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sponsored by パナソニック
こんにちは、外資就活 メーカーチームです。
今年創業100周年を迎えた「パナソニック」。誰もが知っている超有名企業です。
日常生活のあらゆる場面で私たちの生活を豊かにする家電製品を製造しており、PCのLet’s Noteシリーズは、現在のオフィスPCの定番となっています。
就職先として「日系大手の製造業」というと、「硬直化している」「成長スピードが遅い」というようなネガティブな見方をしている人が多いかもしれません。
しかしながら、メーカーの中にもイノベーションを起こしている企業は世界に数多く存在します。家電量販店に足を運べば、魅力的な製品が常にアップデートされ続けていることが分かるはずです。
このような領域で常に高いパフォーマンスを発揮しているパナソニックは、上述したようなネガティブな印象そのままの環境ではないはずです。
そこで今回、企業として常に成長し続けるパナソニックの秘密やその魅力を明らかにするため、採用に携わる高橋大輔さんにインタビューしました。
家電は全体の2割のみ! 世界のイノベーティブな企業とコラボ
――高橋さんのこれまでのキャリアを教えてください。
高橋:入社から一貫して人事を担当しています。とはいえ会社が大きいため、同じような業務をずっと行なっていたのではなく、R&D(研究開発)部門の人事担当からスタートして、地方工場や車載事業、海外関連の人事も経験しました。その中で中国の北京に2回赴任もしましたし、今では本社の人事を担当しています。
――様々な側面からパナソニックという会社を見ているかと思いますが、現在のパナソニックの注力事業は何でしょうか?
高橋:一般的に家電のイメージが強いと思いますが、実はB2Cの家電分野は全体の売上の2割程度しかありません。つまり約8割がB2B系の事業ということになり、その中でも特に注力している1つは車載事業です。
自動車の電動化が進む中で、エレクトロニクスメーカーの役割は大きくなっています。例えばEV化が進めば、車に載せる電池が非常に重要になります。我々は元々電池分野にも創業期より取り組んでおり、さらに三洋電機との統合により二次電池分野の技術革新も進み、電池事業には強みを持っています。また、安心や安全、運転の快適性などが益々求められることにより、自動運転などの代表領域で、今後益々当社の技術が活かされていくと考えています。
――今後も車載事業、車載電池事業は強めていくでしょうか?
高橋:一つの柱が車載事業であることは間違いないと思います。
例えば、アメリカで話題となっているEVメーカーのテスラ様への車載電池供給など、アメリカや中国など車の保有台数が多い国を中心にEV化が進むトレンドもあり、パナソニックとしても貢献できる領域が増えます。また特定カーメーカーだけではなく、世界中のカーメーカーと等しくお付き合いできるポジションにいるということもあり、例えば日系カーメーカーにおいても、様々な協力関係を築いてコラボレーションを進めています。
他の注力事業としては住空間、すなわち暮らしの環境そのものを豊かにするビジネスです。家の中にある家電製品に加えて、キッチン、トイレ、バスはもちろん配線に至るまで、住宅全体をパナソニックの事業の中で完結させられるようになってきました。ここにIoTが組み合わされ、単品ではなく個々の商材がつながることにより、各家庭ごとの新しい価値提供も可能になっていきます。さらに、住宅の集合体、すなわち街づくり、スマートシティづくりにも取り組んでおり、日本はもちろん海外においても展開しております。
“The 日本企業”ではない
――活躍されている社員の特徴は何かありますか?
高橋:いくつか特徴があって、一つは物事への好奇心が非常に旺盛な人です。何事にも興味を持って取り組んでいく人が伸びていると感じています。若手時代は、経験不足による思い込みで行動してしまう人がどうしても多いと思います。その中で思い込みにとらわれず、素直な気持ちで挑戦できる人、様々なことに興味を持てる人は必然的に成功失敗を繰り返すサイクルが速くなり、成長スピードの速さにつながっていくと思います。
これと関連していますが、何事にも前向きに取り組める人も活躍しています。仮に厳しい仕事に直面しても、「できる可能性を考える人」と「できない理由を考える人」では、やはり前者の方が伸びているでしょう。当社には「ものをつくる前に人をつくる」という言葉があるように、このような方々を受け入れる風土があり、自分の提案やアイデアを伝えやすい雰囲気があると思っています。
このような話は、インターンシップに来てもらった学生からも感想として出てきます。参加する前は「The 日本企業」のようなイメージで来る学生が多いのですが、実際に職場に入ってインターンシップを経験すると、むしろうるさいくらい賑やかで、若手社員が上司に提案したり、意見したり、議論する景色が日常的に見られて驚いたという意見が多いのです。
――具体的に身につけてほしいスキル・能力はありますか?
高橋:事務系では「人と人とを繋ぎ合わせる役割をどう担うか」が大事になります。それは対社外だけでなく、事務系職種と技術系職種のような社内同士においても必要です。
メーカーにおける事務系の仕事に対し、単に営業としてモノを売るとかスタッフ職としてバックヤードにいるというイメージを持たれている学生が多いと感じています。メーカーにおける事務系職の妙味は、自分の思い描く商品やサービスについて技術を通して具現化し、それをお客様にお届けし、フィードバックによりさらに次の新しい事業や商品を創造していくことだと思います。したがって、それを実現するために、対お客様、対社内の他部門、上司等、社内外の人をどうつないでいくかという「真のコミュニケーション」能力が必要です。これは、単に話がうまいというようなことではなく、例えば相手の話を聴く能力、場をつくる能力、グローバル視点では異文化コミュニケーション能力等になります。ソリューションスキルやプロジェクトをマネジメントしていくようなスキルと言っても良いかもしれません。
お客さんのニーズというよりも、もっと根源的・潜在的なシーズを適切に社内に持ち帰り、どう商品にするか? 付随するサービスや仕組みはどうするのか? 技術の芽を事業や商品というカタチに具体化する力、どういう面で世の中に貢献するのか? を考える力が必要だといえるでしょう。
型にはまっていない学生がほしい
――現在内定者である18卒の学生について、印象に残っている特徴はありますか?
高橋:いわゆる一般的な「就活スタイル」ではない学生が一番印象に残ります。
学生さんには数えきれないくらい会っている中で、質問に対する答えが予測できてしまうのは正直なところです。そうした中で自分の考えを持って、臆せず発することができる学生は印象に残ります。正しいか間違いかは問題ではなく、自分で考え、自分の言葉で表現している学生は魅力的です。
――パナソニックでは“素”の学生を受け入れる風土があるのでしょうか。
高橋:そうだと思います。採用のテーマである「志と多様性」の意味は、「志」については自分の個性を大事にして、自分なりの考えや想いを持つ、ということを意味しています。
今の時点で志といえるところまで昇華されていなくてもかまいません。ただ、志の芽となる自分の考えをしっかり持っているかどうかは大切です。それが会社生活を通して本当の志に育っていくと我々は考えています。
「多様性」というのは、1足す1が3にも4にもなることを期待してのことです。面接などでは「自分はこういう人間である」ということを表現してもらった方が他者との掛け合わせによるプラスの効果を想起しやすいため、素直な自分を伝えて欲しいと思っています。
面接というその一瞬だけ別の人間を演じることは可能ですが、作った人格で入社した会社と後々合わなくなるのはお互い不幸だと思うので、できるだけ素の本人を引き出せるような選考プロセスを通じて、相互理解を深める採用をしたいと思っています。
――まだ志が固まっていない学生もいると思います。そのような学生にとってのパナソニックとはどのような環境といえるでしょうか?
高橋:事業領域が非常に広いことは、可能性を試せる場がたくさんあるという理解でいいと思います。メーカーを取り巻く環境は従来より厳しいものですし、今後も楽観できる業界ではないと我々も感じています。それだけに常に危機感を持って、現状のままではいけない、変わらなければいけない、そして実際に変えてみよう、という動きに対して社内ではポジティブに捉えられています。
当社は今年で100周年を迎えますが、100周年に対して昔を振り返るのではなく、通過点として次の100年に対してどのように社会のお役に立てるかを考えています。次の100年を担う、若手人材に対して、その声を聞きたい活かしたい、任せられる人材には早い段階から責任ある仕事をやらせてみよう、という期待感が従来になく高まっていることを感じます。そのような環境を期待している学生には、成長を加速していく環境が提供できると思います。
――具体的に「責任ある仕事」とは何ですか?
高橋:前提として当社には「社員稼業」という考え方があります。社員一人一人が自分の仕事に対して“その仕事の事業主体者”という責任意識を持ってもらっています。
したがって、どのような仕事の種類に対しても、事業主としての責任を感じながら日常の仕事を遂行することになります。
一方で、パナソニックが扱っている数多くの商品の中には、例えば比較的事業規模の小さなものも含まれます。事業規模が小さい分、若手がいわゆる事業企画の責任者を担うことも珍しくありません。
この場合は、まさに事業責任ということになり、企画から販売戦略まで一つの商品にまつわるすべてを主体的に考えてもらうことになります。その経験を生かして、もっと事業規模の大きい商品の責任を担える場が与えられるというキャリアステップが一つの具体事例になります。
――そのようなパナソニックの今後を担っていくであろう若手社員の配属は、どのように決まっていますか?
高橋:個人の希望はできるだけ汲むようにしています。それは採用面接だけでなく、配属面接という形で内定後も聞いています。個人の「志」はできるだけ尊重したいと思っています。一方で、会社としても個人の適性をよく把握した上で、ベストな初期配属を判断していく仕組みを持っています。
――配属後に別のカンパニーに異動する場合はあるのですか?
高橋:現実には、人それぞれのパターンがあります。例えばカンパニーといっても、その中でも多くの事業があり、カンパニー内での異動を重ねる人もいれば、カンパニーをまたいだ異動も頻繁に起こります。
ローテーションでは、会社ニーズに基づくものもあれば、育成上のローテーションも含まれます。加えて、自発的なキャリア設計による異動もあり、これは会社としても積極的に求めています。
例えば、毎年春に1回「キャリアUPプラン」というプログラムを通じて、上司とキャリアに関する面談を行います。本人からキャリア開発の方向性についての要望を伝え、それが上司との間だけに閉じるのではなく、人事のデータベースにも残すようになっています。そして、要望に対しては必ず「(要望どおりするかしないかの)措置」をするという仕組みになっています。その他にも年4回、社内公募による異動制度があります。年間で1000以上の募集ポストがあり、自分の判断で応募し、選考に合格すれば異動できる制度もあります。
――社費によるMBA留学制度はあるのでしょうか?
高橋:年間数名程度、社費留学を行なっています。これも社内公募の仕組みの一環で、自由に応募できます。
現在では4年目以上(勤続丸3年位以上)という要件があり、実際に活用しているのは5~10年目の社員が多いです。自分の担当する仕事がある程度一人前にできるようになったタイミングで、改めてアカデミックな場で勉強し、次のステップに進む人が多い印象です。
「事業創出」を積極的に推進する取り組みも
――新入社員の傾向と課題はありますか?
高橋:真面目な人が増えており、ポテンシャルの高さはとても感じています。一方で、「正解」が何かを先に考えてから行動している人が多いようにも感じます。
しかし先ほどお話した通り、自らの考えや志に基づいて行動する姿勢が大切であり、会社としても「自分発」を重要視した成長環境を用意しています。それをどのように使うかは自分次第と考えています。
――具体的な成長環境は、どのようなものになるのでしょうか?
高橋:先ほどお話をした「キャリアUPプラン」を核にした個人のキャリア形成支援の仕組み、社内公募制度などの具体的な自発的異動の仕組み、そしていわゆる研修カリキュラムも充実しています。また、何より職場の育成風土を基盤としたOJT環境があります。くわえて、現在当社では“A Better Workstyle”という取り組みを推進しております。いわゆる働き方改革にも通じるものですが、その中で、「社内複業」や「留職」制度も導入予定となっています。まさに自ら成長のためのキャリア形成を意識している方であれば、日常の仕事の場(事業)と制度・仕組みの場の多様性の掛け合わせで数多くの成長環境があると言えます。
これまではどちらかと言えば、既存の事業をどのように成長、拡大させていくかが重視されてきました。しかし、これからの時代、イノベーションにより新しく事業を創造していくことが従来以上に求められます。また、今後本当の意味でのグローバル化も求められます。これらの視点から、若手の段階から様々な経験を通じて、視野を広げ、思考を深めるということが重要になります。それを支援する環境づくりは、さらに進めていきたいと考えています。
そして、成長の仕方は千差万別であるために、「個」に合わせた柔軟な環境づくりをしています。新入社員でも、手順を踏んで学んだ方が良い人、思い切って厳しい環境を与えたほうが良い人等、それぞれの人に合った環境を用意しておりますし、成長に必要なサポートは万全の態勢で行っていきます。
――パナソニックの「事業創出」に対する考え方を詳しく教えていただけますか?
高橋:社内においてはR&D部門にビジネスイノベーション本部が昨年発足するなど、事業創出を推進していく新たな取り組みが各所に見られます。
そのビジネスイノベーション本部には「NEO」という組織が発足しました。これはテーマを基点に、人材を公募するという制度で、テーマ案を持ち込みそれを新規事業として具現化していくサポートをする仕組みになります。
また、家電事業を担当するアプライアンス社における「ゲームチェンジャーカタパルト」等、各カンパニーにおいても、事業創出するための新しい仕掛け、仕組みや場が数多く誕生しています。
また、100周年事業の一環として、次の100年に向けた人づくりの場「100BANCH(ヒャクバンチ)」を渋谷に開設しました。これは、若者のための共創スペースであり、これからの世の中を変える、より良くしていくための提案(商品、事業、仕組み等様々)を毎月募集・審査し、トップランナーのメンター、活動の場、加えてパナソニックの技術・ノウハウや人のサポートを提供する取り組みです。すでに50くらいのプロジェクトが動き出しており、この場が社員と外部との新たな接点の場となるにも考えています。
オープンイノベーションにも取り組み、社内でも活発化させていきたいと考えていますが、いわばお祭りのように一時的に新規事業のアイデアを集めるというよりは、持続的に地に足の着いた取り組みとし、パナソニックとして「A Better Life, A Better World」を実現するために何ができるか? という発想で行なっています。
パナソニックは変化を良しとするカルチャー
いかがだったでしょうか。
冒頭に述べたように、日系大手企業と聞くと、どうしても硬直化した印象を受ける方が多いと思います。
しかしながら、今回のインタビューを通じて見えたパナソニックの印象は大きく異なっています。特に「A Better Life, A Better Worldを実現するために、危機感を持って変化に挑戦していく」というお話や、業界を牽引するイノベーティブな企業と積極的にコラボレーションしていく姿勢は大変魅力的です。
モノを作るビジネスに興味を持たれている方はもちろん、新規事業に取り組んでみたいと考えている方も、パナソニックという環境を改めて考えみてはいかがでしょうか。
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