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「一貫性がないという批判を恐れるな」。福岡ハカセが語る自分の適性の見つけ方

『動的平衡 生命はなぜそこに宿るのか』や『生物と無生物のあいだ』といった著書で知られ、多くのテレビ番組にも出演する分子生物学者、福岡伸一氏。学問の世界で生きてきた福岡氏は、理系に欠かせない実験とビジネスには、共通点があると話す。また、福岡氏が専門とする細胞が役割を得ていくプロセスは、人間が社会で役割を獲得する行程と似ているという。社会で居場所を見つけてプロフェッショナルと呼ばれる人材になるためには、どのように考え、どのように行動すればよいか。大学教授として学生と常に接している福岡氏に語ってもらった。

〈Profile〉
福岡伸一(ふくおか・しんいち)
京都大学卒。青山学院大学教授・米国ロックフェラー大学客員教授。サントリー学芸賞を受賞したベストセラー『生物と無生物のあいだ』(講談社現代新書)、『動的平衡』(木楽舎)など、「 生命とは何か」を動的平衡論から問い直した著作を数多く発表。大のフェルメール好きとして知られる。

 


【動的平衡論とは】

不安定な状況を作り出すことで、変化に対応できる安定を獲得できるという考え方。

生物が38億年もの間、生きながらえてきたのは、自分で細胞を壊し続けることで、結果的に常に新しい細胞が生まれる状況を作り出してきたからだという。変わり続けている一方で、影響し合うことで均衡を保っている側面もある。

これが細胞や分子だけではなく、人間や働き方やキャリアを含めた社会の在り方でも似たような現象があるとすれば、「動的平衡」を知ることで、社会のとらえ方も変わってくるのではないか。福岡氏にインタビューをお願いした経緯は、そんなところにある。

 

研究は落胆の連続、仮説の95%は実験で否定

――これまで、研究という分野でキャリアを築いて来られました。

研究は、落胆の連続だ。だが、うまくいかないからといってあきらめてしまっては、事実は見えない。自分が立てた仮説の95%は、実験によって否定される。実験を繰り返していくうちに、結果に一喜一憂しないようになってくる。「Too Good To Be True」で、うまく行き過ぎるのには、何か裏があるのではないかと考える慎重さが身につく。この余裕がプロフェッショナルになるには重要で、学問だけではなく、ビジネスの世界でも同様ではないかと思う。

――ですが、プロフェッショナルになるには、効率的にスキルを身につける必要もあるように思えます。

技能を持っている人がプロフェッショナルとは、限らない。技能の一つの側面はプロトコル(手順)をよく知っていることだ。重要なのは、プロトコル通りに実施しても、うまくいかないときに、その原因を探り、分析して、うまくいくように解決する能力だ。これを備える人材がプロフェッショナルだと思う。もちろん、プロフェッショナルには、一朝一夕にはなれない。

基礎学力も、プロフェッショナルにとって必要不可欠だ。インターネットを使えば、あらゆることを調べることができるため、知識そのものを学ぶ必要性は大きくない。だが、例えば、数学の微分積分や三角関数を人間がどのように編み出し、問題や課題を解決してきたかといった文化史的な視点は非常に重要だと思う。時間軸に沿って、人間が考えたことや行動を体系立てて学ぶことで、基礎学力が身につく。また、人間の感情を理解することも重要で、嫉妬、裏切り、欲望などが描かれた、有名な作家による代表的な小説は、文系・理系問わず読んでおいたほうがよい。

日本では、高校くらいで、文系と理系に分けられる。これは、数学や物理などが得意かどうかで決められることが多く、大学受験にも反映される。先進国を見ると、こういう分類は珍しい。いわゆる文系でも理系的センスを持っている人はいる。また、理系とされる生物学では、数学はあまり必要ではなく、空間的な美術や芸術のセンスが重要だ。隔てる垣根が高くなった文系と理系を再交流させる仕組みが必要だと思うが、仕組みがあるかどうかにかかわらず、学生個人でも教養を身につけることはできる。

「自分は何に向いている?」答えは自分の中にはない

――自分が何になりたいか、何に向いているか、模索している学生も多いです。

学生のうちは、早い時期から、自分の適性など決めつけないほうがいい。様々なことを学び、様々なことをかじりつつ、基礎学力を身につければいい。

自分が何に向いているかという問いに対して、自分の中には答えはない。

細胞の世界は、人間社会の縮図だ。人間には37兆個の細胞があり、細胞が自分の分をわきまえて、プロフェッショナルとしての仕事をしてくれているため、人間の生命が維持されている。37兆個の細胞はもともと一つの細胞で、分裂を繰り返して数が増え、神経や筋肉、内臓などの細胞になっていく。細胞がそれぞれ、役割分担をしているということだ。

これは、あらかじめ決められているわけではない。細胞がコミュニケーションをすることで、時には偶然に、時には恣意的に、しかし、よいバランスの上に、細胞が分裂する。細胞が、化学物質をやりとりしたり、細胞と細胞が表面で互いに情報交換をしたりすることで、相補的に、互いが他を補うように違う役割を見つけていく。周辺との関係で自分の居場所や役割が決まるのが、細胞の世界だ。

細胞をジグソーパズルのピースに例えてもいい。ジグソーパズルのピースは、一つだけでは役には立たない。周辺のピースとの関係で、役割が決まる。

人間が社会で役割を獲得していくことも、このアナロジーで考えることができる。自分とは何か、自分は何に向いているか、その答えは、自分の外側にある。将棋の棋士やピアニストなど、生まれながらにして、その職業に就くことが運命づけられているように思える人であっても環境のなかで適性を見つけて、その道に進んでいる。

変わっていける人だけが生き残れる

――では、具体的にどうすればよいでしょうか。

自分の適性、将来像は、社会に出てみないと判断できない。学生には、まず「社会の一員になれ」と話している。社会の中でお金を稼ぎだすことで初めて構築できるコミュニケーションがある。クライアントや上司などがこれに該当する。これらとの関係で、自分の適性が初めて見えてくる。社会に出て自分の居場所を作ってから、自分の適性を見極めていってもいい。

――適性があると思う仕事を続けていても、自分には向いてないと感じる場合もあります。

意味や価値があると思えばその道を進めばいい。仕事の面白さが分かり、人に教えられるくらいまで続けてほしいという思いはある。だが、一貫性がなければならないかといえば、そんなことはない。違うと思ったら修正すればいい。

周囲との関係性は常に変わる。その中で、自分も他人も変わっていく。変わっていける人が生き残れる。強い人が生き残るわけではない。地球の歴史を見ても、気候変動などに対応できた生物が生き残ってきた。変わることは、生命の本質的な在り方。一貫性はつまらない物語で、人間の本来の在り方に反する。一貫性がないという批判を恐れる必要はない。

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