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「過去にとらわれない」~なぜ理系院生はメーカーや商社ではなく野村総合研究所(NRI)を選んだのか?

〈Profile〉
横内瑛(よこうち・あきら)
株式会社野村総合研究所 コンサルティング事業本部 消費サービス・ヘルスケアコンサルティング部。
東京工業大学大学院生命理工学研究科分子生命科学専攻修了後、2012年に野村総合研究所 コンサルティング事業本部に入社。現在、在宅医療・介護連携の推進を中心に地域医療の推進や医療・介護事業者を中心とした事業戦略立案などのコンサルティング業務に従事。

 
こんにちは、外資就活 コンサルチームです。

今回は野村総合研究所(NRI)にてコンサルタントをされている横内瑛さんにインタビューを行ないました。

横内さんは理系大学院出身で、他の道も数多くある中でコンサルタントを選択しました。現在、就職活動に悩んでいる大学院生にとって中身の濃い内容となっています。

自分だけこういう世界に残るのは・・・

――学生時代の経験について教えていただけますでしょうか?

横内:学業面においては、大学院で学部時代から所属していた研究室で人工核酸を有機合成的なアプローチで化学修飾する機能性核酸の研究をしていました。私が取り組んでいたテーマは、遺伝子疾患である筋ジストロフィー治療薬として期待されていたモルフォリノ核酸(以降、PMO核酸)を用い、エキソンスキッピング法というRNAの転写制御を実現するために必要な構造の一部を化学合成するというものでした。

修士論文のテーマは、このPMO核酸の先端に核膜を能動的に通過できるようにするTMGキャップ構造を固相担体上で合成するというものでした。当時、固相合成としては、世界初となる長鎖核酸の合成および化学修飾に成功しました。

プライベートにおいては、塾講師のアルバイトを行っていました。特に、バイト先で行われた“授業の質を競う全国大会”に参加したことはいい経験となりました。社員の方も参加される中で、アルバイトながら高校生集団指導部門で準グランプリを獲得するなどしました。

――研究で世界初となる事例に関わられたというのはすごいですね。アカデミアに残る道もあった中で就活を選んだ理由は何だったのでしょうか?

横内:アカデミアの世界に身を置き続けるというのはM1の頃までは考えていました。ただ先輩たちがどんどん就職活動していくのを見て、「なんか自分だけこういう世界に残るのはちょっとな」というのがあったんです。

その研究の世界でずっとやっていくのもすごく面白いだろうと思ったのですが、研究テーマが末端領域であったということもあり、“心の底から楽しめていない”ことに気づいていたので、このまま続けても本気度が劣る僕には成果は出せないと思ったことが大きな理由でした。

――将来を考えていらっしゃったということですね。では、就活ではどのような業界を受けましたか?

横内:M1の12月に就活を始め、ヘルスケア関連の業務に関心があったので化学メーカー、商社と野村総合研究所(以下、NRI)などを見ていましたね。

メーカーで化学が好きっていう人たちに囲まれるのも楽しそうでしたが、自分とは合わないわけではないんだけど、タイプが違う人が少なからずいると感じていました。

また、商社で素材や化合物などのトレーディングや投資をするのも面白そうだなと感じていました。

NRIについては、コンサルタントという立場からヘルスケア業界に事業提案をしたり、戦略立案を支援する形で介入できたりする点に魅力を感じていました。

 

インディ・ジョーンズのような人が欲しい

――その中でNRIを選んだ軸というのは何だったのでしょうか?

横内:社風・雰囲気が軸ですね。メーカーに関しては働いている人たちを見て、自分と業界の間に合わない部分があるように感じました。実は商社の業務が「一番向いてそう」と感じたのですが、最終的には「同期と気が合うし、何よりも面白い」ということでNRIにしました。

当時の採用担当だった方が底抜けに明るい方で、話も面白く、機転も利き、頭もよかったのです。同期に目を向けても、皆、話のテンポが合いました。そういう人が、誰か一人だけとかでなく、本当に多かったんですね。関心が向く範囲や話題も合って、休日の過ごし方にしても似た人が多かったんです。

共感力の違いもあります。面接で返ってくる質問の質が違いました。他の企業なら2つ3つの質問で面接が終わるんですが、NRIの人と話した時は1つのテーマで矢継ぎ早に質問がきて、持ち時間があっという間に過ぎていきました。割と人間好きな人が多いんです。他人に対する好奇心が強い人が多くて、それが私にとって魅力的に映りました。

――人以外の部分でメーカーではなくNRIがいいと思うところは何だったんでしょうか?

横内:自分のやりたいことをやらせてくれるところですね。興味のある分野に手を挙げると、そこに所属できるよう配慮してもらえていると思います。

私は、2年目の本配属時に金融セクターに配属されましたが、ヘルスケアに関する仕事がしたいと公言し続けていたら、3年目にはいまの部署への異動となりました。

また、配属リスクや転換リスクには晒されないというのも魅力的です。メーカーだと、研究職として配属されても、数年してから希望と関係ないところに所属されることも多いと聞きます。

自由な会社なので時間にもしばられず、やりたいテーマをやらせてもらえる環境があり、とにかく賢くて、気の合う社内のメンバーが揃っているので不満もありません。

――ヘルスケアに対して何ができるか迷っている就活生にアドバイスをいただけますか?

横内:ヘルスケアという分野は、とても幅広くゆりかごから墓場までと言われるように、すべての世代を対象に必要なサービスを提供することができる領域です。あらゆる業種・業態の事業者が、新規事業を展開したり、業界へ参入するような目まぐるしい変化を遂げています。

メーカーなら自分の作ったものを世の中に出せますし、最後の意思決定ができるのは絶対に面白いだろうなと思います。実際、羨ましさを常々感じています。

コンサルだと必ずしも実行できるわけではないんですね。お客さん側の都合でプロジェクトが実行待ちになることもある。実行支援まで入りたい気持ちはあるものの、お客さんの都合で案件が流れることもある。

ただ、事業会社と違うという点では、社内政治や理不尽さといったものは感じたことがないですし、風通しの良さは他社と比較しても随一です。論理が通っていれば、仕事上もプライベートでも何を言っても大丈夫。このような環境で俯瞰的な立場から、多様な最先端のヘルスケア案件に携わりたいのであれば、コンサルタントはオススメです。

――逆に金融セクターに所属された最初の2年間は辛かったでしょうか?

横内:辛いと感じたことはありませんでした。1年目の上期でヘルスケアに配属されていたし、自分の興味・関心が強いことも伝えていたので、2年目で金融セクターに配属というのは驚きはしましたね(笑)。

確かに、希望とは違ったので正直最初は戸惑いもありましたが、一度やるとなったらちゃんとやろうと思っていましたし、2年目の終わりには金融系のコンサルが楽しくなっていました。そういう意味で苦しい思いはしなかったですね。思ったよりも早く適応したと思います。

また、若手として可愛がってもらっていましたし、居心地の悪さを感じたことは一度もありませんでした。今でも部署の飲み会に誘ってもらったり、実は仕事上でも繋がりが続いていたりして、自分にとってよい経験だったと捉えています。

――NRIに合う人材とはどのような人でしょうか。

横内:自分がNRIを体言するような人間でもないので答えづらいですね(笑)。ただまず、どんなに賢くても人の意を汲み取れない人は合わない気がします。機転や着想といった賢さと空気を読む力に加えて、“好奇心”と”行動力“がある人がいいですね。頭がいい人は探せばいくらでもいますが、そこに好奇心と行動力を兼ね備えている人はいるようで意外といません。

会社の中を見渡すと、好奇心と行動力のある人が多いように思います。「これをやりたい」と伝えると次の日には、期待以上に動いてくれていることも。仲のいい同僚に趣味を共有すると、同僚もはまっちゃって次の日には自分より詳しくなっていたりすることもあります(笑)。

――「好奇心と行動力」ですか。もしよければ部下に欲しい人材のイメージを教えてください。

横内:部下なら「一緒にジャングルに行っても、無傷で生還できる人」ですね。

こういうとあんまり伝わらないかもしれませんが、就活生に訊かれたら「一緒に出張に行きたいと思える人」ってよく言っています。自分が「やばい」と思った時に、手助けしてくれたり、背中を押してくれる人が欲しいですね。

上司なら一緒に世界一周旅行に行ける人がいいです。

どちらにしても、人間的な魅力があって、行動力・想像力・洞察力などの人間的なバランスが取れているインディ・ジョーンズのような人が部下に欲しいです。女性ならスター・ウォーズのレイア姫みたいな人。助けを待ってるだけのピーチ姫みたいな人はちょっと・・・(笑)。

 

院生にはビハインドがある

――能動的な人材が求められているのですね! では、少し話が変わりますが就活における院生の強みは何でしょうか?

横内:院生でも強みがある人とない人がいると思います。漫然と学生時代を過ごしてしまった人は、学部生に圧倒されてしまうでしょう。院生・学部生にかかわらず、しっかりものを考えてきた人は会社に入ってからの立ち上がりが早いです。

院生は当然スキル面で有利ですが、仕事への順応は学部生の方が早いように思います。

会社に入って以来、「1年」の価値の高さを強く実感しています。1年間で人はかなり成長できるんです。私は、学部出身の同期と2、3歳の差がありますが、30歳になった自分と学部卒の同期が30歳になる2,3年後にしている仕事の質と量には大きな差があるはずで、いつも気にしています。

このように、当然ですが、院卒は年齢的なビハインドを背負っています。
ですから、しっかりと院生の期間を過ごさなければ、最初の数ヶ月は有利でも、年齢ベースで見れば長期的には、実務面で埋められない差がついてしまいます。

――横内さん自身は大学院の業績や経験が生きる瞬間というものはありましたでしょうか?

横内:実は、大学で身につけたバックグラウンドはそこまで役に立つものではないんです。知識として特定の領域に強くなれることは確かにあるし、理解が早いというところはあるかもしれません。

例えば、私も製薬会社のお客様とお話しする際に、核酸の話が出ればクライアントよりも詳しかったりします。しかし、それは年に1、2回あるかないかの話です。

どちらかというと、バックグラウンドは実務に活かすものではなく、仕事の内容が自分の興味・関心と合っているかどうか、仕事の相性を見極める際に役立てるべきものだと思います。自分だけのひとつの価値観のようなものです。

官と民をブリッジする仕事ができる

――横内さんにとって、NRIの魅力とは何でしょうか?

横内:面接を受けるまでは、銀行よりも固い会社だと思っていたんです。でも、いざ内定して社員の方に会ってみると非常にフランクな人が多くて、面白い人がたくさんいました。ギャップがすごかったんです。真面目で硬そうかと思いきや人間的な魅力に溢れた人が多い。

仕事よりもプライベートでの繋がりの方が強い社員も多く、飲み会や旅行、マラソンなどのスポーツイベントなど、企画しては参加させてもらっています。本質的ではないかもしれませんが(笑)、何か壁にぶつかった時に仕事抜きに相談できる仲間を社内でつくれるというのも魅力の一つだと思います。

――では、NRIでの業務における魅力についても教えていただけますでしょうか?

横内:NRIのコンサルティング業務は、いま官民比率がだいたい1:4という比率です。

NRIのコンサルタントの中には、官に関わったことのない人がいるのも事実です。ただ、官公庁案件などのシンクタンク機能は、きちんと残っています。中央省庁をクライアントとして制度調査・設計を支援する部署があったり、官と民をつなぐハイブリッドな仕事をして活躍するコンサルタントもいます。

私は、後者に分類されるような仕事が多く、国の制度調査・推進支援で得た知見を民間事業者に導入したり、今後の事業戦略への反映に携わる仕事が多いです。官と民をブリッジする仕事ができるのが今のNRIの魅力だと感じていますね。

その他お伝えするとすれば、いわゆる調査案件や事業戦略策定といった仕事に加え、その先にある実行支援までを含めた一連のパッケージとして包括的なコンサルティングに携わることが多くなってきています。

――入社後はどのような業務をされてこられたのでしょうか?

横内:入社以来、消費サービス・ヘルスケアコンサルティング部と金融コンサルティング部に在籍しました。最初は保険・クレジットカード業界、いわゆる金融コンサルタントとして仕事をしてきました。

3年目にヘルスケアに異動してからは、中央省庁・製薬・医療機器・介護事業者を中心とした仕事がほとんどです。具体的な仕事内容としては、事業戦略・中期経営戦略策定をはじめ、国で検討がなされている医療・介護政策の後押しをするような仕事をしています。

最近では、地域医療の推進をテーマとしたコンサルティング案件を多く受けるようになってきました。特に、地域包括ケアや在宅ケアが広がっていて、ここでドクターと患者がどう繋がり製薬会社がどう関わっていくべきかを考えています。

「地域医療の推進には何が必要か?」といった観点から、医療・介護連携の推進、逼迫する医療資源の効率運用など、まだまだやれることは多い印象です。

直近では、遠隔診療の普及に向けたコンサルティング案件の立ち上げなど、劇的な変化を遂げつつある日本の医療・介護業界をより良い方向へ導いていくお手伝いをしているところです。

自分が過去にやってきたものにとらわれてはいけない

――地域医療について、将来の展望があれば教えていただけますか?

横内:地域医療の推進、とりわけ在宅医療・介護連携の推進といったテーマに絞れば、国内でも有数の洞察力と知見があると自負しています。今後は、こういったテーマでアカデミアと肩を並べられるくらいの知識や知見を得ていきたいと考えています。

先ほども申し上げたように、遠隔診療がいま非常に話題になっています。この分野の議論は20年も30年も前に始まったものの、様々な要因から未だ市場は成熟していません。また、スマホやタブレット型端末の普及など一世代前に課題だった技術的・インフラ的な課題は解消されました。今このタイミングだからこそできることを取り入れながら、地域医療の推進を下支えする、一種の正触媒として機能できるコンサルタントとして活躍したいと考えています。

私は現在、入社してわずか6年ですが、追っているテーマ・領域の転換点をきちんとつかめれば、専門家と呼ばれるレベルまで深堀りできる、というのもやりがいの一つだと思います。

――プロ意識の高さを感じます。仕事をする上で大切にされている考え方は何でしょうか?

横内:過度に企画書や仕様書通りの仕事をしないということです。資料の見栄えが綺麗かどうかということよりも、お客さんが本当に欲しい、役に立てていただけるコンテンツを届けることが重要だと思っています。意識的にお客さんが満足するものを臨機応変に出せるよう対応するようにしていますね。

あとは、人間として、一緒に仕事をする仲間として距離を詰めていく点です。情報交換の頻度を上げられるように、密に連絡をとるようにしています。まだまだ道半ばではありますが、メールだけではなく、電話でお互いの考えていることのニュアンスを聞き・伝えられるように心掛けています。

――最後に院生の就活生にアドバイスを与えるとすれば何があるでしょうか?

横内:「とらわれない」ことです。自分が過去にやってきたことにとらわれてはいけない。

私が大学院で実際に研究をしたのは、たったの3年間、就職活動のタイミングでは実質2年間でした。その3年間にとらわれて今後の何十年と続く人生の道筋を決めないように意識しながら、自身も就職活動をしていました。“今やっていることは、本当に自分に合っていること・やりたいことなのか”を真剣に考え、後悔しない有意義な選択をしてください。


いかがでしたか?

今回のインタビュー前に事前に連絡をさせていただいた際に、出張の帰りで新幹線内にいた横内さんから即座に返信をいただき、またその回答も非常に丁寧であったことが印象に残っています。

その横内さんのメッセージは大学院生にとって非常に響くものがあると思います。

横内さんのアドバイスを生かして自分の軸を明確化し、今後の就活に取り組んでいきましょう!


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