総合商社内定、戦コン全敗の就活 〜経営スキル習得の視点から見た志望動機の甘さと学び〜

総合商社内定、戦コン全敗の就活 〜経営スキル習得の視点から見た志望動機の甘さと学び〜

2025/06/18

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eyecatch

私の就職活動を振り返ると、結果だけ見れば「成功」と言えるかもしれません。総合商社4社から内定をいただき、最終的にその中の1社に入社することを決めました。しかし、その裏には戦略コンサルティングファーム全敗という苦い経験があります。応募した戦略ファーム6社すべてでジョブもしくは最終面接を突破できませんでした。

当時の私は「どちらの業界でも経営を学べるから」という浅い理解に、各業界でのキャリア感を上乗せする形で両業界を志望していました。しかし、就職活動を通じて、総合商社と戦略コンサルで身につく経営スキルには本質的な違いがあることを痛感しました。 この記事では、なぜ私が戦略コンサルの最終面接で落ち続けたのか、そして総合商社ではなぜ内定を得られたのかを、経営スキル習得の観点から詳細に分析していきます。

第1章:就職活動開始〜志望動機の形成

経営への漠然とした憧れ

大学入学前から、将来的に経営者になりたいという漠然とした目標を持っていました。授業では意識高い学生の如く、多くの経営系の授業を履修していました。しかし、具体的にどのような経営スキルが必要で、どの業界でそれらを学べるのかについては、恥ずかしながら明確な理解がありませんでした。

「経営を学べる」業界として、自然と戦略コンサルティングファームと総合商社が候補に上がりました。周囲の就活生も「経営に近い仕事」として両業界を併願するケースが多く、私もその流れに乗って両方の選考を受けることにした一人でした。

表面的な志望動機の形成

当初の私の本音の志望動機は、今思えば非常に表面的でした。

戦略コンサルに対して: 「短期間で多様な業界の経営課題に触れることで、幅広い経営スキルを身につけられる。論理的思考力や問題解決能力を磨き、将来の経営者として必要な分析力を獲得したい。」

総合商社に対して: 「グローバルなビジネスを展開し、投資から事業運営まで幅広く経験できる。国際的な感覚と事業を動かす実践的なスキルを身につけ、将来の経営者として必要な事業感覚を養いたい。」

これらの志望動機は大筋は間違ってはいないため、余計に両業界で身につく経営スキルの本質的な違いを理解していないことに気がつけませんでした。

第2章:戦略コンサル選考の経験

ケース面接対策への集中

戦略コンサルの選考対策として、私はケース面接に最も力を入れました。 『東大生が書いた 問題を解く力を鍛えるケース問題ノート』、『現役東大生が書いた 地頭を鍛えるフェルミ推定ノート』、『戦略コンサルティング・ファームの面接試験』 などの書籍を読み込み、オンラインでケース問題のデータベースも活用しました。

ケース面接の対策は非常に充実していました。選抜コミュニティで知り合った仲間でケース練習グループを作り、週3回のペースで互いにケース面接を実施しました。フェルミ推定、ビジネスケース、戦略ケースまで幅広く練習し、論理的思考力と構造化された分析力は確実に向上していました。

練習を重ねるうちに、MECEでの論点整理、仮説思考、定量分析とファクトベースでの議論など、コンサル的な思考法は身についていきました。実際に、以下のような事が少しだけわかるようになりました。

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