
世界標準の転換期に、金融インフラを作り変える。MUFGで描く、攻めの金融ITキャリア
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2026/03/30
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金融機関は今、世界標準への大転換期にある。40年以上使われてきた国際送金フォーマットは、新たな標準規格へと移行が進んでいる。その変革の最前線で、金融の根幹をアップデートするのがMUFGのIT部門だ。生命科学から転身し、グローバルプロジェクトを率いる芳田恭彰氏は、「現行踏襲を封印する」覚悟で業務改革に挑む。巨大な金融インフラを進化させる現場から、"攻めの金融ITキャリア"の実像に迫る。
※内容や肩書は2026年3月の記事公開当時のものです。
生命科学から金融ITへ。"社会を止めない"仕事を選んだ理由
――まずは学生時代の取り組みと就職活動の軸について教えてください。
芳田:大学と大学院では、生命科学の研究に打ち込んでいました。不妊治療に関わる基礎研究で、周囲にはアカデミックの道や薬品・食品メーカーに進む人が多かったですね。ITや金融領域を目指す人はあまりいなかったと思います。
ただ、私としては6年間研究をやり切ったという感覚もあり、「全く異なるフィールドで挑戦したい」という思いを強く持っていました。ITは研究の中で少し触れた程度で、ほぼ初心者。正直、未知の領域への挑戦には迷いもありましたが、新しい分野で勝負したいという気持ちが勝り、チャレンジすることを決めました。
――その中でもなぜ金融業界だったのでしょうか。
芳田:銀行は社会インフラそのものだと感じたことが理由です。私たちは普段、当たり前のようにお金を使っていますが、もし金融が止まれば経済も社会も止まってしまいます。社会に与える影響の大きさが決断のポイントになりましたね。
そして、今や銀行はITなしでは成り立ちません。極端な話、銀行はIT産業だとも言えるでしょう。銀行という社会インフラの根幹を支えるIT業務に、強い魅力を感じています。
――数ある金融機関の中で、MUFGを選んだ理由は何ですか。
芳田:グローバルに挑戦できるフィールドがあることです。例えば、外資系企業の日本法人に入社すると、本国と日本という2拠点でのコミュニケーションになるケースが多いのではないでしょうか。しかし当行では、アメリカや上海、シンガポール、ヨーロッパにも事業拠点があり、世界中で多様なプロジェクトに関われる可能性があります。そのスケールの大きなフィールドで、自分のキャリアを築いていきたいと考えました。
――入社後、実際にグローバルプロジェクトに関わる機会はありましたか。
芳田:はい。現在担当している決済システムは、グローバル標準の仕組みを各拠点に導入するプロジェクトで、主にインドの開発拠点と連携しています。国境を越えて一つのゴールに突き進んでいく仕事は、まさにグローバル金融グループならではだと思います。
一方で、考え方や文化の異なるメンバーと協働するプロジェクトは簡単ではありません。日本のように「言わなくても察する」文化ではないので、求める成果や期限を明確に言語化する必要があります。ただ、その分きちんと伝えれば確実に応えてくれる。グローバルで仕事をする面白さと難しさを、同時に学ぶことができました。
――入社当初と比べて、成長を感じる部分はありますか。
芳田:一番大きいのは、プロジェクトを俯瞰(ふかん)する力です。若手の頃は自分のスキル向上に意識が向いていましたが、今はチームや関係者全体をどう動かすかを考えられるようになりました。関係者を巻き込みながら前に進める推進力は、この環境だからこそ磨かれた力だと感じています。
金融という巨大な社会インフラの現場で、世界とつながりながらシステムを動かす。その責任の重さが、自分の役割をより広い視野で捉えるきっかけになりました。
世界標準への大転換。グローバル決済を動かすプロジェクトリーダーの挑戦
――現在取り組んでいる主なテーマについて教えてください。
芳田:今、国際送金の分野は歴史的な転換期を迎えています。40年以上使われてきた従来の送金フォーマットから、「ISO 20022」という国際標準規格へ、世界中の銀行が移行している最中です。
これは単なる仕様変更ではありません。国際送金の基盤そのものを高度化する取り組みです。私たちMUFGも、新標準に対応する決済基盤の整備を進めています。
――新しいフォーマットになることで、何が変わるのでしょうか。
芳田:まず大きいのは、送金のスピードと透明性が向上する点です。これまでの仕組みでは、送金の途中経過が見えにくい部分がありましたが、新フォーマットでは処理状況がより明確になります。結果として、着金までの時間を短縮しながら、今まで以上に正確な資金移動が可能になります。
さらに重要なのが「データの構造化」です。例えば住所情報一つとっても、従来は一つの欄にまとめて記載されていましたが、新フォーマットでは都道府県・市区町村・番地といった形で項目ごとに整理されます。
これにより、蓄積されたデータを分析しやすくなります。将来的には、不正検知の高度化や新たな金融サービスの創出にもつながっていくでしょう。つまり今回の移行は、単純な制度対応ではなく、金融ビジネスの可能性を広げる基盤づくりでもあるのです。
――本当に抜本的な変革ですね。
芳田:はい。ただし、難しさもあります。新しいシステムを導入する際、最も簡単なのは「現行踏襲」、つまり今の業務をそのままシステム化することです。これまで通りのやり方を再現するなら、考えることはそこまで多くないですから。
しかしそれでは、せっかくの標準化や構造化のメリットを最大化できません。非効率な業務がそのまま残り、将来の拡張性も制限されてしまうでしょう。だからこそ私たちは、「現行踏襲」という言葉を封印しました。現行業務にシステムを合わせるのではなく、必要に応じて業務の在り方自体を変えていく。つまり、ITがビジネスを変革するという発想です。
――業務を見直すプロセスは、どのように進めていくのでしょうか。
芳田:長年続いてきた業務プロセスを変革するわけですから、「なぜ変える必要があるのか」という問いに丁寧に向き合う必要があります。その際に求められるのは、ITの知識だけではありません。「この業務はなぜ存在するのか」「本当にこの手順は必要なのか」と背景まで理解し、代替案を示しながら議論を進めることが重要です。金融業務への深い理解がなければ、対等な立場で話すことはできません。
プロジェクトリーダーとして、多くのステークホルダーと向き合いながら全体最適を描いていく。その過程は決して簡単ではありませんが、巨大な金融グループの決済基盤を、自分たちでアップデートしている成果を実感しています。
世界標準への移行という潮流の中で、社会インフラの進化に直接携われることが、この仕事の醍醐味(だいごみ)だと思っています。
テクノロジーの先にあるもの。全体最適を描ける人材へ
――これまでの経験を踏まえて、この仕事で成果を出すために大切なことは何だと感じていますか。
芳田:一つに絞るのは難しいですが、私が最も大事にしているのは「当事者意識」です。分からないことを分からないままにしない。何が分かっていないのかを言語化し、自ら取りにいく姿勢が不可欠だと思っています。
テクノロジーの知識は、研修や日々の業務を通して身に付けることができます。しかし、主体的に課題を捉え、プロジェクト全体を前に進めようとする姿勢は、意識しなければ磨かれません。特にグローバルプロジェクトでは、「誰かがやってくれるだろう」という姿勢では物事は動かない。期待値や期限を明確にし、自分が責任を持って推進するという覚悟が求められます。
――技術力以上に、スタンスが問われる仕事でもあるのですね。
芳田:そうですね。もちろん技術力は前提として必要です。ただ、一定のレベルに到達すると、差がつくのはむしろ別の部分だと感じています。
例えば、何か問題が起きたときに、それを局所的に捉えるのか、それとも全体最適の視点で考えられるのか。ある部門にとっては不利益に見える選択でも、全体で見たときに最適解であれば、丁寧に説明し、納得してもらう。そのプロセスを粘り強く進められるかどうかが重要です。
銀行のシステムは一部だけで完結するものではありません。複数のシステム、複数の部門、そして海外拠点までが密接に連携する巨大な仕組みの中で動いています。その全体像を理解しながら意思決定をすることが、求められるレベルだと思います。
――今後のキャリアについては、どのように考えていますか。
芳田:これまで8年間、開発の現場を中心に経験を積んできました。今後は、より業務側の知識も深めていきたいと考えています。実際に収益を生み出す現場に近いポジションも経験し、ビジネスとITの両面を理解した上で、決済エリア全体を俯瞰できる人材になりたいですね。
MUFGは事業領域が非常に広く、キャリアパスも柔軟です。決まったモデルコースに縛られるのではなく、自分の意思で志願すれば新しい挑戦の機会が得られる環境があります。多様なポジションがあるからこそ、社内で"次の挑戦"を選ぶこともできる。この自由度は大きな魅力だと感じています。
――最後に、就職活動中の学生へメッセージをお願いします。
芳田:まずは、悔いのない就職活動をしてほしいと思います。そのためには、できるだけ多くの情報に触れ、現場の社員の声を直接聞くことが大切です。入社後のイメージを具体的に描けるかどうかで、納得感は大きく変わります。
そしてもう一つ。もし皆さんが「世界を舞台に挑戦したい」「前例のないことに取り組みたい」と考えているなら、金融ITという選択肢もぜひ視野に入れてほしい。銀行は決して守りの産業ではありません。世界標準の変革に真正面から向き合って、金融の未来を形づくっていく仕事です。
変化の激しい時代において、スピード感を持って学び続け、新たな道を切り開いていく。その最前線に立つ覚悟のある人にこそ、MUFGというフィールドはふさわしいと思います。
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