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外資のIT企業への就職を目指す方の中には「どういった対策をしたら内定できるの?」「プログラミングは大学から始めたけど大丈夫?」「英語力はどのくらい必要なの?」などといった疑問があると思います。
そこでAmazon Web Service(AWS)のクラウドサポートエンジニアに内定した方に、これまでのプログラミング経験、選考内容、対策方法について寄稿いただきました!
自己紹介とこれまでのプログラミング経験
Amazon Web Serviceのクラウドサポートエンジニアとして内定をもらうことができた、都内の私大の大学院生です。本記事では私のプログラミング経験と内定をもらうまでのプロセスとその対策。またAmazon Web Serviceに限らず参考になるかもしれない就活の選考対策について書いていきます。
まずプログラミング経験ですが、大学に入るまで全くやったことがなく「食いっぱぐれがなさそう」という理由で情報工学科を選んだのが全ての始まり(と苦労のスタート)です。長期インターンや受託開発などは特に行ったことがなく、熱狂的なユーザーがいるAtCoderに関してもあまりやったことがなく、ほぼ経験はゼロに等しいです。
一方で情報工学科ということもあり、当然ですが大学の授業や研究を通してプログラミング経験を重ねていく環境。またコンピューターサイエンスについて学ぶ環境がありました。C言語のポインタでつまずくなど典型的な初心者でしたが、教科書や解説記事で理解を深め、実際にコードを書くことで理解していきました。
学部1年:プログラミングの基本を学ぶ。C言語で基本的な処理を学ぶ。
学部2年:アルゴリズムやオブジェクト指向(Java)を学ぶ。
授業のメインはCとJava、実験ではPython、R、MATLABを使用。
学部3年:プログラミングの授業はなく、実験で色々な言語(私は主にPythonを利用)で実装。後期では学生2名でペアになりチーム制作。Webのアプリケーションを作成。
学部4年:研究室に配属されC言語でシミュレーターを実装、解析でPythonを利用。
大学院:授業の課題をPythonで解いていた。また研究ではPythonとC++を利用。
AWSのクラウドサポートエンジニアの選考について
選考ステップ
私が体験した選考の流れはざっくりまとめると以下のようになります。
応募から内定まで3ヵ月ほどの期間がかかりました。比較的他のIT企業と比べると選考が行われるタイミングが早かったと思います。
アイルランド勤務のルートについて
日本におけるAWSのクラウドサポートエンジニア職の選考では東京勤務・アイルランド勤務を選ぶことができます。業務内容は一緒ですが、勤務場所が違う形で日本のチームがダブリンにある形となっております。仮にアイルランド勤務を選んだ場合は、日本での研修なしで最初からダブリンでの勤務です。
ビザの取得に関しては情報系の学部学科の学位や高いGPAがある必要はなく、選考を通過し書類を出せば会社が対応してくれるのでご安心ください。
ただし、情報系学科の学位があるかないかによって、取得できるビザの種類(Critical Skills Employment Permit、General Employment Permit)が異なり、パートナーを帯同できるかどうかなど滞在条件に違いがあるので要注意です。例外や、相談することによって条件・対応などが変るケースがあるので、非情報系学科の学生でパートナーを帯同させたい場合は会社側に相談すると良いでしょう。
ES
ESは比較的シンプルな内容で、以下のような設問がありました。就活サイトにあるような過去のES例を多少参考にはしましたが、あくまで参考程度で自分の言葉で書くように努めました。
- 最近気になる技術
- キャリアで実現したいこと
- その他履歴書に記載するような基本事項
技術力やコミュニケーション力をアピールできるような設問ではなかったので、質問内容に対して端的に分かりやすく記載することを心掛けていましたね。
コーディング試験
一般的な対面のコーディング試験ではなく、1週間期限が与えられ「これを実装してね」という形式のものでした。AtCoderとは全く違う内容なので、競技プログラミングができるから大丈夫というものではありません。
問題は大きく3問あり、環境構築系のものが2問、要件を与えられてそれを叶えるものをコーディングするというものが1問です。後者については言語の指定はなく、私は使い慣れているPythonを利用しました。
1週間という期限が与えられているので、調べる&考えて全部の問題に答える必要があります。他の内定者に聞いても全員全問回答していました。何も見ずに解けたという人は誰もいなかったので、自分で何かを調べて解決する能力が求められていたのだと思います。このあたりは学校の課題をちゃんとやることが一番の対策ですね。
面接
面接は技術面接のみで、「学生時代に頑張ったことは?」などの行動面接はありませんでした。技術面接は30歳前後のエンジニアの方が担当をされていて、大体60分間行われます。
前半30分はコーディング試験に関するやりとりで「難しかったところはどこですか?」などを聞かれたり、実装の弱点を面接官に指摘され、そこを軸に対策方法をディスカッションするというものでした。コーディングテストの復習や周辺知識のインプットをしておくといいです。
残りの30分はコーディング試験の通過メールに書いてあるお題に関するディスカッションです。お題は「(●●のシステムをAWSのサービスを使って作るとしたら、どんな構成になるか」というプレゼン課題で事前にスライドを1枚作ってメールで送っておく形式でした。私の場合はAWSの入門書を大学の図書館で借り、それを参考に作成しました。
知らない事に関しても聞かれるので、その際は素直に知らないと言い、与えられたヒントとなる知識を元に意見を言えるかが求められていたと思います。
インターン
1dayインターンに関してはオンラインで行われ、選考要素は全くありません。
内容としては説明会、AWSを触ってみるワークショップ、業務に関するちょっとしたゲーム、そして座談会といった内容です。インターンの際にAmazonのOLPなど、Amazonが大事にしているプリンシプルなどが説明され、最終面接ではこれらを表現できるエピソードを話せるようにと言われました。
最終面接
最終面接は技術的な能力を確かめる要素は全くありません。AmazonやAWSへのカルチャーフィットをたしかめる面接が1時間×2回行われました。面接官は2回とも40代から50代と思われる、職位が上位の人と思われる方でした。
「チームで共通の目的を達成する時に異なる意見を持つ人を説得した経験はありますか?」みたいな質問をされ、エピソードを話し、深ぼっていくという形式です。自己分析をしっかりと行うことが大切です。似たような質問をする企業は多くあるので、想定質問集を作って事前に準備をしっかりとするといいでしょう。
その他選考について
基本的に選考において英語力は必要ないですが、コーディング試験や技術面接について調べる際に日本語だけだと情報が乏しいので、英語で調べる能力はあると非常に良いです。
就活の選考対策について
面接
面接については模擬面接などはしなかったですが、準備はかなりしました。心配性な性格なので、インターネットで「行動面接 質問例」などと検索し、想定質問を作りました。そしてそれぞれについて事前に回答を作成し、その回答(=自分の行動)について,実際に行動するに至った理由をまとめたり,エピソードの背景情報の詳細をまとめたりしていました。
そして面接が苦手な人は練習をするに越したことないです。練習したことそのものが自信になりますし、緊張が薄まると思います。
自己分析に関してはささいなことでも書き出し、そこからうまく抽象化して自分の性格を言語化することに努めました。これはあくまで1つのやり方なので、色んな人の人生の棚卸の方法を聞いて、自分に合いそうなものを実践するといいでしょう。
英語力について
私が受けた企業では選考過程で全く問われませんでしたが、ドキュメントなどが英語なので読む力が必要と聞いていました。TOEICの基準などは特に定められていません。企業によってはTOEICの点数が入社に必要なので要注意です。
後輩へのアドバイス
最後に就活生へのアドバイスですが、基本かもしれないけれど自己分析をしっかりやっておくことが本当に大事だと思います。面接を通過するためでもありますけど、志望動機を書く上でも、納得のいく就職活動をする上でも大事です。
また大学の授業や研究との両立ですが、卒業できないと話にならないのでちゃんと取り組みましょう。研究をしっかりとやると、結果的に話せることが増えるので一石二鳥です。忙しいとは思いますが、通学時間や研究の休憩時間などの隙間時間に調べごとなどできることを進めていくと、ちりつもで大きな時間となるのでオススメです。
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