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東大を蹴って海外大へ ~高い学費に見合うその価値とは?~


渋谷教育学園幕張高校の海外大学への進学説明会にはおよそ300人が参加した

東京大学など国内難関大学に合格していながら、海外大学に進学する人が目立つようになってきました。授業内容や今後のキャリアを考慮したとき、国内にとどまる必要はないと考える人が多いようです。海外大への進学を支援する高校も出てきました。多額な進学費用や生活の難しさというリスクよりも、優先するメリットとは何でしょうか。

中学生も参加する渋谷幕張高校の海外大進学説明会

国内有数の進学校である渋谷教育学園幕張高校(千葉市)。6月に開催された、海外大学への進学のための説明会には、生徒や保護者らおよそ300人が参加。海外大学の入試制度やそれに対応する勉強の方法、学費など、高校の担当者や実際に海外大学に進学した同高校の卒業生の話に耳を傾けました。生徒のなかには、高校生に交じって、中学生もいました。

渋谷幕張高校は、東京大学への合格者が70人を超えることもある進学校として知られています。一方、海外大学の合格状況をみると、2016年が28人、17年が27人、18年が35人と着実な実績をあげてきています(延べ人数、18年4月5日現在)。

海外大学進学への関心が高まってきた5~6年前から、海外大学進学の専任担当を置くなど、海外大学進学を目指す生徒のサポート体制を強化しました。ニューヨーク大学といったいわゆる総合大学のほか、比較的小規模で、在学生の教育に力を入れる「リベラル・アーツ」のウィリアムズ大学やデポー大学などに合格しています。日本で有名なのは、総合大学ですが、リベラル・アーツの教育や学生のレベルもとても高く、ノーベル賞受賞者を多く輩出している大学もあります。

これまで、海外大学に進学する場合、国内の大学を卒業した後、大学院に進学するケースが多かったですが、最近では、学部段階から海外大学に進学する人も目立ち始めています。

渋谷幕張高校の田村聡明副校長は、米国など海外で学ぶメリットなどについて「いろいろなバックグランドを持った学生が集まる多様性が大きい環境に身を置くことで、視野が広がり、チャレンジ精神も鍛えられる。勉強時間も多い。英語力も付き、優秀な人材として企業の期待も高くなっている。就職も困ることはない」と話します。

日本と米国など海外を比べた場合の労働環境の違いも、海外を進学先として選択する要因となっている、と田村副校長は指摘します。「日本企業は、年功序列で若手の給料は安い。一方、米国など海外は、実力があれば若手でも高い給料がもらえる。力がある人にとって、海外はよい環境」と言います。

山ほど出る課題、睡眠時間削った4年間が今に生きている

渋谷幕張高校を卒業して、海外大学に進学した方にお話を聞きました。渡辺祥太郎さん、竹内誠一郎さん、山谷渓さんは、2013年に渋谷幕張高校を卒業。渡辺さんと竹内さんはジョージア工科大学、山谷さんはプリンストン大学に進学しました。竹内さんは、東大理科一類、山谷さんは東大理科二類、渡辺さんは慶應義塾大学総合政策学部に合格していました。

なぜ海外の大学を選択したのでしょうか。まず授業内容が充実していることをその理由にあげています。山谷さんは「リベラル・アーツを看板として掲げているため、専攻に縛られずにいろいろ学ぶことができる」と話します。竹内さんも「専攻していた機械工学の設備が充実している」と言います。

高校在学中に起業した経験がある渡辺さんは、いずれ米国で起業することを目標にしています。米国には起業で成功している人が数多くいるうえ、グーグルやアップルといった、ITのビックネーム企業もあります。

ジョージア工科大学で専攻としたのが、コンピューターを活用すること全般を学問領域とする「コンピューターサイエンス」。日本では情報科学、計算機科学などの学問はあるものの、周辺領域までを含むコンピューターサイエンスはまだ発展途上といわれています。「コンピューターに関する知識や技術を体系的に身につけられることに加えて、クリエイティブな環境に身を置くことができると考えました」。

特長的なのが、プロジェクトベースの授業。4~5人くらいのチームを組み、課題を解決していく授業が中心となります。授業では、クリティカルシンキングや、五感を活かして、創造的な思考で問題を発見して解決していくクリエイティブ・プロブレム・ソルビングが要求されます。

授業を英語で受けたことで、知識を英語で持ち、理解するプロセスを経験できたことも貴重だったそうです。「こういう授業は日本では少ないと思います」(渡辺さん)。

3人が口をそろえるのが、授業のハードさ。山谷さんは「山ほど出る課題を睡眠時間を削ってこなしていました。これが4年続き、どうやって寝ないで過ごしたか、よく覚えてないほど忙しかったです」と話します。「課題が出来上がったら、すぐに次の課題が出る。しかも、1つ1つが重い」(渡辺さん)。「課題の量がすごい。ここでぎりぎりまで追い込まれても頑張る姿勢が今も節目節目で役立っています」(竹内さん)。

日本の大学と比べて、学生の年齢層や国籍などの多様性が大きいといいます。すでにほかの大学で学部教育を受けてきた人や、兵役を経験した人、専攻ではない音楽などの芸術分野で優れた才能を持っている人もいたそうです。

海外大学での就活「不便さ感じなかった」

日本の大学と卒業時期が異なる米国の大学に通うことで、日本の企業への就職に不利にならなかったのでしょうか。

竹内さん、渡辺さんともに、およそ200社が集まるボストンキャリアフォーラムに参加。竹内さんが野村総合研究所(NRI)のコンサル本部、渡辺さんがアマゾンジャパンから内定、入社しました。有力企業がそろっているうえ、面接などを短期間で実施して内定にたどり着くことができるため、竹内さんと渡辺さんは「不便を感じることはありませんでした」と話します。

山谷さんは、プリンストン大学を卒業後、スタンフォード大学大学院に進学。生物医学を専攻しています。「修了後、バイオテクノロジーや製薬系の仕事をする人もいれば、コンサルティング企業に就職する人もいます。米国では博士号を取得したことで就職できないとは聞いたことがありません」と話します。

博士号を取得すると、就職しづらい傾向がある日本とは対照的です。

開成高校を訪れる海外大学の入試担当者の目的は?

開成高校の生徒は、部活の先輩たちが海外大学に進学するのを見て、自分も行けるのではないかと思うという(東京都荒川区)

生徒の海外大学進学を後押しする学校は、渋谷幕張高校だけではありません。開成高校は2017年度の合格者22人をはじめ、年度によって多少の差はあるものの、一定数の合格者を出しています。17年には、ハーバード大学やイエール大学、コロンビア大学、UCLAなどに合格して、実際に7人が進学しました。

ハーバード大学や東大で教鞭をとった柳沢幸雄校長のもと、生徒に数多くの進学先の選択肢を示す方針を打ち出していますが、東大や海外大学など特定の大学への進路指導はしないといいます。

「部活の先輩たちが海外大学に進学するのを見て、『自分も行けるのではないか』と思うようです」(開成高校の金田知之教諭)。放課後の英語の課外授業や、海外大学についての説明・相談会、夏休みを使って海外大学が実施するサマースクールの報告会などサポート体制を充実させています。

開成高校の卒業生は弁護士や医師、官僚などの仕事に就くほか、ビジネスの世界で活躍する人も多いです。金田教諭は「世界で働きたい、といったキャリアパスを考えている生徒にとって、海外大学は魅力的だと思う」と話します。

海外大学に進学するとなると多額の費用がかかります。日本で暮らすよりも費用が3倍程度多いとされ、学費だけをみると、海外の有名大学の学費は、日本の6倍になることもあります。

果たしてペイできるか。先ほどご登場いただいた、渋谷幕張高校の卒業生でNRIに勤める竹内さんは「長期的に見れば、ペイできる」と話します。日本にいるよりも確実な進路設定が難しいなかでサバイバル意識が芽生えるうえ、商慣習や異文化への理解が進み、ビジネスの発想を広げることができるから、と竹内さんは言います。

国内トップ大学といえども、国際的な競争にさらされている現実

少しずつでありますが、高校生の海外大学志向が着実に強まっている一方、国際的に見たとき、日本国内の大学はどのように見えているのでしょうか。

英国の教育専門誌「Times Higher Education(THE)」が発表している「THE世界大学ランキング」。2018年の東京大学の世界ランキングは46位と前年と比べて7下がりました。研究資金の不足や中国などアジアの大学が急速に順位を上げていることが主な原因とされています。THE世界大学ランキングでは、評価方法など様々議論があるところではありますが、最も影響力がある世界大学ランキングの一つで、こういう結果が出ていることは事実です。

日本の難関大学とはいえ、世界的には、激しい競争にさらされているといえます。世界の大学の担当者が、優秀な人材が入学してくれるように、日本の高校に「営業」に来ています。優秀な人材を「リクルーティング」できれば、大学の評価も上がるからです。

現実に、海外大学についての説明・相談会を開催する開成高校には、「アイビーリーグの大学などの担当者も来訪しています」(金田教諭)。渋谷幕張高校にも米国をはじめ、シンガポールや香港、オーストラリアなどの担当者が訪れます。企業家の財団などが設定している奨学金も充実してきているため、高額な学費など費用負担が軽減されれば、学生獲得という国際的な大学間競争はますます激しくなることも予想できます。

資金が潤沢な中国の大学が優秀な教員を高額な報酬で雇うケースも目立つようになってきました。優秀な教員が移れば、教育や研究の水準が低下し、学生が高いスキル獲得を目指すには海外へ移らなければならない、ということも想定できます。

一部学生の海外志向の高まり、大学間競争の激化、年功序列の衰退といった日本国内の企業の働き方の変化・・・。不安定な社会で生き残るためには、一人一人が「世界」を意識して自分の軸を獲得する必要性が大きくなっているのではないでしょうか。

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