就活は準備量でしか差がつかない!?総合商社内定者でも、戦コン・総コン普通に落ちます

就活は準備量でしか差がつかない!?総合商社内定者でも、戦コン・総コン普通に落ちます

2025/06/17

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eyecatch

私は総合商社から複数社内定をいただく一方で、コンサルティングファームでは外資系総合コンサル1社からしか内定を獲得できませんでした。この結果は、当初の想定とは大きく異なるものでした。なぜなら、私は正直にコンサルを「総合商社の滑り止め」として位置づけており、むしろコンサルの方が簡単に内定を取れると考えていたからです。

しかし、就職活動を通じて、この認識がいかに浅薄であったかを痛感することになります。そして、夏頃に自分自身が欲する「 経営スキル 」に対する理解が深まったことで、秋の選考では結果が改善しました。本稿では、この失敗と成長のプロセスを詳細に振り返り、総合商社とコンサルティングファームが提供する「経営スキル」の本質的な違いについて考察したいと思います。

春の惨敗:根本的な認識の甘さ

コンサルに対する安易な認識

就職活動を開始した当初、私は総合商社を第一志望とし、コンサルティングファームを「保険」として考えていました。この判断の根拠は極めて表面的なものでした。

「コンサルは論理的思考力があれば何とかなる」 「ケース面接の対策さえすれば大丈夫だろう」 「総合商社の方が競争倍率が高いはず」

このような甘い認識のもと、コンサル業界の研究は最低限に留め、ケース面接の練習も付け焼き刃的なものでした。総合商社については入念に業界研究を行い、OB・OG訪問も積極的に実施していたのに対し、コンサルについては「どの会社も似たようなもの」という程度の理解でした。

「経営スキル」への漠然とした憧れ

私が両業界を志望した共通の理由は、「将来は経営人材として活躍したい」という思いでした。しかし、この時点での「経営スキル」に対する理解は極めて抽象的でした。

「経営における戦略的思考力を身につけたい」、「グローバルに活躍できる人材になりたい」、「多様な業界を経験して視野を広げたい」

これらの目標は一見もっともらしく聞こえますが、実際には何を指しているのかが曖昧でした。戦略的思考力とは具体的に何なのか、グローバル人材とはどのような能力を持った人なのか、多様な業界経験がなぜ重要なのかーこれらの問いに対して明確な答えを持っていませんでした。

春の選考での惨敗

この甘い認識のまま臨んだ春の選考では、予想通り惨敗を喫しました。

戦略系コンサルでの失敗

手始めに...と思い受けたマッキンゼー、BCG、ベインの戦略系御三家では、2社は書類選考で落とされました。運よく突破して迎えたケース面接では、表面的な分析手法は知っていても、ビジネスの本質を捉えた深い洞察ができませんでした。「売上を上げるには新規顧客獲得と既存顧客単価向上が必要」といった教科書的な回答しかできず、面接官から「で、具体的にどうするの?」と問われると途端に詰まってしまう、まさに準備不足でした。

総合コンサルでの苦戦

デロイト、PwC、EYなどの総合コンサル(主に経営コンサル)でも苦戦しました。これらの企業では、IT戦略、デジタル変革、業務改善など、より実務に近い領域の知識が多く、何も整理できていませんでした。

志望動機の薄さが露呈

最も痛かったのは、志望動機を深掘りされた際に、その薄さが露呈したことでした。

面接官:「なぜコンサルティングを志望するのですか?」
私:「多様な業界の課題解決を通じて、経営スキルを身につけたいからです」
面接官:「経営スキルとは具体的に何ですか?」
私:「えっと...戦略立案力や問題解決力などです」
面接官:「それはコンサルでなくても身につけられませんか?」
私:「...」

序盤はこのような会話を何度も繰り返し、自分の志望動機がいかに浅薄であるかを思い知らされました。特に「コンサル以外でも身につくのでは?」という問いに対してはお手上げ状態でした。(まあ正直にいうとコンサルでやりたい事がなかっただけな気もしますが)

夏の転機:「経営スキル」の本質理解

総合商社の内定と自己分析の深化

一方で、夏からの総合商社の選考は比較的順調に進んでいました。三菱商事、三井物産、住友商事、豊田通商の夏インターンシップに参加できました。その後の運びも順調で、最終的には複数社からご縁をいただけることになりました。

夏の総合商社の手応えをこの成功要因を分析する中で、私はようやく重要な気づきを得ました。総合商社の選考では、私の志望動機がより具体的で説得力を持っていたのです。「資源開発プロジェクトに携わり、上流から下流まで一気通貫したバリューチェーンの構築を経験したい」 「新興国でのインフラ整備を通じて、現地の経済発展に貢献したい」

これらのビジョンは、総合商社の具体的な業務内容と密接に結びついていました。なぜ私は総合商社については具体的に語れるのに、コンサルについては抽象的にしか語れないのか—この疑問が、夏の集中的な業界研究のきっかけとなりました。

経営スキルの具体化作業

夏休みを利用して、私は改めて「経営スキル」とは何かについて徹底的に考え直しました。総合商社とコンサルティングファームで身につく経営スキルを具体的に比較分析し、自分が本当に求めているものを明確にしようと試みました。

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