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こんにちは.私は大学院で情報工学を学び,25卒として就職活動をした際には複数の内定をいただきました.アルバイト,個人開発,研究,インターンなどエンジニアとして様々な研究・開発に携わる中で,多くの優れたエンジニアと出会う機会がありました.そんな優秀なエンジニアの方々は総じて「コンピュータサイエンスの基礎を理解している」という傾向がありました.
本記事では, 「エンジニアとして働くためにコンピュータサイエンスの知識は必要なのか」 というテーマについてまとめます。以下のような読者を想定しております。
・学校でコンピュータサイエンスを学んでいるが何の役に立つのかわからずモチベーションが上がらない方
・技術習得を暗記のように捉えて苦しさを感じている方
コンピュータサイエンス(CS)とは
コンピュータサイエンスとは,コンピュータに関する幅広い分野を指す言葉です.具体例の一部として以下のような分野が含まれます.
・コンピュータシステム:OS,ネットワーク,コンピュータアーキテクチャなど
・プログラミング言語:Python,C,C++など
・オブジェクト指向プログラミング(OOP):オブジェクト、クラス、継承、多態性、カプセル化などの概念
CSという言葉は理論分野と応用分野を共に含むことが多いですが,今回の記事では、理論分野のCSに焦点を絞って記述していきます。
技術進化の加速
近年、システム開発やAI分野において、さまざまな技術が著しい速度で変化しています。技術にはある程度のトレンドがあり、トレンドにあった技術を学習することにより、市場価値を高めることができます。例えば、2025年現在、AI分野においては、LLMやLLMを応用したRAG・エージェントの経験を求める求人が多く見られます。これらの技術を持つエンジニアは高い市場価値を持ち、良い労働条件が提示されます。
一方で、技術トレンドの変化が急すぎる場面も多く見られます。数年前には主流だった技術が今ではあまり使われなくなるということもあり、エンジニアは休日も勉強しなければならないなどと言われる所以でもあります。休日に勉強して最新技術を常にキャッチアップし続けることは、確かに技術力向上の一つの手段ではありますが、すべての人間がそのように生きられるわけではありませんし、勉強するにしてもできるだけ効率よくキャッチアップすることが求められます。このような「効率的なキャッチアップ」に必要なのが CSの知識 です。
CSの基礎や理論を学ぶ重要性
野球やサッカーなどのスポーツ分野では、基礎スキルを身につけることの重要性が説かれていると思いますが、これは、エンジニアリングの分野にも当てはまると思います。複雑な応用技術でさえも、簡単な基礎記述の組み合わせでできています。現代のCPUで動いているプログラムは、どのプログラム言語だとしても最終的には0と1のビット列に変換されています。極論を言えば、全てのビット列の組み合わせを単純暗記すればコンピュータ内で何が起きているのかを理論上理解できるというわけです。
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