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非情報系専攻ながら長期インターンでソフトウェアエンジニアリングを学んだ。経験した苦労と、見出した道とは

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京大経済学部出身のAさんは、大学入学後にスタートアップの長期インターンに参加し、実務の叩き上げでソフトウェアエンジニアリングのスキルを磨いてきた。しかし、その過程で「自分の技術力では敵わないエンジニアがたくさんいる」ことを知り、並行してマーケティングや人材戦略などビジネスサイドの知見も学んできたという。

Aさんの取り組みから、非情報系の学生がソフトウェアエンジニア領域で戦える人材になるための、一つの道が見えてくる。【北川直樹】

〈Profile〉
Aさん(仮名)
京都大学経済学部卒。スタートアップの長期インターンでプログラミングとソフトウェアエンジニアリングを学び、この春ソフトウェアエンジニア職でベンチャー企業に就職した。エンジニアリングに加えてビジネスサイドのスキルも磨き、独自のキャリアを見据えている。

 

長期インターンでゼロからソフトウェアエンジニアリングを学ぶ

——京大の経済学部出身ということですが、プログラミングに興味を持ったきっかけを教えてください。

A:大学に入った時点では特に興味はなかったのですが、その頃コロナ禍だったこともあって暇をしていたんです。コロナの影響で色々とIT化が進んでいましたし、プログラミングを勉強すればこの先役に立ちそうだなと思って、やってみることにしました。

——どうやってプログラミングスキルを身につけたんでしょうか。

A:スタートアップ企業での長期インターンで、ゼロから学びました。仲の良かった友人の家に、京大生のインターンを多く受け入れている受託制作会社の求人チラシが入っていて、これに応募したんです。その時はどんな業務内容かも理解しておらず、「プログラミングが勉強できるらしい」くらいの認識でした。

——インターンでは、どのようなステップでプログラミングを学びましたか。

A:最初の4〜5ヶ月は無給で、ずっと勉強をしている感じでしたね。2ヶ月くらいはひたすら技術書を読みました。各分野で2冊程度、さらにレベルが高いことを知りたい場合は3冊目を読むという具合です。言語は、HTML、CSS、Djangoを学びました。

基本を身につけた後は、インターン同士でチームを組んでプロダクトを作って実践力を鍛えました。

プログラミングの学習サービスもやってみたことはあるんですが、あまり合いませんでした。私は人に教わりながら、モノを作る方が性に合っていましたね。

——学部で情報系を専攻していない点で、苦労したことはありますか。

A:アルゴリズムの理解やコンピューターサイエンスの基礎分野は知識が足りず、苦労しました。具体的には、メモリーの圧迫や解放などについてです。専攻で学んでいる人は授業で扱う内容ですが、私にとっては全く知らない分野なので、それゆえに効率が悪い書き方をしてしまってパフォーマンスが出ない、という問題によく直面しました。

このあたりについては、学習である程度カバーできますが、本当にレベルの高い人との大きな差を痛感しました。同時に、エンジニアリングだけで勝負することは難しいなと考えるようになりました。

——どういうことでしょうか。

A:例えるなら、勉強は得意だったので偏差値70くらいを取ることができていたんですが、エンジニアリングではどれだけ頑張っても偏差値60くらいが限界だなと感じたんです。情報を専門に学んでいる人と比べると、理解力とキャッチアップの速度で差を感じました。

そこでがむしゃらに戦うのは効率が悪いので、違う能力も伸ばしつつ戦っていきたいと考えました。

——詳しく聞かせてください。

A:当たり前ですが、会社はエンジニアがコードを書くだけでは成り立ちません。ビジネス領域のことも自分ができるようになれば、エンジニアのスキルと掛け合わせることによって、より貴重な人材になれると思ったんです。

経済学部ではマーケティングについて学んでいたので、インターン先ではこういった知識やスキルを生かせる業務もしました。

——それは、どんな業務ですか。

A:社内の人材戦略や、マーケティングなどです。ビジネスサイドの仕事は、エンジニアリングと比較すると努力でカバーできる性質が強いと感じていて、その領域でも力をつけることを意識しました。

中長期的なキャリアパスを考えた時、起業にも興味があるので、そういったことも意識してこのような取り組みをしました。

案件の難度は高かったが、日々成長実を感じることができた

——長期インターンでは、ソフトウェアエンジニアとしてどのような仕事をしましたか。

A:インターンをしていた企業が受託制作会社だったので、クライアントから受注したWeb制作の案件や、モバイルアプリ制作の案件など様々なプロダクトの開発を行いました。約3ヶ月で1プロジェクト行うような感じで、案件の規模によって1人で作る場合もあれば、チームで開発する場合もありました。

——ソフトウェアエンジニアリングは未経験からのスタートですが、仕事の難易度はどう感じましたか。

A:そもそも学生にとっては難度が高いものが多いという前提があるのに加え、私のエンジニア歴が浅いこともあって、難しいものが多かったです。業態がクライアントワークなので、要件がコロコロと変わるような案件もありました。そういう意味での難しさもありましたね。

——周囲のインターン生に、Aさんのような属性の未経験者はいたんでしょうか。

A:ほとんどいなかったです。理系の情報系学部に在籍する人が主で、文系学部の人は数えるくらいでした。それも多くは他の職種の人たちだったので、ソフトウェアエンジニア職については、ほぼいなかったと思います。

——技術面のキャッチアップでは苦労したという話でしたが、ソフトウェアエンジニアリングをするモチベーションは何だったんでしょうか。

A:自分自身の成長ですね。昨日の自分よりも今日の自分がどれくらいできるようになっているかの実感です。他方で、給与などは特に重視していなかったです。お金を稼ぐためというよりは、いかに有益な経験を積むかを大事にしていたので。

そういった面で、クライアントワークで様々な業界に触れられたのは面白かったです。この経験を通して、各業界におけるペインなども学ぶことができました。

就活は最小限。エンジニアリングとビジネス領域を両立できる環境を選んだ

——現場経験でスキルを鍛えたということでしたが、延長上で、インターン先で働くことは考えなかったのですか。

A:考えませんでした。インターンをしていた会社は技術力を売りにした会社だったので、自分よりもレベルが高い、京大理系出身のソフトウェアエンジニアがゴロゴロいるような環境でした。なので、仕事の内容的にもそこで勝つのは難しいと考えて外に出ることにしました。

——Aさんの強みが出せる環境を探すことにしたんですね。

A:はい。自分が活躍できる人材になるためにはもっと広く社会を見て、ビジネスサイドのスキルも伸ばしつつ、技術面でもキャッチアップできるような環境が合っていると考えました。

——就職活動はどのように行いましたか。

A:インターンで手を動かすことに没頭していたので、周囲の学生みたいに就活に全振りする余裕がなかったのもあり、ほとんどしませんでした。逆求人サービスに登録して、選考が手早く済みそうな会社で、エンジニアリングとビジネス領域を伸ばせる環境がある会社を数社受けました。

——なるほど。大胆な割り切りに聞こえます。

A:もともと、就活そのものに対する懐疑心があったんです。高校生のときに兄の就活を見ていたんですが、そのときに「就活は嘘つき大会」みたいな話を聞いていて。そこに自分のリソースを割きたくなかったというのが正直なところです。

——メガベンチャーなどには関心を持たなかったのでしょうか。

A:持たなかったですね。というのも、そういう企業のソフトウェアエンジニア職は、バキバキに技術領域が強い人が行くイメージだったので。実際に周りの学生も情報系の人ばかりが受けていて、エンジニアエンジニアしすぎているという印象でした。

そういう働き方が自分に向いていないというのもありますが、技術力だけだと到達できる限界があるのではとも考えていました。

——どういうことですか。

A:ソフトウェアエンジニアのスキルだけを突き詰めることが、自分にとっては物足りないというようなイメージです。お金の面でもそうですし、能力の限界もあると感じました。

極端な話、エンジニアリングだけで年収5000万円を稼ぐのはすごく難しいと思っていて。仮にエンジニアリングの技術でそこまで到達できなくても、ビジネスサイドのスキルとの掛け算ができれば、より実現の可能性が高いと考えたんです。

これはソフトウェアエンジニア職がどうのというよりも、自分の能力やスキルで考えた場合の話です。

——ソフトウェアエンジニア職以外に、ITコンサルタント職などを考えたことはなかったのでしょうか。

A:なかったですね。兄がもともとITコンサルタントだったですが、いつもExcelを触っているっていう話をきいていて。そもそも新卒でコンサルタントになっても、ビジネスで実績がない分、会社の名前を借りて仕事をするような形になってしまい、自分が提供できる価値は無いのではないかと考えていました。

それならソフトウェアエンジニアになり、自分が手を動かしてプロダクトを作る方が、明確に企業や社会に対して貢献できると思ったんです。

インターンは、技術力を尖らせることに集中できる環境を探すべき

——Aさんはフルコミットで長期インターンをしてきたと思いますが、インターンをする意義についてはどう考えていますか。

A:私の経験を踏まえて言うと、採用選考に直結するインターンはすべきだと思います。しかし、そうではないインターンはあまりしない方がいいかなと考えています。

ちょっと複雑な話ですが、長期インターンをすることでスキルも身につきましたし実力を磨くことはできて、それ自体は正義だと思うんです。ただ、ビジネスとか経営を近くで体感すると、社会のリアルな部分が目に入ってきてしまって……。

——どういうことですか。

A:例えば税金のことですが、稼げば稼ぐほど税額が上がったりしますよね。そういうことを知ると、個人的に就活のモチベーションが下がってしまいました。

なので、私の考えとしては、大きな会社の長期インターンで技術の基礎を学び、自分でも勉強しながらプロダクトを自主開発をするとかが良いのかなと感じました。そうすることで、技術力は身につけつつ、“無垢”なまま社会に出られる。そのほうが邪念が少ない分、結果的に力を出しやすいんじゃないかなと考えました。

心地よく生きて働くには、“思想は尖らせず、技術力を尖らせる”というのが個人的に理想なのではないかと思っています。

——なるほど。バランスが難しいですが、面白い視点ですね。

A:私はスタートアップでインターンをしていたので、自分の能力やキャパシティに対してレベルが高い案件が降ってくることも多かったです。もちろん、これで成長できたこともあるんですが、しんどいときは本当にしんどかったです。

メンタル面の無理をしない範囲で、技術力を効率よく尖らすことができる環境を見つけることが、結果的に就活やキャリア選択が上手くいくことにもつながるのではないでしょうか。


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