はじめに
こんにちは、外資就活 相談室チームです。
突然ですが、「外資就活相談室」をご存知ですか?
外資就活相談室とは?
『外資就活相談室』は、業界事情に詳しい社会人や就活事情に精通した内定者に個別に質問ができるサービスです。戦コン、IBD、電博、GAFAM、などなど日系外資を問わず多くの大手有名企業の勤務者・内定者、更には企業役員や人事部長のキャリアをお持ちの方まで、様々な経歴をお持ちの回答者が登録されています。
今まで3回にわたり広告業界、マスコミ業界、保険業界の人気回答者の過去質問をまとめてきましたが、今回はコンサル業界人気回答者の回答をおまとめしました。
コンサルタントのリアルが見えるツイートと丁寧な就活アドバイスで人気の外資系ポンコツ@戦略コンサルさんに寄せられた数々の過去質問のうち、これから本選考に挑む就活生の皆さんに読んでいただきたいQAを10問厳選いたしましたのでぜひご一読ください。
回答者紹介

外資系ポンコツ@戦略コンサルさん
<回答者Profile>外資系戦略コンサルファーム
外資系戦略コンサルファームで忙殺されてるだけの若手。就活時はインターン選考を経て内定。
選考対策編
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外資系ポンコツさんの回答
そこまで熱心にやったわけではないのですが、東大生の地頭を鍛えるシリーズは一通りやりました。ケースはあれでかなり練習できると思います。あとは総合コンサルや総研系含めてたくさん面接受けたのが何よりも学びになりました。
また私から強く言えるのは、フェルミ推定は対策がかなり効きます。私は対策不十分で臨んだ突然のフェルミ推定で案の定うまくできず、機会を逃したこともあったのでフェルミだけはやっといた方がいいです。
筆記は…私は完全に出たとこ勝負しましたが、何社か筆記で落ちたのでやれるものはやっといた方がいいですね…対策してないのでアドバイスできることがないですが…
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外資系ポンコツさんの回答
少し質問を整理しましょう。あらゆる点に違和感のある文章になっています。これをこのまま面接で言ったらマイナス評価がつきそうです。
まず、事業がいかに利益を上げるか、という問いに付随して全社戦略より興味がある、と書かれていますが、当然全社戦略でも事業がいかに利益を上げるかを考えますのでこの書き方は違和感です。結局何に興味があるのかが不明です。
「事業の競争優位は、ポジショニングとオペレーションから生まれると考えており」とありますが、これも違和感です。利益の上げ方を売上を上げる、コストを下げるという2軸で捉えたなら、オペレーションはコスト削減の言い換えと捉えられますが、売上にひもづく戦略がポジショニングだけとは思えませんのでそこが違和感の発生源です。
「その中でもB2Cでデジタルテクノロジーが顧客体験を変えるようなサービスを中心に関わりたい」についてもこの前の文章との整合性がありません。これは“ポジショニング戦略”ですか?既存のサービスをデジタルを中心に再構築してお客様にとって使いやすいよりよいサービスにした、という場合はポジショニング自体は変わっていないのではないでしょうか。結局、前半の3つの文章では、あなたが興味を持っているものが少しずつズレて説明されており、それが大きな違和感となって横たわっています。
その上で質問への回答ですが、
①コンサルはいかに企業が利益を上げるか、を考える仕事なのでコンサルになればそこへの考え方や実現の仕方は学べるかと思います。ただ、「私は事業の利益のあげ方を考えるのが強みです」という人は強みの範囲が広すぎて何が強みか意味不明ですよね。デジタルを活用し顧客体験を向上させるサービス設計が得意です、ならわかります。この粒度で強みややりたいことは最初から語った方がいいかと思います。
②顧客体験を向上させるデジタルサービスの設計をメインにできるか、という点で考えます。ジュニアのうちは希望は出せますが、会社としての案件事情に左右されてのアサインになりますので、100%はないですが、十分そういった仕事に関わることはできると思いますよ。最近はこの手の案件は多いですので。
③コンサルの仕事は、リサーチ、分析、示唆だしはもちろんですが、もっと現場感のある仕事がたくさんあります。新サービスを設計するなら、現サービスの課題整理、顧客は何に喜ぶのかのインタビュー・アンケート調査、具体的なサービスデザイン、サービス要件の定義、サービス開発のPMOなどなど。
長くなりましたが、是非文章を書く上では前後の文章と整合性があるか、という点をとにかく意識されて書くとよいかと思います。ストーリーの不整合はコンサルが最も気にする部分ですので。
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外資系ポンコツさんの回答
私はTOEICは900そこそこくらいで、決してネイティブではないです。ネイティブが大半、ということもありません。まず850あれば最低ラインはクリアしていると思います。ファームによってどこまで英語を重視するかという違いはありそうですが、日々の仕事をする中ではお客さんは日本企業ですし、ネイティブレベルでなければ仕事できない、ということはないです。海外案件や外国人のエキスパートへのヒアリングなど、英語できるに越したことはないですが。
キャリア相談編
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外資系ポンコツさんの回答
最初に一つ補足すると、マネージャー以上になるとわりと業界や専門領域が決まってきて、その中で仕事することが多くなります。
一方、若手のうちはご指摘の通りさまざまな業界の案件を経験するケースもあります。その理由としては、最初に身につけるべき専門性が業界知識ではなく、戦略コンサルとしてのスキルだと考えられているからです。どの業界でコンサルをするにしても土台となるのは、論点思考、仮説思考、リサーチや分析、そこからの示唆だしといったスキルであり、まずはどんな地面の上でも戦略コンサルとして自分の足で立っていられるよう、こういった基礎的で汎用的なコンサルスキルの習得が若手に最優先で要求されます。そして汎用的なコンサルスキルはどの業界のクライアントと仕事をしようとも身につけられるものであり、業界に特化したスキルの磨き込みはそれらのコンサルスキルを習得した上に積み上げられるものだと考えられます。そうとらえると、まずはどのクライアントでも構わないからとにかく突撃させて基礎コンサルスキルを叩きこませる、と言うアプローチも一定の合理性があるかと思います。
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外資系ポンコツさんの回答
内定おめでとうございます。少数のファームにも魅力がありますから悩ましいところでしょうが、まずbig4にそれほどネガティブな印象を持たれなくてもいいのかな、とは思いました。なので、あえて大規模ファームのメリットを書いておきます。
転職市場も当然ながら需要と供給で成り立っており、ITコンサルや業務コンサルは供給も多いですが、それだけ需要も多いということです。個人的にはかつて別の質問でも回答していますが、プロジェクトマネジメントができる人材は、これから長期にわたって求められると感じており、big4でマネージャーが務まるような人材はコンサルでも事業会社でもベンチャーでもとても価値が高いと思います。
また少数ファームだと、優秀な人材が抜けた瞬間に崩壊する、つくべき師匠がいなくなる、というリスクがありますが、大企業だとそのリスクがないのも魅力です。
big4から今の会社には転職ができるか、その逆は可能か、といった視点で考えるてみるのもどちらの企業の市場価値が高いか、というイメージを持つのにいいかもしれません。
とはいえ、最後は自分のやりたいことができるか、といった側面が大事になるかと思いますので、ご自身の価値観なども踏まえて悔いのない選択をしていただければと思います。
業界理解編
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外資系ポンコツさんの回答
勤務時間の長さはそれほど頻繁につらく思ったことはないです。新卒からこの業界なので感覚が麻痺してる可能性はありますが。笑
勤務時間が長くてつらいと思ったのは、入社してからは炎上気味のプロジェクトに入った2回くらいでしょうか。ただ毎日21時に帰りたいならオススメできない仕事な気がします。
精神的な辛さですが、おそらく入社1〜2年はきついのではないかと思います。特にコンサルの経験のない中途の方は最初苦労されている方が多い印象ですが、2年ほど経つとかなりデキる人に仕上がってる気がします。苦労しても成長したい、価値ある仕事がしたいというマインドセットが強ければ相当面白いのがコンサルかと思ってます。私としても3ヶ月ごとにミシミシと音を立てて成長する感覚はあります。ぜひぜひお越し下さい。
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外資系ポンコツさんの回答
頭の回転の速い人と長考するタイプの人、どちらがコンサルに多いか、そして成功するかというと、回転の速いタイプだと思います。ただ、私もどちらかというと長考タイプなんですが、回転の速さと長考タイプは二項対立するものではないと最近思っています。
なぜ回転が速いのか、というと同じような問いに昔取り組んだ経験があるからです。一度長い時間かけて考え抜いた経験は、その思考プロセスがシナプスにきちんと記憶されて、似たようなアプローチで対応できそうな課題にぶつかったとき素晴らしい瞬発力を発揮します。つまり、じっくり深く考える経験をとにかく積むと、いつのまにか頭の回転が早くなります。そして未知の問いにぶつかったらまたじっくり深く考えればいいと思っています。
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外資系ポンコツさんの回答
コンサルの魅力、働くモチベは仕事内容、成長スピード、給料あたりでしょうか。
まず仕事内容ですが、扱うテーマは極めてクライアントにとって重要度が高く、それだけにやりがいを感じられます。クライアントの役員の年始挨拶でいまやっているプロジェクトが触れられたりすると価値ある仕事をしていると誇らしく思えます。
次に成長環境ですが、何より個性的で優秀な人が多く、一緒に働いていて楽しい。そしてテーマも役割もプロジェクト毎に変わるので、新しいことを学び続けられるのもとても大きいです。3ヶ月単位で出来なかったことが出来るようになったなと感じられます。
最後に給料ですが、投資銀行など上には上がいるものの、3年働けば大台を超えてくる給料テーブルはモチベ維持には充分だと思ってます。高水準の転職オファーが多いのもコンサルのありがたいところですね。
補足ですが、激務!と思われがちなこの業界ですがだいぶホワイト化が進んでおり、私の周りでは0時越え当たり前、土日働くのも当たり前、というプロジェクトは稀になってきています。テスト前には徹夜できるぜ!くらいの気概があれば充分かと思います。笑
コンサル社会人へのアドバイス編
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外資系ポンコツさんの回答
それはひどい上司ですね…
ベストなのは上司通り越して、クライアントと信頼関係つくってしまうことですが、とりあえずは上司の指示でそれはクライアントとズレてるだろと思うところがあれば、しっかり意見を言って戦うことでしょうか。何度か押し切られてしまったとしても、上司が間違っていたことが会議でクライアントの反応から明らかになれば、状況は段々と変わると思います。特に現場レベルのクライアントにより近いのはスタッフですし、リサーチでも一次情報により近いのはスタッフですので、戦うべきところは戦いましょう。
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外資系ポンコツさんの回答
ドライなマネージャーの下では、こいつついて来れないなあと思われると切り捨てられて、マネージャーが自分で仕事を巻き取りながら、キリのいいタイミングでプロジェクトから外されるというパターンがよく起こるかと思います。なんか仕事振ってこないし楽だな、とか思い始めると追放の日が近いです。常にくらいついて任された仕事は自分の責任で遂行すること、積極的にタスクを取りに行くこと(奪いにいくこと)が大事かと思います。
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外資系ポンコツさんの回答
クセの強いクライアント、いますよね。私もコストカットの案件で、お局的な現場のおばさまにいじめられたり、我の強い部長にイメージと違う、ちゃんと考えろと怒鳴られたりいろいろありました。
で、やはり一番は一度指摘されたことは、それ以降指摘されないようにきちんと修正する、みたいなとこが大切なのかなと思います。些末な「資料のここにはこの色を使って欲しい」レベルの指摘が意外と侮れません。うっかりこれを疎かにすると、鬼の首を取ったかのようにボロクソに言われたりします。高い金払ってるのにこんなこともできない、なんて言われまくりますので。あと、社内の上司がちゃんと味方でいてくれるようにホウレンソウをしっかりすることでしょうか。お客さんから怒られて、上司にも見放されたら本当にヤバいので、上司マネジメントが生命線かもしれません。
おわりに
今回は、外資系ポンコツさんの過去の質問回答11選をご紹介致しました。
現役戦略コンサルタントの方からいただけるアドバイスや業界情報は読み応えがありますね。
皆さんも、就活を進める中で疑問に思った事や悩みが生じたら、是非外資系ポンコツさんに質問してみて下さい。