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sponsored by ベイン・アンド・カンパニー・ジャパン・インコーポレイテッド
ベインのコンサルタントは、G(irls)20 summitの参加者のために、ビジネスの立ち上げから運営までのプロセスを議論するワークショップを実施した
G20首脳会議のタイミングに合わせ、世界中から20代前半の女性たちが集まるイベントが開催されていることはご存じだろうか。「G(irls)20 summit」は、将来、起業やNPO活動をしたいという明確なビジョンのもと、世界にインパクトを与えたいと考える女性たちが議論を交わし、夢を実現するためにプロからアドバイスを受けられる場として知られている。そんな志の高い彼女たちを支援するのが外資系経営戦略コンサルティングファーム、ベイン・アンド・カンパニーだ。そのイベントの模様を追いながら、同社はなぜ、このような活動を支援するのか。その真意を探ってみた。
ベインに文化として根付くプロボノ活動
2019年5月27日、G(irls)20 summitが、若者カルチャーの中心地として世界的に知られる東京・渋谷にて開催された。参加者は、いくつかのテーブルに分かれて、活発な議論を繰り広げている。
このG(irls)20 summitは、G20首脳会議のタイミングに合わせ、その開催国で毎年実施されるグローバルイベントだ。US、EU、中国などG20を構成する20の国と地域などから、それぞれ選考を経て代表者1名が選ばれる。
代表者となるのは、20代前半の女性たちで、自国や所属する地域の抱える社会問題や、女性の社会進出の遅れなどの問題を解決するために、それぞれのビジネスプランを持ち寄って集結している。この社会的意義の高いイベントを支援するのがベインだ。
「ベインには、社会に貢献する、というミッションがあります。それは単なるスローガンではありません」と語るのは、今回のワークショップを率いる塚本幸子さん。塚本さんは、慶應義塾大学経済学部を卒業後、ハーバード大学経営大学院修士課程(MBA)を修了しており、10年以上に渡りベインでコンサルティング活動に従事している。
「『G(irls)20』はもちろん、それ以外にも長期にわたって様々な団体や活動を実際に支援してきました。『G(irls)20』 に関しては、その主催団体とベインがパートナーシップを結んでいて、今回、G20が日本で開催されることに併せて、日本でイベントが行われるため、東京オフィスに支援のオファーが入りました」という。
「素晴らしいビジョンをお持ちの若い女性たちとベインのフレームワークを使いながら、ビジネスとして立ち上げから運営までのプロセスを一緒に考え、支援します。ここで得た新しいヒントをそれぞれの国や地域に持ち帰って活かしてもらえればと思います」
塚本さんは、「G(irls)20」の参加者と、普段は第一線で企業の経営を支援するベインのコンサルタントが戦略プランニング、リーダーシップ、ガバナンス、資金調達などについて、グループで議論するワークショップを企画。社内に協力者を募ったところ、次々と手が上がり、あっという間にメンバーが揃ったという。
「ベインはそういう会社です。社員の約3割が何らかのかたちで、このようなプロボノコンサルティング(NPO団体などを無償のコンサルティングなどで支援する)に関わる経験を持っています。文化として根付いている、ということです」
チームメンバーのサポートがあるから安心して取り組める
阿瀬さん(左から2番目)は、自身のコンサルタント経験から参加者のアイデアを具現化できたら、と話す
参加メンバーの一人、阿瀬晴菜さん(2017年入社、京都大学法学部卒)は、「社会的インパクトがあることをしたいという思いは、入社以来ずっと抱き続けていました」という。
「他にもいくつかのプロボノのプロジェクトに取り組んできました。今回、若くて志の高い女性たちが様々な国から集まり、様々なプロジェクトを進めようとしていることを支援する機会があると聞いて、ぜひ参加させていただこうと思いました」と参加動機を語る。コンサルタントとしての経験を活かし、参加者のアイデアを具現化する一助になればと思ったのだという。
「事前に彼女たちのプランをじっくり読み解き、ベインが持つフレームワークに落とし込み、いかに彼女たちをサポートできるかを考え、実際にプレゼン資料を作って臨みました」と阿瀬さんは話す。
「それなりに準備の時間は必要でしたが、弊社には『Extra10』という、『日常の業務を90%、残りの10%を社会や会社のために貢献するための時間に費やす』というシステムが整っています。自分が挑戦したいことをやらせてもらえる環境にあるので、こういった活動に取り組みやすいのです」
自分が所属するチームのメンバーによるサポートがあってこそ、こういった活動に安心して取り組めるという側面もある。坂口友基さん(2015年入社、東京大学大学院工学系研究科修士課程修了)は、そのサポート体制がきちんとシステム化されていると話す。
「プロボノの活動に参加すると宣言すると、私がこの時間帯に離脱するということがチーム全体に行き届きます。なおかつ他のメンバーが私の業務をカバーできるように、すばやくワークプランを組み直してくれます。そして、職場に戻ったタイミングでスムーズに業務に戻れるようなシステムになっています。情報共有しながら裏で作業が進んでいるという状態です」
プロボノ活動参加にあたって、社内でのサポート体制が整っていると話す坂口さん
監査法人勤務を経て、2018年にベインに入社した横松亜紗子さんは、「これだけたくさんの情熱を持った若い女性たちが世界中に存在するということがわかって、非常に驚いたと同時に、うれしく感じました」と言う。横松さんも学生時代から、女性の社会進出について高い関心を抱いていて、日本においていかにそれが難しいことかということを実感してきたという。
「現在、コンサルティングをしている、いくつかのクライアントの社内を見渡してもなかなか女性のリーダーに出会うことが少ないという現実があります。これだけ優秀な若い女性を目の当たりして、すごく将来が楽しみだと感じました」
同時に、それは日本だけに限らず、世界中の女性が共通に閉塞感を感じていることも理解したのだという。
「だからこそ、こういった社会課題を解決に導こうとするプロボノコンサルティングに注力するベインという会社は、非常にグローバルなレベルで社会へインパクトを与えられる会社なのだと実感しています。前職に比べても、その姿勢に圧倒的な違いを感じました。また、同時にこのような取り組みに注力する会社の一員であるからこその使命も感じます。ベインの一員として何ができるか、どういう貢献が可能か、を日々考えます」
横松さんは、プロボノ活動に注力しているベインの一員としての使命も感じているという
社会課題を真剣に解決しようとする参加者の姿勢から刺激をもらう
今回の実践的ワークショップで熱い議論を重ねていた「未来の女性リーダー」たちにも話を聞いてみた。パキスタン代表として今回、「G(irls)20」に参加したUmama Malikさん(22歳)は、目を輝かせながら「非常にエキサイティングな経験だった」と話した。彼女は、以前から温めていたビジネスプランはあったものの、実現のために必要なツールや方法がわからなかったという。
「ワークショップに参加して、同じような考え方を持っている人々に出会い、力を与えてもらえた。ここで得た知識を自分たちの国に持ち帰って広げていきたいと感じた」と話す。
ワークショップの進行役を務めたベインの社員について、「サポートしてくれた彼女は、私たちの人生を大きく変えてくれたと思っています。このワークショップに参加する前には、まだ私たちは自分が抱くビジョンに対して、何をどうすればよいのかさえわかっていませんでした。しかし、わずか3時間のワークショップ後、今ではプロセスを理解し、どのようなリソースが必要で、どのように進めていかなければならないのか、が非常に明確になりました。とても感謝しています」
EU代表で、フィンランド出身のSara Kemppainenさん(23歳)も、今回のサミットのプログラムに対し、大きな感銘を受けたと言う。
「想像以上に素晴らしい体験となりました。トレーナーやコーチを務めてくれたメンバーがものすごくよいインスピレーションを与えてくれました。長い時間のセッションであったにもかかわらず、疲れるどころかエネルギーに満ち溢れ、心から楽しむことができました」。彼女もまた、今回のワークショップを通じて、ベインという企業の魅力を実感したと話す。
「女性に対して力を与えていこうとしている、ベインの企業カルチャーを身をもって体感できました。また、彼らの専門性の高さを知ることができ、一緒にセッションに参加できたことを光栄に思いました」
イベントはエキサイティングで心から楽しめ、ワークショップの後はビジネスのプロセスを理解し、今後のビジョンが非常に明確になったという
様々な視点や考えに触れ、広がる視野
進行役として今回のセッションに参加したメンバーにとっても、貴重な経験となったようだ。
「日常のコンサルティング業務においては、大手企業の中の年上の方々と話す機会が多いのですが、こういった若い方々が、今、自分がやりたいことを熱く語っている姿を目の当たりにすると、非常に多くのエネルギーをもらえます」(阿瀬さん)
「このイベントには『「自らが実現したいことが明確にあり、それを達成するためにどうしたら良いのか』を真剣に考えに来ている方々が集まっています。そういった情熱に触れたことで、『自分は人生において何を実現したいのか』と振り返る良い機会になったと思いました」(坂口さん)
「コンサルティングを始めてまだ一年ですが、強く感じるのはクライアントの解決したい問題や悩みを自分事として捉え、それに対して熱意をもって取り組まなければ結果がでないということ。そういう観点でいうと、初心に帰ったといいますか、自らが抱える悩みや社会課題に対して、真剣に解決しようと考えている彼女たちの姿勢に刺激を受けました。今後のコンサルティング活動に活かせると感じています」(横松さん)
今回のイベントの責任者である塚本さんは、このように振り返る。
「こういった機会は、通常、私たちがお客様に提供しているサービスに対し、若手社員が違う角度から向き合える良い機会であり、社会に還元していく経験も積めたと思います。メンバー全員が口々に『エネルギーをもらった』と言っていましたので、本当に素晴らしい機会だったと思います」
「他のプロボノのコンサルも毎年やっていて、こういった取り組みを通じて、社員が様々な視点や考えに触れることで視野を広げることができ、社会貢献意識がより一層高まっていくと思います」
さらに社内に及ぼす影響だけでなく、社会に対する影響についても、塚本さんはこのように述べている。
「今日、この『G(irls)20』に参加された皆さんのアイデアは本当に素晴らしい。東京にいるだけでは絶対に思いつかないような内容ばかりでした。日本からでは見えない社会問題を真剣に解決したいと考えている人たちの夢や希望が実現する一助になれればと心から願っています。彼女たちのパワーと真摯な取り組みによって、私たちが住むこの社会が本当に変わっていくのではないかと、希望を持つことができました」
編集後記
今回のイベント取材を通してベインという会社が、本気で社会課題を解決したいと考え、日々の業務で養った知識やノウハウを実践できる社内制度やカルチャーがあるということ、そして何よりも、こうしたプロボノコンサルティングに対して全力で取り組む社員が数多く存在するということが見えてきた。彼らの活躍が、世界のビジネスや社会を変える推進力になっていくのは間違いない。
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