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元ドイチェ日本代表の“食通”がたどり着いた「美食の向こう側」とは?~幸せな「バリキャリ女子」になる方法(番外編5)

ハロー! チヒロです。

先日、コンサルティングファームの先輩に誘われて、「日本ガストロノミー協会」に遊びに行ったら、とても楽しくて!

ただのフーディーが集まる美食パーティーではなく、プロの料理人と一緒にワイワイお酒を飲みながら、自分たちも一緒に料理を作って、作った料理を皆で食べて。いわゆる「料理サロン」ね。

年齢も職業も関係なく、フラットに料理の感想を言い合うことができる。これは今まで東京にない、面白い空間だなと思ったの。

そして会長の柏原光太郎さん(文藝春秋)に伺ったら、9人の理事メンバーの中に、ドイツ銀行やバンク・オブ・アメリカで日本支店長を歴任して退職後、服部栄養専門学校を卒業して、調理師免許を取得した相内泰和さんという方がいらっしゃると教えていただき。

ぜひ、ドイチェやバンカメ時代のリッチなグルメのお話や、なぜ料理の世界に深く足を踏み入れていったのかということを聞いてみたいと思ったの。外資系で働く人の“美食感”をみんなも味わってみてね。

〈Profile〉
相内泰和(あいうち・やすかず)
一般社団法人日本ガストロノミー協会 理事。株式会社GCF Tokyo 代表取締役。ソネット・メディア・ネットワークス株式会社 取締役。
1977~1998年、J.P. モルガン 企業金融部門 マネージング・ディレクター(うち10年間ニューヨーク本社勤務)。1998~2003年、バンクオブアメリカグループ 在日代表兼証券子会社社長。2003~2014年、ドイツ銀行 日本における代表者兼東京支店長。

 

一流の料理人や美食家と始めた美食倶楽部・日本ガストロノミー協会

――相内さん、お会いできて光栄です! ドイツ銀行やバンク・オブ・アメリカの元日本代表の方ということで、大変緊張しております・・・。

相内:先日は、日本ガストロノミー協会にお越しいただき、ありがとうございました。私はその夜はちょうど新国立劇場でベートーベンのオペラ「フィデリオ」を観ていて、行けなかったんですが。

――日本ガストロノミー協会は2018年1月1日に発足した一般社団法人ということですが、どういう経緯で?

相内:日本ガストロノミー協会は、元々、スペインのサン・セバスティアン地方で発展した美食倶楽部を、日本にも作りたいということで発足しました。

スペインも、昔の日本のように「男子厨房に入るべからず」で、女性が家事をして男性が仕事をするというスタイルだったそうです。でも、そんな環境でも料理をしたい男性たちが集まって、キッチンのある隠れ家のような場所を借りて、自分たちで料理をして、作ったものを食べながらお酒を飲む・・・という美食倶楽部の文化が出来たと理解しています。

スペインのサンセバスチャンは、小さな田舎の村なのですが、ミシュランの3つ星(最高格付け)を獲得したスペインのレストラン7店のうち3店がこの街にレストランを構えています。また、3つ星以外の星の数も合わせると、ミシュランの星は合計で16。世界中から観光客が訪れる有名な美食の街として発展しています。

――会長の柏原さんと一緒に協会を立ち上げたのですか?

相内:文藝春秋で『東京いい店うまい店』という本の編集長をしていた、業界でも有名な美食家の柏原さんが、東京でもそんな美食倶楽部を作りたいと思っていたのです。とはいえ、アイディアを実現させるのには何人かが知恵を出し力を合わせることが必要でした。

それで、2017年の9月に、私にも声が掛かりました。私は金融の世界から食の世界に入った珍しいキャリアがあり、その時既に在住外国人を相手に英語で料理教室を開いていたことに興味を持たれたのだと思います。

日本ガストロノミー協会には、柏原さんと私の他に、マッキー牧元さん、元森ビルCFOの堀内さんや、パティシエの辻口さん、雑誌ぴあの大木さん他、合わせて私も含む9人の理事がいます。皆、バックグラウンドが違いますが、それぞれの業界で培った豊富な知識と経験があるので、意思決定が速いのがひとつの特徴です。

2017年10月に協会の立ち上げ自体は決まり、まだ組織にもなっていないところから、2カ月後の12月には社団法人を立ち上げ、年明けの1月から千代田区一番町にキッチンスタジオを借りて活動をスタートしました。現在は週に1~3回のペースで、イベントを行っています。

イベントに興味のある方は協会のFacebookページから、どなたでも参加することが可能です。大学生の方でも勿論歓迎します。このインタビュー記事を読んだとおっしゃっていただければスムーズです。

 

趣味を極めるためには、20代から準備を始めないと遅い

――相内さんがドイツ銀行支店長をなさっていた頃のインタビュー記事を拝見したのですが、クラシック音楽がお好きだと話していて。その頃は料理の話が全く出てきていなかったのですが、いつ頃から料理が趣味を越える存在になったのですか?

相内:そうなんです、元々音楽は大好きで、ヴィオラ、三味線も弾きますが、20代で始めた地唄三味線は40年以上続けています。退職後は、以前から興味があった端唄も始めました。

20代の頃から、「リタイア後も人生を楽しんで、かつ社会に何か貢献するためにはどうしたらいいか」と考えていて、少しずつ準備を始めました。

当時は投資銀行で働いていたので、当然仕事が中心になり趣味に掛けられる時間は極端に限られていました。でも、やはり少しずつでも、諦めずに継続していると、時間ができたときに集中できる対象とベースがあるから上達が可能だと思います。リタイアして時間ができたからといって新しいことをゼロから始めても、それを高いレベルまで到達させることはほぼ不可能だと思います。

音楽に加えて、料理をするのも小さい頃から大好きでした。幸運にも母がとても料理が好きな人で。小学生の時から私は母の横で料理の手伝いをしていました。高校でアメリカに留学していたときも、ホームステイ先では、週末は順番で料理当番が回ってきました。家族のために前菜からデザートまで、全て一人で料理をして振舞いました。

金融業界で働いていた時も、ソニーや三井物産をはじめ重要取引先の財務担当副社長をご夫妻で自宅に招待して、自分で作った料理にワインをペアリング(一皿一皿に合ったワインを提供)する夕食会をしていました。

――それはすごいですね!

相内:そして、ちょうど60歳になる前の年に東日本大震災があり、私も銀行のボランティアチームと一緒に被災地を訪れ、そこでやはり食べることは大事だなと実感して。

被災地でできる料理などは本当に粗末なものでしたが、それでも小さい子供からお年寄りまで、みんなが「ありがとう」って喜んでくれました。それで、「よし、もうこれだ!」と決めて、ドイツ銀行に辞表を出して、調理師になるために、服部栄養専門学校に入学しました。

――決断力、行動力もすごいですね。卒業後にどうするといったことは考えていたのですか?

相内:卒業後のプランは特になかったのですが、何百人も卒業したなかで、西洋料理部門で私の卒業作品が4人しかいない優秀賞に選ばれました。それと前後して、先生方、友人、以前の取引先からお店を開かないのかと度々聞かれたのですが、食の世界はとてもシビアなことは分かっていたので、自分の店を開くことは選択肢に入りませんでした。

朝7時から仕入れや仕込みを始め、後片付けの皿洗いや掃除までやったら、料理そのものにかける時間は、全体の工程のうちの20%も占めていないかもしれません。そのうえで、利益を出して営業を継続できる店にするためには、仕入れ一つとっても、自分が食べたいものを作るときとは違う視点で考えなければならないという現実があります。

そこで私は、食材へのこだわりは捨てず、料理の面白さを伝えたかったので、千代田区一番町で、外国人向けに和食の料理教室を始めました。日本ガストロノミー協会での私の活動は、この延長線上にあります。ぜひ遊びに来てください。

 

派手な遊びにエネルギーを使わず、仕事の目的を考えてほしい

――外資系投資銀行を目指している大学生にとって、外資系金融機関のトップをなさっていた方が、どんな華麗な生活をしているかは気になる部分なのですが(笑)。現役の頃は、やはり有名なレストランに行ったり、高級ワインを開けたりする機会は多かったですか?

相内:もちろん、国内外の有名なレストランは相当行きました。ワインも好きで、常時家には500本ぐらいワインはあります。ほぼ毎日飲んでいます。

現役時代、私は「会社のお金では遊ばない」と宣言していました。外資系金融機関で働いている人は高い給料もらっているから、自分のお金で遊べばいいでしょう?(笑)

1人10万円のお店にお客様をお連れして、1本30万円のワインを開けるような接待を、私は一度もしたことがありません。カラオケにもキャバクラにも自分から行ったことはありません。

この業界では、クライアントの役員が飛行機に乗るタイミングに合わせて一緒にファーストクラスに乗り、出張先で一本何十万円もするワインを開けて接待をしていた人は珍しくありませんでした。今はだいぶ変わったと聞いていますが。

私は長年事業会社を担当していたので、シニアなポジションについてからも接待の予算はお酒も入れて1人2万円以内におさめることを常に目標にしていました。普通の感覚なら、東京で1万5000円も出せば、とても美味しいものが食べられます。

派手な接待をするのは、間違っていると思っていました。一番大事なことは会話の中身です。取引先に、オブリゲーションを感じさせるような高額の接待はしないことに努めていました。

――それは珍しいですね。どうしても、派手な生活に染まってしまう子が多いと思うんです。内定した瞬間から、毎晩派手に飲み歩いている子もいるくらいで(笑)。相内さんが、そういう“普通の感覚”を持ったまま、外資系金融機関の日本支店長にまでなられた理由は、何だと思われますか?

相内:すごく派手な生活をしている人はたくさんいますよね。本当に、とんでもない生活をしている人もいます(笑)。

私も、好きなことにはお金は使います。自宅も別荘も、キッチンには凄くお金をかけました。車も、複数台持っていますし、楽器もプロよりもいいものを持っています。

でも、ドイツ銀行の支店長をしていた時、通勤用に、中古で買った2年落ちのスズキのアルトという軽自動車に乗っていたことがあります。同僚や部下のフェラーリとかマイバッハとかポルシェが並ぶ駐車場に停めていたので、とても目立っていました(笑)。

――それも驚きです。

相内:だって、東京の朝は渋滞しているので時速60kmくらいしか出せないのに、フェラーリに乗る意味なんてないですよ、本当に。私も退職後にポルシェを買って乗っていますが、週末に郊外を走るなら楽しいけど、都内の通勤には使わない車ですね。

あと、高校時代に留学した時に、アイビーリーグの教授のご家庭にホームステイしていたのですが、そのファミリーはクエーカー教という、キリスト教の中でも最も質素倹約を尊ぶ宗派に属していました。クエーカー教は、豪華な教会も持たないので、毎週日曜日にミーティングハウスに集まって瞑想をしてから、皆で持ち寄ったランチを食べます。

私がホームステイしていた家でも、退院したばかりのアルコール中毒者を1カ月間預かって一緒に生活したり、クリスマスやサンクスギビングに孤児を受け入れて、一緒に生活をして食事を振る舞うことがありました。

高校生の時に、そういう経験を1年間したということは、とてつもなく大きなインパクトがあって。ちょっとキザに言うと、「生きるっていうことは何なのか」を考えさせられました。その軸があるから、ブレなかったのかもしれません。

――外資就活ドットコムのユーザーの多くは外資系投資銀行に就職したいと考えています。その大学生たちに相内さんのメッセージをお願いします。

相内:もちろん、周りに派手に遊んでいる人はたくさんいます。でも、そんなことに時間とエネルギーを使わなくても活躍ができることを、37年間一度も首にならず、シニアなポジションで仕事ができたことで私が証明したと思っています(笑)。

投資銀行の世界は、生き残るのが本当に大変です。一流大学を出て、アイビーリーグのMBA取った人でも、3年ももたずにボロボロになって辞めて行く人がたくさんいます。10年、20年努めてリストラ(首)される人も大勢います。

派手な生活がしたいからというのは外資系投資銀行に入るモチベーションにも目標にもなりえません。それはほんの一部の努力をして成功した人のみが享受できることです。

なぜ外資系金融機関で仕事をしたいのか、もう一度じっくり考えてほしいと思います。


【「幸せな『バリキャリ女子』になる方法」バックナンバー】

◆恋愛・結婚事情
 ➢ (1)遊んでいる男性の給料と自分の初任給を比べない
 ➢ (2)入社前に知っておきたい外資系の“強烈”恋愛事情!
 ➢ (5)成功しているバリキャリが選ぶ結婚相手の特徴は?

◆丈夫なカラダ作り
 ➢ (3)外資のハードワークに負けない強いカラダを作る!
 ➢ (番外編2)アメフト部に負けないカラダ作り実践講座

◆美食・ラグジュアリーホテル事情
 ➢ (4)ドバイの7つ星ホテルで「ぷよぷよ」? 外資系の“贅沢旅行”
 ➢ (9)未来の高額納税者が知らないと大損する“ふるさと納税”のあれこれ
 ➢ (番外編4)ティアラの警備だけで○○万円!? 事情通に聞く、最高のラグジュアリーホテル
 ➢ (15)外資系ワーカーが集うオススメ丸の内ランチ5選! 意外なあの“うどん屋”も?!
 ➢ (番外編5)元ドイチェ日本代表の“食通”がたどり着いた「美食の向こう側」とは?
 ➢ (16)欲と肉にまみれたオススメの【六本木ランチ】

◆ハードワークの実態・ストレスの対処
 ➢ (番外編1)「モルガン・スタンレー時代の“バブリー生活”のおかげで今がある」
 ➢ (6)仕事がデキてもリストラされる!? 外資系“Up or Out”の現実
 ➢ (8)“ストレス発散”だけじゃない! 外資系ハードワーカーの激務との付き合い方
 ➢ (13)『7つの習慣』に学ぶハードワーカーのストレス“整理”3ステップ

◆オススメの本・映画など
 ➢ (10)【おススメ映画】外コン外銀社員が忙しいと言いつつ皆観ている作品は?
 ➢ (11)【おススメ本】「読んだ方がいいですか?」と質問しちゃいけない本、していい本
 ➢ (14)【2018夏の新刊3冊】サイン本プレゼントも! 就活オススメ書籍

◆ファッション
 ➢ (番外編3-1)「このスーツ似合ってる?」就活ファッション実践講座【骨格診断編】
 ➢ (番外編3-2)「このスーツ似合ってる?」就活ファッション実践講座【パーソナルカラー診断編】

◆就活
 ➢ (7)東大じゃないと書類通らない? 外資系「学歴フィルター」の実態
 ➢ (番外編6)元マイクロソフト・トップセールスが語る「良いバイト・インターン」の条件は超シンプルだった

◆英語
 ➢ (12)TOEIC900点でも不十分「外資に行くなら海外のど田舎に留学せよ」

◆キャリア
 ➢ (番外編7)Forbes JAPAN “地球で耀く女性100人”に最年少で選ばれたネスレ出身の天才マーケター・三木アリッサのネクストプラン
 ➢ (番外編8)東大→ゴールドマン戦略投資部のスーパーエリートが選んだ「結婚相手」と「未来を考える仕事」
 
 
【「外資系イケメン図鑑☆」バックナンバー】

 ➢ No.001 初代バチェラー・久保さん「戦コンはモテるが起業にはマイナス」
 ➢ No.002 BCG→ベインキャピタル→起業→人気教授! 夢のようなキャリアの西立野さん
 ➢ No.003 元マッキンゼー・アップルの慶應大教授・小杉先生「頼まれたらまずはやってみる」
 
 
【スペシャル記事 バックナンバー】

 ➢ 【外資金融“億プレーヤー”覆面座談会】コンサル・商社とは「桁違い」、カネとモテの裏側


<筆者プロフィール>
チヒロ
慶應義塾大卒。外資系戦略コンサル(MBB)やファンドで勤務。現在は二児の母。ツイッターアカウントはこちら→@chihiro_gaishi

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