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もしもスーパーエリートが桃太郎を書いたら

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〈筆者プロフィール〉
ブル高
シンプルなアホです。
首都圏の国公立大学に通う理系院生。専攻はエネルギー工学。面白いと思ったテーマは何でも書いていきます。
・ツイッター→@tiojobtzp

・note→https://note.mu/burudora
・ブログ→http://tio-jobtzp.hatenablog.com/

 

前回の寄稿はこちら→就活で本当に大事なこと、それは「0」。理屈を脱ぎ捨てたスーパーエリートがたどり着いた結論

こんにちは。ブル高です。いかがお過ごしでしょうか?

現在、ニューヨーク帰りの機内でこのコラムを書いています。
時差のボケが少し抜けませんが、現地で壮大なBIGビジネスを通して、大きな収穫を得ることができました。

やはりビジネス最先端の地では、日本では得られない多くの気づきを得ることができました。

みなさん。

感動は、新鮮なうちにアウトプットすることが重要です。

新鮮な感情は、人を突き動かすだけでなく、他者に伝えることで自らにも良い影響を与えます。

そして、他者からの意見があなたにも良い影響を与えるはずです。

ギブ&ギブを常にシミュレート

いいですか?ギブ&テイクではなく、ギブ&ギブ。
これは、ビジネスでも就職活動でも大原則です。

与えられたから、与えるのではなく「自らに何ができるのか?」を提示していく事が継続的な生産を生むのです。

「自分が彼だったらどうするか?何を与えられるか?」をシミュレートする事が重要です。

今回は、私の物語形式のコラムを通して重要な「気づき」を得てください。

失敬。少し説教臭くなってしまいましたね。

では、今回も早速本題に入りましょう。

別にニューヨークにも行ってないし、ビジネスも知らない僕が勘でお送りする、

「スーパーエリートが桃太郎を書いたら」

①まず、奉仕のマインドセットを持て

 
 
むかしむかし、あるところにおじいさんとおばあさんがいた。
 
 
おばあさんが政府からの依頼を受け、ミシシッピ川で環境アセスメントを行っているとき「どんぶらこ」というオノマトペとともに大きな桃を拾ったそうだ。

この桃を、おばあさんは環境異常の影響と疑った末に研究所に持ち帰り、調査を行ったところ、桃の中から僕を発見し、養子とした。

これが僕、桃太郎の出生だ。

おばあさんは、何故血縁関係の無い僕を拾い上げたのか?

おばあさんには、「奉仕のマインドセット」があった。

おばあさんは自宅に帰り、ウォークインクローゼットから自社で開発した新製品の「奉仕のマインドセット」を取り出すと、そのカプセルの中に僕を入れた。

僕は「奉仕のマインドセット」の中で過剰な成長ホルモンを投与され壮大な睡眠学習を行い、およそ3日間で肉体年齢と精神年齢を10歳まで成長した。

「おばあさんは、なぜ僕を育ててくれたの?」

僕はかつておばあさんにたずねてみた。

「私には、奉仕のマインドセットがあったからよ。」

奉仕のマインドセットー、別名、「試作型 人財生産機」

僕を拾うことで倫理的には不可能な隠蔽されていた人体実験を行ってみたかったそうだ。

「奉仕のマインドセット」を持つことで、人材に乏しい企業でも安価かつ即座に大量の人材を生産し、雇用することができる。

これが、おばあさんが僕に教えてくれたことだ。

②定性ではなく、数字で語れ

拾われて3日で10歳になった僕に、おじいさんは先進的な教育を与えてくれた。

「数字で語れ。」

これが、アメリカ国家安全保障局ことNSAで技術コンサルタントを行っていたおじいさんの口癖だった。

「定性的な言葉では、あいまいで彼らには伝わらない。常に数字を用いてダイレクトに相手に語りかけろ。」

僕はおじいさんに厳しく教育された。つらくもあったが、思い返せばいい思い出だ。

教育の成果は、すぐに僕に現れた。

「0001011010101001010101110101010101…」

僕は、二進数による機械語を習得した。

おじいさんの製作した教育ヘッドギアにより、僕は数字で語る事を教え込まれ、二進数で語ることで、口とUSBケーブルをサーバーに繋げばダイレクトに機械に語りかけることが出来るようになった。

「機械語なら、プログラミング言語に依存しない処理が可能になる。[roop] [if] のような曖昧なルーチンを指定せず、常に数字を用いて語れ」

これが、おじいさんが僕に教えてくれたことだ。

③魚を与えるのではなく、魚の釣り方を教えろ

なんやかんやあって、二人に更に色々教え込まれた後、僕は仮想通貨「KIBIDANGO」を持たされて、鬼ヶ島まで鬼退治に行くことになった。

道中、僕は「INU」「SARU」「KIJI」という名の傭兵組織に出会った。

彼らは僕が所持しているKIBIDANGOを所望し、それと引き換えに鬼ヶ島までついていくというビジネスを提案した。

彼らは、金で雇われた戦争屋だ。

彼らにとって、戦争はビジネスであり、世界各地で資金を提供され仕事で戦争をしている。

つまり、膨大な資金を提供して各紛争地域の賃金を上回らせれば、全ての兵力を一箇所に集中させることもできるはずだ。

僕の持っている「KIBIDANGO」で取引することも可能だが、鬼退治への戦力として兵力が足りるとは限らない。

「魚を与えるのではなく、魚の釣り方を教えろ」

利益を与えるだけでは、戦力が足りない。

僕は彼らのリーダーであるジョハリに話しかけ、優しくジョハリの心の窓をノックした。

「KIBIDANGO、だけでいいのか?魚の釣り方を知りたくないか?」
「どういう、ことだ…?」

僕は彼らに語りかけると、数字を用いてより具体的に語った。

「010101101011110010100…」

僕はその場で即座に全世界のPCをハックし、新たな仮想通貨「SAKANA」を生み出した。

「SAKANAの釣り方、知りたくないか?」

僕は彼らに「SAKANAの発行権とマイニング手法、SAKANAの釣り方」を与え、引き換えに全ての戦力を僕に集中させる取引を行った。

兵士1億、戦車1万、戦闘機10万、母艦8千、戦術核を100発。
戦力は万全だ。

「SAKANAを与えるのではなく、SAKANAの釣り方を教えろ」

これがー、おじいさんとおばあさんが僕に教えてくれたことだ。

最終章 思考は実現する

「INU」「SARU」「KIJI」を引き連れて僕は鬼ヶ島へ向かった。

バミューダトライアングルの中央に、その小さな鬼ヶ島は存在していた。

結果については、言うまでも無かった。

島には、鬼が100匹程度。

僕たちを見るなり鬼は降伏して、抵抗しないことを約束した。

それでも、仕事はこなさなければならなかった。
僕は、「INU」「SARU」「KIJI」と一緒に鬼を「退治」した。

そう。これは、戦争なんかじゃない。

「退治」なんだ。ビジネス。なんだ。
人間世界の経済活動を続けるための、ビジネスー。なんだ。

鬼退治は、とてもあっけなかった。

これで、振られたタスクはこなした。
殆どの鬼を「退治」すると僕は鬼の長のもとへと向かい停戦の調印書を突きつけた。

ロジカルと曖昧の境目で生じた疑問、数字に隠された真実とは?

条件を説明した後、鬼から発せられたのは意外な一言だった。
 
 
「私たちはー、人に危害を加えたことなどありませんよ?」
 
 
意外な一言に頭が混乱した。
 
 
そういえばそうだ。僕は二人から「鬼退治に行け」と命じられただけだ。
背景も、理由も、何も聞いていない。
厳密でロジカルな二人には珍しく、僕が与えられたのはとても曖昧な仕事だった。

呆然としている僕に対して鬼の長が口を開く。

「アレが目的ではなかったのですか?」

鬼の長は、角先をぱちくりと鳴らすと鉄の扉が重い音を立ててゆっくりと開いた。

扉の奥に、表れたのは-。
 
 
大量の巨大な桃だった。
 
 
 
「まさか…」
 
 
 
桃に触れる。間違いない。鼓動がある。胎動だ。
間違いない。生きている。

鬼の長が、口を開く

「私たちの子供が目当てではなかったのですか?」

長は、ゆっくりと語り始めた。

かつて人を支配していた鬼は、技術の発展と共に人に追いやられ、この島に住んでいる事。

鬼は、桃から生まれる事。

資源の足りない鬼たちは、桃を川に流していた事。故に、人間の子供と偽り人間に鬼の子供の育児を外注する為に桃を川に流していた事。

「もしかして、僕は…」

反射的に自分の頭に手を触れる。小さな2つの突起にふれる感触。
その嫌な感触を引き金に、さらに頭をかきむしる。

頭にもう一つの突起を感じた。それをむりやり引きちぎる。

カラッと乾いた音とともに
地面に、小さなスピーカーのような物が落ちた。

「お前は桃太郎、思考は実現する、お前は桃太郎、思考は実現する、お前は桃太郎、思考は実現する…」

僕は、全てを理解すると膝から崩れ落ちた。
 
 
おじいさんとおばあさんは、かつて川で桃を拾い、その生態を研究することで

試作型の人財生産機「奉仕のマインドセット」を完成させると共に、鬼の存在に気付いた。
 
 
しかし、「奉仕のマインドセット」には問題があった。鬼の技術を基にしている為、鬼にしか効果が無かったのだ。

そうして、手をこまねていている間にも鬼は桃を流し続ける。

いずれ、誰かが桃を拾いこの技術は他企業にも気づかれるだろう。
鬼の所在地はわからない。突き止めて、技術を独占する必要がある。
 
 
気づかれる前に、裏の手段を使って鬼たちを退治し技術を奪わなければならない。
 
 
二人は運よく僕を拾い上げ「奉仕のマインドセット」と「思考は実現する」を用いて鬼の帰巣本能を利用することで「鬼退治」を策略したのだ。
 
 
 
全てに気づいた僕は、大きく笑った後
 
 
 
 
 
 
部屋のPCに接続し「数字で語った」
 
 
 
 
 
 
「001000101010011111110001010…」
 
 
 
 
 
 
数字の羅列は瞬時に世界中のPCに同時に送信し、表示された。
 
 
 
 
 
 
この数字の意味が
 
 
 
 
 
 
「本当の鬼退治を始めよう」
 
 
 
 
 
 
だったと人類が気づくのは
 
 
 
 
 
 
人類が滅んだ、その後であった。
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
 
えっと、僕は何の話してたんでしたっけ?

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