ハロー! チヒロです〜。
今回は、大学生に会うと必ず質問される、英語について書くわよ。
私は、外資系には珍しく、純粋な日本育ちの日本人なの。留学経験すらないから。
銀座のデパートでは100%中国語で話しかけられるし、飛行機に家族と乗っていても、旦那と子供は日本語で話しかけられるのに、隣に座っている私は英語で話しかけられるくらい、見た目は標準的な日本人からはズレているけど・・・そのうえ漢字も書けないし、熟語も結構間違えているから、よく帰国子女に間違われるのだけど、それは単に英語も日本語もよく分かってないだけで・・・(苦笑)。
そんなわけで、英語に関しては、本当に、就職を機に必要に迫られて勉強を始めたレベルで。だから、現時点で英語に自信がない人には、外資系で働くにはどのくらい英語を使うのか、事前にちゃんと知っておいてほしいの。就職するまでに、英語くらいは話せるように、ちゃんと時間を割いてほしいのよ。
TOEIC900点でも“英語が苦手”な部類に入れられる
私が大学生だった頃は、就職活動では英語ってあまり使わなかったのよね。私が受けたコンサルティングファームも、試験でも面接でも、英語は必要なくて。英語の面接があったのは、今はなくなってしまったけど、モニター・グループ(2013年にデロイトに買収された戦略コンサルティングファーム)くらいだったと思うわ。だから、本当に、私は全然英語できなかったの。
とはいえ、採用プロセスには英語フィルターなんてなかったのに、新卒同期は、英語が得意な人と苦手な人が、半々くらい。その“英語が苦手”な部類に入る人でさえ、TOEICが900点以下の人はいなくて、ネイティブみたいにベラベラ話せないというレベルで。その一方で、私はTOEIC自体、一度も受けたことがないっていう・・・(笑)。
私から見たら、みんな英語が超得意だから、やたら難しい単語を使って喋っていて。知らない単語の意味を調べたら“get”と同じ意味で、それなら“get”でいいじゃん! と思ったり(苦笑)。まあ、私が勉強不足なだけなのだけど。
でも、英語のスキルが足りない新卒社員は、入社前の1カ月間の英会話スクールでの研修に加えて、さらに入社後も追加で1カ月間、毎日8時間、英会話スクールに通えることになったの。たぶん、自分では払うのを躊躇する額よね(笑)。
おかげで、発音は格段に良くなって。いわゆる「カタカナ英語」から、「ネイティブ風の英語」が話せるようになったの。正しく“Thank you”を言うために、1時間ずっと「th」の発音を練習していたこともあったわね・・・おかげで、私の“Thank you”は完璧な発音よ(笑)。
あと、身振り手振りも含めて、「英語らしいリアクション」をとることもできるようになったかもしれない。
その結果、先生と話すくらいなら、問題なくコミュニケーションが成立するようにはなったけど。だって、ちょっと間違っていても、先生は意図を汲み取ってくれるし、先生が難しい単語を使ったとしても、「それどういう意味?」って聞けばいいじゃない。
でも、実際のビジネスの現場では、そんなことはできないのよね。単語が思い出せなくてモタモタしていたら仕事にならないし、聞き取れなくても会議はどんどん進んでいくし。
その計2カ月間の英会話スクールのおかげで、もちろん前よりは話せるようにはなっているのだけど、ビジネスで使えるレベルまでは英語力は上昇しなかったわね・・・最初にアサインされたプロジェクトの上司はイタリア人だったのだけど、今思えば、全く仕事になってなかったと思うわ。ほんと申し訳ない(苦笑)。
仕事に必要な難しい単語やフレーズ、専門用語などを覚える必要があったはずなのだけど、そもそも、英会話スクールでも、全く目標設定をしなかったのが、問題だったのだと思う。短期間だったとしても、明確な目標をもって勉強すれば、もう少し上達したと思うのだけど、私は英会話スクールの先生と、趣味やゴシップの話で盛り上がってばかりで(苦笑)。
「TOEICで○○点取る」なり「プロジェクトの資料を読めるようにする」なり、具体的な目標を決めて勉強しないとダメね。
英語を使わない仕事を見つける方が大変
外資系の会社に就職すると、英語が得意な先輩が、本社から来ている発言力が強いパートナーと仕事していたり、海外オフィスと一緒に作業する大型案件にアサインされたりしている、という状況を目の当たりにすると思う。そして、「あの子は帰国組で英語ができるだけだから」っていう悪口を、誰かしらは言っていると思うわ(笑)。
でも、逆の立場になって考えてほしいのだけど。もし、あなたが採用する立場だったとしたら、現地の言葉しか話せない人と、日本語や英語も話せる人だったら、後者を採用するでしょう? それは外資系の本社社員も同じ。本社から、日本のオフィスに来て、日本語しかできないスタッフと仕事したい人なんて、ほとんどいないと思うわ。
そもそも仕事をするには、言葉が通じることって、大前提なのよ。
特に、外資系で長期間働こうと考えているなら、英語が話せないと、プロモーション(昇進)できない状況に陥ってくるの。プロモーションすればするほど、本社とコミュニケーションを取る機会は増えて、英語を使わざるを得ない状況になるから。
実際、外資系の製薬会社勤務の友人も、マーケティング本部長のポジションが空いているけど、本社にプレゼンする機会が多くて英語が話せないと無理だから、今在籍しているスタッフにはプロモーションさせられる人がいなくて、外部から採用するしかないと嘆いていたわ。
コンサルティングファームも、パートナーになっている人はほとんど海外でMBAは取得しているわよね。“英語が苦手”なんていうレベルの人はいないの。
でも、これって、外資系に限った話じゃなくて。今のご時世、日本の事業企業だってグローバル展開するし、日系だと思って就職した会社が、買収されて外資系になるかもしれない。本当に英語を使わなくても問題ない会社を見つける方が大変だと思うわ。
だから、「就職するなら、英語が話せないのは致命的だ」と両親を説得して、当時まだ大学生だった妹を留学させたの。
その甲斐あって、妹は英語でのコミュニケーションは全く問題ないようになって。今は、外資系のIT企業で営業をしているのだけど、グローバルから流れてくる案件を一手に引き受けて、ずっと売上トップになっているわよ。
大学生のうちに、英語しかない環境に自分を追い込んで
もう働き始めていて、時間と場所の融通が効かない人は、働きながら頑張るしかないけど。
みんなはまだ大学生。もし帰国子女じゃないなら、大学生のうちに、留学した方がいいわよ。それも、日本人が多いLAとかバンクーバーとかじゃなくて、外国人がいないくらいのど田舎で、娯楽も何もない場所でいいと思うわ。
もちろん、無料で見られる海外大学の授業やTED、格安のオンライン英会話、外国人が常駐している英語カフェetc、英語を勉強しようと思えば、日本にいながらでも、方法はたくさんあるわよ。だけど、なかなか続けられないし、本気で困らないと身に付かないと思うの。困らなくても勉強するような人は、現時点で、英語くらい話せるようになっているわよ(笑)。
それにね、最近、トップティアの金融やコンサルは、日本語と英語が話せる中国人も多いの。彼らは、当然、中国語が母国語なのよ。英語が話せるか否かみたいなレベルで仕事していたら、勝ち目がない。全然対抗できないわよ。
英語すらできない状態で就職したら、どこかで行き詰まってしまうのは目に見えているから。
内定を取ってからでもいいし、1年休学してもいいと思うのだけど。とにかく、英語が話せないのは致命的だから、就職前に自分を追い込んでちょうだい。
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