、かつ実行までできる人は向いていると思います」と児島さん。
一方で、マッキンゼーには向かない人の明確な特徴もある。「成長とは、他人からのフィードバックを受け入れ、消化して、自らを変えることです。時には厳しいフィードバックもありますが、それをただ跳ね返すだけの人は成長しにくい。柔軟に変われる人と一緒に働きたいと思いますし、実際にそういう人が活躍しています」
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