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三菱商事からなぜ転職? なぜベイン?
三菱商事から、ベイン・アンド・カンパニーに転職したコンサルタントがいます。
森智行さんは三菱商事在籍時、2年目にニューヨークでの駐在も経験。帰国後も一貫してトレーディング業務に携わり、活躍しました。
そんな将来を期待されていた森さんは、なぜ戦略コンサルティングファーム、中でもベイン・アンド・カンパニーに転職したのでしょうか。森さんはその理由について、「結果主義」「グローバル」「充実したサポート体制」の3つを挙げます。
総合商社での「長期的成長」ではなく、戦略コンサルティングファームにおける「短期間でのヒリヒリするような成長」を求めた転職。その真意について詳しく語ってもらいました。
“実物”のトレーディングを求め、外資金融ではなく総合商社へ
――ご自身の就活の際、どのような業界を見ていて最終的に総合商社に絞ったのですか?
森:学生時代は、慶應義塾大学理工学部の量子物理の研究室で、金融工学系の研究をしていました。この金融工学の知識を生かした職業に就きたい、具体的には金融派生商品(デリバティブ)のトレーダーになりたいと思い、その職種がある外資系金融機関と総合商社を見ていました。どちらでトレーダーをやるのがいいかと考え、最終的には僕は総合商社の方が合うと思ったのです。
――その2つで迷い、あえて総合商社のトレーダーを選んだ理由は何ですか?
森:実は大学3年の終わりから1年間ほど、外資系金融機関で平日は毎日フルタイムで働いていました。その際、金融機関では、所謂バーチャルなトレーディングを主体としてビジネスを行っていることを実感しました。確かに楽しかったのですが、僕は、実体経済により貢献する為に、例えば金属など実物のトレーディングもできた方が良いと考えたのです。
総合商社は実物のトレーディングとデリバティブのトレーディングの両方が出来ると考え、最終的には総合商社を選びました。
入社後は希望通りに金属グループに配属され、1年目から自分のやりたかったトレーディングの仕事を任せてもらいました。
ニューヨークで痺れた、たった一言の“Yes”
――海外駐在に行かれたのも2年目と、早いですよね。
森:そうですね、2年目の途中からなのでかなり早いタイミングでした。大学3年生の夏にニューヨークに行って投資銀行の社員の方にOB訪問をしてから、そこで働きたいとずっと考えていました。三菱商事に入社してからも、「世界の金融の中心であるウォールストリートで働きたい」と言い続けていたら、希望を叶えてもらえました。
――どういった点が評価されたと思いますか?
森:トレーディングが趣味レベルで大好きなところでしょうか(笑)。トレーディングの勉強は週末を含めて欠かさずやっていました。
また、機会をつかみに行く姿勢も評価されたと思います。具体的には上司に自分の希望をしっかり伝えるようにしていました。自分の希望を論理的に説明し、見合った能力もあれば、きちんと評価してくれると信じていました。
――ニューヨーク駐在中、最も印象的だった瞬間を教えてください。
森:僕のいたチームはアメリカ人がチームの大部分を占め、日本人は僕以外に2人しかいませんでした。年齢としては僕が圧倒的に一番下です。
トレーダー同士のミーティングが毎週あるのですが、ある意思決定をする際にチームトップの60代のチーフトレーダーが「おれはこう思う」と言ったんです。他のトレーダーも彼に同意している雰囲気でした。でも僕は、今までの自分なりの分析からそれが間違っていると思い、勇気をもって「僕はこう思う」と論理的に反論しました。
最終的には上司が僕の意見を信じてやってみようと言ってくれたのですが、その最終ジャッジの際、「お前はこれで本当にいいんだな?」と念押しで聞かれました。そこで、体全体が痺れながらも発した“Yes”の一言が一番印象に残っています。
後になって、実際に僕の意見が正しかったことも証明され、そこをターニングポイントとしてメンバー皆が僕の発言をより聞いてくれるようになりました。年下だろうと、正しいと思うことに対して、ポジションをとって論理的に説明する重要性をその時に感じましたね。
「世の中へ与えられるポジティブなインパクトを最大化したい」~商事を辞めた理由
――帰国後も一貫してトレーダーとして仕事されていたということで、順風満帆に見えますが、いつ頃から転職をイメージしていましたか?
森:実はニューヨーク駐在中から意識していました(笑)。ニューヨークで多様なバックグラウンドを持つ人たちと働いた経験から、多様性の高い環境下で自分の能力を高めたいと考えていました。
――他にも理由はありますか?
森:トレーディング業務の中での自分の役割に疑問を感じていたことも契機になりました。トレーディングビジネスにおける仕事自分の仕事は、究極的には僕がやらなくてもいい。もしかするとAIに代替されるリスクすらある。僕ではない人がやっても結果はほとんど一緒だと考えたのです。
更に言うと、トレーディングが世の中にもたらすインパクトって結局はゼロサムじゃないですか。一方で利益が出ても、他方で損失が出ていると。自分が世の中与えることが出来るポジティブなインパクトを最大化したい、と思ったのが一番大きな理由ですね。
その点、コンサルティングファームは実際にクライアントに対してポジティブなインパクトをもたらせる。それがひいては社会全体へのポジティブなインパクトにもなる。しかもそれは僕がやるか別の人がやるかで結果が変わるかもしれない、つまり僕にしかできない仕事だと思ったのです。
――転職で総合商社をやめる人はそれほど多くないと思いますが、その理由をどう考えていますか?
森:端的に答えると、すごく居心地が良いからだと思います。優秀であれば、若い頃から裁量を持って仕事ができる環境下においてもらえることもありますし、長期的に成長できる環境を用意してくれています。
――にもかかわらず、よく転職を決意できましたね。
森:もっと挑戦したかったんです。例えとして適切か分かりませんが、マー君(田中将大投手)だって別に楽天で活躍し続けることもできた。でもあえてより競争が激しく厳しい環境で挑戦したいと思って大リーグに行くわけです。それに近い気がします。
――そんなに挑戦したいですか? なぜですか?
森:率直に言って、僕は日本の終身雇用制度が30年後40年後も続くとは思っていません。むしろ続いてほしくないと考えていて(笑)、能力のある人がもっと活躍するエコシステムが日本に整ってほしいと思っています。
その考えから、“Get out of your comfort zone”をしたかった。辛い環境に身を置くことで自分をもっと高めて市場価値を上げることを考えると、僕はコンサルティングファームに挑戦するべきだ、という結論に至ったのです。
そして、そうしてつけた能力をいつか何かしらの形で最初に自分を育ててくれた三菱商事に還元することが出来れば最高だな、とも感じています。
僕がベインを選んだ3つの理由
――コンサルの中でもなぜ戦略コンサルティングだったのですか?
森:やはり戦略コンサルはコンサルの中でも成長スピードが圧倒的に速いと思ったからです。自分の価値をできるだけ早いタイミングで上げたいと考えると、戦略コンサルがベストでした。
――戦略コンサルの中でベインだった理由は何ですか?
森:ベインは経営層向けのコンサルティングをメインで行っているので、経営層には知名度が高いのですが、部門単位での案件は多くないため経営層以外にはそこまで知られていないのです。そのため僕も実は転職活動をするまではあまり印象がありませんでした。
ただ、ベインの多くの社員のと会い、ベインがいいと思いました。その理由は大きく3つあります。
1つ目は「結果主義」で、これが僕がベインを選んだ一番のポイントです。『企業価値4倍のマネジメント』という書籍のタイトルにもあるように、実際に企業価値が向上するようなコンサルティングをベインは行っている。コンサルは「言うだけ言って何もやらない」というイメージもあると思いますが、実際に変化をもたらしていることを数字で証明しています。本当の結果主義ってこういうことなんだと感じました。
更に、「True North」と呼ばれる弊社のロゴは、矢印が真上ではなく右斜め上を示していて、クライアントが真に進むべき方向を直言するという意味を持っています。率直にめちゃくちゃかっこいいと思いました。
2つ目は「グローバル」。東京オフィスは海外大卒の人も多く、英語が流ちょうに話せる人がほとんどです。また多様なバックグラウンドの人たちの集まりなので、僕のニーズにも合っているなと。
さらに入社後のグローバルトレーニングも充実しています。僕も先日、アイルランドで開催された研修に参加しました。世界中の同じポジションの人が一堂に会し、同じトレーニングを受け、グローバルに統一されたルールを学びます。これにより、仮に急遽他国の案件に自分がアサインされて現地に行いくことになっても、Day1(初日)からすぐに活躍できるのです。
3つ目は「充実したサポート体制」です。ベインは会社が一人一人の成長をとても近くで丁寧に見てくれると思います。
具体的には採用面接の後にもフィードバックをもらうのですが、それがある意味おせっかいなくらい手厚く丁寧で(笑)。個々人の成長を周りの社員が非常に強く後押ししてくれる社風です。入社後も、本当に忙しいパートナークラスの社員が定期的に時間を割いてくれ、僕個人の望む成長の在り方を聞いて、アドバイスをくれるのです。
以上3点がメインの理由ですが、僕のファイナンスのバックグラウンドも生かしたいと思っていて、ベインが最適だと思いました。なぜならベインはPEG(Private Equity Group)も強く、非常に精緻なデューデリジェンスを行うという評判を聞いていたからです。
また、ベインがプロボノ・コンサルティングに力を入れているというのも一つの理由です。NPOやNGOといった非営利団体への無償コンサルティング支援を行っていることに懐の広さを感じました。個人的に将来、教育事業にも携わりたいと考えているので、この点にも魅力を感じました。
ベインでは「個人の成長」が最優先
――実際にベインで働いて、入社前とのギャップはありましたか?
森:ネガティブなギャップはなく、ポジティブサプライズはありました。それは、思っていた以上に一人一人の成長にコミットし、成長を後押ししてくれる体制が整っているという点です。一日一日、自分の成長を実感できてすごく楽しいです。
もちろんその分、自分の出来ないところを目の当たりにすることも多いので、「あーこんなに自分はダメだったのか」と気付かせてくれる環境でもあるので辛いこともあります。でも頑張らなきゃいけないな、と奮起できる環境に身を置いているのはとても幸せですね。
――どうしてベインではそこまで個人の成長に周りの人が関わってくれるのでしょうか?
森:僕らは何かモノを売っているわけではなく、売っているのは一人一人が出すコンサルテーションアウトプットです。そしてそのアウトプットを磨くには、その人物自身を育て上げることが最も重要なので、そこにプライオリティを置いているのだと思います。どんなに忙しい上司でも、そこに一番の価値を置いているんですね。
――仮にもう一度就活するとしたらどこを選びますか?
森: 難しいですね。(笑)どちらも素晴らしい会社なのですが、今のやりたいことから考えるとベインに入る可能性が高い様に思えます。就活当時はトレーダーになりたいという思いが強かったのですが、もし時間を戻せるなら、やはり最初から社会へのポジティブなインパクトを最大化できるところで働きたいからです。つまりクライアントの経営に携わり、社会に良い影響をもたらしていくことで僕にしかできない価値を提供したいのです。
課題にアプローチし環境を変える行動ができる人、求む
――どういう人と一緒に働きたいですか?
森:僕は、自分の頭で考えて、その上で、きちんとその考えを外部に発信して、行動に移せる人と働きたいです。言われたことだけをやっている人なら、究極的には「別にあなたじゃなくていい」となってしまう。また、考えても行動できないなら、考えてない人と何ら変わらない。
例えば大学で、サークルで、何か問題や課題を見つけたら、それに対してプロアクティブにアプローチしてその環境を変えていけるかどうかが一番重要です。考えるだけで止めないでほしい。諦めないでほしい。自分の気持ちに正直になれば、途中で諦めて止まれないはずなんですよ。
課題にアプローチし続け、その環境を変えて、自分たちにとってベストな環境に作り替える。それが本人にとっても周囲の人にとってもプラスだし、それが集まった結果がより素晴らしい日本や世界になる。そんな問題へ真摯にアプローチし続けるような人と一緒に働きたいと思います。
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