会員登録すると
このコラムを保存して、いつでも見返せます
就活生の皆さん、こんにちは!
某外資系コンサルティングファームのTAKです!
今回の寄稿では、「若手コンサルタントの仕事の割合」をテーマに、私や周囲の同僚の体験談を交えて、よりリアルな実情をご紹介できればと思います。
このテーマはTwitterで募集して決めました。
就活生の皆さんのニーズドリブンで寄稿を執筆していきたいので、他にも「こんなテーマの記事が読みたい!」などのご意見ございましたら、どしどし私のつぶやきのコメントやDMでご連絡ください!
それでは早速内容に入りたいと思います。
Googleの海に溺れるな!やはり泥臭いコンサルの世界
「1年目の○○君がGoogleの海で溺死した。」
コンサルティングファームにいると、こんな言葉を聞くことがあります。別に一年目の方が本当に海で溺れたわけではありません。慣れないリサーチを長時間やれされた結果、潰れてしまったことの比喩です。
コンサルティングファームでインターンをしたことがある方や、コンサルタントにOB訪問をしたことがある方であれば、一度は聞いたことがあるかもしれませんが、パッと見キラキラして見えるコンサルの世界には、実は泥臭い仕事が物凄く多いです。
先ほどのリサーチというのは、いわゆるネットサーフィンにとどまらず、会社で契約しているツールを使ったものもあれば、関連する過去PJ資料の読み込みや担当者への簡易ヒアリング、図書館や書店に行って多くの書籍に当たることも含みます。もちろん、言語も日本語に留まりません。
上記のようなアクションを文字に起こすと一見簡単そうに見えてしまい、カフェのテラス席で優雅にコーヒーを飲みながら…なんて思っている方もいるかもしれませんが(私は思っていたうちの一人でしたが)、 わざわざ高いフィーを払ってまで外注するようなリサーチにそんな甘いものはありません。 PJゴール全体の仮説を構成する小さな一仮説を検証するためのリサーチに、何時間も掛かったりすることがあります。
「○○君、この仮説のこの部分を検証したいので、こういったファクトを探してきてくれないか?」。このような具体的な指示をしてくれる上位者の下で働ければ良いのですが、特に入社したての頃は、リサーチの目的がわからず、またその目的をきちんと確認すること自体を怠りがちな人も多いので、それ故に的外れなリサーチをしてしまい、膨大な時間を費やしてしまう人がいます。
1~2年目は、こういったリサーチを中心とした仮説検証業務に、かなり多くの時間を費やすことになります。感覚的には、6~7割ぐらいの時間でしょうか。
これもコンサルタントの仕事!?実は難しい日程調整
とはいえ、外資就活ドットコムの読者の皆様であれば、コンサルタントがリサーチに多くの時間を費やしていることに対して、意外であるとの感想を抱く人は少ないでしょう。なので、次はもう少し意外性のある業務をご紹介したく、少なくとも私が入社後に意外だと思った泥臭い業務である日程調整についてご紹介します。
こちらも文字に起こすと一見簡単そうに見えてしまいますが、ひどいときには何日かかっても日程調整が付かないということもあります。そもそも、ここでいう日程調整が何を指すかというと、クライアントとのミーティングに関する日程調整と社内でのミーティングの日程調整を指します。
クライアントのランクがそれほど高くない方であれば調整が付きやすいですが、それなりの役職の方を含めた調整となると難航することがあります。
そもそも、その方が忙しいということもありますが、それなりの役職の方が出席する場合は、こちらもパートナーなどそれなりの役職の方を同行させる必要がある場合があります。パートナーも当然忙しく、秘書の方と連携しながらの調整となるので、それなりの時間がかかります。
また、プロジェクトの規模によっても左右されます。大型の統合案件だったり、複数社を巻き込んだジョイントベンチャー的な新規事業だったり、クライアントとコンサルティングファーム以外の企業の数が増えれば増えるほど日程調整が付かなくなります。
そこにグローバルの軸が加わるとなると、時差の問題もあり、もう大変なことにあります。
こちらも感覚的には1~2割ぐらいの時間を費やしていると思います。
「○○さんはどう思いますか?」。1年目であっても、プロフェッショナルとしての準備を怠るな!
とはいえ、我々コンサルタントは、一年目であっても、クライアントから高額なフィーをいただくプロフェッショナルです。 膨大なリサーチや日程調整に終始していては、あまり価値を感じてもらえませんし、自分自身も働いていて面白くないでしょう。
私は一年目の時に、某メーカーの営業改革プロジェクトに従事していました。もちろん、主な役割はリサーチや日程調整でした。全国数十カ所の営業所にヒアリングに行き、クライアントにおける営業の課題を把握することと、それを踏まえた打ち手を定義することがプロジェクトのゴールでした。そのため、仮説立案後はその検証を目的とした多くのヒアリング(≒リサーチ)に従事し、そのヒアリングのための日程調整に何時間も費やしていました。
また、そのプロジェクトでは、クライアントの課題からボトムアップに打ち手を検討するだけでなく、同様のメーカーのトップ企業の成功事例からトップダウンに打ち手を検討することもアプローチの一つでした。
ヒアリングも後半に差し掛かってきたころ、私はたまたま50代の部長クラスのクライアントと同じ飛行機に搭乗しました。空港に着いてから、そのクライアントのお誘いで、二人で飲みに行くことになりました。そこで聞かれたのが、「TAKさんは、弊社の営業改革には何が必要だと思いますか?」という質問です。
飲みの場とはいえ、相手はプロジェクト発注主です。低レベルな答えはできません。私は、プロジェクト当初に立案された仮説の内容、その検証方法であるヒアリングと他社事例調査からのインサイトを丁寧に説明し、多少のチューニングはあれど、プロジェクト当初に立案された仮説が正しそうであることを説明することができました。幸い、クライアントは非常に満足そうにしてくれ、そのあとは何気ない日常会話をし、解散しました。
そのような質問をされた瞬間はひやひやしましたが、これまでのプロジェクトの中で、目の前のリサーチに没頭することなく、 常にゴール(≒クライアントの知りたいこと)を意識しながらリサーチしていたため、一年目にしてはまともな受け答えができたのではないかと思います。
このように、プロジェクトの中で、どこで腕試しをされるような機会があるかわかりません。プロジェクトの内容もさることながら、「Society 5.0って知っていますか?」や「国連のSDGsについて教えてくれませんか?」などプロジェクトには直接的に関係はありませんが、 世の中で話題になっているキーワードはきちんとおさえておいた方が良いでしょう。ただ内容を知っているだけでなく、クライアントと何らかの形で結び付けて話してあげられると尚良しでしょう。
たとえ1~2年目であっても、クライアントを満足させられるコミュニケーションの準備には一定の時間を割くようにするべきです。
たとえ泥臭い仕事であっても、やり抜くことが将来の糧に!
ここまで読んでくれた方は、何となくでも1~2年目のコンサルタントの仕事を想像できたでしょうか?
冒頭にも述べた通り、パッと見、キラキラ見えるコンサルの世界には、実は泥臭い仕事が物凄く多いです。しかし、こういった小さな積み重ねがプロジェクトの成功の土台となります。
また、日程調整は若手の間だけかもしれませんが、リサーチはランクが上がっても必要とされるスキルですし、部下にリサーチの仕事を依頼するときにも、どのようなリサーチをすべきかについて、適切なアドバイスができるようになるためには、この泥臭い仕事でも着実に積み重ねてスキルにしていく必要があります。もし皆さんがコンサルティングファームに入社した場合にも、泥臭い仕事は避けられないと思いますが、将来の糧になると思って腐らずに取り組んでみてください。
会員登録すると
このコラムを保存して
いつでも見返せます
マッキンゼー ゴールドマン 三菱商事
P&G アクセンチュア
内定攻略 会員限定公開
トップ企業内定者が利用する外資就活ドットコム
この記事を友達に教える