文系学部ながら、長期インターンでソフトウェアエンジニアリングを学んだ。経験した苦労と、見出した道とは
2024/05/09
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京大経済学部出身のAさんは、大学入学後にスタートアップの長期インターンに参加し、実務の叩き上げでソフトウェアエンジニアリングのスキルを磨いてきた。しかし、その過程で「自分の技術力では敵わないエンジニアがたくさんいる」ことを知り、並行してマーケティングや人材戦略などビジネスサイドの知見も学んできたという。
Aさんの取り組みから、非情報系の学生がソフトウェアエンジニア領域で戦える人材になるための、一つの道が見えてくる。【北川直樹】
1. 長期インターンでゼロからソフトウェアエンジニアリングを学ぶ
2. 案件の難度は高かったが、日々成長実を感じることができた
3.就活は最小限。エンジニアリングとビジネス領域を両立できる環境を選んだ
4. インターンは、技術力を尖らせることに集中できる環境を探すべき
長期インターンでゼロからソフトウェアエンジニアリングを学ぶ
——京大の経済学部出身ということですが、プログラミングに興味を持ったきっかけを教えてください。
A:大学に入った時点では特に興味はなかったのですが、その頃コロナ禍だったこともあって暇をしていたんです。コロナの影響で色々とIT化が進んでいましたし、プログラミングを勉強すればこの先役に立ちそうだなと思って、やってみることにしました。
——どうやってプログラミングスキルを身につけたんでしょうか。
A:スタートアップ企業での長期インターンで、ゼロから学びました。仲の良かった友人の家に、京大生のインターンを多く受け入れている受託制作会社の求人チラシが入っていて、これに応募したんです。その時はどんな業務内容かも理解しておらず、「プログラミングが勉強できるらしい」くらいの認識でした。
——インターンでは、どのようなステップでプログラミングを学びましたか。
A:最初の4〜5ヶ月は無給で、ずっと勉強をしている感じでしたね。2ヶ月くらいはひたすら技術書を読みました。各分野で2冊程度、さらにレベルが高いことを知りたい場合は3冊目を読むという具合です。言語は、HTML、CSS、Djangoを学びました。
基本を身につけた後は、インターン同士でチームを組んでプロダクトを作って実践力を鍛えました。
プログラミングの学習サービスもやってみたことはあるんですが、あまり合いませんでした。私は人に教わりながら、モノを作る方が性に合っていましたね。
——学部で情報系を専攻していない点で、苦労したことはありますか。
A:アルゴリズムの理解やコンピューターサイエンスの基礎分野は知識が足りず、苦労しました。具体的には、メモリーの圧迫や解放などについてです。専攻で学んでいる人は授業で扱う内容ですが、私にとっては全く知らない分野なので、それゆえに効率が悪い書き方をしてしまってパフォーマンスが出ない、という問題によく直面しました。
このあたりについては、学習である程度カバーできますが、本当にレベルの高い人との大きな差を痛感しました。同時に、エンジニアリングだけで勝負することは難しいなと考えるようになりました。
——どういうことでしょうか。
A:例えるなら、勉強は得意だったので偏差値70くらいを取ることができていたんですが、エンジニアリングではどれだけ頑張っても偏差値60くらいが限界だなと感じたんです。情報を専門に学んでいる人と比べると、理解力とキャッチアップの速度で差を感じました。
そこでがむしゃらに戦うのは効率が悪いので、違う能力も伸ばしつつ戦っていきたいと考えました。
——詳しく聞かせてください。
A:当たり前ですが、会社はエンジニアがコードを書くだけでは成り立ちません。ビジネス領域のことも自分ができるようになれば、エンジニアのスキルと掛け合わせることによって、より貴重な人材になれると思ったんです。
経済学部ではマーケティングについて学んでいたので、インターン先ではこういった知識やスキルを生かせる業務もしました。
——それは、どんな業務ですか。
A:社内の人材戦略や、マーケティングなどです。ビジネスサイドの仕事は、エンジニアリングと比較すると努力でカバーできる性質が強いと感じていて、その領域でも力をつけることを意識しました。
中長期的なキャリアパスを考えた時、起業にも興味があるので、そういったことも意識してこのような取り組みをしました。
案件の難度は高かったが、日々成長実を感じることができた
——長期インターンでは、ソフトウェアエンジニアとしてどのような仕事をしましたか。
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