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就職活動において、多くの学生がエントリーシート(ES)や面接対策に注力する一方で、Webテスト対策は後回しにされがちです。しかし、特にコンサルティング業界や外資系企業の選考プロセスでは、Webテストが重要な足切り要素となっており、適切な対策を講じないと面接にすら進めないケースが少なくありません。
本記事ではコンサルファームの内定を複数獲得した筆者が、就職活動を始めたばかりの方に向けて、Webテストの種類や特徴を分かりやすく解説するとともに、コンサルティング業界における各企業ごとのWebテストの実態やテスト結果使い回しの有無、ボーダーラインの目安などについて詳しくご紹介します。
Webテストの全体像を理解し、より効率的かつ戦略的に就職活動を進められるようになれば幸いです。
なぜWebテスト対策が重要なのか
Webテストの突破は、ES(エントリーシート)や面接と並ぶ重要な関門です。なぜなら多くの企業がWebテストを足切り要素としており、対策を怠ると面接に進めないことも少なくないからです。
特に、コンサルティング業界の選考では、Webテストの難易度が高く、ボーダーラインが厳しく設定されていることが一般的です。また、一部の企業では結果が本選考まで使い回されるため、初回のWebテストの出来がその後の選考に影響することもあります。(合格のボーダーラインについては企業側が公式に公表しているわけではなく、あくまで過去の受験者の体験談などをもとにした推測である点にご留意ください。*2025年4月時点)
こうした背景から、適切な準備を怠ると、面接にすら進めずに就活が終了してしまう可能性も十分にあります。「あと一歩で落ちた…」と後悔しないために、志望企業のWebテストの形式や難易度を正しく理解し、早めの対策を徹底することが重要です。
筆者の失敗談:Webテストを軽視して志望企業で足切り…
私自身、就活初期にWebテスト対策の重要性を軽視し、大きな失敗をいくつか経験しました。ESや面接準備には多くの時間を費やしていたものの、「Webテストはある程度解ければ通過できるだろう」と安易に考え、十分な対策を怠っていたのです。その結果、3つの失敗を経験しました。
まず1つ目として、志望度の高かったコンサルティングファーム数社でWebテストの時点で落とされ、面接にすら進めないという状況に陥りました。
また、企業ごとに異なるWebテストのボーダーラインを把握しておらず、他の企業で通過した同じテスト結果を使い回すことで不合格となることも多々ありました。
さらに、一部の企業ではWebテストのスコアを本選考まで保持し、後の選考の合否に影響を与えるケースがあることを知らず、初回の結果が悪かったことで本選考にも参加できないという事態にも直面しました。
これらの失敗から学んだのは、「Webテスト対策も他の選考ステップと同じくらい重要である」ということです。Webテストの形式や難易度、ボーダーラインを事前に把握し、志望企業に応じた適切な対策を講じることで、足切りリスクを回避することが可能になります。「Webテストで落ちるなんて…」と後悔しないためにも、グループディスカッションや面接と同様に、万全の対策を行うことが不可欠です。
Webテストの種類と特徴
Webテストにはさまざまな種類があり、それぞれ出題形式や特徴が異なります。特にコンサルティング業界では合格基準(ボーダーライン)が厳しく設定されていることが多く、事前の情報収集と十分な対策が不可欠です。以下に代表的なWebテストの種類とその特徴について詳述します。
SPI(Synthetic Personality Inventory)
概要: SPIは、リクルートマネジメントソリューションズが提供する総合適性検査であり、多くの企業が採用選考の一環として利用しています。主に「Webテスティングサービス型(自宅受験型)」と「テストセンター型(監視型)」の2種類の形式が存在し、それぞれ出題範囲や解答形式が異なります。
▪️Webテスティングサービス(自宅受験型)
Webテスティングサービスでは、自宅で受験する形式のテストであり、電卓の使用が前提とされています。テストセンター型と比べて出題範囲や問題の傾向が異なり、選択式ではなく入力形式の問題が多いです。特にインターンシップ選考ではWebテスティングサービス型が用いられることが多く、本選考ではテストセンター型を採用する企業も少なくありません。ただし、コンサルティング業界でこの形式を採用している企業は比較的少数です。
▪️テストセンター(監視型)
テストセンターでは、会場受験および自宅受験の選択が可能で、事前予約が必須となります。他企業への結果の使い回しが可能であるものの、受験者本人には得点が通知されません。企業によって合格基準が異なるため、同じ結果でも通過の可否は企業ごとに異なります。さらに、一部の企業では「構造的把握力検査」や「ENG」などの特殊な試験を追加実施する場合があるため、志望企業の試験形式を事前に確認し、適切な対策を行うことが求められます。
実施企業: BCG、EY、アビームコンサルティング(+構造的把握能力検査)、野村総合研究所(NRI)、デロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリー(DTFA)
玉手箱(SHL社)
概要: 玉手箱は、日本エス・エイチ・エル(SHL社)が提供するWebテストであり、「自宅受験型」と「テストセンター型(C-GAB)」の2種類が存在します。
▪️玉手箱(自宅受験型)
玉手箱(自宅受験型)では、計数、言語、英語などの科目が含まれ、特に計数分野では「図表の読み取り」といった特殊な形式が出題されることがあります。一問あたりの解答時間が短く、約30秒で回答しなければならないため、スピード重視の対策が必要です。電卓の使用が可能であるため、素早く正確に計算できる能力が求められます。
実施企業: KPMG、ベイカレントコンサルティング
▪️C-GAB(テストセンター型)
C-GABでは、テストセンターで受験する形式の玉手箱が実施されます。電卓の使用が禁止されており、概算や暗算を活用しながら迅速に解答するスキルが求められます。
実施企業: アクセンチュア
TG-WEB(ヒューマネージ社)
概要: TG-WEBは、ヒューマネージ社が提供するWebテストであり、特に図形問題や推論問題の難易度が高いことで知られています。
他の適性検査と比べて馴染みのない問題形式が多く、特に図形推理や論理推論の分野で難易度が高くなっています。近年、新型形式が登場しており、旧型とは異なる出題形式となっています。
制限時間の違いでは、旧型は言語12分、計数18分であったのに対し、新型では言語7分、計数8分と短縮されています。新型では制限時間が短縮されているため、より素早く解答するスキルが求められます。
実施企業: ローランド・ベルガー、デロイトトーマツコンサルティング、PwC
主要コンサルティングファームのWebテスト形式
【MBB】
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