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こんにちは!外資就活ドットコムです。
本記事では、生物系専攻の学生がどのような業界に就職しているのか、外資就活ドットコム登録者の実際の内定データをもとに詳しく分析しました。従来のイメージでは製薬会社や食品メーカー、化学会社への就職が一般的とされてきましたが、実際のデータを分析すると、驚くべき結果が明らかになりました。
この記事を読むことで、生物系分野を専攻している学生の就活実態が分かります。それによって就活をどう進めればよいかの参考にてもらえると嬉しいです。
他にも、どのようにスキルを活かすのかについてや、就活戦略についても解説しています。ぜひご覧ください。
1位:コンサルティング業界(22.3%)
生物・バイオ系学生の就職先として最も多いのは、コンサルティング業界です。全体の約22%にあたる23件の最終就職決定があり、他業界を大きく引き離しています。
主要企業では、デロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリー(6件)、PwCコンサルティング/Strategy&(4件)、ベイカレント・コンサルティング(4件)、EYストラテジー・アンド・コンサルティング(3件)などが上位を占めています。
この傾向は、従来の生物系学生の就職パターンを大きく変化させるものです。
コンサル人気の理由
生物・バイオ系学生がコンサルティング業界を選ぶ理由として、まず論理的思考力の高さが挙げられます。研究活動で培った仮説検証能力や分析スキルは、コンサルタントに求められる問題解決能力と高い親和性を持っています。実際に、生命科学研究科や農学生命科学研究科出身者が多数活躍しています。
さらに、コンサルティング業界は高い給与水準と多様なキャリアパスを提供しています。製薬業界の研究職は採用枠が限られているのに対し、コンサルティング業界は継続的に人材を募集しています。専門性を活かしながらも、より広範なビジネス領域で活躍できる魅力が学生を惹きつけています。
また、ヘルスケア・ライフサイエンス専門のコンサルティングプロジェクトでは、生物・バイオ系の知識が直接的に活用されます。製薬会社の新薬開発戦略立案や、バイオテック企業の事業戦略策定など、専門知識とビジネス思考を融合させた付加価値の高い仕事が可能です。
2位:IT・システム業界(15.5%)
第2位はIT・システム業界で、16件の最終就職決定がありました。日本IBM(3件)をはじめ、シンプレクス・ホールディングス(3件)、楽天グループ(2件)、日鉄ソリューションズ(2件)、伊藤忠テクノソリューションズ(2件)、日本タタ・コンサルタンシー・サービシズ(2件)などの企業への就職が目立っています。
IT業界進出の背景
近年、バイオインフォマティクスやAIを活用した創薬研究など、ITと生命科学の融合分野が急速に発展しています。経団連が推進する「バイオトランスメーション(BX)戦略」でも、IT×生物分野への注目が高まっており、生物系学生の専門知識が新たな価値を生み出しています。
データサイエンスやプログラミングスキルを身につけた生物系学生は、医療データ解析や創薬支援システム開発など、専門性を活かした領域で活躍しています。また、IT業界は比較的柔軟な働き方を提供しており、リモートワークやフレックス制度の充実も魅力となっています。
3位:金融・保険業界(3.9%)
金融・保険業界は4件で第3位となりました。三井住友銀行(3件)をはじめ、大和総研、東京海上日動火災保険などが主要な就職先です。
生物系学生にとって一見関連性が低いように思える金融業界ですが、論理的思考力や数的処理能力が評価されています。特に、データ分析や統計処理のスキルを持つ学生は、金融商品の開発やリスク分析業務で重宝されています。また、ESG投資やサステナブルファイナンスの分野では、環境・生命科学の知識が直接活用される場面も増えています。
4位:商社・貿易業界(2.9%)
商社・貿易業界は3件で第4位となりました。三井物産(2件)、伊藤忠商事(2件)などの大手総合商社への就職が中心です。
総合商社では、化学品や食料分野でのビジネス展開が活発であり、生物・バイオ系の専門知識を活かせる機会が豊富にあります。特に、農業関連事業や化学品取引において、技術的バックグラウンドを持つ人材のニーズが高くなっています。グローバルな視点で事業を展開する商社では、多様な専門性を持つ人材が求められており、生物系学生の活躍の場が広がっています。
5位:製造業・食品業界(各2.9%、1.9%)
製造業では、キーエンス(2件)、ヤマハ、シスメックスなどの企業に3件の就職がありました。食品・小売業界では、サントリー、ニトリなどに2件の就職がありました。
従来の予想通り、食品業界は生物系学生の就職先の一つとなっていますが、全体に占める割合は2%程度にとどまり、かつて生物系学生の主要な就職先とされていた業界の存在感は相対的に低下しています。
食品業界では、機能性食品の開発や品質管理、発酵技術の応用など、生物系の専門知識を直接活用できる職種が存在します。しかし、採用枠の限定や競争の激化により、多くの学生が他業界に活路を見出している状況です。
就職先の多様化と「その他」業界の存在感
注目すべきは、分析対象のうち約半数(49.5%、51件)が「その他」に分類される多様な業界に就職していることです。これには公務員、教育機関、NPO法人、スタートアップ企業、専門サービス業など、従来の業界区分では捉えきれない幅広い分野が含まれています。
この傾向は、生物系学生が従来の枠組みにとらわれず、自らの能力と関心に基づいて多様なキャリアパスを選択していることを示しています。研究で培った論理的思考力、問題解決能力、データ分析スキルは、業界を問わず価値のある汎用的な能力として認識されています。
化学・製薬業界の意外な低迷
従来生物系学生の主要な就職先とされていた化学・製薬業界の企業は、今回の分析では上位にほとんど現れませんでした。これは生物系学生の就職パターンの劇的な変化を物語っています。
この背景には、製薬業界の研究職採用の厳選化と、研究以外の職種での採用機会の限定があります。また、化学業界では自動化の進展により、従来の実験技術中心の人材よりも、データ分析やシステム開発能力を持つ人材へのニーズが高まっています。
また、外資就活ドットコムの特性上、掲載数が多いコンサルティングファームやIT企業への就職者数が多く反映されてしまうという点にも留意する必要があります。
コンサルティング企業 TOP3
ここからは個別企業に絞って紹介をしていきます。人気Top2であったコンサルとIT業界に絞り、それぞれの人気Top3の企業を紹介します。
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