会員登録すると
このコラムを保存して、いつでも見返せます
イベント概要
◆開催日程
2021年12月14日(火)15:30-17:30
1.日本ロレアル会社紹介
ロレアル・日本ロレアルについて
2.マーケティング職とは
マーケティング職の魅力とその仕事内容について、日本ロレアルのエース社員の方から講義いただきました。
3.グループディスカッション
実際に日本ロレアルが行ったテーマでマーケティングを実践。
マーケティングの3ステップを体験しました。
ロレアル 企業紹介
ロレアルの考える"Beauty"とは?
最初に皆さんにお聞きします。皆さんにとって"Beauty"とは何でしょうか?
まず、 “Beauty”とは「はるか昔から存在するもの」 です。
“Beauty”の概念には人類史以来の深い歴史があります。壁画にもその「絵」が残されているように、古代エジプトでは、ファラオから農民まで、すべての社会的階級の人々が美容製品を使用していました。
そしてこれから先何年経っても、未来永劫なくならないものです。
もう1つの答えとして、“Beauty”とは 誰かを勇気付けることができる、希望に溢れた商材 だと言えます。
遺伝子や社会的環境、政治をすぐに変えることは困難ですが、自分の個性、意見を表現するヘアスタイル、メイクアップは選択することができます。
化粧品は誰かを勇気付けたり、気分を明るくしたりすることができます。皆様の中にも、個人的に「美」にエンパワーされた経験がある方がいらっしゃるのではないでしょうか。
ビジネス的観点から見る「化粧品」
商材としての化粧品は インパクトを与える範囲が非常に大きい ものであると言えます。
老若男女、年齢、国籍を問わず、全世界70億人が自身の「美」の定義を持っていて、ビューティービジネスに携わるということはそれだけの方々にインパクトを与えることになるのです。
また、一般消費財と比較すると、 化粧品は奥が深くて難しい と言われています。
洗剤などの一般消費財を買うときは、価格の安さや購入場所の近さというロジカルな理由が購入につながります。
一方で、広い価格帯の中から1つの化粧品を手にとる理由には、ブランドに対する共感やワクワクなどの感情的な要因も入ってきます。
複雑な要素が商品の購入につながる という点が、化粧品の面白さです。
世界150カ国 主要36ブランドを展開する世界No.1の化粧品会社 ロレアル
ロレアルは、1909年に設立した 100年以上の歴史のある企業 になります。 150か国 にて展開をしている大きなグローバルカンパニーです。
時価総額は トヨタ自動車と同額程度 、化粧品業界においては 世界No.1を30年以上維持している企業 です。
ロレアルでは、社会に提供したい価値を 「世界を突き動かすような美の創造」 と設定しています。入社1年目のマーケターから社長まで全ての社員が、この点を追い求めて日々働いています。
ロレアルは、全ての販売チャネル軸にブランドをバランス良く展開しています。
しかし、ブランドの名前は知っていても、ロレアルのことを知らない、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
これはロレアルがあえてとっている ブランドマネジメントの方法 です。 それぞれのブランドの世界観や多様性を最大限に尊重 するため、消費者の皆様にはロレアルの名前をあえて隠しています。
この方法と対照的なのが、資生堂さんです。企業の名前にメイドインジャパンの誇りと信頼があるため、ブランドに企業の名前をつけて展開される場合が多いです。
また、ロレアルは、 展開する商品カテゴリーとその販売チャネル も非常に多岐に渡ります。
ロレアルを見る3つの視点
次に、3つの切り口からロレアルをご紹介します。
①研究開発
マーケティングカンパニーとしての印象が強いロレアルですが、 化学者がスタート させた研究開発に強みを持つ会社です。そのため、 商品開発に圧倒的な強さ を持っています。
②デジタル化
ロレアルは10年以上前から、 デジタルに対しての投資 を始めています。
かつては「化粧品は実際に塗布してみないと買わないのではないか」と言われていましたが、非常にデジタルとの相性が良いことが分かりました。 Eコマース の売上は右肩上がりで伸びてきています。
③サステナビリティ
近年では大株主だけでなく、従業員、その先の地域や社会にまでスコープを広げて価値を提供すべきと考えられています。
環境分野では、2005年と2018年を比較すると、 CO2の排出量を78%削減 することができました。地球環境だけでなく、社会問題に対しても取り組んでいます。その結果、 ジェンダー公平性1位 をいただき、「倫理企業」として第三者機関から評価されています。
日本ロレアルについて
続きまして、日本ロレアルについてご紹介します。
国内の外資系企業の中で、 研究開発所 と 工場 の両方を日本国内に持っている企業は非常に珍しいです。
日本の化粧品市場は、アメリカ、中国に次いで 世界第3位の市場規模 を持っています。
また、ロレアルは世界ではNo.1を獲得していますが、日本ではまだ7位となっています。日本においては、昔からの日系メーカーさんが非常に強い人気を持っているため、ロレアルはまだまだ チャレンジャーの立場 にあります。
このような 市場規模の大きさ と 国内の競合性 によって、日本市場ではイノベーションが期待されています。
マーケティングは「ブランドや製品が愛される仕組み作り」。
一言で言うと、マーケティングとは、 ブランドや製品が愛される仕組み作り をしていくお仕事になります。
「誰にどこでどのようなものを見せ、どんなメッセージを伝えたら愛されるブランドや商品に成長するのか」を常に考え、それを仕掛けていくのがマーケターのミッションです。
我々が大事だと考えるマーケティングのステップを整理しました。
①identify unique selling point=自社独自の強みを見つける
まず、 自社の強みをidentify していきます。「自分が他者と異なる点」をシャープにするということです。そのためには、市場規模、市場の成長状況、セグメンテーション、競合、マーケットシェアなどを把握しておく必要があります。
②thinking of target consumers=ターゲットを理解する
次に ターゲット を理解していきます。化粧品以外に限らず、ブランドにはターゲットが存在します。
多様性あふれるライフスタイルの中で、何を使って情報を収集し、どのような生活を送る人をターゲットとして定めるかを決めます。
③create a plan=戦略立案
この①②を組み合わせて、 プラン を作っていきます。
①〜③のアウトプットとして、このような形で商品が世の中へ出ていきます。
「化粧品マーケティング」の魅力
化粧品マーケティングの面白いところは、 商品を買う場所によってビジネスドライバーが異なる という点です。
例えば、百貨店では、お客様は美容部員とのカウンセリングや実際の体験を通して、商品を試してくれます。
一方ドラッグストアには美容部員はいません。すぐ隣の棚には、全く種類の違う商品が並んでいて、1つの棚には200程度のブランドがあります。そのような中で、どのようにアイキャッチをして、お客様に情報を伝えられるかを考える必要があります。
ロレアルは 全事業部全流通チャネルを持っている ため、1つの会社の中で色々なチャレンジをすることができます。
「トップ外資メーカー」のマーケ戦略を実体験するケーススタディ
テーマ: ラ ロッシュ ポゼブランドを体感してもらう施策を立案してください。
このような 抽象的な概念をいかに詳細な施策の立案に繋げられるかがマーケティングの醍醐味 です。
お題「ラ ロッシュ ポゼブランド」について
ラ ロッシュ ポゼブランドは、 A BETTER LIFE FOR SENSITIVE SKIN「敏感肌の人生をよりよくする」 をミッションにしています。
配合するターマルウォーターとは、 フランス・ラ ロッシュ ポゼ村の湧水 です。
セレンという成分により、敏感肌の方々が使っても肌が荒れず、火傷やアトピーを改善する効果があります。ヨーロッパにはターマルウォーターを使用した治療施設もあります。
また、ターマルウォーターの効能は、DJJなどの権威あるメディカル雑誌に公表されています。
日本国内のチャネルはミックス型です。
皮膚科医やクリニックなどのメディカルチャネル、ドラッグストアやバラエティストアのマスチャネル、そしてE-BIZといったチャネルを通してお客様にお届けしています。
まずは先述したステップ①と②をそれぞれで考え、③をグループで取り組んでいきます。
①identify unique selling point=自社独自の強みを見つける
最初のステップは、自分のブランドのユニークセリングポイントを見出していくことでした。そのためには、競合を理解する必要があります。競合する他社ブランドのヒーロープロダクトを調べ、その価格帯、配架、ブランドの歌うメッセージを見ていきます。
②thinking of target consumers=ターゲットを理解する
次に ターゲット の設定を行っていきます。
ここでは、ターゲットの肌悩みから、化粧品に対する期待値、職業、年収、趣味という点まで詳細に設定していきます。
設定したブランドのターゲットを軸として、ここからグループごとに施策を考えていきましょう。
各グループによるピッチとロレアルエース社員からのFB
1班目
24卒参加者:私達はターゲットを「30〜40代、高収入、敏感肌の男性」に絞り「プレゼント用にラッピングした商品を配布し、体験してもらう」という施策を考えました。
FB (社員):このチームはすごくスピーディーに意見が出ていて、かつ議論の流れに強弱がついていたからこそ、最後に結論が綺麗にまとまっていましたね。
ブランドビジネスをやる上で重要な 「それを本当にラ ロッシュ ポゼがやるべきなのかどうか」という観点 があると、さらに施策の質が高くなると思います。
2班目
24卒参加者:私たちの班がユニークポイントだと思った点は、ラ ロッシュ ポゼの始まりであるターマルウォーターです。温泉地とコラボレーションし、温泉の利用客に商品を体験してもらうという施策になります。
FB (社員):ユニークセリングポイントから入ったのが非常に良いなと思いました。ターマルウォーターという一つの商品にちゃんと絞って施策を作ることも大事なことです。「温泉の利用者」像をよりシャープにすると、さらに良くなると感じました。
3班目
24卒参加者:「日焼け止め・トーンアップ」という「視覚的に分かる強み」を生かし、SNSインフルエンサーの方々に広くPR
PRしてもらう施策を考えました。
FB (社員):「視覚的にユニークと思ってもらえるように、動画を作成する」という入り口はとても良いです。もう一歩「それをどういう風にやれば良いのか」という部分をさらに詰められれば益々良いですね。
4班目
24卒参加者:「敏感肌」にポイントを絞り、ジムやサウナに試供品を置く施策を考えました。また、ブランドイメージを担保するために、置くジムをゴールドジムなどに絞ることにしました。
FB (社員):とてもわかりやすかったです。ビジネスをやる上では、 ROI を考えなければなりません。ROIとは、 return on investment です。invest したことに対して、どれだけの returnが得られるかということです。
どこかに商品を置くだけでは、ROIが高いとは言えません。 どのようにROIを上げられるのか を考えることができればさらに良いと思います。
皆さん本当にお疲れ様でした。素晴らしい30分でした。
最後に考えてほしい点は、 自分の提案の上にブランドの冠をつけられるか です。その施策をラ ロッシュ ポゼがやる意味があるのかということです。それは他の業界とも共通していて、ブランドマーケティングではその点が非常に大切です。
世界中80,000人の学生を魅了するビジコン「BRANDSTORM」24卒エントリー受付中!
ロレアルは毎年、「BRANDSTORM」というビジネスコンテストを行っています。
1992年にスタートし、今年で30周年となるコンテストです。世界65カ国から参加者が集まります。
皆さんにはぜひ、2022年のセッションにご参加いただきたいです。
今回のテーマは、”DISRUPT BEAUTY 2030”「2030年に向けて”beauty”の常識をアップデートせよ」という内容です。
まずは、国内予選として、3月末までにウェブサイトから、パワーポイント3枚分で皆さんのアイデアを提出していただきます。その後、4月に日本大会、5月に世界大会の予選が行われます。予選を勝ち抜くと、6月に パリで行われる世界大会 へ出場できます。
見事パリ大会で優勝すると、 Station F というフランスのイノベーション拠点地で、ロレアル支援の下、3ヶ月間で 自分達のアイデアを実現するインターンシップ に取り組むことができます。
皆さんのご参加をお待ちしております。
【日本ロレアル】学生向けビジネスコンテスト” BRANDSTORM”
まずは本ページ下部の「エントリーする」ボタンよりBRANDSTORM特設ページ(英語)よりご登録をお願いします。ChallengeのなかからJapanを選択してご参加ください。
"BRANDSTORM" 説明会
BRANDSTORMの理解を深めていただくべく日本語にて"Briefing Day"を開催します!
若手デジタルマーケターも登壇し、Tipsのシェアや皆さんの質問にお答えさせて頂きます。是非ふるってご参加ください。
会員登録すると
このコラムを保存して
いつでも見返せます
マッキンゼー ゴールドマン 三菱商事
P&G アクセンチュア
内定攻略 会員限定公開
トップ企業内定者が利用する外資就活ドットコム
この記事を友達に教える